第1039回 昨年のワールドオールスタージョッキーズから傾向を探る|競馬情報ならJRA-VAN

JRA公式データ配信サービス JRA-VAN

データde出〜た

データde出〜たバックナンバー

第1039回 昨年のワールドオールスタージョッキーズから傾向を探る

2016/8/22(月)

今週は札幌競馬場で2016ワールドオールスタージョッキーズ(以下、WAJ)が行われる。かつて年末に阪神で行われていたワールドスーパージョッキーズシリーズが前身で、昨年より夏の札幌で行われるようになった。海外や地方からトップジョッキーを招待し、中央のジョッキーとともに計4戦でのポイントで競うものとなっている。

昨年より大幅に施行時期や条件が変わったため、過去のデータによる分析はかなり難しくなっている。しかし、ひとまず、昨年の同シリーズだけを振り返り、傾向や馬券のヒントになるものがないかを探ってみたい。データの分析には、JRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 2015ワールドオールスタージョッキーズの配当

日付 開催 レース名 単勝配当 枠連 馬連 馬単 3連複 3連単
150830 2札4 12 WAJ第4戦1000 860 1380 2270 5180 2210 17680
150830 2札4 10 WAJ第3戦1000 190 740 910 1250 1700 5610
150829 2札3 11 WAJ第2戦1600 780 2020 3710 8310 9020 65380
150829 2札3 9 WAJ第1戦500 1970 2270 5900 12690 39000 214310

表1は昨年行われた2015WAJの主な配当を記した。第1戦となった500万クラスの芝2600mのレースが最も配当的には荒れた。単勝が1970円となり、馬連は5900円。3連単は21万円台の配当となった。対照的に最も安い配当となったのが、第3戦となった1000万クラスの芝1200mス。単勝は190円で、馬連も910円の本命サイドだった。端的に言うと、長距離のレースが荒れて、短距離のレースが人気サイド。芝中距離で行われた第2戦と第4戦が、そのどちらでもない結果だった。今年も全4戦のレース条件は昨年と同じで、果たして馬券的にはどのような結果となるだろうか。そこで次からは1戦ごとに昨年のレースを振り返ってみたい。

■表2 2015ワールドオールスタージョッキーズ第1戦(500万・札幌芝2600m)

着順 馬名 斤量 騎手 人気 前場 前レース 前着
1 ジューヴルエール 5 58 藤田弘治 8 札幌 500万下 5
2 ジュンファイトクン 3 56 モレイラ 2 札幌 未勝利 1
3 グランディフローラ 3 54 柴山雄一 10 札幌 500万下・牝 8
4 レオニーズ 4 58 ジャルネ 1 東京 青嵐賞1000 7
5 キネオワールド 4 58 武豊 5 函館 横津岳特500 4
6 スマッシュスマイル 7 58 福永祐一 13 札幌 500万下 14
7 ストリートオベロン 3 56 ウィリア 4 札幌 知床特別500 3
8 フミノスナイパー 4 58 岩田康誠 7 阪神 淡路特別1000 9
9 モンテエクリプス 6 58 岩橋勇二 6 函館 500万下 6
10 ドリームチェイサー 3 56 横山典弘 12 札幌 知床特別500 6
11 スカーレットデビル 3 56 ターナー 9 新潟 500万下 5
12 フローレスダンサー 3 54 ベイズ 3 京都 メルボル500* 4
13 ベルウッドケルン 3 56 M.デム 14 札幌 知床特別500 7
14 ローレルトルネード 4 58 戸崎圭太 11 札幌 知床特別500 13

2015/8/29 札幌9R 2015ワールドオールスタージョッキーズ第1戦 1着 6番 ジューヴルエール

表2は第1戦の全着順。8番人気のジューヴルエールが勝利したため、前述の通り単勝配当はややついた。同馬は前走自己条件で5着に敗れていたが、巻き返した形。前走は札幌のレースで、上位3頭はすべて滞在競馬で結果を残したことになる。このレースで1番人気となったレオニーズは前走東京の青嵐賞に出走。1000万クラスからの降級だったため人気になったが、わずかに上位に及ばなかった。

レースラップを調べると、前半から11秒台のラップが刻まれ、全体的には厳しい流れとなった。スローペースになりやすい芝2600mの長距離としては異質であり、序盤から前目の位置で競馬をしていた馬が崩れた。普段の中央競馬では見られないジョッキーが数多くいることで、元々展開は読みにくい。また、シリーズの初戦ということで、各ジョッキーの意識が自然と前掛かりになるのだろうか。今年も、乱ペースとなる可能性を警戒したい。

■表3 2015ワールドオールスタージョッキーズ第2戦(1600万・札幌芝2000m)

着順 馬名 斤量 騎手 人気 前場 前レース 前着 母父
1 ジャングルクルーズ 6 58 モレイラ 4 東京 早春S1600 9 サンデーサイレンス
2 ミエノワンダー 5 58 武豊 5 中山 美浦SH1600 5 サンデーサイレンス
3 レッドソロモン 3 56 福永祐一 3 阪神 若葉S 1 サンデーサイレンス
4 ジャーエスペランサ 6 58 ウィリア 10 札幌 TVhH1600 11 Hernando
5 ロードエフォール 7 58 戸崎圭太 2 札幌 TVhH1600 4 Cozzene
6 ダンツキャンサー 4 56 岩田康誠 6 札幌 STV賞1000 1 サクラバクシンオー
7 ブランネージュ 4 56 M.デム 1 札幌 クイーンG3 7 フレンチデピュティ
8 トウカイオーロラ 8 58 横山典弘 9 函館 五稜郭S1600 4 サンデーサイレンス
9 オメガハートロック 4 56 藤田弘治 11 福島 福島牝馬G3 16 エルコンドルパサー
10 ルファルシオン 4 58 柴山雄一 8 函館 渡島特別1000 1 サンデーサイレンス
11 ベルニーニ 6 58 ターナー 7 中京 マレーシ1600 8 サンデーサイレンス
12 トーセンハルカゼ 5 58 岩橋勇二 12 東京 丹沢SH1600 5 サンデーサイレンス
13 ショウナンバーキン 5 56 ベイズ 13 札幌 クイーンG3 9 クロフネ
14 スーサングレート 7 58 ジャルネ 14 東京 緑風SH1600 17 サンデーサイレンス

続く昨年の第2戦の結果は表3の通り。4番人気のジャングルクルーズが勝利した。こちらも1番人気は前走重賞のクイーンSで、形の上では上のクラスから降りてきたブランネージュが敗れた。ただ、2番人気のロードエフォールも加えて、滞在だった馬が敗れた。一方、上位3頭はいずれも前走中央場所を使われていた。第2戦は1600万クラスのレースなので、北海道シリーズではレース数が少なく、他場からの転戦馬が有力となるケースが増えそうだ。また、上位3頭はすべて母父がサンデーサイレンスの馬だった。同タイプの出走馬そのものが多かったが、1〜2番人気に支持された馬は、母父が非サンデーサイレンスであった。

■表4 2015ワールドオールスタージョッキーズ第3戦(1000万・札幌芝1200m)

着順 馬名 斤量 騎手 人気 前場 前レース 前着 単勝オッズ
1 ブラヴィッシモ 3 56 モレイラ 1 函館 STV杯1000 8 1.9
2 フェアラフィネ 3 54 武豊 4 札幌 道新スポ1000 9 8.1
3 タカラジェニファ 4 56 戸崎圭太 2 札幌 HBC賞1000 5 6.4
4 エビスグレイト 5 58 M.デム 7 札幌 報知杯H1000 8 13.7
5 ダイワインスパイア 6 58 ジャルネ 8 新潟 大日岳特1000 16 46.6
6 レヴァンタール 6 58 ベイズ 10 新潟 驀進特別1000 14 77.8
7 アドマイヤサブリナ 5 56 藤田弘治 3 札幌 STV賞1000 2 7.7
8 ボブキャット 5 58 岩橋勇二 5 福島 白河特別1000 3 11.1
9 トウショウハマー 6 58 岩田康誠 11 福島 鶴ヶ城特1000 10 92.6
10 オリエンタルサン 5 58 ウィリア 9 京都 障害未勝利 9 65
11 オーガンディー 4 56 柴山雄一 13 札幌 500万下 1 133.6
12 オルフィーク 3 54 福永祐一 6 函館 噴火湾特1000 2 12.7
13 ジョージジョージ 5 58 ターナー 12 札幌 HBC賞1000 13 114.2
14 ウエスタンソーレ 5 58 横山典弘 14 函館 潮騒特H1000 10 160.2

2015/8/30 札幌10R 2015ワールドオールスタージョッキーズ第3戦 1着 12番 ブラヴィッシモ

日付が変わり、第3戦は1000万クラスの芝1200m。結果は表4の通りで、前述したように堅い決着となった。1番人気のブラヴィッシモが圧倒的人気に応えて優勝。2〜3着馬も人気サイドだった。上位馬の前走成績を見ると、北海道の自己条件を使われていた。ただし、好走していた馬はおらず、4着以下から巻き返した。それでも勝ち馬は単勝オッズが1.9倍。同シリーズ4戦を通して、最も人気を集めた1番人気だった。また、1、2着馬は3歳馬。当然ながら古馬よりも斤量は軽く、芝短距離ではそのあたりの恩恵もありそうだ。

■表5 2015ワールドオールスタージョッキーズ第4戦(1000万・札幌芝1800m)

着順 馬名 斤量 騎手 人気 前場 前レース 前着
1 ウインフェニックス 4 58 ターナー 4 札幌 羊ヶ丘特500 1
2 バイガエシ 3 56 横山典弘 2 東京 プリンシ 6
3 タガノエンブレム 5 58 岩田康誠 1 札幌 藻岩山H1000 2
4 オールステイ 4 58 ベイズ 6 札幌 HTB賞1000 3
5 ティアーモ 5 56 武豊 5 札幌 HTB賞1000 8
6 ピュアソルジャー 5 58 戸崎圭太 11 中京 木曽川特1000 9
7 アルテ 4 58 ウィリア 3 札幌 500万下 1
8 アメリカンダイナー 6 58 ジャルネ 12 札幌 HTB賞1000 4
9 ディルガ 4 56 福永祐一 9 札幌 阿寒湖特1000 8
10 メイショウテッサイ 7 58 M.デム 7 札幌 藻岩山H1000 5
11 ケツァルコアトル 5 58 モレイラ 10 札幌 藻岩山H1000 11
12 エデンロック 5 58 柴山雄一 8 札幌 STV賞1000 7
13 ヴァリアシオン 6 58 岩橋勇二 14 札幌 大倉山特1000 9
14 シベリアンタイガー 4 58 藤田弘治 13 札幌 藻岩山H1000 7

最後は第4戦を見ていく(表5参照)。勝利したのは4番人気のウインフェックス。前走500万クラスの羊ヶ丘特別を勝利しており、連勝となった。形の上では昇級戦で勝ったことになるが、その前は1000万クラスですでに好走していた馬。自己条件に戻り、連勝したことになる。2着のバイガエシは前走プリンシパルSで6着。第2戦で3着だったレッドソロモンも前走若葉Sからローテーションだった。中距離戦は前走オープンクラスを使っていた3歳馬に注目と言えるかもしれない。

3着には1番人気のタガノエンブレム。人気より下回る結果だったが、一応馬券にはなった。前走札幌の自己条件で2着と好走。メンバーの大半が前走札幌を使っていた滞在馬であり、前走良績を残している馬が有力となるケースが多そうだ。

なお、昨年シリーズの総合優勝を果たしたのはJ.モレイラ(香港)。今年も招待されており、その経験と手腕に注目すべきだろう。

ライタープロフィール

小田原智大(おだわら ともひろ)

1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。
小田原智大の完全なる買い方ブログ

データde出〜たバックナンバー

データ競馬のための最強ツール TARGET frontier JV(ターゲット)

ページトップへ戻る

競馬予想のJRA-VAN