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第1053回 勝ち馬の血統傾向に注目!府中牝馬Sを分析する

2016/10/10(月)

秋華賞ウィークの今週は土曜東京でG2の府中牝馬Sが行われる。4週後のエリザベス女王杯の前哨戦としても注目のレースだ。昨年は11番人気のノボリディアーナが勝利。近5年は4番人気以下の伏兵が続けて勝利している。今回のデータde出〜たは府中牝馬Sをピックアップし、G2昇格後の過去5年のデータから好走馬の特徴を探っていきたい。なお、データ分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 府中牝馬S過去5年の3着以内馬一覧

年/馬場 着順 馬名 勝ちタイム 人気 4角通過順 上がり3F 前半1000m通過 レース上がり
2015
(やや重)
1 ノボリディアーナ 1分46秒3 11 9 33秒9 59秒2 35秒1
2 スマートレイアー 1馬身1/4 1 9 34秒1
3 カフェブリリアント アタマ 5 13 33秒7
2014
(良)
1 ディアデラマドレ 1分45秒7 4 12 33秒2 59秒2 34秒2
2 スマートレイアー 1/2馬身 1 13 33秒2
3 ホエールキャプチャ 3/4馬身 2 2 34秒2
2013
(良)
1 ホエールキャプチャ 1分48秒8 4 2 32秒6 63秒8 32秒8
2 ドナウブルー 1/2馬身 5 2 32秒8
3 スイートサルサ アタマ 7 4 32秒6
2012
(良)
1 マイネイサベル 1分45秒5 10 7 33秒0 59秒7 34秒0
2 スマートシルエット 1/2馬身 5 2 33秒9
3 ドナウブルー 3/4馬身 1 5 33秒4
2011
(やや重)
1 イタリアンレッド 1分46秒8 5 11 33秒7 60秒1 34秒6
2 アニメイトバイオ クビ 4 12 33秒5
3 フミノイマージン クビ 3 12 33秒6

2015/10/17 東京11R 府中牝馬ステークス(G2) 1着 15番 ノボリディアーナ

まず表1は近5年の府中牝馬Sの3着以内馬一覧。1000m通過63秒8の超スローペースとなった13年を除いて、1000m通過は60秒前後、勝ちタイムも1分46秒前後におさまっている。平均ペースで流れて、33秒台の速い上がりを繰り出した馬がほぼ上位に好走している。昨年はルメール騎手騎乗のノボリディアーナが中団追走からメンバー中上がり2位の33秒9の脚を使って差し切っている。4角通過順を見ると、スローの13年は先行勢が上位を占めたものの、それ以外の年は10番手以降の差し・追い込み馬も来ていることがわかる。

上位馬の人気を見ると、1番人気馬は勝ち星がなく、2着2回・3着1回。上位3番人気まで勝利がなく、4番人気馬が2勝。以下、5・10・11番人気馬が1勝ずつ。伏兵馬が勝利する一戦となっている。また、ドナウブルー・ホエールキャプチャ・スマートレイアーといったリピーターが続けて馬券になっている。昨年の好走馬が出走してきたら、ぜひとも注目しておきたい。

■表2 府中牝馬Sの枠番別成績(過去5年)

枠番 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
1枠 0- 0- 0- 8/ 8 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
2枠 0- 1- 0- 7/ 8 0.0% 12.5% 12.5% 0% 25%
3枠 0- 1- 2- 5/ 8 0.0% 12.5% 37.5% 0% 100%
4枠 1- 1- 0- 8/10 10.0% 20.0% 20.0% 80% 54%
5枠 0- 0- 0-10/10 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
6枠 0- 0- 1- 9/10 0.0% 0.0% 10.0% 0% 15%
7枠 3- 0- 0- 7/10 30.0% 30.0% 30.0% 482% 124%
8枠 1- 2- 2- 7/12 8.3% 25.0% 41.7% 266% 147%

表2は枠番別成績。7枠の馬が13年ホエールキャプチャら3勝、8枠の馬が昨年のノボリディアーナが勝利し、これら外枠の馬が好走している。特に8枠に入った馬は12年を除いて毎年1頭は3着以内に入っており、複勝率41.7%と非常に高い。7・8枠の馬は単勝回収率・複勝回収率ともに100%を超えている。他では3枠に入った馬は勝ち星こそないものの、複勝率37.5%と8枠に次いで高い。

一方、1枠・5枠に入った馬は苦戦傾向にある。内目の枠よりも内の各馬を見ながらレースを進められる7・8枠の馬が好走する傾向にあるといえるだろう。

■表3 府中牝馬Sの前走レース別成績(過去5年)

前走レース名 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
クイーンS 1- 2- 0-14/17 5.9% 17.6% 17.6% 47% 37%
新潟記念 1- 1- 0- 3/ 5 20.0% 40.0% 40.0% 636% 190%
札幌記念 1- 0- 1- 2/ 4 25.0% 25.0% 50.0% 170% 102%
小倉日経OP 1- 0- 0- 0/ 1 100.0% 100.0% 100.0% 3200% 770%
小倉記念 1- 0- 0- 0/ 1 100.0% 100.0% 100.0% 960% 350%
関屋記念 0- 1- 2- 0/ 3 0.0% 33.3% 100.0% 0% 243%
米子S 0- 1- 0- 0/ 1 0.0% 100.0% 100.0% 0% 200%
マーメイドS 0- 0- 1- 5/ 6 0.0% 0.0% 16.7% 0% 41%
長岡S(1600万下) 0- 0- 1- 2/ 3 0.0% 0.0% 33.3% 0% 133%
その他のレース 0- 0- 0-35/35 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

表3は前走レース別成績。出走数が最も多いクイーンS組は一昨年のディアデラマドレの1勝のみ。連対した3頭はいずれも4番人気以内で、複勝率17.6%と高くない。

対して、新潟記念組は12年マイネイサベル、札幌記念組は13年ホエールキャプチャ、小倉記念組は11年イタリアンレッドがそれぞれ勝利している。これら前走で牡馬混合の芝2000m重賞を使われた馬が好成績をあげている。また、関屋記念組からは勝ち馬こそ出ていないものの、昨年3着のカフェブリリアントら複勝率100%と相性が良い。

マーメイドS組も3着1回のみで前走が牝馬限定重賞だった組よりも牡馬混合重賞を使われた馬を上位に取りたいところだ。

■表4 府中牝馬Sの前走クラス別成績(過去5年)

前走クラス 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値
1000万下 0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
1600万下 0- 0- 1-12/13 0.0% 0.0% 7.7% 0% 30%
オープン特別 1- 1- 0- 5/ 7 14.3% 28.6% 28.6% 457% 138%
G3 3- 4- 3-28/38 7.9% 18.4% 26.3% 130% 76%
G2 1- 0- 1- 6/ 8 12.5% 12.5% 25.0% 85% 51%
G1 0- 0- 0- 8/ 8 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

表4は前走クラス別成績。まず目を引くのが前走G1組の不振だ。内訳は安田記念組4頭・ヴィクトリアM組3頭・宝塚記念組1頭で、8頭中5頭が今回3番人気以内に支持されていたもののいずれも4着以下に敗れている。春のG1を使われ、そこから休み明け初戦の馬は苦戦傾向にあるようだ。

また前走G2組の1勝、3着1回はともにホエールキャプチャによるもの。表3で述べたように前走G3組が3勝で、毎年3着以内馬が出ている。この組の3着以内馬10頭中9頭は前走4番人気以内の馬だった。

オープン特別組は昨年1着のノボリディアーナ(前走小倉日経OP)、2着スマートレイアー(前走米子S)が好走している。ともに前走で連対を果たしていた。なお、前走1600万下組の3着以内馬は13年3着スイートサルサのみと苦戦傾向にある。

■表5 府中牝馬Sの種牡馬別成績(過去5年)

種牡馬 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
クロフネ 1- 0- 1- 1/ 3 33.3% 33.3% 66.7% 226% 136%
テレグノシス 1- 0- 0- 1/ 2 50.0% 50.0% 50.0% 1590% 320%
キングカメハメハ 1- 0- 0- 9/10 10.0% 10.0% 10.0% 80% 23%
ネオユニヴァース 1- 0- 0- 1/ 2 50.0% 50.0% 50.0% 480% 175%
フレンチデピュティ 1- 0- 0- 0/ 1 100.0% 100.0% 100.0% 3200% 770%
ディープインパクト 0- 3- 1- 4/ 8 0.0% 37.5% 50.0% 0% 98%
ゼンノロブロイ 0- 1- 0- 3/ 4 0.0% 25.0% 25.0% 0% 65%
ファルブラヴ 0- 1- 0- 1/ 2 0.0% 50.0% 50.0% 0% 155%
ブライアンズタイム 0- 0- 1- 2/ 3 0.0% 0.0% 33.3% 0% 96%
マンハッタンカフェ 0- 0- 1- 3/ 4 0.0% 0.0% 25.0% 0% 62%
デュランダル 0- 0- 1- 3/ 4 0.0% 0.0% 25.0% 0% 100%
その他の種牡馬 0- 0- 0-33/33 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

表5は種牡馬別成績。表の上位3頭クロフネ・テレグノシス・キングカメハメハはいずれも自身がNHKマイルCを勝利している。しかし、キングカメハメハ産駒は14年1着のディアデラマドレのみで率は悪い。ネオユニヴァースは芝中距離で結果を出し、フレンチデピュティはクロフネの父だ。マイル〜中距離を得意とする種牡馬の産駒が勝ち切る傾向がある。

ディープインパクト産駒は勝ち星がないものの、連対率37.5%・複勝率50%と高い。しかし、3着以内馬4頭中3頭は1番人気だった。近2年もスマートレイアーが1番人気に支持されて2着に終わっている。2400m以上の距離で結果を出している産駒は2・3着止まりの印象を受ける。

■表6 府中牝馬Sの母父別成績(過去5年)

母父馬 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
サンデーサイレンス 4- 0- 1- 9/14 28.6% 28.6% 35.7% 561% 146%
Indian Ridge 1- 0- 0- 0/ 1 100.0% 100.0% 100.0% 960% 350%
ホワイトマズル 0- 2- 0- 0/ 2 0.0% 100.0% 100.0% 0% 175%
Bertolini 0- 1- 1- 0/ 2 0.0% 50.0% 100.0% 0% 220%
フレンチデピュティ 0- 1- 0- 2/ 3 0.0% 33.3% 33.3% 0% 86%
Deputy Minister 0- 1- 0- 0/ 1 0.0% 100.0% 100.0% 0% 310%
Grand Lodge 0- 0- 1- 2/ 3 0.0% 0.0% 33.3% 0% 133%
Dixieland Band 0- 0- 1- 1/ 2 0.0% 0.0% 50.0% 0% 125%
Caerleon 0- 0- 1- 1/ 2 0.0% 0.0% 50.0% 0% 145%
その他の母父馬 0- 0- 0-46/46 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

2012/10/13 東京11R 府中牝馬ステークス(G2) 1着 14番 マイネイサベル

最後に表6は母父別成績。母父サンデーサイレンスの馬が12年マイネイサベルから昨年のノボリディアーナまで4連勝している。表1で見たように人気も10・4・4・11番人気 での勝利だ。複勝率も35.7%と高く、単勝回収率・複勝回収率ともに100%を大きく超えている。母父Indian Ridgeは11年イタリアンレッドが勝利。また2、・3着にはノーザンダンサー系の種牡馬がズラリと並んでいる。

表5・表6をまとめると、勝ち馬の血統傾向としては父がマイル〜中距離実績馬(特に父が東京芝マイル実績あればなお良し)、母父がサンデーサイレンスの馬はアタマから積極的に狙っていきたい。また、母父ノーザンダンサー系の馬も3着以内候補として十分に可能性がありそうだ。

ライタープロフィール

ケンタロウ(けんたろう)

1978年6月、鹿児島県生まれ。早稲田大学社会科学部卒業。初めて買った馬券が大当たりし、それから競馬にのめり込むように。データでは、開催日の馬場やコース適性に注目している。好きなタイプは逃げか追い込み。馬券は1着にこだわった単勝、馬単派。料理研究家ではない。


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