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第1003回 ▲(3キロ減)騎手の狙いは?

2016/4/18(月)

新人騎手がデビューして約ひと月半、中央では久々の女性騎手として話題を集める藤田菜七子騎手は、4月10日についに中央初勝利をマーク。また、その陰に隠れがちだが、木幡巧也騎手が4勝を挙げるなど5人が勝利を記録し、全騎手が連対を果たしている(4月16日現在)。そこで今回は、▲(3キロ減)の見習騎手(減量騎手)について中心に分析してみたい。データの分析には、JRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 調査対象全馬の成績合計

コース・減量 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
2009-2023-2042-24595/30669 6.6% 13.1% 19.8% 69% 72%
ダート 3654-3684-3667-40728/51733 7.1% 14.2% 21.3% 70% 74%
5028-5063-4996-54128/69215 7.3% 14.6% 21.8% 71% 75%
☆(1キロ、51〜100勝) 99-92-94-1325/1610 6.1% 11.9% 17.7% 58% 60%
△(2キロ、31〜50勝) 144-169-193-1955/2461 5.9% 12.7% 20.6% 63% 83%
▲(3キロ、30勝以下) 392-383-426-7915/9116 4.3% 8.5% 13.2% 64% 64%

表1は、調査対対象とした全馬の成績で、集計対象は2012年〜2015年。前走、当該レースともに平地の平場戦で、初戦馬や前走除外・取消馬も対象から外している。また、見習騎手の減量期間は、本年3月よりデビュー3年未満から5年未満に変更されたため、今後は多少の違いが出る可能性がある点には注意したい。

表からもわかるように、やはりもっとも成績が良いのは減量無しのジョッキーである。一方、3キロ減の▲騎手は、△や☆と比べ明らかに好走確率は低い。また、単複の回収率は☆よりは▲のほうがやや高いものの64%止まり。穴馬券によく絡む印象もあるものの、トータルで見てしまうと儲かるとは言い難い。

■表2 乗り替わり成績

騎手乗替 減量 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
対象全馬 無→無 4770-4810-4689-49028/63297 7.5% 15.1% 22.5% 73% 75%
無→有 310-303-347-6184/7144 4.3% 8.6% 13.4% 59% 64%
有→無 258-253-307-5100/5918 4.4% 8.6% 13.8% 56% 71%
有→有 325-341-366-5011/6043 5.4% 11.0% 17.1% 68% 71%
乗替なし 無→無 2381-2383-2233-19747/26744 8.9% 17.8% 26.2% 72% 75%
無→有 該当なし
有→無 5-4-1-74/84 6.0% 10.7% 11.9% 37% 56%
有→有 257-271-274-3144/3946 6.5% 13.4% 20.3% 67% 73%
乗替あり 無→無 2389-2427-2456-29281/36553 6.5% 13.2% 19.9% 73% 75%
無→有 310-303-347-6184/7144 4.3% 8.6% 13.4% 59% 64%
有→無 253-249-306-5026/5834 4.3% 8.6% 13.8% 56% 71%
有→有 68-70-92-1867/2097 3.2% 6.6% 11.0% 71% 66%

2016/4/2 中山7R 3歳500万 1着 10番 シェアード (木幡巧也騎手)

表2は、▲にかぎらず減量騎手全体と、非減量騎手での乗り替わり成績を調べたものである。非減量の同騎手による連続騎乗(燈)の成績が群を抜いており、次いで減量騎手の連続騎乗と、非減量騎手同士の乗り替わりは勝率から複勝率までほぼ同じだ(黄)。さらに非減量騎手から減量騎手と、その逆(緑)。もっとも好走確率が低いのは、減量騎手同士で乗り替わったパターンである。

この表からもわかるように、同じ「減量騎手」という括りでも、同騎手が連続して騎乗した場合と、減量騎手間で乗り替わった場合とでは、好走確率に倍ほどの開きがある。その点、初騎乗馬ばかりだったデビュー当初よりは、4月5月になって好走確率が上がってくる可能性は高いと言える。

■表3 ▲(3キロ減)騎手の乗り替わり成績

騎手乗替 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
無→▲ 186-172-196-4279/4833 3.8% 7.4% 11.5% 57% 59%
☆→▲ 9-5-6-120/140 6.4% 10.0% 14.3% 69% 103%
△→▲ 3-3-9-229/244 1.2% 2.5% 6.1% 28% 34%
▲→▲ 39-32-45-1070/1186 3.3% 6.0% 9.8% 93% 62%
同騎手 155-171-170-2217/2713 5.7% 12.0% 18.3% 66% 72%

続いて表3は、▲(3キロ減)の騎手にかぎった、乗り替わり成績である。▲騎手でもやはり連続騎乗が良く、前走比3キロ減が中心になる非減量騎手からの乗り替わりをも、大きく上回る。乗り替わりなら、☆→▲(主に前走比2キロ減)がまずまずの成績だ。一方、ほとんど好走できていないのは、△→▲の乗り替わり。31勝以上を挙げた△騎手との経験、実績の差を、1キロ程度の減量では埋められていないということだろうか。

■表4 ▲(3キロ減)騎手の脚質別成績

レース 脚質 ダート
騎乗数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収 騎乗数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
当該レース 逃げ 307 11.7% 17.9% 24.1% 126% 105% 443 17.8% 27.8% 38.1% 234% 169%
先行 615 7.0% 13.0% 17.9% 114% 101% 1133 11.2% 23.2% 33.8% 152% 144%
中団 1213 2.6% 6.8% 11.4% 58% 60% 2113 2.7% 6.2% 11.3% 42% 53%
後方 1140 0.4% 0.8% 2.0% 14% 14% 2113 0.5% 1.4% 2.7% 10% 19%
マクリ 6 33.3% 33.3% 50.0% 371% 113% 15 0.0% 0.0% 33.3% 0% 216%
前走
逃げ 240 5.8% 10.8% 16.3% 53% 56% 451 7.5% 13.3% 22.6% 58% 63%
先行 603 6.6% 11.1% 15.9% 63% 62% 1186 8.1% 16.6% 22.9% 97% 83%
中団 1225 3.7% 7.3% 11.8% 64% 64% 2078 5.0% 9.8% 15.5% 56% 70%
後方 1204 1.4% 3.7% 5.6% 55% 46% 2085 1.9% 3.9% 7.1% 58% 56%
マクリ 10 10.0% 10.0% 10.0% 34% 14% 21 0.0% 14.3% 19.0% 0% 38%
※脚質はTarget frontier JVによる分類

2016/4/10 福島9R 4歳以上500万 1着 12番 サニーデイズ (藤田菜七子騎手)

ここで少し視点を変えて、▲騎手の脚質別成績を見てみたい。芝、ダートとも逃げ、または先行できた際の成績が良く、ダート戦の逃げ・先行は好走確率、回収率ともに非常に高い。先行できる馬が事前にわかれば、すべての馬を買っていきたい好成績だ。

ただ、表の下半分にあるように、前走脚質での逃げ・先行馬は、そこまで良い成績にはなっていない。特にダート戦では、前走、今回とも逃げ〜後方に分類された馬の総数がほとんど変わらないにも関わらず、その成績の差は極めて大きい。いずれにしても、前走で先行した馬が、今回も先行できるわけではない、逆に前走では中団〜後方だった馬が先行できるケースも多いと想像される。

■表5 ▲騎手、逃げ・先行時の前走脚質別成績

当該レース 前走 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
逃げ 逃げ 35-19-24-137/215 16.3% 25.1% 36.3% 111% 102%
先行 47-26-20-145/238 19.7% 30.7% 39.1% 249% 147%
中団 26-14-16-150/206 12.6% 19.4% 27.2% 149% 173%
後方 7-3-5-75/90 7.8% 11.1% 16.7% 319% 148%
先行
逃げ 13-18-24-181/236 5.5% 13.1% 23.3% 65% 72%
先行 75-72-44-395/586 12.8% 25.1% 32.6% 136% 115%
中団 58-62-58-452/630 9.2% 19.0% 28.3% 105% 130%
後方 22-20-23-225/290 7.6% 14.5% 22.4% 259% 194%
マクリ 1-1-0-1/3 33.3% 66.7% 66.7% 113% 126%

表5は、当該レース(集計対象レース)で「逃げ」または「先行」した馬が、前走でどんな脚質に分類されていたかを調べたものだ。表にある通り、当該レースで逃げた749頭のうち(前走中止を除く)、前走が中団〜後方で296頭。なんと、逃げた馬の4割ほどが、前走では中団〜後方だったのだ。また、前走で逃げ、今回は先行にとどまった馬は、単複とも回収率80%を割っている。表4の上半分だけを見ると、儲かる馬券をいくらでも買えそうに思えるが、決してそう簡単なものではない、というデータだ。なんらかの理由で確実に先行できそうな馬がわかれば文句なしに狙えるものの、前走の脚質だけから判断するのは避けたい

■表6 ▲騎手の前走着順、前走人気別成績

前着、前人 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
前走1着 16-11-15-188/230 7.0% 11.7% 18.3% 108% 76%
前走2着 63-53-44-218/378 16.7% 30.7% 42.3% 73% 72%
前走3着 59-46-48-287/440 13.4% 23.9% 34.8% 84% 75%
前走4着 50-38-57-349/494 10.1% 17.8% 29.4% 96% 78%
前走5着 33-45-42-411/531 6.2% 14.7% 22.6% 83% 77%
前走6〜9着 104-106-113-2274/2597 4.0% 8.1% 12.4% 85% 72%
前走10着〜 65-83-105-4168/4421 1.5% 3.3% 5.7% 39% 52%
前走1人気 52-32-20-135/239 21.8% 35.1% 43.5% 126% 87%
前走2人気 39-37-23-192/291 13.4% 26.1% 34.0% 67% 69%
前走3人気 46-34-33-255/368 12.5% 21.7% 30.7% 95% 69%
前走4人気 41-37-46-303/427 9.6% 18.3% 29.0% 103% 86%
前走5人気 30-36-33-365/464 6.5% 14.2% 21.3% 81% 69%
前走6〜9人 111-104-140-2058/2413 4.6% 8.9% 14.7% 70% 70%
前走10人〜 73-103-131-4607/4914 1.5% 3.6% 6.2% 51% 56%

さて、ここまで「どうにも買いづらい」というデータが多くなってしまった▲騎手だが、もっとカンタンな情報から狙えそうなデータが表6、前走の着順・人気別の成績だ。前走1着馬は多くが昇級戦となるが、それでも単勝回収率は108%をマーク。そして前走が1番人気だった馬は、好走確率も高い上に、単勝回収率は126%を記録している。どうしても、前走凡走馬、下位人気馬の騎乗が多くなってしまう▲騎手だが、特に前走1番人気馬に騎乗するレースがあれば、積極的にアタマで狙ってみるといいだろう。

■表7 ▲騎手の人気別成績

人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
1番人気 86-39-28-94/247 34.8% 50.6% 61.9% 96% 85%
2番人気 59-55-41-171/326 18.1% 35.0% 47.5% 83% 82%
3番人気 37-46-61-228/372 9.9% 22.3% 38.7% 64% 80%
4番人気 47-50-53-276/426 11.0% 22.8% 35.2% 92% 85%
5番人気 39-39-38-324/440 8.9% 17.7% 26.4% 94% 75%
6番人気 32-35-36-323/426 7.5% 15.7% 24.2% 109% 82%
7番人気 23-32-28-450/533 4.3% 10.3% 15.6% 89% 74%
8番人気 16-21-35-537/609 2.6% 6.1% 11.8% 65% 69%
9番人気 15-8-23-589/635 2.4% 3.6% 7.2% 97% 57%
10番人気 9-18-19-609/655 1.4% 4.1% 7.0% 41% 68%
11〜人気 29-40-64-4314/4447 0.7% 1.6% 3.0% 46% 53%

最後に表7は、当該レースでの人気別成績である。前走1番人気に比べると、当該レース1番人気の回収率は低くなっているが、それでも単複96%、85%なら悪くない。また、さすがに当該レースの1番人気だけあって、連対率50.6%など好走確率は高い。他の上位人気も、6番人気あたりまではおおむね悪くない回収率を記録しており、上位人気馬に騎乗する機会さえ得られれば、相応かそれ以上の成績も期待できる。表1本文でも触れたように、大万馬券に新人騎手が絡むと目立つものだが、トータルでは人気馬に注目していったほうが良さそうなデータだ。もちろん、デビュー当初の藤田菜七子騎手のように、応援馬券どころではなく売れまくっていると参考にならないが、今後は徐々に落ち着いてくることだろう。

以上、▲騎手を中心にいくつかデータを調べてみた。今後、本人のデータが蓄積されれば得手不得手もわかってくるだろうが、それまではこういったデータも参考にしつつ馬券作戦に組み込みたい。

ライタープロフィール

浅田知広(あさだ ともひろ)

1970年12月、埼玉県生まれ。立命館大学文学部中退後、夕刊紙レース部のアルバイト、競馬データベース会社を経て、現在はフリー。パソコンが広く普及する以前から、パソコン通信でデータ手入力方式の競馬予想ソフトを公開するなど、競馬のみならずPCやネットワークにも精通。その知識を活かし、Webや雑誌で競馬ライターとして活躍するかたわら、ネットワークの専門誌にも連載を持つ。

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