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第1025回 芝スタートのダート1400mの傾向を探る

2016/7/04(月)

今週末に行なわれる重賞、プロキオンSの舞台は中京ダート1400m。このコースはもちろんダートに分類されるが、スタート地点からしばらくは芝を走る特殊な形態となっている。同様に、京都と阪神のダート1400mもスタート地点が芝になっている。そこで今回は「芝スタートのダート1400m」についてのデータを調べてみたい。集計期間は2014年1月5日〜2016年7月3日。データの分析には、JRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 芝スタートのダート1400m・枠番別成績

枠番 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
1枠 45-  65-  65- 721/ 896 5.0% 12.3% 19.5% 51% 81%
2枠 67-  70-  56- 755/ 948 7.1% 14.5% 20.4% 87% 84%
3枠 60-  65-  64- 783/ 972 6.2% 12.9% 19.4% 58% 72%
4枠 61-  64-  69- 797/ 991 6.2% 12.6% 19.6% 48% 66%
5枠 70-  63-  63- 823/1019 6.9% 13.1% 19.2% 59% 70%
6枠 63-  67-  76- 821/1027 6.1% 12.7% 20.1% 56% 87%
7枠 67-  67-  59- 840/1033 6.5% 13.0% 18.7% 64% 66%
8枠 86-  59-  68- 820/1033 8.3% 14.0% 20.6% 77% 69%

2015/7/12 中京11R プロキオンステークス(G3) 1着 2番 ベストウォーリア

表1は、芝スタートのダート1400mにおける枠番別成績。一般に「芝スタートのダートコースでは、芝の部分を長く走れる外枠が有利、内枠は不利」といわれているが、実際にはどのようなデータが出ているのだろうか。そこで表1を確認すると、8枠が勝率と複勝率でトップの数値を記録。1〜7枠に決定的な差をつけているわけではないが、確かに外枠が有利な面はあるようだ。また、2枠が連対率でトップ、勝率と複勝率も2番目の数値と、意外なほどの好成績を残している。見逃せないのが単複の回収率が優秀なことで、内枠は不利と思われて人気を落とす面があるのだろう。芝スタートのダート1400mでは2枠が盲点になっていることを押さえおきたい。

■表2 中京ダート1400m・枠番別成績

枠番 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
1枠 10- 16- 19-150/195 5.1% 13.3% 23.1% 22% 89%
2枠 15- 15- 11-157/198 7.6% 15.2% 20.7% 118% 139%
3枠 14- 16- 10-159/199 7.0% 15.1% 20.1% 46% 69%
4枠 15- 12- 15-161/203 7.4% 13.3% 20.7% 72% 63%
5枠 10- 10- 11-177/208 4.8% 9.6% 14.9% 39% 63%
6枠 9- 11- 15-173/208 4.3% 9.6% 16.8% 49% 57%
7枠 10-  9- 14-175/208 4.8% 9.1% 15.9% 70% 54%
8枠 21- 15-  9-163/208 10.1% 17.3% 21.6% 81% 107%

次に、今週末のプロキオンSに備えて中京ダート1400mに限った枠番別成績も確認しておこう。表2を見ると、なかなか興味深い傾向が出ている。まず、勝率が明らかに高いのは8枠で、連対率もトップの数値を残しており、軸馬という意味ではもっとも信頼が置けるだろう。ただし、連対率や複勝率ベースでは1〜4枠のほうが安定しており、むしろ内枠有利といってもいい印象すらある。その一方で5〜7枠の成績は微妙。8枠を除けば、中京ダート1400mは外枠全般が有利というわけではない点に注意しておきたい。

■表3 芝スタートのダート1400m・騎手別成績(着別度数順)

騎手 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
浜中俊 32- 27- 23-138/220 14.5% 26.8% 37.3% 65% 80%
福永祐一 30- 26- 24-128/208 14.4% 26.9% 38.5% 74% 81%
和田竜二 27- 21- 26-250/324 8.3% 14.8% 22.8% 66% 72%
川田将雅 27- 18- 17- 91/153 17.6% 29.4% 40.5% 72% 70%
池添謙一 23- 17- 17-124/181 12.7% 22.1% 31.5% 102% 99%
松山弘平 20- 28- 22-194/264 7.6% 18.2% 26.5% 73% 81%
武豊 20- 21- 19-138/198 10.1% 20.7% 30.3% 52% 63%
秋山真一郎 19- 13- 14-130/176 10.8% 18.2% 26.1% 103% 82%
岩田康誠 17- 29- 13-168/227 7.5% 20.3% 26.0% 36% 52%
小牧太 17- 22- 14-168/221 7.7% 17.6% 24.0% 66% 67%
幸英明 17- 21- 22-256/316 5.4% 12.0% 19.0% 67% 68%
M.デムーロ 17- 11- 16- 61/105 16.2% 26.7% 41.9% 79% 78%
藤岡康太 15- 12-  9-135/171 8.8% 15.8% 21.1% 71% 59%
松若風馬 14- 13- 12-135/174 8.0% 15.5% 22.4% 53% 82%
C.ルメール 13- 12-  7- 47/ 79 16.5% 31.6% 40.5% 72% 76%

表3は、芝スタートのダート1400mにおける騎手別成績。これらのコースを走るのはもちろんダートを得意とする馬たちなのだが、その中には芝を苦手とする馬もいる。つまり、そうした馬であってもしっかりと扶助して、好スタートを切らせることのできる騎手がこのランキングでは上位に入ったとも考えられる。なお、集計対象のコースが京都、阪神、中京とすべて関西圏ということもあり、15位まで(圏外も含めると18位まで)を関西所属の騎手が占める格好となった。この表から好走率、回収率ともに優秀な騎手をピックアップすると、目に留まるのは池添謙一騎手秋山真一郎騎手のふたりということになる。好走率だけならもっと高い数値を残している騎手は他に何人もいるが、馬券的に狙ってみたいのはこの両者である。

■表4 中京ダート1400m・騎手別成績(着別度数順)

騎手 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
藤岡康太 10- 7- 3-27/47 21.3% 36.2% 42.6% 127% 105%
松山弘平 7- 5- 4-39/55 12.7% 21.8% 29.1% 166% 94%
福永祐一 5- 3- 3-14/25 20.0% 32.0% 44.0% 102% 86%
松若風馬 4- 4- 1-40/49 8.2% 16.3% 18.4% 38% 46%
浜中俊 4- 1- 3-19/27 14.8% 18.5% 29.6% 63% 60%
和田竜二 4- 1- 2-24/31 12.9% 16.1% 22.6% 70% 73%
M.デムーロ 4- 1- 2- 8/15 26.7% 33.3% 46.7% 215% 102%
戸崎圭太 4- 0- 1- 8/13 30.8% 30.8% 38.5% 159% 83%
吉田隼人 3- 5- 1-34/43 7.0% 18.6% 20.9% 45% 64%
秋山真一郎 3- 1- 2- 9/15 20.0% 26.7% 40.0% 64% 75%
石橋脩 3- 1- 2-12/18 16.7% 22.2% 33.3% 108% 101%
松田大作 2- 5- 3-35/45 4.4% 15.6% 22.2% 156% 100%
武豊 2- 4- 2-15/23 8.7% 26.1% 34.8% 34% 76%
菱田裕二 2- 3- 3-19/27 7.4% 18.5% 29.6% 49% 58%
勝浦正樹 2- 3- 2-35/42 4.8% 11.9% 16.7% 34% 42%

今度は、中京ダート1400mに限った騎手別成績を見てみよう。1位に輝いたのは藤岡康太騎手。好走率、回収率ともに文句なしで、今週末のプロキオンSをはじめ、このコースで騎乗馬がいたらぜひとも狙ってみたい。2位の松山弘平騎手、3位の福永祐一騎手も素晴らしい数値を記録。そのほか、騎乗回数はそれほど多くないが、M・デムーロ騎手戸崎圭太騎手石橋脩騎手なども優秀な成績を残している。

■表5 芝スタートのダート1400m・種牡馬別成績(着別度数順)

種牡馬 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
キングカメハメハ 26- 21- 29-224/300 8.7% 15.7% 25.3% 53% 65%
クロフネ 22- 31- 23-228/304 7.2% 17.4% 25.0% 68% 87%
ゴールドアリュール 21- 23- 22-220/286 7.3% 15.4% 23.1% 34% 76%
ダイワメジャー 20- 31- 22-186/259 7.7% 19.7% 28.2% 57% 69%
メイショウボーラー 18- 16-  9-130/173 10.4% 19.7% 24.9% 101% 77%
アグネスデジタル 16- 12-  4-111/143 11.2% 19.6% 22.4% 98% 60%
ハーツクライ 14- 17-  7- 95/133 10.5% 23.3% 28.6% 104% 72%
エンパイアメーカー 14-  9- 10-131/164 8.5% 14.0% 20.1% 55% 97%
パイロ 14-  5-  8- 68/ 95 14.7% 20.0% 28.4% 101% 87%
サウスヴィグラス 13- 19-  7-128/167 7.8% 19.2% 23.4% 77% 79%
ブライアンズタイム 13-  8- 10- 74/105 12.4% 20.0% 29.5% 244% 120%
シンボリクリスエス 11-  8- 19-187/225 4.9% 8.4% 16.9% 23% 59%
ケイムホーム 11-  7-  8-107/133 8.3% 13.5% 19.5% 62% 73%
シニスターミニスター 10-  7-  7- 55/ 79 12.7% 21.5% 30.4% 102% 123%
ワイルドラッシュ 10-  5-  6- 76/ 97 10.3% 15.5% 21.6% 58% 60%

表5は、芝スタートのダート1400mにおける種牡馬別成績。レイアウトを考慮すると、ダートが得意で、芝にも対応できるタイプの種牡馬が向いているようにも思えるが、果たして、1位にキングカメハメハ、2位にクロフネと、芝ダートともに活躍馬を送り込む種牡馬がワンツーを占めることになった。ただし、出走回数の多さがそのまま勝ち鞍につながった部分もあり、馬券的にはもっと他に狙ってみたい種牡馬がいる。具体的には5位のメイショウボーラー、6位のアグネスデジタル、7位のハーツクライ、9位のパイロ、11位のブライアンズタイム、14位のシニスターミニスターといったあたり。この中でも上位のクロフネ、メイショウボーラー、アグネスデジタルには、現役時代に芝ダートどちらのG1でも連対したことがあるという共通項があり、納得の好成績といえるだろう。

■表6 中京ダート1400m・種牡馬別成績(着別度数順)

種牡馬 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
ゴールドアリュール 8- 9- 6-54/77 10.4% 22.1% 29.9% 51% 77%
クロフネ 5- 8- 3-52/68 7.4% 19.1% 23.5% 101% 86%
ダイワメジャー 5- 2- 5-38/50 10.0% 14.0% 24.0% 50% 51%
キングカメハメハ 3- 5- 3-51/62 4.8% 12.9% 17.7% 21% 56%
サウスヴィグラス 3- 4- 2-26/35 8.6% 20.0% 25.7% 214% 114%
ヴァーミリアン 3- 3- 0-11/17 17.6% 35.3% 35.3% 83% 81%
シンボリクリスエス 3- 1- 4-43/51 5.9% 7.8% 15.7% 30% 39%
プリサイスエンド 2- 4- 1-13/20 10.0% 30.0% 35.0% 189% 165%
マンハッタンカフェ 2- 3- 0-16/21 9.5% 23.8% 23.8% 40% 45%
ブラックタイド 2- 2- 1-10/15 13.3% 26.7% 33.3% 58% 68%
ブライアンズタイム 2- 2- 0-10/14 14.3% 28.6% 28.6% 29% 104%
パイロ 2- 1- 1-12/16 12.5% 18.8% 25.0% 62% 52%
スタチューオブリバティ 2- 1- 1-13/17 11.8% 17.6% 23.5% 40% 51%
タイキシャトル 2- 1- 1-18/22 9.1% 13.6% 18.2% 60% 52%
キンシャサノキセキ 2- 1- 1-14/18 11.1% 16.7% 22.2% 20% 56%

表6は、中京ダート1400mの種牡馬別成績。表5のランキングでは3位だったゴールドアリュールが、こちらでは1位に上昇した。勝率、連対率、複勝率の数値はすべて表5より高く、芝スタートのダート1400mのなかでも中京への適性が高いことが見てとれる。残念ながらプロキオンSの登録馬にはゴールドアリュール産駒が見当たらないが、他のレースで狙ってみたい。そのほか、5位のサウスヴィグラス、6位のヴァーミリアン、8位のプリサイスエンド、10位のブラックタイドあたりが好成績を挙げている。プロキオンSの登録馬ではカフジテイクがプリサイスエンド産駒で、種牡馬の観点から注目してみたい1頭だ。

ライタープロフィール

出川塁(でがわ るい)

1977年熊本県生まれ。上智大学文学部卒業後、出版社2社で競馬専門誌、競馬書籍の編集に携わり、2007年からフリーライターに。「競馬最強の法則」「サラブレ」「優駿」などへ寄稿するほか、出版社勤務時代を含めて制作に関わった競馬書籍は多数。馬券は単勝派だが、焼肉はタン塩派というわけではない。メインの競馬のほか、サッカーでも密かに活動中。

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