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第1040回 函館SSの再戦!? キーンランドCを占う

2016/8/25(木)

今週は札幌と新潟で平地の重賞が組まれている。今回は日曜日に札幌競馬場で行われるキーンランドCの展望をしてみたい。函館スプリントSの上位馬が揃って出走を予定しており、再戦のムードが漂う。果たしてこのレースを制するのはどの馬か。いつものように過去10年の結果から、レース傾向を探っていきたい。データの分析には、JRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 キーンランドCの上位入線馬(過去10年)

着順 馬名 人気 斤量 前走レース名 前着
15年 1 ウキヨノカゼ 8 54 TVhH1600 1
2 トーホウアマポーラ 9 54 CBC賞HG3 7
3 ティーハーフ 1 57 函館スプG3 1
14年 1 ローブティサージュ 3 54 函館スプG3 2
2 レッドオーヴァル 1 54 札幌日刊1600 1
3 マジンプロスパー 5 56 高松宮記G1 18
13年 1 フォーエバーマーク 4 54 アイビスG3 2
2 ストレイトガール 1 54 UHB賞H 1
3 シュプリームギフト 6 54 UHB賞H 9
12年 1 パドトロワ 3 56 アイビスG3 1
2 ダッシャーゴーゴー 1 56 CBC賞HG3 3
3 テイエムオオタカ 4 56 札幌日刊1600 1
11年 1 カレンチャン 1 54 函館スプG3 1
2 ビービーガルダン 6 58 安田記念G1 15
3 パドトロワ 4 56 UHB杯H 1
10年 1 ワンカラット 2 54 函館スプG3 1
2 ジェイケイセラヴィ 6 56 アイビスG3 2
3 ベストロケーション 8 54 CBC賞HG3 14
09年 1 ビービーガルダン 2 56 マイラーG2 8
3 ドラゴンウェルズ 13 56 UHB杯H 5
4 グランプリエンゼル 1 51 函館スプG3 1
08年 1 タニノマティーニ 16 56 UHB杯H 5
2 ビービーガルダン 2 56 札幌日刊1600 1
3 キンシャサノキセキ 1 56 函館スプG3 1
07年 1 クーヴェルチュール 4 51 アイビスG3 3
2 アグネスラズベリ 2 54 函館スプG3 1
3 ワイルドシャウト 3 56 函館スプG3 4
06年 1 チアフルスマイル 4 54 クイーンG3 5
2 シーイズトウショウ 1 55 函館スプG3 2
3 ビーナスライン 2 54 函館スプG3 1
※13年は函館開催。

まずは過去10年のキーンランドCで上位に入線した馬を調べてみよう(表1参照)。13年は函館開催だったが、その時のものも含んでいる。サマースプリントシリーズに組み込まれているレースで、過去には10年ワンカラットや12年パドトロワがここを制して、同シリーズのチャンピオンに輝いている。シリーズにおける関連性としては比較的薄い方で、同レースの前後に行われるアイビスSDやセントウルSの方が関連性は高い。出走馬のレベルは決して低くないものの、函館スプリントSを中心とする北海道シリーズからの転戦馬が多いのが特徴。実際の好走馬も前走函館スプリントS出走馬、しかも好走馬が多く占めることがわかる。

他場の重賞からであってもアイビスSD好走馬が目立っており、サマースプリントシリーズで好調を示している馬がそのまま好走しやすいレースであることがうかがえる。ただ、1番人気の勝利は少ない。11年カレンチャンのみ結果を出しており、同馬は次走スプリンターズSを制した実力馬であった。

■表2 キーンランドCの人気別成績(過去10年)

人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収率 複回収率
1番人気 1-  4-  3-  2/ 10 10.0% 50.0% 80.0% 19 107
2番人気 2-  2-  1-  5/ 10 20.0% 40.0% 50.0% 85 96
3番人気 2-  0-  1-  7/ 10 20.0% 20.0% 30.0% 128 60
4番人気 3-  0-  2-  5/ 10 30.0% 30.0% 50.0% 248 112
5番人気 0-  0-  1-  9/ 10 0.0% 0.0% 10.0% 0 27
6番人気 0-  2-  1-  7/ 10 0.0% 20.0% 30.0% 0 118
7番人気 0-  0-  0- 10/ 10 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
8番人気 1-  0-  1-  8/ 10 10.0% 10.0% 20.0% 291 157
9番人気 0-  1-  0-  9/ 10 0.0% 10.0% 10.0% 0 61
10番人気 0-  0-  0- 10/ 10 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
11番人気 0-  0-  0- 10/ 10 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
12番人気 0-  0-  0- 10/ 10 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
13番人気 0-  1-  0-  9/ 10 0.0% 10.0% 10.0% 0 63
14番人気 0-  0-  0- 10/ 10 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
15番人気 0-  0-  0-  9/  9 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
16番人気 1-  0-  0-  7/  8 12.5% 12.5% 12.5% 2017 282

キーンランドCにおける人気別成績は表2の通り。1番人気の複勝率は80%と優秀だが、勝率は高くない。2〜4番人気の方が勝率は高くなっている。8番人気や16番人気の優勝もあり、単勝馬券に関しては波乱含みと言えるだろう。

■表3 キーンランドCの斤量別成績(過去10年)

斤量 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収率 複回収率
51kg 1-  0-  1-  7/  9 11.1% 11.1% 22.2% 78 37
53kg 0-  0-  0-  9/  9 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
54kg 6-  4-  3- 33/ 46 13.0% 21.7% 28.3% 127 90
55kg 0-  1-  0-  3/  4 0.0% 25.0% 25.0% 0 27
56kg 3-  4-  5- 67/ 79 3.8% 8.9% 15.2% 218 64
57kg 0-  0-  1-  5/  6 0.0% 0.0% 16.7% 0 28
58kg 0-  1-  0-  1/  2 0.0% 50.0% 50.0% 0 180
59kg 0-  0-  0-  2/  2 0.0% 0.0% 0.0% 0 0

斤量別成績も特徴がある(表3参照)。別定戦で過去には56キロや54キロの出走が多く、実に勝ち馬の9割、2・3着馬も8割を占める。実績が上位であるはずの57キロはやや不振で、58キロや59キロの優勝もない。55キロも未勝利で、53キロは好走例がない。51キロは好走例があるため、特に重い斤量を背負わされた場合は注意すべきだろう。

■表4 キーンランドC好走馬の過去・次走以降の主な成績

着順 馬名 備考
15年 1 ウキヨノカゼ クイーンC1着
2 トーホウアマポーラ 過去にCBC賞1着
3 ティーハーフ  
14年 1 ローブティサージュ 阪神JF1着
2 レッドオーヴァル 桜花賞2着
3 マジンプロスパー 過去にCBC賞1着
13年 1 フォーエバーマーク  
2 ストレイトガール 後にG1を3勝
3 シュプリームギフト  
12年 1 パドトロワ  
2 ダッシャーゴーゴー 過去にCBC賞1着
3 テイエムオオタカ  
11年 1 カレンチャン 次走スプリンターズS1着
2 ビービーガルダン  
3 パドトロワ 次走スプリンターズS2着
10年 1 ワンカラット  
2 ジェイケイセラヴィ  
3 ベストロケーション 京都牝馬S2着
09年 1 ビービーガルダン  
3 ドラゴンウェルズ ダービー卿CT2着
4 グランプリエンゼル  
08年 1 タニノマティーニ 富士S2着
2 ビービーガルダン  
3 キンシャサノキセキ 後に高松宮記念を連覇
07年 1 クーヴェルチュール  
2 アグネスラズベリ  
3 ワイルドシャウト  
06年 1 チアフルスマイル 京都牝馬S2着
2 シーイズトウショウ  
3 ビーナスライン  

さらに好走馬の傾向を知る上で、とある実績に注目してみた(表4参照)。昨年優勝を果たしたウキヨノカゼは8番人気。同馬は前走1600万クラスを勝ち上がったばかりだったが、3歳時にクイーンC優勝の実績があった。また、16番人気で優勝したタニノマティーニは、過去に富士Sで2着の実績があった。つまり、単勝で穴を供給した2頭には、過去にマイル重賞で好走実績があったことになる。その点に注目すると、14年の1、2着馬もやはり阪神芝1600mのG1で好走。10年ベストロケーションや、06年チアフルスマイルなども過去にマイルの重賞で好走実績があったことになる。

2015/8/30 札幌11R キーンランドC(G3) 1着 13番 ウキヨノカゼ

あとは、過去にCBC賞で優勝経験がある馬に注目。昨年9番人気で2着のトーホウアマポーラや、14年3着のマジンプロスパーが該当。同年のサマースプリントシリーズにおけるCBC賞ではない点がポイントで、穴馬候補として常に考えたいところだ。

あとは、直接今回のレースに関係ないが、前述のカレンチャンだけでなくストレイトガールやパドトロワ、キンシャサノキセキといった馬が後にG1で活躍している。昨年優勝したウキヨノカゼも、次走スプリンターズSで9番人気ながら3着と激走した。後のスプリントG1にもつながる一戦であることを意識し、レースを見ておくべきだろう。

【結論】

それでは今年のキーンランドCを展望してみることにする。出走予定馬は表5の通りだ。登録の段階でフルゲートには達していないこともあり、メンバー的にはややさびしい。

■表5 今年のキーンランドC出走予定馬

馬名 斤量 前走レース名 前着 備考
アクティブミノル 58 函館スプG3 4  
エポワス 56 UHB賞H 2  
オデュッセウス 53 UHB賞H 5  
オメガヴェンデッタ 56 UHB賞H 4  
サトノルパン 57 高松宮記G1 18  
サドンストーム 56 UHB賞H 9  
シュウジ 53 函館スプG3 2 デイリー杯2歳S2着
セカンドテーブル 56 UHB賞H 3  
ソルヴェイグ 52 函館スプG3 1  
ナックビーナス 51 葵S 1  
ファントムロード 56 函館スプG3 11  
ブランボヌール 51 NHKマG1 6  
ホッコーサラスター 54 函館日刊1600 1  
レッツゴードンキ 55 函館スプG3 3 桜花賞1着

例年の傾向通り、前走函館スプリントS出走馬が目立つ。優勝馬のソルヴェイグ、2着シュウジ、3着レッツゴードンキといった上位勢が揃って出走を予定している。函館スプリントSで3着以内に入っていれば無条件で有力と言えるが、レッツゴードンキは55キロの斤量を背負う。桜花賞優勝という強力な実績がある反面、斤量面ではマイナス材料と考えたい。斤量面で言えば、58キロを背負うアクティブミノルや57キロのサトノルパンも割り引き材料。ただ、好結果を残している56キロや54キロでこれといった有力馬が、見当たらないのもまた事実だ。

2016/6/19 函館11R 函館スプリントS(G3) 1着 16番 ソルヴェイグ

エポワスは前走UHB賞で2着とこの点は好感触だが、過去にマイルの重賞で実績があるわけではない。オメガヴェンデッタやサドンストーム、セカンドテーブル、ファントムロード、ホッコーサラスターも同様。1400mまでの重賞実績ならばあるという状況。頭から狙うには心もとない。

先ほどの函館スプリントS好走馬に目を戻すと、シュウジは53キロ。2歳時にデイリー杯2歳S2着の実績がある。この点はプラス材料だ。ただ、53キロの馬は過去、【0.0.0.9】という成績。07年は前走函館スプリントS2着だったサープラスシンガーが14着に大敗。07年はローレルゲレイロが1番人気で11着に敗れた。後者は後にスプリントG1を制しており、ここでは実力を発揮できないまま敗れたということになる。3歳牡馬にとっては、鬼門のレースで嫌な傾向だ。

一方のソルヴェイグは52キロ。過去にこの斤量で出走した馬がいないため、判断が難しい。一応、51キロで優勝したクーヴェルチュールが前走バーデンバーデンCで1着。09年3着(繰り上がり)グランプリエンゼルが、前走函館スプリントSで1着だったことを考えると、ソルヴェイグも好走できる確率は高いだろうか。同じ3歳牝馬でも古馬と初対戦となる、ブランボヌールやナックビーナスよりも上位に取りたい。函館スプリントS上位馬の中ではソルヴェイグが中心で、連勝の可能性も十分と見る。

ライタープロフィール

小田原智大(おだわら ともひろ)

1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。
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