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第1032回 札幌開催開幕! クイーンSを占う

2016/7/28(木)

今週から開催が替わり、札幌・新潟・小倉開催となる。日曜日の札幌で行われるのがクイーンS。今年のオークス2着のチェッキーノが早々と始動を予定している(※出走回避)。初対戦となる古馬を撃破し、いい形で秋華賞戦線へ向かうことができるかが大きな注目となるだろう。過去10年の同レースを振り返り、データから展望してみたい。データの分析には、JRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 過去10年のクイーンS好走馬

着順 馬名 人気 年齢 前走レース名 前着
15年 1 メイショウスザンナ 7 6 マーメイHG3 10
2 レッドリヴェール 1 4 ヴィクトG1 4
3 イリュミナンス 4 5 マーメイHG3 6
14年 1 キャトルフィーユ 2 5 ヴィクトG1 5
2 アロマティコ 6 5 巴賞 1
3 スマートレイアー 1 4 ヴィクトG1 8
13年 1 アイムユアーズ 1 4 ヴィクトG1 8
2 スピードリッパー 8 5 夏至SH1600 13
3 オールザットジャズ 3 5 ヴィクトG1 13
12年 1 アイムユアーズ 1 3 優駿牝馬G1 4
2 ラブフール 10 5 五稜郭H1600 8
3 ミッドサマーフェア 4 3 優駿牝馬G1 13
11年 1 アヴェンチュラ 1 3 漁火S1600 1
2 コスモネモシン 10 4 ヴィクトG1 11
3 アニメイトバイオ 3 4 七夕賞HG3 3
10年 1 アプリコットフィズ 2 3 優駿牝馬G1 6
2 プロヴィナージュ 3 5 ヴィクトG1 9
3 カウアイレーン 6 4 東京スマ1600 1
09年 1 ピエナビーナス 11 5 パールS1600 6
2 ザレマ 1 5 マーメイHG3 10
3 アメジストリング 6 5 垂水S1600 2
08年 1 ヤマニンメルベイユ 2 6 ヴィクトG1 4
2 レジネッタ 1 3 優駿牝馬G1 3
3 フミノサチヒメ 12 5 パールS1600 11
07年 1 アサヒライジング 2 4 ヴィクトG1 2
2 イクスキューズ 6 3 ラジオNIHG3 3
3 ディアチャンス 5 6 マーメイHG3 1
06年 1 デアリングハート 3 4 エプソムG3 4
2 ヤマニンシュクル 2 5 マーメイHG3 8
3 レクレドール 7 5 マーメイHG3 12

表1は過去10年のクイーンS上位3頭の一覧。函館で行われた13年の分も含めている。牝馬限定戦なので、まずは世代に関する傾向を知る必要があるだろう。勝ち馬は3歳〜6歳まで出ている。7歳以上は出走馬そのものがかなり少なくなるので、狙うケースは稀といえるだろう。勝率や連対率では3歳馬が圧倒的に優勢。好走馬の数そのものは、他の世代とそれほど変わらないものの、好走率の面で3歳馬はかなり優秀だ。しかし、回収率の面では妙味は薄く、穴狙いには適していない。

人気面では比較的1〜2番人気が強い。両方連対圏内から消えるケースは少ない。穴馬は二ケタ人気の激走がチラホラとあり、警戒は必要になってくる。8番人気以下で激走した馬に注目すると、前走1600万クラスのレースで敗れていた馬が多いことがわかる。13年2着のスピードリッパーは前走ダート戦であるが、08年3着のフミノサチヒメは芝のパールSで11着に敗れていた。09年優勝のピエナビーナスもパールSで好走できていなかった。それでも巻き返すことができたのは、やはり過去に札幌芝のレース(500万クラス以上)で勝利経験があったからだろう。過去の当コラムでの同レース展望でも再三触れていると思うが、北海道は洋芝適性が重要。格下でも重賞で好走してくるのはこのようなタイプだ。

前走レースに注目すると、明らかに3つのレースを使っている馬が多い。すなわちヴィクトリアマイル、マーメイドS、オークス組ということになる。それぞれの組についてもう少し好走馬を調べてみることにする。

■表2 前走ヴィクトリアマイル組の好走馬

馬名 着順 同年の重賞成績
15年 レッドリヴェール 2  
14年 キャトルフィーユ 1 福島牝馬S2着
14年 スマートレイアー 3 阪神牝馬S1着
13年 アイムユアーズ 1  
13年 オールザットジャズ 3 福島牝馬S1着
11年 コスモネモシン 2 福島牝馬S2着
10年 プロヴィナージュ 2 阪神牝馬S2着
08年 ヤマニンメルベイユ 1 中山牝馬S1着
07年 アサヒライジング 1  

表2は前走ヴィクトリアマイル組の好走馬。古馬牝馬によって春シーズン最大目標のレースだけに、使っている馬は多い。07年1着のアサヒライジングのようにヴィクトリアマイルで好走していれば、やはり無条件に有力馬となりそうだ。昨年2着のレッドリヴェールもヴィクトリアマイルで掲示板に乗っていた。ただ、ヴィクトリアマイルで好走していた馬が出走してくるケースはそれほど多くないはず。大きく敗れていた馬が巻き返すケースを警戒しなければならないだろう。

その観点からポイントとなるのが、今年に入って重賞で好走していたかどうか。特に注目したいのが福島牝馬S。14年キャトルフィーユをはじめ、オールザットジャズ、コスモネモシンといった馬が同レースで連対していた。あとは阪神牝馬S。同レースは今年からマイル戦となっているが、クイーンSと距離が近くなったことで、よりつながりが出てくるかもしれない。13年アイムユアーズは今年に入り重賞で好走実績がなかったが、前年のクイーンSを制していた。

■表3 前走マーメイドS組の好走馬

馬名 着順 同年の重賞成績
15年 メイショウスザンナ 1 福島牝馬S3着
15年 イリュミナンス 3  
09年 ザレマ 2 阪神牝馬S2着
07年 ディアチャンス 3  
06年 ヤマニンシュクル 2 中山牝馬1着
06年 レクレドール 3  

表3はマーメイドS組。ハンデ戦なのでヴィクトリアマイル組よりも当然メンバーの質は落ちる。優勝したのは昨年のメイショウスザンナだけ。基本的には2〜3着と考えたいところ。あとは、実際に今年のヴィクトリアマイルを使っているケースが案外多い。よって、巻き返しには同年の重賞実績が必要。前述のメイショウスザンナだけでなく、ザレマは阪神牝馬S2着、ヤマニンシュクルは中山牝馬S1着の実績があった。

残るのはオークス組。桜花賞馬のレジネッタが2着に敗れる一方、クラシックで好走できなかったアプリコットフィズが優勝している。桜花賞とオークスで両方掲示板に乗ったアイムユアーズはしっかりと勝利しており、クラシックで好走していたような馬にとってはチャンスが大きいと考えられる。11年アヴェンチュラもクラシックに出ていれば期待されていた素質馬。秋には秋華賞を制したように、3歳馬に関してはその後G1でも期待できそうなタイプに注目してみたい。

■表4 今年のクイーンS出走予定馬

馬名 年齢 前走レース 前着 同年重賞実績 備考
ウインプリメーラ 6 ヴィクトG1 11 京都金杯1着  
カトルラポール 3 知多特H1000 15    
キャットコイン 4 福島牝馬G3 15    
シャルール 4 ヴィクトG1 18 福島牝馬S2着  
ダンツキャンサー 5 安土城SH 2   STV賞1着
チェッキーノ 3 優駿牝馬G1 2    
テルメディカラカラ 4 晩春S1600 1   十勝岳特別1着
ナムラアン 4 マーメイHG3 9    
ノットフォーマル 4 阿武隈H1600 11    
ビービーバーレル 3 大沼S 2 フェアリーS1着  
ペルフィカ 4 有松特別1000 4    
マイネグレヴィル 5 巴賞 5    
マコトブリジャール 6 福島牝馬G3 1    
メイショウスザンナ 7 福島牝馬G3 8 中山牝馬S3着 15年クイーンS1着
リラヴァティ 5 マーメイHG3 1    
レッドリヴェール 5 ヴィクトG1 14   15年クイーンS2着
ロッテンマイヤー 3 優駿牝馬G1 13 クイーンC3着  
※フルゲート14頭。チェッキーノは出走回避。

それでは今年のクイーンSを占っていこう。出走予定馬は表4の通り。

おそらく3歳馬のチェッキーノ(※出走回避)が注目を集めることになるだろう。元々斤量が52キロと軽い上、先の函館スプリントSで3歳牝馬のソルヴェイグが優勝したことも後押しし、人気になると予想する。桜花賞にはあえて出走せず、フローラSを制し、前走オークスで2着。勝ちに等しい惜敗であり、実力はかなり高い。無事に行けば秋は秋華賞で有力馬と目されるはずだ。

対する古馬は、シャルールに注目。前走ヴィクトリアマイル組は3頭。いずれも二ケタ着順に惨敗しているが、2走前・福島牝馬S2着の実績が光る。人気サイドかもしれないが、ここを相手本線と考えたい。ウインプリメーラも牡馬相手の京都金杯を制しており、注目しておくべきだろう。

2016/4/23 福島11R 福島牝馬ステークス(G3) 1着 8番 マコトブリジャール

マーメイドSは勝ち馬のリラヴァティになるだろうか。福島牝馬Sから直行してくる馬も何頭かいるが、案外この手のローテーションは少なかった。同レース勝ち馬のマコトブリジャールが出てきており、通常ならば有力馬の1頭といえる。メイショウスザンナは実績十分ながら7歳馬である点がどうか。

別路線組としてはテルメディカラカラダンツキャンサー。いずれも過去に札幌の特別戦で勝利経験がある。当日どれぐらい人気になるか不明だが、あまり人気がないようならば押さえてみたい。

ライタープロフィール

小田原智大(おだわら ともひろ)

1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。
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