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第1028回 今年も波乱か? 函館記念を分析する

2016/7/14(木)

今週の重賞は1鞍、函館競馬場でG3のハンデ戦・函館記念が行われる。近5年の3連単は最低でも8万馬券という荒れ模様の一戦。また、ここ4年の優勝馬のうち3頭がサマー2000シリーズの王座に就いており、シリーズのカギを握るレースにもなっている。そんな函館記念の、過去の傾向を見てみよう。データの分析には、JRA-VAN DataLab.TARGET frontier JV馬天楼 for データde出〜たを利用した。

■表1 人気別成績

人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
1 1-2-0-7/10 10.0% 30.0% 30.0% 33% 47%
2 2-1-2-5/10 20.0% 30.0% 50.0% 128% 104%
3 2-0-1-7/10 20.0% 20.0% 30.0% 112% 75%
4 4-0-0-6/10 40.0% 40.0% 40.0% 282% 103%
5 0-0-1-9/10 0.0% 0.0% 10.0% 0% 27%
6 0-0-0-10/10 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
7 1-1-4-4/10 10.0% 20.0% 60.0% 251% 317%
8 0-2-2-6/10 0.0% 20.0% 40.0% 0% 198%
9 0-1-0-9/10 0.0% 10.0% 10.0% 0% 92%
10 0-2-0-8/10 0.0% 20.0% 20.0% 0% 121%
11〜 0-1-0-51/52 0.0% 1.9% 1.9% 0% 17%

2014/7/20 函館11R 函館記念(G3) 1着 3番 ラブイズブーシェ (2番人気)

過去10年、1番人気は1勝のみで、複勝率も30%と低調。しかし、優勝馬は10頭中9頭が4番人気以内と、1番人気が不振な割には上位人気馬が多く優勝している。5番人気以下の優勝馬は07年のエリモハリアーで、このレース2連覇中だった。 2〜3着には人気薄が食い込む年も多く、特に7〜8番人気は計【1.3.6.10】で複勝率50.0%。事前に7〜8番人気を見極めるのは難しそうだが、締め切り直前に購入する際には頭に入れておきたい。冒頭にも触れたように、ここ5年の3連単は最低でも8万馬券(一昨年)で、5年前は40万馬券と、上位人気が勝ちながらも荒れている。ただし、11番人気以下の穴馬になると2着1回(11年マヤノライジン12番人気)のみである。

■表2 ハンデ別成績(牡・セン馬)

ハンデ 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
〜51kg 0-0-0-6/6 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
52kg 0-1-0-4/5 0.0% 20.0% 20.0% 0% 120%
53kg 0-1-1-9/11 0.0% 9.1% 18.2% 0% 127%
54kg 3-0-1-23/27 11.1% 11.1% 14.8% 78% 46%
55kg 0-2-3-20/25 0.0% 8.0% 20.0% 0% 82%
56kg 5-2-2-28/37 13.5% 18.9% 24.3% 79% 72%
56.5kg 0-0-0-1/1 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
57kg 1-2-3-12/18 5.6% 16.7% 33.3% 139% 121%
57.5kg 1-0-0-7/8 12.5% 12.5% 12.5% 60% 28%
58kg 0-1-0-4/5 0.0% 20.0% 20.0% 0% 82%
トップH 1-1-0-8/10 10.0% 20.0% 20.0% 48% 64%

牡・セン馬のハンデ別では、56キロが5勝をマークし、複勝率も24.3%と上々。ほかに54キロが3勝、そして57キロは複勝率33.3%と安定している。57.5キロ以上は多少苦しいかという印象だ。なお、計9頭が出走した牝馬は52キロ・ロフティーエイムの2着1回である。

■表3 性齢別成績

性別 年齢 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
牡・セン 3歳 0-0-1-1/2 0.0% 0.0% 50.0% 0% 250%
4歳 2-3-2-9/16 12.5% 31.3% 43.8% 73% 131%
5歳 3-2-3-28/36 8.3% 13.9% 22.2% 53% 58%
6歳 1-0-3-33/37 2.7% 2.7% 10.8% 8% 40%
7歳以上 4-4-1-43/52 7.7% 15.4% 17.3% 89% 89%
牝馬 0-1-0-8/9 0.0% 11.1% 11.1% 0% 102%

牡・セン馬の性齢別では、出走数こそ少ないものの、4歳馬が複勝率43.8%など安定した走りを見せている。また、7歳以上のベテランが8連対を記録し、連対率や複勝率もまずまず。高齢馬も侮れない一戦だ。牝馬は前述のロフティーエイムが5歳で2着に食い込んでいる。

■表4 枠番別成績(09年札幌除く)

枠番 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収 4番人気以下
1枠 0-1-2-13/16 0.0% 6.3% 18.8% 0% 82% 0-1-2-11/14
2枠 4-3-2-7/16 25.0% 43.8% 56.3% 157% 209% 2-2-1-6/11
3枠 3-0-0-14/17 17.6% 17.6% 17.6% 111% 41% 1-0-0-13/14
4枠 2-1-2-12/17 11.8% 17.6% 29.4% 175% 128% 1-1-1-11/14
5枠 0-2-0-15/17 0.0% 11.8% 11.8% 0% 78% 0-2-0-13/15
6枠 0-1-1-16/18 0.0% 5.6% 11.1% 0% 21% 0-0-0-13/13
7枠 0-1-1-15/17 0.0% 5.9% 11.8% 0% 40% 0-0-1-12/13
8枠 0-0-1-17/18 0.0% 0.0% 5.6% 0% 33% 0-0-1-14/15

札幌で行われた09年を除く9回の枠番別成績を見ると、優勝馬はすべて2〜4枠。特に2枠は連対率43.8%、複勝率56.3%と抜群の好成績を収めている。一方、5〜8枠は全体的に低調で、特に6〜8枠で4番人気以下だった馬はすべて3着以下に敗退し、連対を果たせていない。枠も予想の重要な要素として考えたい一戦だ。

■表5 前走クラス・レース別成績(レースは連対馬輩出レース)

前走クラス 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収 過去5年
1000万下 0-0-0-1/1 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0% 0-0-0-0
1600万下 0-0-2-6/8 0.0% 0.0% 25.0% 0% 83% 0-0-1-5
OPEN特別 5-7-3-63/78 6.4% 15.4% 19.2% 62% 82% 1-3-1-33
G3 2-2-2-20/26 7.7% 15.4% 23.1% 40% 100% 1-2-2-12
G2 3-0-1-14/18 16.7% 16.7% 22.2% 117% 61% 3-0-0-8
G1 0-1-2-17/20 0.0% 5.0% 15.0% 0% 44% 0-0-1-7
海外 0-0-0-1/1 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0% 0-0-0-0
巴賞 4-5-3-41/53 7.5% 17.0% 22.6% 78% 96% 0-2-1-20
目黒記念 3-0-0-8/11 27.3% 27.3% 27.3% 191% 76% 3-0-0-7
新潟大賞典 1-1-1-1/4 25.0% 50.0% 75.0% 142% 357% 0-1-1-1
福島テレビOP 1-1-0-1/3 33.3% 66.7% 66.7% 240% 146% 1-0-0-1
鳴尾記念 1-0-0-4/5 20.0% 20.0% 20.0% 96% 46% 1-0-0-4
エプソムC 0-1-1-4/6 0.0% 16.7% 33.3% 0% 156% 0-1-1-3
天皇賞(春) 0-1-0-5/6 0.0% 16.7% 16.7% 0% 30% 0-0-0-3
五稜郭S 0-1-0-3/4 0.0% 25.0% 25.0% 0% 225% 0-1-0-3

表5は前走クラス・レース別の成績で、レースは連対馬輩出レースのみ掲載している。巴賞出走馬が9連対を果たすなど好走が多いものの、好走確率はひと息。また、6〜10年前のほうが好走は多く、過去5年は好走3頭にとどまっている。その他のオープン特別から好走したのは、現在は本レース後になっている福島テレビOPと、現1600万の五稜郭S。オープン特別組なら巴賞組に限られる。一方重賞は、目黒記念組が5年で3勝を挙げていたが、今年は登録馬不在。新潟大賞典や鳴尾記念組も不在で、今年はエプソムCか春の天皇賞組が有力だ。

■表6 前走巴賞組の前走着順別成績

前走 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
1着 0-1-0-8/9 0.0% 11.1% 11.1% 0% 17%
2着 1-0-0-3/4 25.0% 25.0% 25.0% 82% 32%
3着 1-0-0-5/6 16.7% 16.7% 16.7% 108% 36%
4着 1-0-0-2/3 33.3% 33.3% 33.3% 230% 83%
5着 0-1-1-4/6 0.0% 16.7% 33.3% 0% 161%
6〜9着 0-3-2-13/18 0.0% 16.7% 27.8% 0% 142%
10着〜 1-0-0-6/7 14.3% 14.3% 14.3% 358% 120%

表6は、表5で好走馬が多かった巴賞組の着順別成績。2〜4着馬が4勝中3勝を挙げており、勝つなら上位入線馬と言えそうだが、その2〜4着馬からの2〜3着はゼロ。複勝回収率を見ても、狙っておもしろいのは5着以下に敗れた馬たちだ。

■表7 前走巴賞組の好走馬と、芝2000m実績

馬名 ハンデ 人気 着順 前走人気 前走着順 芝2000m実績
06 エリモハリアー 56 1 1 1 2 函館記念
07 エリモハリアー 57 7 1 6 11 函館記念
ロフティーエイム 52 9 2 5 8 福島記念4着
08 トーセンキャプテン 56 4 1 2 4 福島民報杯4着
フィールドベアー 57 1 2 3 1 福島民報杯
マンハッタンスカイ 56 2 3 1 6 金鯱賞2着
09 サクラオリオン 56 4 1 7 3 中京記念
マヤノライジン 55 10 2 4 6 函館記念3着
メイショウレガーロ 55 8 3 2 5 京成杯2着
12 イケトップガン 52 8 2 11 5 中日新聞杯3着
ミッキーパンプキン 55 7 3 3 6 福島民報杯3着
13 アンコイルド 55 7 2 3 8 白富士S

同じく、その巴賞から函館記念で3着以内に入った馬の一覧である。前走着順は表6で触れた通りだが、特に09年以降は穴馬の好走が目立っている。また、巴賞から函館記念は200mの距離延長になるが、12頭中10頭は、今回と同じ2000mのオープン・重賞で3着以内に入った経験を持つことで共通している。残る2頭、ロフティーエイムは牝馬、そしてトーセンキャプテンは長期休養があり、4歳でキャリアは7戦と浅い馬だった。

■表8 前走重賞出走の好走馬

馬名 ハンデ 人気 着順 前走 距離 人気 着順 主な重賞実績
07 サクラメガワンダー 57 2 3 安田記念 芝16 14 13 鳴尾記念
10 マイネルスターリー 56 2 1 新潟大賞典 芝20 7 4 共同通信杯3着
ジャミール 56 1 2 天皇賞(春) 芝32 3 7 阪神大賞典2着
ドリームサンデー 57 5 3 金鯱賞 芝20 6 2 金鯱賞2着
11 キングトップガン 54 4 1 目黒記念 芝25 7 1 目黒記念
アクシオン 57 7 3 エプソムC 芝18 12 10 中山金杯
13 トウケイヘイロー 57.5 3 1 鳴尾記念 芝20 6 1 鳴尾記念
アスカクリチャン 56 8 3 新潟大賞典 芝20 9 8 七夕賞
14 ラブイズブーシェ 56 2 1 目黒記念 芝25 12 2 目黒記念2着
ダークシャドウ 58 8 2 エプソムC 芝18 8 3 毎日王冠
15 ダービーフィズ 54 3 1 目黒記念 芝25 2 6 セントライト2着
ハギノハイブリッド 56 10 2 新潟大賞典 芝20 7 10 京都新聞杯
ヤマカツエース 53 7 3 NHKマイルC 芝16 7 13 NZT

最後に表8は、前走重賞に出走していた好走馬である。表7の巴賞組では近年、ハンデ55キロ以下が目立ったが、こちら重賞組は全体的にハンデ56キロ以上の馬が多い。また、前走がG3なら芝1800m〜2000m、G2やG1なら距離は問われない。加えて、10年のマイネルスターリー以外は、G2での連対実績、または芝1800〜2000mでのG3優勝実績を持っていた。また、マイネルスターリーは芝2000mでのオープン勝ちがあった。

【結論】

勝ち馬は10頭中9頭が4番人気以内の函館記念。しかし2〜3着には穴馬も多く、特に7〜8番人気には要注意。前走巴賞組は近年やや不振で、重賞組が優勢。その重賞組なら、G2での連対か、芝1800〜2000mでのG3優勝実績が欲しい。また、4歳馬の安定感、ベテランの活躍が目立つほか、枠順にも注目したいレースだ。

2015/7/19 函館11R 函館記念(G3) 1着 5番 ダービーフィズ

ハンデ戦らしく一長一短を抱える登録馬となったが、近年好調の重賞組で注目したいのは、昨年の優勝馬・ダービーフィズ。表8の実績面などには問題なく、昨年とは違うエプソムCからの参戦も問題はない(表5、8)。ハンデ57キロも複勝率はトップで単複の回収率も高い(表2)。本文でも触れたように、5番人気以下で優勝した07年のエリモハリアーは連覇中だったため、昨年の優勝馬であれば、もし人気面(優勝馬10頭中9頭は4番人気以内)をクリアできなくても狙い目はある。

ほかに表8をクリアする重賞組では、天皇賞(春)からの参戦で、エプソムC優勝実績を持つトーセンレーヴ。そしてホッコーブレーヴは前走日経賞という点が微妙ではあるが、G2連対実績を持ち、ハンデ56キロも良い。 対して巴賞組では、穴っぽいところから、昨年の七夕賞3着で表7をクリアするマデイラを挙げたい。今回のハンデはその七夕賞と同じ52キロ。巴賞9着でも、表6に挙げたように6〜9着馬も2〜3着に5頭を数える。ほかに、優勝馬のレッドレイヴンも新潟大賞典3着や福島民報杯勝ちの2000m実績を持つ。 また、好成績の4歳馬は今年、バイガエシのみ。前走1000万からの参戦は10年で1頭だけと参考にならないが、3勝を挙げているハンデ54キロというプラス材料もあるため、候補の1頭に加えてもいいだろう。 以上、ここでは6頭を挙げたが、表4本文でも触れたように、枠も重要なチェックポイントとなる。また、人気面では7〜8番人気も気になるだけに、レース当日に枠や人気の傾向も加えて最終的な判断を下したいレースだ。

ライタープロフィール

浅田知広(あさだ ともひろ)

1970年12月、埼玉県生まれ。立命館大学文学部中退後、夕刊紙レース部のアルバイト、競馬データベース会社を経て、現在はフリー。パソコンが広く普及する以前から、パソコン通信でデータ手入力方式の競馬予想ソフトを公開するなど、競馬のみならずPCやネットワークにも精通。その知識を活かし、Webや雑誌で競馬ライターとして活躍するかたわら、ネットワークの専門誌にも連載を持つ。

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