第990回 絞り込み後の決断が難解? 中日新聞杯の傾向を分析|競馬情報ならJRA-VAN

JRA公式データ配信サービス JRA-VAN JRA公式データ配信サービス JRA-VAN

  • メール:office@jra-van.jp
  • 受付時間:10:00〜17:00
  • ※競馬開催のない土日祝・火曜を除く
  • ホーム
  • サイトマップ
  • JRA-VAN広場

データde出〜た

データde出〜たバックナンバー

第990回 絞り込み後の決断が難解? 中日新聞杯の傾向を分析

2016/3/7(月)

今週から春の中京開催がスタートする。初日、土曜日のメインレースには中日新聞杯が組まれている。現在の中京コースとなった12年以降の同レースを分析。レースの傾向を探ってみることにする。データ分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 12年以降の中日新聞杯上位入線馬

着順 馬名 人気 斤量 前走成績 備考
15年 1 ディサイファ 5 57 AJC杯5着  
2 デウスウルト 2 55 中山金杯3着  
3 マイネルミラノ 6 55 小倉大賞典5着  
14年 1 マーティンボロ 10 54 飛鳥S1着  
2 ラキシス 3 54 京都記念4着 エリ女杯2着
3 ラブリーデイ 4 56 有馬記念12着 金鯱賞2着
13年 1 サトノアポロ 5 55 AJC杯4着  
2 アドマイヤタイシ 1 55 中山金杯2着  
3 トウカイパラダイス 3 56 日経新春杯3着 目黒記念2着
12年 1 スマートギア 6 56 小倉大賞典2着 京都大賞典2着
2 ダンツホウテイ 9 56 小倉大賞典4着  
3 ダノンバラード 1 57 日経新春杯2着 皐月賞3着

2012/3/4 中京11R 中日新聞杯(G3)1着 11番 スマートギア

まずは12年以降の中日新聞杯で上位(3位)に入線した馬たちを記した(表1参照)。12年に優勝したスマートギアを皮切りに、4頭の優勝馬が出ている。昨年はディサイファが優勝。ハンデのG3で、トライアルでもないため直接G1につながるわけではないが、好走馬にはラキシスやラブリーデイの名前がある。

ここまで1番人気の優勝はない。同人気の好走も12年ダノンバラードと13年アドマイヤタイシのみ。人気サイドのレースではなく、ハンデ戦らしく波乱含みと言えるだろう。

■表2 中日新聞杯の上位人気成績(12年以降)

人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率
1〜2人気 0- 2- 1- 5/ 8 0.0% 25.0% 37.5%
1〜3人気 0- 3- 2- 7/12 0.0% 25.0% 41.7%
1〜5人気 2- 3- 3-12/20 10.0% 25.0% 40.0%

表2は中日新聞杯の上位人気成績。1〜3番人気を見ると【0.3.2.7】という成績。勝ち鞍がなく、連対率も高いとはいえない。1〜5人気に広げても複勝率は40.0%までとなっている。全体的に上位人気馬の信頼は高くない。

表1に戻り、好走馬の前走成績を見てみることにする。14年3着ラブリーデイを除いては、すべて前走5着以内に好走していた。ラブリーデイは前走がG1の有馬記念であり、常識的に考えれば前走成績が人気を落とす要因にはならない。好走馬の前走レースは小倉大賞典や日経新春杯、京都記念やAJC杯が多い。いずれも年明けに組まれている重賞。ローテーション的にも無理はなく、自然な形だ。

つまりすべての好走馬は、当日上位人気になってもおかしくない状況にあった。にもかかわらず、実際には上位人気馬が不振という結果が出た。そこで、上位人気に支持されて4着以下に敗れた馬たちを調べてみた。すると、前走成績に関しては、好走馬と何らそん色がない馬ばかりということがわかった。前走成績だけでの取捨判断はかなり難しいと言える。

まとめると、年明けの芝1800〜2400mの重賞を中心に5着以内の馬が大挙出走する傾向があり、それらが上位人気に支持されやすい。これらは今回、有力馬と考えることができるが、さらに絞り込む作業が難解で、決断を要するという印象だ。

■表3 中日新聞杯出走馬の斤量別成績(12年以降)

斤量 着別度数 勝率 連対率 複勝率
49kg 0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0.0%
51kg 0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0.0%
52kg 0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0.0%
53kg 0- 0- 0- 7/ 7 0.0% 0.0% 0.0%
54kg 1- 1- 0-10/12 8.3% 16.7% 16.7%
55kg 1- 2- 1-16/20 5.0% 15.0% 20.0%
56kg 1- 1- 2-11/15 6.7% 13.3% 26.7%
57kg 1- 0- 1- 8/10 10.0% 10.0% 20.0%
57.5kg 0- 0- 0- 4/ 4 0.0% 0.0% 0.0%

2015/3/14 中京11R 中日新聞杯(G3)1着 1番 ディサイファ

さらに中心馬を絞り込むためには、斤量が参考になるかもしれない。表3は中日新聞杯出走馬の斤量別成績。ハンデ戦だけに、幅広いタイプの出走がある。どちらかというと、重いハンデの馬よりも軽いハンデの馬の方が多くなる。過去4年ではハンデ58キロ以上の出走はなかった。重くても57.5キロだが、成績は【0.0.0.4】。好走例はなく、ハンデが影響している可能性がある。一方、53キロ以下も好走例はない。軽すぎても厳しい。好走馬は57〜54キロに収まっている。

重いハンデの好走馬がないということは、過去に十分な実績がある馬は苦しいことを意味している。実際の好走馬を見ると、これまで重賞勝ちの実績があったのは、昨年優勝のディサイファ(エプソムC)と12年3着のダノンバラード(ラジオNIKKEI杯2歳S)しかいなかった。12年優勝のスマートギアは重賞の常連であったが、ここで初制覇となった。13年2着のアドマイヤタイシも重賞で惜敗が続いていた馬。ラキシスやラブリーデイといった後のG1馬も、この時点では重賞を勝っていなかった。こうした要因が、重いハンデを背負わされなかったことにつながっている。すでに重賞を勝っている馬よりも、初勝利を狙う馬に注目する手はあるだろう。

一方で、スマートギアやトウカイパラダイス、ラブリーデイは過去に古馬混合のG2で2着の実績があった。前述したことに関して言い加えると、G2でも好走できる地力がありながら勝ち味に遅いタイプが、狙い目と言える。軽ハンデ馬が不振である点からも、純粋な上がり馬や、格上挑戦馬が通用しにくいことを物語っている。

■表4 中日新聞杯の脚質別成績(12年以降)

脚質 着別度数 勝率 連対率 複勝率
逃げ 0- 0- 1- 3/ 4 0.0% 0.0% 25.0%
先行 0- 3- 1-12/16 0.0% 18.8% 25.0%
差し 4- 1- 2-27/34 11.8% 14.7% 20.6%
追い込み 0- 0- 0-17/17 0.0% 0.0% 0.0%

最後に脚質別の傾向を見ていく(表4参照)。サンプル数は少ないが、ここまで勝ち馬はすべて差し馬。逃げ馬の連対はなく、先行馬は2着止まりだ。直線距離が長くなり、坂もある新コースの影響が出ているのかもしれない。ただし、追い込み馬は厳しい。ペースもあまり極端なスローペースにはなっておらず、道中は平均ペースになりやすい。それに伴い、芝2000mだけでなく、芝1800mに好走実績がある馬にも注目(淀みないペースになりやすいため)したいところだ。

ライタープロフィール

小田原智大(おだわら ともひろ)

1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。
小田原智大の完全なる買い方ブログ

データde出〜たバックナンバー

データ競馬のための最強ツール TARGET frontier JV(ターゲット)

ページトップへ戻る

競馬予想のJRA-VAN