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第1010回 多士済々のヴィクトリアマイルを読む!

2016/5/12(木)

JC勝ち馬ショウナンパンドラ、二冠牝馬ミッキークイーン、昨年の勝ち馬&スプリンターズS勝ちのストレイトガールなど、G1馬が7頭も顔を揃える予定のヴィクトリアマイル。それ以外にも、ここにきて力をつけてきた上昇馬も少なくない。実に目移りするメンバー構成となったが、そのなかでもデータから有力と思われるのはどの馬か。過去10年のレース結果から探ってみたい。データの分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 人気別成績

人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
1番人気 3-  2-  0-  5/ 10 30.0% 50.0% 50.0% 63% 62%
2番人気 2-  0-  0-  8/ 10 20.0% 20.0% 20.0% 80% 27%
3番人気 0-  2-  2-  6/ 10 0.0% 20.0% 40.0% 0% 89%
4番人気 1-  0-  2-  7/ 10 10.0% 10.0% 30.0% 72% 66%
5番人気 2-  0-  1-  7/ 10 20.0% 20.0% 30.0% 275% 115%
6番人気 0-  0-  1-  9/ 10 0.0% 0.0% 10.0% 0% 49%
7番人気 0-  1-  1-  8/ 10 0.0% 10.0% 20.0% 0% 95%
8番人気 0-  1-  1-  8/ 10 0.0% 10.0% 20.0% 0% 164%
9番人気 0-  1-  0-  9/ 10 0.0% 10.0% 10.0% 0% 81%
10番人気 0-  0-  0- 10/ 10 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
11番人気 1-  1-  1-  7/ 10 10.0% 20.0% 30.0% 283% 268%
12番人気 1-  2-  0-  7/ 10 10.0% 30.0% 30.0% 603% 348%
13番人気 0-  0-  0- 10/ 10 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
14番人気 0-  0-  0- 10/ 10 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
15番人気 0-  0-  0- 10/ 10 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
16番人気 0-  0-  0- 10/ 10 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
17番人気 0-  0-  0- 10/ 10 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
18番人気 0-  0-  1-  8/  9 0.0% 0.0% 11.1% 0% 944%

表1は人気別成績。1番人気の好走は過去10年で3勝2着2回。しかし、残りの5頭は4着以下に敗れており、1番人気というだけで本命にできるほどの成績ではない。2番人気は勝った2頭を除く8頭はすべて4着以下に終わり、3番人気からは勝ち馬が出ていないことを考えると、上位人気の信頼性はそれほど高いとはいえない。以下、4番人気から12番人気まで満遍なく3着以内に入っている。13番人気以下はさすがに苦戦しているが、昨年は18番人気のミナレットが3着に逃げ粘って穴を演出。10番人気以下という括りで見れば7頭が馬券圏内に入っていることを考えても、人気に頼るのではなく馬単位で評価したほうがよさそうだ。

■表2 枠番別成績

枠番 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
1枠 1- 2- 5-12/20 5.0% 15.0% 40.0% 19% 192%
2枠 1- 2- 1-16/20 5.0% 15.0% 20.0% 301% 136%
3枠 3- 0- 0-17/20 15.0% 15.0% 15.0% 146% 45%
4枠 0- 2- 0-18/20 0.0% 10.0% 10.0% 0% 102%
5枠 0- 1- 1-18/20 0.0% 5.0% 10.0% 0% 52%
6枠 3- 0- 0-17/20 15.0% 15.0% 15.0% 59% 24%
7枠 1- 1- 1-26/29 3.4% 6.9% 10.3% 97% 37%
8枠 1- 2- 2-25/30 3.3% 10.0% 16.7% 13% 332%

表2は枠番別成績。1着に注目すると、1〜3枠が5勝、6〜8枠も5勝なのに対し、4、5枠からは1着が出ていないのは気になるところ。4、5枠は好走率も低調で、真ん中あたりの枠の相性が悪いレースといえそうだ。回収率に目を向けると、1枠の複勝回収率や2、3枠の単勝回収率が高く、穴を狙うならここ。特に1枠は過去10年で8頭が3着以内に入っており、馬券に絡んだ回数が明らかに多い。内枠、なかでも1枠に入った馬は軽視しないほうがいいだろう。

■表3 脚質別成績

脚質 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
逃げ 1-  1-  2-  6/ 10 10.0% 20.0% 40.0% 283% 1062%
先行 3-  4-  3- 25/ 35 8.6% 20.0% 28.6% 34% 129%
中団 6-  4-  3- 65/ 78 7.7% 12.8% 16.7% 124% 73%
後方 0-  1-  2- 53/ 56 0.0% 1.8% 5.4% 0% 22%

表3は脚質別成績。見逃してはならないのが「逃げ」の好成績で、07年にアサヒライジングが9番人気2着、09年にショウナンラノビアが7番人気3着、14年にヴィルシーナが11番人気1着、そして昨年もミナレットが18番人気3着と、逃げた馬がしばしば激走を披露している。一方、好走率ではなく、好走した数でいえば「中団」がもっとも多く、過去10年で6勝と勝ち馬も多く出している。以上のことを考慮すると、「中団」から行きそうな馬を軸に選び、「逃げ」や「先行」が予想される馬は人気薄でも要注意。これが、ヴィクトリアマイルにおけるひとつのセオリーといえるかもしれない。

■表4 前走上がり3Fタイム順別成績

前走上がり順 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
1位 0- 0- 2-18/20 0.0% 0.0% 10.0% 0% 22%
2位 0- 0- 1-16/17 0.0% 0.0% 5.9% 0% 11%
3位 3- 2- 2-15/22 13.6% 22.7% 31.8% 310% 158%
4〜5位 1- 1- 1-24/27 3.7% 7.4% 11.1% 49% 55%
6〜9位 3- 3- 2-40/48 6.3% 12.5% 16.7% 103% 108%
10位以下 1- 2- 2-32/37 2.7% 8.1% 13.5% 8% 293%

表4は、前走における上がり3Fタイムの順位別成績。驚くべきは、前走で上がり1位や2位といった速い上がりを使っていた馬の連対例がないことだ。もっとも好走率が高いのは前走上がり3位の馬で、回収率も優秀なので該当馬がいたら狙ってみたい。さらに、前走で上がり6〜9位だった馬の好走が8例もあり、前走で上がり10位以下だった馬も複勝回収率293%だから侮れない。このデータを見る限り、前走で速い上がりを使えなかった馬にも十分チャンスがある。逆に、前走で上がり1位や2位を記録した末脚自慢の馬に意外なほどアドバンテージがないのがヴィクトリアマイルというレース、といえるだろう。

■表5 年齢別成績

年齢 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
4歳 6-  7-  3- 73/ 89 6.7% 14.6% 18.0% 100% 74%
5歳 3-  2-  5- 45/ 55 5.5% 9.1% 18.2% 61% 227%
6歳 1-  1-  2- 22/ 26 3.8% 7.7% 15.4% 54% 114%
7歳以上 0-  0-  0-  9/  9 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

表5は年齢別成績。極端な差は出ていないが、基本的には若い馬ほど好走率が高く、迷ったときは4歳馬を重視するといいだろう。5歳馬の注目ポイントは、3着以内に入った10頭のうち7頭は前年のヴィクトリアマイルにも出走していたこと。そして、6歳馬で3着以内に入った4頭に共通するのが、いずれも3歳春のクラシックには無縁だったこと。3歳春から6歳までトップクラスの能力をキープするのは大変なことで、牝馬となればなおさらだ。6歳馬なら晩成型の馬を狙いたい。

■表6 前年出走馬の成績

前年着順 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
前年1〜3着 3- 2- 0- 7/12 25.0% 41.7% 41.7% 367% 208%
前年4〜5着 0- 0- 0- 6/ 6 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
前年6着以下 0- 1- 3-13/17 0.0% 5.9% 23.5% 0% 140%

表6は、前年もヴィクトリアマイルに出走した馬について、前年の着順別に成績を出したもの。これを見れば、前年も1〜3着に好走していた馬が好成績を収めているのが一目瞭然となっている。特に近3年は、13年に12番人気2着のホエールキャプチャ(前年4番人気1着)、14年に11番人気1着のヴィルシーナ(前年1番人気1着)、15年に5番人気1着のストレイトガール(前年6番人気3着)と3年連続で連対を果たしており、要注意の存在となっている。前年4〜5着の馬は好走例がないものの、前年6着以下に終わっていた馬が穴をあける例もあるので軽視はできない。たとえば、15年に12番人気2着と激走したケイアイエレガントは、その前年の14年は6着だった馬。前年6着以下の場合、勝ち切るまでは難しいようだが、2、3着の穴候補にはなりうるだろう。

■表7 前走距離別成績

前走距離 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
今回延長 3-  4-  3- 63/ 73 4.1% 9.6% 13.7% 76% 73%
同距離 3-  1-  3- 18/ 25 12.0% 16.0% 28.0% 273% 172%
今回短縮 4-  5-  4- 68/ 81 4.9% 11.1% 16.0% 16% 154%

表7は、前走から距離延長となる馬、前走と同距離の馬、前走から距離短縮となる馬の成績を比較したもの。単純に馬券に絡んだ回数でいえば「今回延長」や「今回短縮」のほうが多いものの、好走率は「同距離」のほうが明らかに高い。1200m中心のスプリント路線、逆に2000m以上の中長距離路線を走っていた馬の参戦も多いレースだが、やはり餅は餅屋ということか。いずれにしても、迷ったら前走でもヴィクトリアマイルと同じ1600m戦に出走した馬を重視するのがデータ的には正解といえる。

2015/5/24 東京11R 優駿牝馬(オークス)(G1) 1着 10番 ミッキークイーン

人気を集めるのは、おそらくショウナンパンドラとミッキークイーンの2頭だろう。この2頭では、「4歳馬」かつ「前走も1600m戦」に出走していたミッキークイーンを上位にとりたい。ただし、前走の阪神牝馬Sで上がり1位を記録しているのは気になるところで、これは前走の産経大阪杯で上がり1位だったショウナンパンドラも同じ。表4の項で述べた通り、過去10年で前走上がり1位か2位だった馬の連対例はないからだ。実績を考えれば能力上位の存在であることは間違いないが、差して届かずのパターンも想定しておいたほうがいいかもしれない。昨秋からの上昇が著しいマジックタイムも、前走が1600m戦のダービー卿CTというのはプラス材料も、上がり1位だった点はネックとなる。

2016/4/9 阪神11R サンスポ杯阪神牝馬S(G2) 1着 7番 スマートレイアー

ヴィクトリアマイルで好走率が高い「前走上がり3位」に該当するのは、アンドリエッテ、クイーンズリング、シュンドルボンの3頭。このなかだと、前走で重賞を勝っているクイーンズリングやシュンドルボン以上に、4歳馬かつ前走が1600m戦というアンドリエッテのほうがデータ的には条件が揃っている。ただし、出走が叶えれば魅力のある1頭ながら、本稿執筆時点では賞金不足で除外の見込みとなっている。

表3の項で確認した通り、ヴィクトリアマイルでは逃げた馬が穴をあけるケースがしばしば見られる。人気が予想されるショウナンパンドラとミッキークイーンがともに差しタイプの馬ということを考えても、逃げ・先行馬へのマークが甘くなる展開になっても不思議はない。そこで、今年に入って脚質転換が功を奏し、逃げて重賞を連勝中のスマートレイアーは恐い存在になりそうだ。そのほか、近走着順は振るわないが、逃げて昨年の桜花賞を勝った実績のあるレッツゴードンキあたりも前に行けば展開利が見込めるかもしれない。

あとは、前年1〜3着馬の好走率が非常に高いことから、昨年1着のストレイトガールも無視はできない。過去10年で好走例のない7歳馬で、前走の阪神牝馬Sで9着に終わったことからも年齢を感じさせるのは事実ながら、それで人気を落とすようなら狙ってみる価値はあるだろう。

ライタープロフィール

出川塁(でがわ るい)

1977年熊本県生まれ。上智大学文学部卒業後、出版社2社で競馬専門誌、競馬書籍の編集に携わり、2007年からフリーライターに。「競馬最強の法則」「サラブレ」「優駿」などへ寄稿するほか、出版社勤務時代を含めて制作に関わった競馬書籍は多数。馬券は単勝派だが、焼肉はタン塩派というわけではない。メインの競馬のほか、サッカーでも密かに活動中。

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