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第1008回 2歳女王の巻き返しは濃厚!? NHKマイルCを占う

2016/5/5(木)

今週日曜日にはNHKマイルCが行われる。注目はなんといってもメジャーエンブレム。桜花賞でまさかの敗退を喫し、オークスではなくこちらに出走してくることとなった。距離適性を考えると妥当で、現実的な選択であると考えられる。対して、牡馬では皐月賞組からロードクエストも参戦。前哨戦のNZT組を含めた力関係の把握が、予想の大事なポイントとなりそうだ。いつものように過去10年のデータからレースの傾向を分析することにする。データの分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 NHKマイルC出走馬の前走レース別成績(過去10年)

順位 前走レース名 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収率 複回収率
1 ニュージG2 5- 2- 3-58/68 7.4% 10.3% 14.7% 133 122
2 毎日杯G3 2- 1- 0- 5/ 8 25.0% 37.5% 37.5% 86 62
3 皐月賞G1 1- 2- 2-19/24 4.2% 12.5% 20.8% 26 104
4 桜花賞G1 1- 0- 0- 7/ 8 12.5% 12.5% 12.5% 950 238
5 アーリンG3 1- 0- 0- 1/ 2 50.0% 50.0% 50.0% 95 70
6 スプリンG2 0- 2- 1- 4/ 7 0.0% 28.6% 42.9% 0 130
7 橘S 0- 1- 1-14/16 0.0% 6.3% 12.5% 0 299
8 ファルコG3 0- 1- 0- 6/ 7 0.0% 14.3% 14.3% 0 72
9 フラワーG3 0- 1- 0- 0/ 1 0.0% 100.0% 100.0% 0 260
10 マーガレ 0- 0- 1-15/16 0.0% 0.0% 6.3% 0 36
11 弥生賞G2 0- 0- 1- 1/ 2 0.0% 0.0% 50.0% 0 815
12 京成杯G3 0- 0- 1- 0/ 1 0.0% 0.0% 100.0% 0 770

表1は過去10年のNHKマイルC出走馬の前走レース別成績。出走数ではトライアルのNZT組が最多。同時に勝ち馬を半数の5頭を出している。総合的な連対率などは高くないが、回収率では優秀な成績。NZT組の取捨が、まずは予想の大きなポイントとなる。その他では毎日杯や皐月賞、桜花賞といったクラシックに深く関連した重賞が並ぶ

■表2 NZTの勝ちタイムとNHKマイルC好走馬の関係

馬名 走破タイム NHKマイルC好走馬
10年 サンライズプリンス 1329 ダイワバーバリアン(2着・3枠)
12年 カレンブラックヒル 1332 カレンブラックヒル(1着・2枠)
14年 ショウナンアチーヴ 1333  
06年 マイネルスケルツィ 1335 ロジック(3着・6枠)、ファイングレイン(2着・7枠)
09年 サンカルロ 1338 ジョーカプチーノ(3着・2枠)
16年 ダンツプリウス 1339 ???
07年 トーホウレーサー 1339 ムラマサノヨートー(14着・8枠)
15年 ヤマカツエース 1348  
13年 エーシントップ 1348 マイネルホウオウ(7着・7枠)
08年 サトノプログレス 1350 ダノンゴーゴー(7着・6枠)

※阪神で行われた11年は除く。

前走NZT組の取捨を考えた場合、どの点に注目すべきか。結論から言うと、なかなか難しい問題である。好走馬がそのまま本番でも好走するケースもあれば、惨敗していた馬が巻き返すこともある。そして、NZT組そのものが全く本番でこない年もある。

今回はNZTの勝ちタイムに注目してみることにした。馬場差やペースがあるので、「勝ちタイムが速い、イコールレベルが高い」ということにはならないのだが、どちらかというと速いタイムの決着だった時の方が本番に素直につながっている。表2は過去10年(阪神で行われた11年は除く)のNZTの勝ち馬・勝ちタイムと、その年に本番で好走した馬を記した。

まず、過去10年で最も速かったのが、サンライズプリンスが制した10年。勝ちタイムは1分32秒9だった。同馬は本番で4着に終わったが、2着だったダイワバーバリアンが本番でも2着と好走した。1分32秒2でNZTを制したカレンブラックヒルは、本番でも優勝。14年は本番につながらなかったが、06年はNZTで好走したロジックとファイングレインが本番でワン・ツー決着を果たした。

一転して、NZTが遅い勝ちタイムだった場合は、同レースで凡走していた馬がよく巻き返している。07年は14着だったムラマサノヨートーが激走。13年はマイネルホウオウ、09年はダノンゴーゴーが巻き返しを果たした。しかし、単にNZTで敗れていたからと言って、すべての馬のマークをしていてはキリがない。NZTでの明確な敗因がある馬の方が、狙いやすいと言えるだろう。その敗因として考えられるのが枠順。周知の通り、中山芝1600mは外枠の方が不利だ。不利な枠順を強いられて敗れていた馬に関しては、見直すべきかもしれない。前述の3頭はいずれも6枠よりも外を引かされていた。対照的にNZTで好走していたカレンブラックヒルなどは、総じて内目の枠を引いていた。

■表3 前走皐月賞出走馬の着差別成績(過去10年)

前走着差 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収率 複回収率
負0.0 0- 0- 0- 0/ 0          
負0.1〜0.2 0- 0- 0- 0/ 0          
負0.3〜0.5 0- 2- 1- 2/ 5 0.0% 40.0% 60.0% 0 140
負0.6〜0.9 1- 0- 0- 4/ 5 20.0% 20.0% 20.0% 128 42
負1.0〜1.9 0- 0- 1-10/11 0.0% 0.0% 9.1% 0 145
負2.0〜2.9 0- 0- 0- 3/ 3 0.0% 0.0% 0.0% 0 0

続いて前走皐月賞組について見ていく。表3は前走皐月賞出走馬の着差別成績。その傾向は一目瞭然。皐月賞で勝ち馬と差がない競馬をしていた馬ほど巻き返す可能性が高いと言える。0.2秒差以内の善戦馬が出走してくるケースはほとんどないが、1.0秒以内であれば十分走破圏内。1.1秒以上離されているとやや厳しいと言えそうだ。

■表4 前走1着成績でNHKマイルCを好走した馬

好走馬 着順 人気 前走成績
15年 アルビアーノ 2 4 フラワーC1着
14年 ミッキーアイル 1 1 アーリントンC1着
14年 タガノブルグ 2 17 橘S1着
13年 インパルスヒーロー 2 6 ファルコンS1着
12年 カレンブラックヒル 1 1 NZT1着
10年 ダノンシャンティ 1 1 毎日杯1着
09年 グランプリエンゼル 3 13 橘S1着
08年 ディープスカイ 1 1 毎日杯1着

NHKマイルCの好走馬の特徴として挙げられるのが表4に記したような馬。昨年2着のアルビアーノをはじめとして8頭が該当しているが、すべて前走1着だった馬だ。クラシックにつながる毎日杯のようなレースの勝ち馬は注目されやすく、同時に有力馬となる。しかし、中には当日二ケタ人気となるようなかなりの伏兵も含まれている。14年2着のタガノブルグは17番人気。09年3着のグランプリエンゼルは13番人気だった。ともに芝1400m以下の橘Sを勝っていた。

東京芝1600mというコース適性上、マイルから中距離の実績馬が人気を集めやすい。だが、実際には短い距離を勝っていた馬も侮ることができない。ファルコンSを勝っていたインパルスヒーローなども、当日は6番人気とあまり人気はなかった。距離を問わず、前走オープン特別・重賞を勝っている馬は軽視しない方がいいだろう

【結論】

それでは今年のNHKマイルCを占っていくことにする。出走予定馬は表5の通りだ。

■表5 今年のNHKマイルC出走予定馬

馬名 着順 人気 前走レース 備考
アーバンキッド 2 4 毎日杯G3  
カネノイロ 11 6 昇竜S  
ロードクエスト 8 5 皐月賞G1 1.2秒差
ブランボヌール 8 10 桜花賞G1 0.9秒差
メジャーエンブレム 4 1 桜花賞G1 0.4秒差
イモータル 2 5 共同通信G3  
オデュッセウス 1 3 橘S  
シゲルノコギリザメ 3 2 橘S  
ティソーナ 1 1 マーガレ  
ペルソナリテ 15 9 フラワーG3  
シャドウアプローチ 3 11 フューチG1  
シュウジ 12 1 ファルコG3  
トウショウドラフタ 1 2 ファルコG3  
ブレイブスマッシュ 2 3 ファルコG3  
エクラミレネール 3 12 ニュージG2 2枠
ショウナンライズ 9 9 ニュージG2 5枠
ストーミーシー 2 14 ニュージG2 4枠
ダンツプリウス 1 2 ニュージG2 3枠
レインボーライン 5 4 ニュージG2 1枠
オーヴィレール 1 2 500万下*  
ショウナンアンセム 2 1 500万下*  
ツーエムレジェンド 1 4 500万下*  
ハクサンルドルフ 1 2 500万下*  
ミエノドリーマー 1 4 500万下*  

※フルゲート18頭。オデュッセウスは回避の見込み。ショウナンアンセムは除外対象。

オーヴィレールらは抽選対象。

まず、トライアルのNZT組を見ていく。表2で示した通り、今年の勝ちタイムは1分33秒9(良)。過去10年で比較すると速くもなければ、遅くもなく平均的なタイムだった。全く同じタイムだったのは07年。この年は、14着に敗れていたムラマサノヨートーが本番で激走した。となると、今回もNZTで外目の枠を引いていた馬の巻き返しを警戒したいところだが、出走予定馬を見渡すと軒並み内目の枠を引いていた。タイムが近かった09年が3着ジョーカプチーノが優勝しているので、今年も好走馬を完全に軽視するわけにはいかないが、そうなると選択肢が広くなりすぎて逆に難しくなる。

2016/2/13 東京11R デイリー杯クイーンC(G3) 1着 6番 メジャーエンブレム

ハッキリとした中心馬を探す意味で、別路線組に目を向ける。実際にはクラシック組のメジャーエンブレムやロードクエストに注目が集まるはずで、当日も人気を集めることだろう。ロードクエストは前走皐月賞が8着。勝ち馬との差は1.2秒差だった。今年の皐月賞は空前のハイレベルと言われており、今回のメンバーならば巻き返してくる可能性がありそうだが、データ上はあまり強気にはなれない。

一方、メジャーエンブレムは桜花賞4着で勝ち馬とは0.4秒差。力を出し切れずに終わった不本意な内容であることは明らかなだけに、この敗戦は度外視すべきだろう。これまでの実績も十分。メジャーエンブレムの方が中心馬としてふさわしいと判断したい。

2016/3/19 中京11R 中スポ賞ファルコンS 1着 5番 トウショウドラフタ

あとは、前走ファルコンSを制したトウショウドラフタ。同じくマーガレットSを制しているティソーナ。いずれも当日はある程度人気は集めそうだが、傾向としてはこの両馬を推してみたい。

ライタープロフィール

小田原智大(おだわら ともひろ)

1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。
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