第1027回 難解なハンデ戦・バーデンバーデンCを分析する|競馬情報ならJRA-VAN

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第1027回 難解なハンデ戦・バーデンバーデンCを分析する

2016/7/11(月)

今週の重賞は函館記念のみだが、福島ではオープン特別・バーデンバーデンCが組まれている。97年に創設、翌98年からハンデ戦となり長く定着しており、夏の福島開催ではもうお馴染みのレースだ。月曜掲載分の今回は、その毎年難解なバーデンバーデンCを分析したい。データの分析には、JRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 人気別成績

人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収 過去3年
1 1-2-1-6/10 10.0% 30.0% 40.0% 39% 60% 0-0-1-2
2 6-0-0-4/10 60.0% 60.0% 60.0% 293% 114% 1-0-0-2
3 1-1-1-7/10 10.0% 20.0% 30.0% 63% 65% 1-0-0-2
4 0-1-2-7/10 0.0% 10.0% 30.0% 0% 79% 0-1-1-1
5 2-1-0-7/10 20.0% 30.0% 30.0% 216% 110% 1-0-0-2
6 0-1-2-7/10 0.0% 10.0% 30.0% 0% 93% 0-1-0-2
7 0-0-3-7/10 0.0% 0.0% 30.0% 0% 132% 0-0-1-2
8 0-2-0-8/10 0.0% 20.0% 20.0% 0% 74% 0-0-0-3
9 0-2-1-7/10 0.0% 20.0% 30.0% 0% 162% 0-1-0-2
10〜 0-0-0-51/51 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0% 0-0-0-19

2013/7/14 福島11R バーデンバーデンC 1着 6番 マイネルエテルネル (2番人気)

過去10年、優勝馬10頭はすべて5番人気以内。中でも2番人気馬が6勝と断トツの成績を残している。一方、2〜3着には穴馬も多く食い込んでおり、6〜9番人気が計【0.5.6.29】。複勝率30.0%が3〜7、9番人気と幅広く、人気サイドが多く勝っているにも関わらず、難解な印象を残す要因となっている。2桁人気馬の好走はないが、12頭立ての8〜9番人気は絡んでいることには注意したい。なお、近3年は7月開催となったが、表の右に記した過去3年の成績でも大きな違いはなさそうに見える。

■表2 性齢別成績

性別 年齢 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
牡・セン 3歳 2-1-0-3/6 33.3% 50.0% 50.0% 148% 86%
4歳 0-1-1-4/6 0.0% 16.7% 33.3% 0% 46%
5歳 2-3-0-14/19 10.5% 26.3% 26.3% 52% 79%
6歳 1-2-4-23/30 3.3% 10.0% 23.3% 17% 73%
7歳以上 1-0-4-40/45 2.2% 2.2% 11.1% 14% 31%
牝馬
3歳 2-0-0-5/7 28.6% 28.6% 28.6% 131% 47%
4歳 0-0-0-3/3 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
5歳 0-2-1-9/12 0.0% 16.7% 25.0% 0% 126%
6歳 1-0-0-7/8 12.5% 12.5% 12.5% 136% 52%
7歳以上 1-1-0-3/5 20.0% 40.0% 40.0% 214% 136%

性齢別で、まず注目を欠かせないのは3歳馬。出走頭数が牡牝合計13頭と少ないにもかかわらず、計4勝をマークしており、今年も出走があれば見逃せない。その他は分散しているものの、好走馬数が多くも連対率も高いのは5歳の牡・セン馬。一方、7歳以上の牡・セン馬は1連対のみ。3着4回はあるため無視はできないが、連対候補としては評価が下がる。

■表3 ハンデ別成績

性別 ハンデ 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
牡・セン 〜50kg 0-0-0-4/4 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
51kg 0-1-0-4/5 0.0% 20.0% 20.0% 0% 34%
52kg 2-0-1-6/9 22.2% 22.2% 33.3% 98% 85%
53kg 0-1-1-18/20 0.0% 5.0% 10.0% 0% 40%
54kg 1-2-0-25/28 3.6% 10.7% 10.7% 17% 36%
55kg 1-1-2-15/19 5.3% 10.5% 21.1% 25% 67%
56kg 2-2-4-9/17 11.8% 23.5% 47.1% 67% 101%
57kg 0-0-1-3/4 0.0% 0.0% 25.0% 0% 40%
牝馬
48kg 0-0-0-1/1 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
49kg 1-0-0-1/2 50.0% 50.0% 50.0% 200% 85%
50kg 1-0-0-5/6 16.7% 16.7% 16.7% 86% 26%
51kg 0-0-0-5/5 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
52kg 2-0-1-3/6 33.3% 33.3% 50.0% 360% 211%
53kg 0-3-0-5/8 0.0% 37.5% 37.5% 0% 168%
54kg 0-0-0-7/7 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

ハンデ別では、牡・セン馬なら56キロが好成績で、51〜52キロも上々。牝馬は52〜53キロが良いが、すぐ上の54キロは7頭すべて着外に敗退している。なお、トップハンデは【2.0.3.11】(56キロまたは57キロ)で複勝率31.3%と、特に減点材料にはならない。

■表4 枠番別成績(11年中山除く)

枠番 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収 過去3年
1枠 0-0-2-11/13 0.0% 0.0% 15.4% 0% 37% 0-0-0-5
2枠 1-1-1-11/14 7.1% 14.3% 21.4% 28% 67% 0-0-0-5
3枠 1-2-0-12/15 6.7% 20.0% 20.0% 33% 54% 1-2-0-3
4枠 2-1-0-13/16 12.5% 18.8% 18.8% 61% 53% 0-0-0-6
5枠 1-1-2-13/17 5.9% 11.8% 23.5% 62% 80% 0-0-1-5
6枠 0-1-2-15/18 0.0% 5.6% 16.7% 0% 50% 0-0-1-5
7枠 0-2-2-14/18 0.0% 11.1% 22.2% 0% 51% 0-1-1-4
8枠 4-1-0-13/18 22.2% 27.8% 27.8% 146% 96% 2-0-0-4

2015/7/19 福島11R バーデンバーデンC 1着 13番 バーバラ

表4は枠番別の成績で、中山で代替された11年を除く9回を対象とした。連対がないのは1枠だけで分散はしているが、中では4勝を挙げた8枠が勝率〜複勝率まですべてトップ。12年以降の4年で3勝と、近年は特に好走が目立っている。同様に近年の成績から注目したいのは3枠で、連対馬3頭はすべて7月開催になったここ3年で記録されたものである。逆に、1〜2枠は近3年計【0.0.0.10】に終わっているのは気がかりだ。成績等から絞れなかった際には、枠も大いに参考にしたい。

■表5 前走クラス別成績

前走クラス 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
1000万下 0-0-0-3/3 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
1600万下 2-0-0-10/12 16.7% 16.7% 16.7% 82% 35%
OPEN特別 2-7-7-65/81 2.5% 11.1% 19.8% 12% 61%
G3 5-2-2-18/27 18.5% 25.9% 33.3% 136% 95%
G2 0-0-1-10/11 0.0% 0.0% 9.1% 0% 42%
G1 1-1-0-4/6 16.7% 33.3% 33.3% 66% 80%
地方 0-0-0-1/1 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

前走クラス別では、G3出走馬が5勝を挙げ、好走確率も優秀。また、オープン特別組は勝ち馬こそ2頭にとどまるものの、2〜3着に計14頭で、好走馬の総数ではG3組を上回る。いずれにしても、このG3とオープン特別組が中心となるレースだ。 オープンのハンデ戦ながら、前走条件戦組は今ひとつ。条件戦からの優勝馬2頭は前走1600万1着の5歳馬、ハンデ54〜55キロ、そして今回2番人気。あまり穴っぽい馬は好走していない。また、前走G1組はともに牝馬(桜花賞、ヴィクトリアM)である。

■表6 前走G3からの好走馬

馬名 性齢 ハンデ 人気 着順 前走 人気 着順 短距離主な実績
08 アポロドルチェ 牡3 52 1 1 ユニコーンS 6 3 京王杯2歳S1着
ダイワマックワン 牡3 51 3 2 ユニコーンS 5 15 クリスマスローズS1着
ワイルドシャウト 牡7 56 4 3 CBC賞 3 17 テレビ愛知OP1着
10 ウエスタンビーナス 牝7 52 5 1 福島牝馬S 16 13 春雷S1着
13 マイネルエテルネル 牡3 52 2 1 函館スプリントS 8 6 小倉2歳S1着
ハノハノ 牡5 54 6 2 函館スプリントS 11 10 (1600万・船橋S1着)
14 マヤノリュウジン 牡7 56 3 1 CBC賞 6 9 スプリンターズS3着
アンバルブライベン 牝5 52 7 3 オーシャンS 14 16 (1600万・山城S1着)
15 バーバラ 牝6 52 5 1 福島牝馬S 16 12 前年本競走2着

表6は、表5で好走確率が高かった前走G3組の好走馬9頭である。まず、前走で掲示板を確保していたのは08年のアポロドルチェ1頭のみで、2桁着順馬も6頭。また、前走6番人気以下の馬も9頭中7頭と、前走の内容はまったく参考にならないことがわかる。加えて、牝馬や3歳が多いこともあり、ハンデはあまり重くない馬が多い。短距離のオープン特別勝ちくらいの実績は持つ方が良さそうだが、G3組だからといって、重ハンデの実績馬ばかりではないことには注意したい。

■表7 前走オープン特別出走馬の前走人気・着順別成績

前走 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
前走1着 0-0-0-1/1 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
前走2着 0-1-1-4/6 0.0% 16.7% 33.3% 0% 60%
前走3着 0-0-3-2/5 0.0% 0.0% 60.0% 0% 160%
前走4着 0-0-0-2/2 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
前走5着 0-1-0-4/5 0.0% 20.0% 20.0% 0% 86%
前走6〜9着 0-0-2-18/20 0.0% 0.0% 10.0% 0% 39%
前走10着〜 2-4-1-34/41 4.9% 14.6% 17.1% 25% 55%
前走1人気 0-1-1-0/2 0.0% 50.0% 100.0% 0% 140%
前走2人気 1-0-0-3/4 25.0% 25.0% 25.0% 130% 40%
前走3人気 0-0-0-4/4 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
前走4人気 0-0-2-4/6 0.0% 0.0% 33.3% 0% 101%
前走5人気 1-0-0-4/5 20.0% 20.0% 20.0% 104% 42%
前走6〜9人 0-1-2-14/17 0.0% 5.9% 17.6% 0% 46%
前走10人〜 0-4-2-36/42 0.0% 9.5% 14.3% 0% 62%

続いて表7は、表5で多くの好走馬を出していた前走オープン特別組。こちらは頭数が多いため、前走着順・人気別の成績を出している(前走取消馬除く)。まず前走着順は、この組の連対馬8頭中6頭が10着以下。さらに、前走人気も10番人気以下だった馬が6頭を数える。G3組、オープン特別組ともども、前走内容は気にせず狙っていきたいレースだ。

以上、バーデンバーデンCの傾向をいくつか調べてみた。まず表6〜7にあったように、好走馬の大半を占める前走G3組・オープン特別組の前走内容はアテにならない。前走オープン・重賞で5着以内だった馬は計【1.2.4.16】で連対率13.0%。複勝率は30.4%になるが、連対候補としては物足りない。ただ、それでいて表1にあったように、勝ち馬10頭はすべて5番人気以内。そして2桁人気馬は馬券圏外に終わっており、穴馬が波乱を演出しまくるような結果には至っていない。一見すると、前走で大敗しているのにある程度の人気には推され「おいしくない」と思えるような馬にも、注意が必要である。 今年の登録馬は本稿執筆時(日曜)に発表されたばかりでハンデも確定していないが、好成績の3歳馬・キリシマオジョウは休養明け。そのため、好走馬の多い5歳から昨年4着のショウナンアチーヴや、好走確率の高い前走G3組からワキノブレイブ、スカイキューティーあたりが現時点では挙げられそうだ。

ライタープロフィール

浅田知広(あさだ ともひろ)

1970年12月、埼玉県生まれ。立命館大学文学部中退後、夕刊紙レース部のアルバイト、競馬データベース会社を経て、現在はフリー。パソコンが広く普及する以前から、パソコン通信でデータ手入力方式の競馬予想ソフトを公開するなど、競馬のみならずPCやネットワークにも精通。その知識を活かし、Webや雑誌で競馬ライターとして活躍するかたわら、ネットワークの専門誌にも連載を持つ。

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