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第1009回 ディープ産駒が複数出走した場合を考える

2016/5/9(月)

今週末のG1・ヴィクトリアマイルで有力視されているのが、ショウナンパンドラ、ミッキークイーン、スマートレイアー、ショウナンアデラなど計6頭が登録しているディープインパクト産駒たち。また、このレースに限らず、ディープ産駒が上位人気を占めることはしばしば見られる。そこで今回は「ディープインパクト産駒が複数出走したレース」についてデータを調べてみたい。集計期間は、同一のレースに複数のディープ産駒が初めて出走した2010年6月20日から2016年5月1日まで。データの分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 ディープ産駒が1、2番人気を占めたレースのディープ産駒人気別成績

人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
1番人気 97- 53- 26- 77/253 38.3% 59.3% 69.6% 87% 89%
2番人気 46- 52- 38- 117/253 18.2% 38.7% 53.8% 77% 87%
3番人気 7-  6-  4- 22/ 39 17.9% 33.3% 43.6% 85% 81%
4番人気 3-  8-  7- 22/ 40 7.5% 27.5% 45.0% 59% 103%
5番人気 1-  2-  2- 10/ 15 6.7% 20.0% 33.3% 72% 105%
6番人気 0-  3-  2- 13/ 18 0.0% 16.7% 27.8% 0% 91%
7番人気 0-  2-  1- 18/ 21 0.0% 9.5% 14.3% 0% 52%
8番人気 1-  3-  0- 17/ 21 4.8% 19.0% 19.0% 86% 86%
9番人気 0-  0-  0- 16/ 16 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
10番人気 0-  0-  1- 14/ 15 0.0% 0.0% 6.7% 0% 45%
11番人気 0-  0-  0- 15/ 15 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
12番人気 0-  0-  0-  6/  6 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
13番人気 0-  1-  0-  7/  8 0.0% 12.5% 12.5% 0% 138%
14番人気 0-  0-  0-  8/  8 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
15番人気 0-  0-  0-  3/  3 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
16番人気 0-  0-  0-  2/  2 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
17番人気 0-  0-  0-  0/  0          
18番人気 0-  0-  0-  1/  1 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

表1は「複数のディープ産駒が出走し、ディープ産駒が1、2番人気を占めたレースにおける、ディープ産駒の人気別成績」である。このシチュエーションで注目すべきは、1番人気に推されたディープ産駒の好成績。勝率38.3%は、標準的な1番人気の勝率を大きく上回っており、回収率も単勝87%、複勝89%と優秀だ。対して、2番人気の数字も悪いものではないが、勝率は1番人気の半分弱にとどまっている。今年のヴィクトリアマイルも、ディープ産駒のショウナンパンドラとミッキークイーンが1、2番人気を占めるケースが十分に考えられる。そうなった場合は、1番人気に推されたほうを信頼したほうが的中につながりやすいかもしれない。

このシチュエーションで3番人気もディープ産駒の場合、その成績はなかなか優秀。ここより下の人気になると勝率が大きく下がってしまうものの、6番人気までは馬券圏内を狙えそうだ。しかし、7番人気以下は総じて苦戦の傾向が見られるので、よほど気になる馬でなければ手を出さないほうがいいかもしれない。

■表2 ディープ産駒複数出走で1、2番人気にならなかった場合のディープ産駒成績

人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
3番人気 28-  31-  26- 142/ 227 12.3% 26.0% 37.4% 76% 75%
4番人気 18-  19-  20- 135/ 192 9.4% 19.3% 29.7% 72% 75%
5番人気 15-  14-  13- 142/ 184 8.2% 15.8% 22.8% 82% 69%
6番人気 15-  16-  21- 137/ 189 7.9% 16.4% 27.5% 111% 101%
7番人気 5-  10-   8- 123/ 146 3.4% 10.3% 15.8% 64% 69%
8番人気 6-   7-  12- 124/ 149 4.0% 8.7% 16.8% 88% 93%
9番人気 1-   2-   6-  92/ 101 1.0% 3.0% 8.9% 35% 51%
10番人気 4-   6-   2-  85/  97 4.1% 10.3% 12.4% 104% 97%
11番人気 0-   4-   0-  90/  94 0.0% 4.3% 4.3% 0% 28%
12番人気 1-   0-   4-  77/  82 1.2% 1.2% 6.1% 44% 57%
13番人気 0-   0-   1-  58/  59 0.0% 0.0% 1.7% 0% 16%
14番人気 0-   0-   1-  46/  47 0.0% 0.0% 2.1% 0% 35%
15番人気 0-   0-   0-  34/  34 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
16番人気 0-   0-   0-  18/  18 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
17番人気 0-   0-   0-  10/  10 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
18番人気 0-   0-   0-   4/   4 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

表2は「複数のディープ産駒が出走したものの、1番人気にも2番人気にも推されなかったレースにおける、ディープ産駒の人気別成績」である。つまり、ただでさえ人気になりがちなディープ産駒が複数出走しているにもかかわらず、1番人気も2番人気も別の種牡馬の産駒に譲った。その場合、3番人気以下に甘んじているディープ産駒は、どんな成績を収めているのだろうか。

このケースにおいて、3、4番人気のディープ産駒は回収率が70%台にとどまっており、あまりお買い得とはいえないことが見てとれる。むしろ、それより下のゾーン、具体的には6番人気、8番人気、10番人気が高い回収率を残していることがわかる。このシチュエーションでは、3、4番人気のディープ産駒より、もっと人気を落としたディープ産駒で穴を狙ってみてもいいかもしれない。

■表3 ディープ産駒複数出走・他の種牡馬別成績

種牡馬 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
キングカメハメハ 111-  96- 117- 1092/1416 7.8% 14.6% 22.9% 64% 72%
ステイゴールド 87-  69-  73- 869/1098 7.9% 14.2% 20.9% 75% 66%
ハーツクライ 84-  95-  75- 892/1146 7.3% 15.6% 22.2% 72% 77%
ダイワメジャー 68-  81-  74- 738/ 961 7.1% 15.5% 23.2% 91% 86%
シンボリクリスエス 60-  54-  55- 715/ 884 6.8% 12.9% 19.1% 93% 76%
アグネスタキオン 53-  52-  44- 515/ 664 8.0% 15.8% 22.4% 84% 73%
フジキセキ 47-  40-  51- 445/ 583 8.1% 14.9% 23.7% 107% 87%
マンハッタンカフェ 45-  62-  69- 692/ 868 5.2% 12.3% 20.3% 54% 61%
ジャングルポケット 45-  40-  57- 713/ 855 5.3% 9.9% 16.6% 69% 63%
ゼンノロブロイ 44-  60-  50- 685/ 839 5.2% 12.4% 18.4% 105% 90%
ネオユニヴァース 43-  57-  49- 705/ 854 5.0% 11.7% 17.4% 61% 66%
タニノギムレット 37-  22-  42- 496/ 597 6.2% 9.9% 16.9% 80% 61%
アドマイヤムーン 33-  24-  34- 392/ 483 6.8% 11.8% 18.8% 36% 56%
クロフネ 25-  24-  32- 394/ 475 5.3% 10.3% 17.1% 51% 80%
ブラックタイド 25-  20-  23- 209/ 277 9.0% 16.2% 24.5% 110% 118%

2016/5/1 京都11R 天皇賞(春)(G1) 1着 1番 キタサンブラック

表3は「複数のディープ産駒が出走したレースにおける、他の種牡馬の成績」を着別度数順で15位まで示したものである。人気に推されがちなディープ産駒が複数出走となれば、他の種牡馬の産駒が盲点になりやすい。狙い目の種牡馬を探したのがこのデータというわけである。

このランキングで1〜3位に入ったのは、キングカメハメハ、ステイゴールド、ハーツクライといった大物種牡馬たち。ただし、いずれの回収率も水準となる80%に届かず、狙い目にはなっていない。このクラスの種牡馬は十分にネームバリューがあるため、盲点にはならないのだろう。

では、どの種牡馬を狙うべきか。それは、この15種牡馬のなかで、5項目すべてにおいてトップの数値を記録したブラックタイドである。たとえば、今年の天皇賞・春にはディープ産駒が3頭出走していたが、このレースを勝ったのはブラックタイド産駒のキタサンブラックだった。ブラックタイドはディープインパクトの全兄にあたる馬だけに、複数のディープ産駒が出走したレースで強いという傾向は実に面白い。ほかには、単勝回収率が100%を超えているフジキセキゼンノロブロイ、同じく90%超のダイワメジャーシンボリクリスエスあたりにも注目したい。

■表4 ディープ産駒複数出走・ディープ産駒騎乗の騎手別成績

騎手 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
福永祐一 58- 60- 35-149/302 19.2% 39.1% 50.7% 86% 89%
川田将雅 43- 37- 37-145/262 16.4% 30.5% 44.7% 75% 85%
岩田康誠 39- 35- 24-138/236 16.5% 31.4% 41.5% 85% 82%
武豊 38- 24- 29-132/223 17.0% 27.8% 40.8% 60% 75%
浜中俊 35- 36- 20-139/230 15.2% 30.9% 39.6% 53% 80%
M.デムーロ 33- 21-  8- 45/107 30.8% 50.5% 57.9% 110% 92%
ルメール 30- 21- 20- 51/122 24.6% 41.8% 58.2% 107% 99%
戸崎圭太 27- 17- 14- 94/152 17.8% 28.9% 38.2% 69% 80%
蛯名正義 26-  8- 15- 91/140 18.6% 24.3% 35.0% 135% 75%
内田博幸 19- 15- 11- 98/143 13.3% 23.8% 31.5% 90% 73%
北村宏司 19- 14- 14- 81/128 14.8% 25.8% 36.7% 86% 104%
四位洋文 17- 11- 13- 70/111 15.3% 25.2% 36.9% 84% 99%
池添謙一 15- 16- 12- 63/106 14.2% 29.2% 40.6% 68% 105%
横山典弘 13-  8-  5- 51/ 77 16.9% 27.3% 33.8% 64% 53%
小牧太 10- 13-  6- 57/ 86 11.6% 26.7% 33.7% 76% 77%

表4は「複数のディープ産駒が出走したレースで、ディープ産駒に騎乗したときの騎手別成績」を着別度数順で15位まで示したものである。このシチュエーションで最多の58勝を挙げているのが福永祐一騎手。複勝率50.7%だから2回に1回は3着以内に入り、単複の回収率も80%台後半と優秀な数値を残している。それ以上に素晴らしいのが、M・デムーロ騎手ルメール騎手。好走率で福永騎手を上回り、両者ともに100%を超える単勝回収率を記録している。単勝回収率135%とさらに上を行く蛯名正義騎手は、1着に対して2、3着の回数は少ないので、1着で狙うのがベターだ。どのディープ産駒を買えばいいのか迷うケースでは、これらのジョッキーを狙ってみるのも有力な作戦となるだろう。

■表5 ディープ産駒複数出走・ディープ産駒以外騎乗の騎手別成績

騎手 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
浜中俊 61- 53- 41-332/487 12.5% 23.4% 31.8% 120% 88%
川田将雅 57- 48- 50-299/454 12.6% 23.1% 34.1% 80% 79%
福永祐一 52- 48- 40-273/413 12.6% 24.2% 33.9% 78% 83%
岩田康誠 49- 70- 58-352/529 9.3% 22.5% 33.5% 47% 79%
戸崎圭太 48- 39- 25-233/345 13.9% 25.2% 32.5% 98% 96%
武豊 43- 41- 43-340/467 9.2% 18.0% 27.2% 66% 74%
小牧太 35- 24- 35-375/469 7.5% 12.6% 20.0% 99% 77%
池添謙一 32- 25- 28-315/400 8.0% 14.3% 21.3% 72% 81%
北村宏司 32- 22- 34-283/371 8.6% 14.6% 23.7% 77% 77%
松山弘平 31- 26- 32-403/492 6.3% 11.6% 18.1% 83% 90%
蛯名正義 30- 34- 41-307/412 7.3% 15.5% 25.5% 47% 80%
藤岡康太 29- 24- 17-324/394 7.4% 13.5% 17.8% 103% 55%
M.デムーロ 27- 28- 24-126/205 13.2% 26.8% 38.5% 79% 85%
北村友一 27- 27- 38-333/425 6.4% 12.7% 21.6% 111% 99%
横山典弘 27- 26- 27-285/365 7.4% 14.5% 21.9% 64% 64%

2015/11/1 東京11R 天皇賞(秋)(G1) 1着 8番 ラブリーデイ

表5は「複数のディープ産駒が出走したレースで、ディープ産駒以外に騎乗したときの騎手別成績」を着別度数順で15位まで示したものである。つまり、他の種牡馬の産駒に騎乗して、ディープ産駒をまとめて負かしてしまうジョッキーのランキングというわけだ。この条件で最多の61勝を挙げた浜中俊騎手は、単勝回収率120%とこちらも抜群の数値を残した。昨年の天皇賞・秋ではキングカメハメハ産駒の1番人気ラブリーデイに騎乗。2番人気エイシンヒカリ、3番人気ディサイファ、4番人気アンビシャス、5番人気ショウナンパンドラと、ライバルとなった上位人気のディープ産駒たちをしっかりと制してG1制覇を飾っている。そのほか、好走率で浜中騎手を上回り、単複の回収率も90%台後半とハイレベルな戸崎圭太騎手や、単勝回収率が100%を超える藤岡康太騎手(※現在は負傷休養中)や北村友一騎手なども狙ってみる価値がありそうだ。

ライタープロフィール

出川塁(でがわ るい)

1977年熊本県生まれ。上智大学文学部卒業後、出版社2社で競馬専門誌、競馬書籍の編集に携わり、2007年からフリーライターに。「競馬最強の法則」「サラブレ」「優駿」などへ寄稿するほか、出版社勤務時代を含めて制作に関わった競馬書籍は多数。馬券は単勝派だが、焼肉はタン塩派というわけではない。メインの競馬のほか、サッカーでも密かに活動中。

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