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第1002回 何が勝っても新王者誕生の中山GJを展望!

2016/4/14(木)

競馬ファンなら誰もが今、皐月賞を待ち焦がれていることだろう。とはいえ、その前日土曜のメインレースにJ・G1の中山グランドジャンプ(以下、中山GJ)が組まれていることも忘れてはいけない。この春のハードル王決定戦の行方を、過去10年(※7月開催となった2011年は除く)9回分のレース傾向から占ってみたい。データの分析には、JRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 人気別成績

人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
1番人気 3-  2-  0-  4/  9 33.3% 55.6% 55.6% 56% 62%
2番人気 2-  3-  2-  2/  9 22.2% 55.6% 77.8% 71% 120%
3番人気 1-  0-  4-  4/  9 11.1% 11.1% 55.6% 56% 125%
4番人気 1-  1-  0-  7/  9 11.1% 22.2% 22.2% 133% 73%
5番人気 0-  2-  1-  6/  9 0.0% 22.2% 33.3% 0% 128%
6番人気 0-  0-  0-  9/  9 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
7番人気 0-  0-  0-  9/  9 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
8番人気 2-  1-  2-  4/  9 22.2% 33.3% 55.6% 720% 287%
9番人気 0-  0-  0-  9/  9 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
10番人気以下 0-  0-  0- 42/ 42 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

表1は人気別成績で、基本的に中山グランドジャンプは極端な荒れ方はしないレース。延べ27頭いる1〜3着馬のうち、1〜5番人気が22頭を占めている。一方でダークホースはどうかといえば、6番人気以下から3着以内に入った5頭がすべて8番人気という不思議な現象が起こっている。これはたまたま偏ったものだろうが、6、7番人気および9番人気以下から3着以内に入った馬が1頭もいないことを考えても、まずは上位人気馬の取捨を重点的に考えたほうがいいだろう。

■表2 枠番別成績

枠番 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
1枠 0- 0- 1- 9/10 0.0% 0.0% 10.0% 0% 34%
2枠 0- 0- 0-14/14 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
3枠 0- 0- 2-13/15 0.0% 0.0% 13.3% 0% 26%
4枠 1- 0- 4-11/16 6.3% 6.3% 31.3% 31% 68%
5枠 2- 3- 2- 9/16 12.5% 31.3% 43.8% 22% 90%
6枠 2- 4- 0-10/16 12.5% 37.5% 37.5% 174% 113%
7枠 3- 2- 0-13/18 16.7% 27.8% 27.8% 297% 108%
8枠 1- 0- 0-17/18 5.6% 5.6% 5.6% 17% 7%

表2は枠番別成績。ご覧の通り、「外枠有利、内枠不利」の傾向が顕著になっていることがわかるはずだ。大きく1〜4枠と5〜8枠に分けても、前者が1勝のみなのに対して、後者は8勝。特に1〜3枠からは連対馬が1頭も出ていない。1〜3枠に人気薄ばかりが入ったわけではなく、1〜3番人気に限っても【0.0.2.6】と大苦戦している。中山GJは4250mの長丁場で、馬群もバラけやすいため枠は関係なさそうにも思えるが、実際には大アリなので、狙った馬がどの枠に入ったのかを確実にチェックしておきたい。

■表3 出走間隔別成績

出走間隔 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
連闘 0- 0- 0- 4/ 4 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
中1週 0- 0- 1- 3/ 4 0.0% 0.0% 25.0% 0% 85%
中2週 6- 2- 4-38/50 12.0% 16.0% 24.0% 146% 70%
中3週 0- 1- 0- 8/ 9 0.0% 11.1% 11.1% 0% 46%
中4〜8週 2- 6- 4-39/51 3.9% 15.7% 23.5% 29% 53%
中9週以上 1- 0- 0- 4/ 5 20.0% 20.0% 20.0% 102% 34%

表3は前走からの出走間隔別成績。このデータを見る限り、連闘や中1週といった詰まった間隔や、中9週以上の休み明けは割り引いたほうがよさそうだ。中9週以上で勝った例があるが、これは08年のマルカラスカル。同馬は06年中山大障害をすでに勝っていたことを考慮すると、中9週以上のローテーションを克服するのはJ・G1勝ち馬レベルでなければ難しいといえる。中山GJはJRA最長距離かつ大障害コースを使用する究極のスタミナ合戦ともいえるだけに、適度な出走間隔でしっかりと体調を整えて臨むのがセオリーなのだろう。

■表4 年明けの出走数別成績

出走数 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
1戦 5- 3- 4-30/42 11.9% 19.0% 28.6% 118% 66%
2戦 1- 2- 3-20/26 3.8% 11.5% 23.1% 46% 63%
3戦 0- 3- 2-25/30 0.0% 10.0% 16.7% 0% 51%
4戦 0- 1- 0- 7/ 8 0.0% 12.5% 12.5% 0% 25%
5戦 0- 0- 0- 2/ 2 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
※海外馬は除く

表4は、年が明けてから中山GJまでに何戦出走していた馬が有利なのかを調べたデータである(※海外馬は除く)。非常に明快な傾向が出ており、中山GJでは年明けの出走数が少ないほど有利だ。年明け1戦のみの馬の勝率が圧倒的に高く、年明け3戦以上になると勝ち馬が出ていない。中山GJは完走するのも容易ではないレースで、出走馬の消耗は非常に激しい。それだけに、余計なレースに出走しなかった馬が結果を出しやすいのだろう。なお、「年明け1戦の馬が前走1着」で出走した場合の結果は【3.0.4.1】と抜群なので、該当馬がいればぜひとも狙ってみたいところだ。

■表5 前走レース別成績

前走レース名 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
ペガサスジャンプS 6- 2- 4-35/47 12.8% 17.0% 25.5% 155% 74%
阪神スプリングJ 2- 4- 3-29/38 5.3% 15.8% 23.7% 40% 58%
牛若丸ジャンプS 1- 0- 0- 0/ 1 100.0% 100.0% 100.0% 510% 170%
障害オープン 0- 2- 1-13/16 0.0% 12.5% 18.8% 0% 61%
平地戦 0- 1- 1- 6/ 8 0.0% 12.5% 25.0% 0% 36%
※好走例のあるレースのみ

表5は前走レース別成績(※好走例のあるレースのみ)で、有力な前走はペガサスジャンプSと阪神スプリングJのふたつ。このうち、本番と同じ中山で行なわれる前者のほうが、J・G2と格上の後者より相性がいいようだ。ほかに好走例があるレースでは牛若丸ジャンプSが1戦1勝となっているが、当該馬は表3の項でも見た08年のマルカラスカルなのであまり参考にならないだろう。なお、ペガサスジャンプS組、阪神スプリングJ組、障害オープン組に関しては、表6〜8の項でもデータを見ていく。

■表6 前走ペガサスジャンプS出走馬・前走着順別成績

前走着順 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
前走1着 2- 1- 3- 2/ 8 25.0% 37.5% 75.0% 36% 147%
前走2着 1- 0- 0- 3/ 4 25.0% 25.0% 25.0% 80% 32%
前走3着 1- 0- 0- 2/ 3 33.3% 33.3% 33.3% 73% 36%
前走4着 0- 0- 1- 4/ 5 0.0% 0.0% 20.0% 0% 76%
前走5着 0- 0- 0- 6/ 6 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
前走6〜9着 2- 1- 0- 9/12 16.7% 25.0% 25.0% 540% 143%
前走10着以下 0- 0- 0- 8/ 8 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
前走競走中止 0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

表6は、前走ペガサスジャンプS出走馬の前走着順別成績。まず、掲示板内だった馬から見ていくと、前走1〜3着の【4.1.3.7】に対して、前走4、5着では【0.0.1.11】と大きな隔たりがあるので基本的には1〜3着に好走しておきたい。ただし、さらに下の着順となる6〜9着から巻き返した馬が3頭いる点は見逃せないところで、戦績を確認すると興味深いことがわかった。日本馬のメルシーモンサン(10年1着)とオープンガーデン(10年2着)は、前年12月の中山大障害で掲示板内の走りを見せたあと、ここが年明け初戦。そして、もう1頭は海外馬のブラックステアマウンテン(13年1着)で、日本のレースは初出走だった。つまり、この3頭に関しては、ペガサスジャンプSが完全に叩き台のレースだったことが推察されるのだ。この組の巻き返しを狙うのであれば、こうした馬に絞るのが正解だろう。

■表7 前走阪神スプリングJ出走馬・前走着順別成績

前走着順 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
前走1着 0- 2- 3- 3/ 8 0.0% 25.0% 62.5% 0% 130%
前走2着 1- 0- 0- 4/ 5 20.0% 20.0% 20.0% 64% 26%
前走3着 0- 1- 0- 4/ 5 0.0% 20.0% 20.0% 0% 100%
前走4着 1- 1- 0- 3/ 5 20.0% 40.0% 40.0% 240% 110%
前走5着以下 0- 0- 0-13/13 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
前走競走中止 0- 0- 0- 2/ 2 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

表7は、前走阪神スプリングJ出走馬の前走着順別成績。この組は、前走1〜4着か前走5着以下かでクッキリと明暗が分かれている。若干気になるとすれば、前走1着馬は好走率こそ高いものの勝ち馬が出ていない点。本番を制した2頭は、2着のスプリングゲント(09年)と4着のアップトゥデイト(15年)で、惜敗から巻き返した格好となっている。

■表8 前走障害オープン出走馬・前走着順別成績

前走着順 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
前走1着 0- 1- 1- 1/ 3 0.0% 33.3% 66.7% 0% 186%
前走2着以下 0- 0- 0-11/11 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
前走競走中止 0- 1- 0- 1/ 2 0.0% 50.0% 50.0% 0% 210%

表8は、前走障害オープン出走馬の前走着順別成績。障害オープン(レース名がない、いわゆる平場のオープン)と呼ばれるレースは競馬場を問わずたくさん組まれているが、勝って中山GJに臨んだ場合は、07年2着のリワードプレザン、08年3着のテイエムエースと3頭中2頭が好走を果たしているので侮れない。反面、前走2着以下だと好走例は皆無と厳しい結果に終わっている。この組のもう1頭の好走例は、前走が競走中止だったコスモソユーズ(14年2着)。お世辞にもいい臨戦過程とはいいづらいが、同馬は12年中山GJで3着に入った実績を持っており、これが好走の原動力となったのだろう。

【結論】

今年は海外からの参戦はなく、登録全馬が日本馬となった。内訳は、ペガサスジャンプS組が5頭、阪神スプリングJ組が3頭、障害オープン組が2頭と、いずれもオーソドックスなローテーションとなっている。

出走馬の多い順に見ていこう。先に見た通り、ペガサスジャンプS組は3着以内に入っておきたいところで、該当するのは1着のワンダフルワールドと2着のブライトボーイ。ただし、両馬ともに年明け3戦を消化。表4のデータで確認した通り、勝ち切るための余力という点で不安が残り、本命にはしづらい。この組で巻き返しがあるとすれば「ペガサスジャンプSが年明け初戦かつ6〜9着」だが、今年これに該当する馬はいない。

阪神スプリングJ組は4着以内が条件。該当するのは1着のサナシオンのみで、年明け1戦のみというローテーションにも好感が持てる。表4の項で述べた「年明け1戦の馬が前走1着」という好走率が極めて高いパターンにも該当している。気になるのは、過去10年で勝ち馬が出ていない阪神スプリングJ1着馬というジンクスだけ。重賞2勝に中山大障害3着という本馬の実績は今年のメンバーでは傑出しており、新王者の有力候補だろう。

障害オープン組には、条件となる前走1着を満たした馬はいない。あえてピックアップするとすれば、前走2着ではあるものの、年明け1戦のみで今年のメンバーなら中山大障害6着も実績上位といえるオジュウチョウサンだろう。あとは表2の項で見た通り、枠順のチェックも重要ということを最後にもう一度触れておこう。

ライタープロフィール

出川塁(でがわ るい)

1977年熊本県生まれ。上智大学文学部卒業後、出版社2社で競馬専門誌、競馬書籍の編集に携わり、2007年からフリーライターに。「競馬最強の法則」「サラブレ」「優駿」などへ寄稿するほか、出版社勤務時代を含めて制作に関わった競馬書籍は多数。馬券は単勝派だが、焼肉はタン塩派というわけではない。メインの競馬のほか、サッカーでも密かに活動中。

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