第983回 共同通信杯の結果から予測する未来|競馬情報ならJRA-VAN

JRA公式データ配信サービス JRA-VAN JRA公式データ配信サービス JRA-VAN

  • メール:office@jra-van.jp
  • 受付時間:10:00〜17:00
  • ※競馬開催のない土日祝・火曜を除く
  • ホーム
  • サイトマップ
  • JRA-VAN広場

データde出〜た

データde出〜たバックナンバー

第983回 共同通信杯の結果から予測する未来

2016/2/11(木)

今週日曜日の重賞は、共同通信杯と京都記念が組まれている。今回は共同通信杯にスポットをあててみたい。かつてはナリタブライアンやジャングルポケットが制しており、牡馬クラシック戦線に直結する注目の一戦だ。同レースの予想はもちろん大事だが、今回は同レースの結果から予測できる今後の未来という観点で、このレースを考えてみたい。データの分析期間は過去10年。データ分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 過去10年の共同通信杯成績

着順 馬名 人気 前走成績
15年 1 リアルスティール 3 新馬1着
2 ドゥラメンテ 1 セントポーリア賞1着
3 アンビシャス 4 千両賞1着
14年 1 イスラボニータ 1 東スポ杯2歳S1着
2 ベルキャニオン 3 ホープフルS2着
3 サトノアラジン 2 ラジオNIKKEI杯2歳S3着
13年 1 メイケイペガスター 4 若駒S3着
2 ゴットフリート 2 朝日杯FS3着
3 マイネルストラーノ 9 京成杯8着
12年 1 ゴールドシップ 2 ラジオNIKKEI杯2歳S2着
2 ディープブリランテ 1 東スポ杯2歳S1着
3 スピルバーグ 3 500万下2着
11年 1 ナカヤマナイト 3 ホープフルS2着
2 ユニバーサルバンク 6 若駒S2着
3 ディープサウンド 5 ホープフルS10着
10年 1 ハンソデバンド 3 ジュニアC1着
2 ダノンシャンティ 2 ラジオNIKKEI杯3着
3 アリゼオ 1 ホープフルS1着
09年 1 ブレイクランアウト 1 朝日杯FS3着
2 トーセンジョーダン 2 ホープフルS1着
9 トップカミング 9 シンザン記念3着
08年 1 ショウナンアルバ 6 若竹賞1着
2 タケミカヅチ 5 シンザン記念4着
3 マイネルスターリー 11 つばき賞5着
07年 1 フサイチホウオー 1 ラジオNIKKEI杯2歳S1着
2 ダイレクトキャッチ 5 京成杯5着
3 フライングアップル 3 朝日杯FS4着
06年 1 アドマイヤムーン 2 ラジオたんぱ杯2歳S2着
2 フサイチリシャール 1 朝日杯FS1着
3 マッチレスバロー 4 ひいらぎ賞1着

まずは過去10年の共同通信杯上位3頭の成績を見ていくことにする(表1参照)。昨年優勝したリアルスティールは、クラシック制覇こそ果たせなかったが皐月賞と菊花賞で2着と好走を果たした。2着だったドゥラメンテは皐月賞と日本ダービーを制し、二冠を達成。3着だったアンビシャスもクラシックの出走こそなかったが、プリンシパルSとラジオNIKKEI賞を制し、秋には天皇賞(秋)で善戦した。結果、昨年は非常に好走馬の質が高かったと言える年と言える。

12年もまた特筆すべきレベルの年だったと言える。優勝馬ゴールドシップは皐月賞と菊花賞を制し、古馬となっても大活躍を果たした。2着のディープブリランテは日本ダービーを優勝。3着のスピルバーグは古馬となり、天皇賞(秋)を制したのだ。

このように共同通信杯上位3頭がすべてその後活躍するケースはレアであるものの、14年はイスラボニータ、10年はダノンシャンティ、06年はアドマイヤムーンが好走馬に名を連ね、その後G1を制している。これらの該当年は、共同通信杯が人気サイドで決着した。具体的には1〜4番人気までの馬で、上位を独占したのだ。このように前評判が高い馬が1〜3着までを占めた年は、間近に迫るクラシックはもちろん、その後G1にもつながる可能性が極めて高いと言える。

一方、伏兵馬が食い込むなど、人気通りには収まらなかった年は、クラシックなどにはややつながりにくい。中には09年2着トーセンジョーダンや08年2着タケミカヅチのように活躍できた例もあるが、勝ち馬から超大物が出ていない点が気になる。

話を戻し、昨年の例をもう一度考えてみる。優勝したリアルスティールは新馬勝ち直後で、キャリア2戦目での重賞制覇だった。一般的には非常に価値がある結果で、将来性は十分と考えられる。ただ、クラシック本番では2着に敗れたドゥラメンテに軍配が上がった。12年にしても皐月賞ではゴールドシップが優勝したが、ダービーでは2着だったディープブリランテが逆転を果たして栄冠を勝ち取った。10年も、2着に敗れていたダノンシャンティが、NHKマイルCを制するに至った。

つまり「ハイレベル」と目された年の共同通信杯であっても、そこでの着順自体は、その後の未来を決定づけるものではないというわけだ。ここはあくまでも前哨戦。目標は先であり、仕上がりや成長度合いにもまだ個体差があるからだと考えられる。

■表2 今年の共同通信杯出走予定馬

馬名 前着順 前走レース
イモータル 9 フューチG1
キングオブアームズ 1 未勝利
サクレメジャー 4 なずな賞500*
サンライズクロンヌ 3 白梅賞500*
スマートオーディン 1 東京スポG3
ダンディーアロー 7 若竹賞500*
ディーマジェスティ ホープフG2
ハートレー 1 ホープフG2
ピックミータッチ 1 未勝利
ファイアクリスタル 1 新馬・牝
ペルソナリテ 6 阪神ジュG1
メートルダール 3 京成杯G3
リスペクトアース 2 京都2歳G3

2015/12/27 中山9R ホープフルステークス(G2)1着 6番 ハートレー

2015/11/23 東京11R 東京スポーツ杯2歳S(G3)1着 10番 スマートオーディン

さて、今年の牡馬クラシック戦線は、すでに有力と目されている馬が何頭かいる。昨年の朝日杯FSを制したリオンディーズ、そして先週のきさらぎ賞を完勝したサトノダイヤモンド。若駒Sを制したマカヒキあたりも、注目馬となっている。そして、今週の共同通信杯で注目を集めるのが、ハートレースマートオーディン。前者は昨年末のホープフルSをキャリア2戦目で優勝。後者は父ダノンシャンティ譲りの強烈な決め手で、東京スポーツ杯2歳Sを制した。おそらく当日は、この両馬が上位人気に支持されることは間違いないだろう。

両馬ともこの時点では実績十分。果たしてどちらが勝利するか、という点が注目されるだろう。正直、表向きの実績だけではその判断は難しい。能力があれば1勝馬でも勝てるのがこの時期の重賞だ。ただ、仮にどちらかが勝利しても、能力の優劣を判断する決定的な材料にはならない。むしろ、しっかりと上位に入線することの方がここでは大事だ。力を出せる状態で出走し、ライバルと勝ち負けを演じたその経験が、今後のキャリアにつながることだろう。牡馬クラシック戦線をさらに盛り上げる意味でも、ここは両馬の一騎打ちを期待したい。

■表3 共同通信杯の枠順別成績(過去10年)

枠番 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収率 複回収率
1枠 2- 1- 0- 8/11 18.2% 27.3% 27.3% 80 64
2枠 1- 3- 0- 8/12 8.3% 33.3% 33.3% 40 50
3枠 3- 1- 2- 7/13 23.1% 30.8% 46.2% 63 140
4枠 0- 0- 3-12/15 0.0% 0.0% 20.0% 0 66
5枠 2- 2- 1-11/16 12.5% 25.0% 31.3% 60 90
6枠 1- 2- 0-15/18 5.6% 16.7% 16.7% 118 51
7枠 1- 1- 3-14/19 5.3% 10.5% 26.3% 29 51
8枠 0- 0- 1-19/20 0.0% 0.0% 5.0% 0 15

最後に共同通信杯での馬券を考える上で、押さえておきたいデータを示す。表3は過去10年の共同通信杯の枠順別成績。勝率は3枠が23.1%でトップ。連対率は2〜3枠が30%台で、1枠も27.3%と高め。複勝率も3枠を筆頭に内目の枠が高い。勝ち馬は7枠まで出ているが、8枠は【0.0.1.19】となっており、連対馬が出ていない。コース形態的には、芝2000mのように外が不利ではなく、フラットに近いが、内枠優勢の傾向が出ている。前週の東京芝コースの傾向を見ても、内枠から出て馬場の内目を通れる馬が有利という印象。特にペースが遅くなると、外からくる差し馬はかなり厳しくなるはず。当日の勝敗を分けるカギが、枠順となる可能性は十分にあるだろう。

ライタープロフィール

小田原智大(おだわら ともひろ)

1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。
小田原智大の完全なる買い方ブログ

データde出〜たバックナンバー

データ競馬のための最強ツール TARGET frontier JV(ターゲット)

ページトップへ戻る

競馬予想のJRA-VAN