第1042回 小倉のフィナーレを飾る小倉2歳Sを分析|競馬情報ならJRA-VAN

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第1042回 小倉のフィナーレを飾る小倉2歳Sを分析

2016/9/1(木)

今週日曜に組まれているふたつの重賞のうち、今回は小倉2歳Sを取り上げたい。夏の小倉競馬、そのフィナーレを飾るのはどの馬か。過去10年のデータから、今年のレースを占ってみたい。データの分析には、JRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 人気別成績

人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
1番人気 2-  3-  2-  3/ 10 20.0% 50.0% 70.0% 51% 92%
2番人気 4-  1-  1-  4/ 10 40.0% 50.0% 60.0% 157% 102%
3番人気 2-  0-  1-  7/ 10 20.0% 20.0% 30.0% 125% 55%
4番人気 0-  0-  2-  8/ 10 0.0% 0.0% 20.0% 0% 53%
5番人気 1-  2-  0-  7/ 10 10.0% 30.0% 30.0% 76% 94%
6番人気 0-  2-  1-  7/ 10 0.0% 20.0% 30.0% 0% 117%
7番人気 0-  1-  1-  8/ 10 0.0% 10.0% 20.0% 0% 79%
8番人気 0-  1-  0-  9/ 10 0.0% 10.0% 10.0% 0% 68%
9番人気 0-  0-  1-  9/ 10 0.0% 0.0% 10.0% 0% 54%
10番人気以下 1-  0-  1- 57/ 59 1.7% 1.7% 3.4% 203% 50%

表1は人気別成績。1着馬10頭のうち8頭を占めるのが1〜3番人気で、残る2頭は5番人気と15番人気という内訳になっている。14年に15番人気で制し、単勝万馬券の大穴をあけたオーミアリスはいるものの、基本的には人気サイドの馬が勝つことを想定したほうがよさそうだ。2、3着に関しては、5〜7番人気の中穴ゾーンもしばしば好走を見せており、以下、9番人気まではチャンスがありそう。ただし、10番人気以下の好走例は前述したオーミアリスと合わせて2頭のみとなっており、極端な人気薄の激走はあまり期待できない。基本的なスタンスとして、軸馬は上位人気から選び、相手にはひとケタ人気に収まっている馬を手広く押さえるといいのではないだろうか。

■表2 前走人気別成績

前走人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
前走1番人気 7-  6-  5- 38/ 56 12.5% 23.2% 32.1% 51% 85%
前走2番人気 1-  1-  0- 30/ 32 3.1% 6.3% 6.3% 23% 16%
前走3番人気 1-  2-  3- 19/ 25 4.0% 12.0% 24.0% 18% 56%
前走4番人気 1-  1-  2- 10/ 14 7.1% 14.3% 28.6% 858% 242%
前走5番人気以下 0-  0-  0- 22/ 22 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

表2は「前走の」人気別成績で、過去10年で前走1番人気馬が7勝。1〜3着馬に広げても30頭中18頭を占めており、勝率、連対率、複勝率の数値はいずれもトップとなっている。前走1番人気馬が小倉2歳Sの主力を形成しているのは明らかで、これに該当する馬を重視したいところだ。以下、前走2番人気馬は意外なほど振るわないが、前走3番人気馬と前走4番人気馬の好走率はまずまず高い。ところが、前走5番人気以下になると【0.0.0.22】と好走例が1頭もなく、ここに大きな溝が横たわっている。前走1番人気馬を中心に、最低でも前走4番人気以内に収まっている馬を狙いたい。

■表3 前走クラス別成績

前走クラス 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
新馬 3-  5-  5- 52/ 65 4.6% 12.3% 20.0% 197% 92%
未勝利 4-  2-  1- 36/ 43 9.3% 14.0% 16.3% 46% 43%
オープン特別 3-  3-  4- 30/ 40 7.5% 15.0% 25.0% 31% 55%
G3 0-  0-  0-  1/  1 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

表3は前走クラス別成績。該当例が1頭しかいないG3組を除き、新馬戦組、未勝利戦組、オープン特別組の好走率に決定的な差はない。それぞれの特色を列記すると、前走新馬戦組は回収率が高く、穴を狙うならここ。前走未勝利組は勝率が高く、好走時には勝ち切る傾向がある。前走オープン特別組は手堅く3着以内を確保してくる。予想の際には、こうした特徴を考慮すると効率のいい買い目を組めるはずだ。

■表4 前走新馬戦出走馬に限った出走間隔別成績

出走間隔 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
中2週以下 0- 1- 2-26/29 0.0% 3.4% 10.3% 0% 48%
中3週 0- 3- 0-12/15 0.0% 20.0% 20.0% 0% 36%
中4週以上 3- 1- 3-14/21 14.3% 19.0% 33.3% 611% 191%

表4は、「前走新馬戦出走馬」に限った出走間隔別成績で、なかなか興味深い傾向が出ている。上から順に見ていくと、「中2週以下」で出走してきた馬の好走率は明らかに低い。「中3週」は1着馬こそ送り出していないものの、連対率でトップの数値を記録。そして、「中4週以上」からは1着馬3頭を含む好走馬7頭が出ており、好走率、回収率ともに優秀な数値が残っている。つまり、前走新馬戦組に関しては、出走間隔がよりゆったりした馬を重視すると的中につながりやすいと考えられそうだ。

■表5 前走未勝利戦出走馬に限った前走人気別成績

前走人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
前走1番人気 4- 1- 1-14/20 20.0% 25.0% 30.0% 100% 78%
前走2番人気以下 0- 1- 0-22/23 0.0% 4.3% 4.3% 0% 14%

表5は、「前走未勝利戦出走馬」に限った前走人気別成績。この組の好走馬7頭中6頭は前走1番人気馬が占めており、前走2番人気以下だと【0.1.0.22】と大苦戦していることがおわかりいただけるだろう。先に表2の項で「過去10年の好走馬はすべて前走4番人気以内」と述べたが、前走未勝利戦出走馬の場合はさらに厳しい基準をクリアしなければならないことを確認しておきたい。

■表6 前走オープン特別・重賞出走馬の前走着順別成績

前走着順 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
前走1着 2- 3- 1- 5/11 18.2% 45.5% 54.5% 81% 127%
前走2着 1- 0- 1- 7/ 9 11.1% 11.1% 22.2% 40% 32%
前走3着 0- 0- 2- 3/ 5 0.0% 0.0% 40.0% 0% 106%
前走4着以下 0- 0- 0-16/16 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

表6は「前走でオープン特別か重賞に出走した馬」に関するデータで、その前走着順別成績を示している。ご覧の通り、前走1着なら5割以上の確率で3着以内に入り、前走2、3着でもチャンスはあるが、前走4着以下だと【0.0.0.16】と好走例が見当たらない。極めて明確な傾向が出ているので、この組は前走3着以内か4着以下かで厳格にジャッジしたいところだ。

■表7 前走4角通過順別成績

前走4角通過順 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
3番手以内 10- 10-  8- 90/118 8.5% 16.9% 23.7% 136% 75%
4番手以降 0-  0-  2- 29/ 31 0.0% 0.0% 6.5% 0% 37%

表4〜6では前走クラスで分けたデータを確認したが、表7と表8では前走クラスを問わないデータを紹介する。表7は、前走の4角通過順が「3番手以内」と「4番手以降」だった馬の成績を比較したものである。ここも明暗がクッキリと分かれており、過去10年の1〜3着馬30頭中28頭までは前走の4角を3番手以内で通過していた。ところが、前走で4角を4番手以降で回った馬は3着までが精一杯で、大半の馬は馬券圏外に沈んでしまう。小倉2歳Sでは、前走において4角を3番手以内で回る先行力を披露していた馬を狙うのがセオリーといえる。

■表8 前走上がり3Fタイム順位別成績

前走上がり3F 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
1位 6-  1-  3- 47/ 57 10.5% 12.3% 17.5% 54% 29%
2位 4-  2-  2- 22/ 30 13.3% 20.0% 26.7% 434% 130%
3位 0-  6-  3- 22/ 31 0.0% 19.4% 29.0% 0% 108%
4位以下 0-  1-  2- 28/ 31 0.0% 3.2% 9.7% 0% 36%

表8は、前走の上がり3Fタイム順位別成績。これを見ると、過去10年の小倉2歳Sの1着馬は前走で上がり1位か2位を記録していた馬に限られることがわかる。また、前走で上がり3位だった場合は1着馬こそ出ていないものの、2着6回3着3回と馬券にはしっかりと絡んでくる。しかし、前走の上がり順位が4位以下になると途端に好走率がダウンしてしまう。表7のデータと合わせて考えると、前走で先行力を披露したうえで、上がり1〜3位のしっかりとした末脚も兼備することを示した馬でなければ小倉2歳Sでの好走は難しいといえるのではないか。

【結論】

2016/8/7 小倉6R 2歳新馬 1着 9番 レーヌミノル

以上のデータを元に、今年の小倉2歳S登録馬から有力と思われる馬を探していこう。前走クラスを問わず、共通してクリアしておきたいのは「前走4番人気以内」「前走4角3番手以内」「前走上がり3位以内」の3項目。加えて、前走クラスに応じてクリアしておきたい項目がそれぞれある。それができているかどうかを確認していこう。

まずは前走新馬戦出走馬で、共通する3項目をすべてクリアしたのはメイソンジュニアレーヌミノルの2頭。そして、この組でもうひとつチェックしたいのは出走間隔で、表4の項で確認した通り、前走からの出走間隔が開いた馬のほうが好成績を収めている。そこで出走間隔を比較すると、メイソンジュニアは前走から中2週となるのに対して、レーヌミノルは中3週での臨戦。よって、ここではレーヌミノルを上位にとってみたい。

2016/7/24 福島1R 2歳未勝利 1着 6番 ダイイチターミナル

次に前走未勝利戦出走馬を見ていくと、共通3項目をすべてクリアしたのはシゲルベンガルトラダイイチターミナルの2頭だった。ただし、この組に関しては前走人気をより厳しくチェックする必要があり、前走1番人気馬でなければ好走確率が大幅ダウンすることを表5の項で述べた。この点において、前走1番人気のダイイチターミナルは問題ないものの、前走3番人気だったシゲルベンガルトラはクリアできず。もちろん、この2頭ではダイイチターミナルを上位にとりたい。

最後に前走オープン特別・重賞出走馬をチェックする。この組では前哨戦のフェニックス賞を制したクインズサリナが注目されそうだが、前走の上がり順が4位という点が減点材料となり、共通する3項目をクリアできたのはカシノマストテイエムヒッタマゲとなった。また、両馬ともこの組で求められる前走3着以内の条件もクリアしている。この2頭はレベルが落ちるとされる九州産馬という点は無視できないものの、一般馬相手に新馬勝ちを果たしているカシノマストは特に侮れない存在になりそうだ。

ライタープロフィール

出川塁(でがわ るい)

1977年熊本県生まれ。上智大学文学部卒業後、出版社2社で競馬専門誌、競馬書籍の編集に携わり、2007年からフリーライターに。「競馬最強の法則」「サラブレ」「優駿」などへ寄稿するほか、出版社勤務時代を含めて制作に関わった競馬書籍は多数。馬券は単勝派だが、焼肉はタン塩派というわけではない。メインの競馬のほか、サッカーでも密かに活動中。


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