第966回 決め手は種牡馬? 阪神JFを占う|競馬情報ならJRA-VAN

JRA公式データ配信サービス JRA-VAN

  • メール:office@jra-van.jp
  • 受付時間:10:00〜17:00
  • ※競馬開催のない土日祝・火曜を除く
  • ホーム
  • サイトマップ
  • JRA-VAN広場

データde出〜た

データde出〜たバックナンバー

第966回 決め手は種牡馬? 阪神JFを占う

2015/12/10(木)

今週日曜日には阪神競馬場で阪神ジュベナイルフィリーズ(以下阪神JF)が行われる。阪神芝1600mを舞台とした2歳女王決定戦。来年のクラシック戦線にもつながる注目の一戦だ。今年は出走馬の種牡馬に注目し、同レースの展望を行ってみることにする。旧阪神コースも含め、05年以降の過去10年のレースを分析。データ分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

今回、出走馬の種牡馬に注目しようとした理由は昨年の結果を受けてのことだ。周知の通り、ショウナンアデラが優勝を果たしたわけだが、同馬はディープインパクト産駒だった。近年ディープインパクト産駒が、特にマイルの重賞で猛威をふるっている中、昨年の阪神JFではメンバー唯一のディープインパクト産駒がショウナンアデラだった。結果論ではあるが、この点に気がついていればレースの的中に大きく近づくことができた。

■表1 阪神JF出走馬の種牡馬別成績(過去10年)

順位 種牡馬 着別度数 勝率 連対率 複勝率 主な好走馬
1 ディープインパクト 2- 1- 0- 5/ 8 25.0% 37.5% 37.5% ショウナンアデラ
2 アグネスタキオン 1- 1- 2- 2/ 6 16.7% 33.3% 66.7% レーヴディソール
3 キングカメハメハ 1- 1- 0- 3/ 5 20.0% 40.0% 40.0% アパパネ
4 ステイゴールド 1- 0- 1- 1/ 3 33.3% 33.3% 66.7% レッドリヴェール
5 スペシャルウィーク 1- 0- 0- 9/10 10.0% 10.0% 10.0% ブエナビスタ
6 ジャングルポケット 1- 0- 0- 3/ 4 25.0% 25.0% 25.0% トールポピー
7 パラダイスクリーク 1- 0- 0- 1/ 2 50.0% 50.0% 50.0% テイエムプリキュア
8 タニノギムレット 1- 0- 0- 1/ 2 50.0% 50.0% 50.0% ウオッカ
9 ウォーエンブレム 1- 0- 0- 1/ 2 50.0% 50.0% 50.0% ローブティサージュ
10 クロフネ 0- 2- 1- 8/11 0.0% 18.2% 27.3% クロフネサプライズ
11 ファルブラヴ 0- 2- 0- 6/ 8 0.0% 25.0% 25.0% アイムユアーズ
12 ゼンノロブロイ 0- 1- 0- 2/ 3 0.0% 33.3% 33.3% アニメイトバイオ
13 アドマイヤコジーン 0- 1- 0- 0/ 1 0.0% 100.0% 100.0% アストンマーチャン
14 Fusaichi Pegasus 0- 1- 0- 0/ 1 0.0% 100.0% 100.0% シークレットコード
15 ネオユニヴァース 0- 0- 2- 3/ 5 0.0% 0.0% 40.0% フォーエバーモア
16 ハーツクライ 0- 0- 1- 6/ 7 0.0% 0.0% 14.3% レッドセシリア
17 サンデーサイレンス 0- 0- 1- 1/ 2 0.0% 0.0% 50.0% フサイチパンドラ
18 ソングオブウインド 0- 0- 1- 0/ 1 0.0% 0.0% 100.0% ライステラス
19 アグネスデジタル 0- 0- 1- 0/ 1 0.0% 0.0% 100.0% エイムアットビップ
20 アドマイヤムーン 0- 0- 0- 3/ 3 0.0% 0.0% 0.0%  
21 ショウナンカンプ 0- 0- 0- 2/ 2 0.0% 0.0% 0.0%  
22 バゴ 0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0.0%  
23 エイシンワシントン 0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0.0%  
24 Cozzene 0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0.0%  
25 フジキセキ 0- 0- 0- 9/ 9 0.0% 0.0% 0.0%  
26 ダイワメジャー 0- 0- 0- 8/ 8 0.0% 0.0% 0.0%  

そこでまずは過去10年の阪神JF出走馬の種牡馬別成績(表1参照)を調べてみることにした。昨年の結果を受け、ディープインパクト産駒が2勝をマーク。一応、トップの成績となっている。ただ、その他の勝ち馬に関してはアグネスタキオンやキングカメハメハなど、様々な種牡馬がそれぞれ1勝をマーク。総じてサンデーサイレンス系が強いものの、それほど際立った偏りは見られない。ただし、フジキセキ産駒とダイワメジャー産駒は複数回の出走がありながら3着以内はゼロ。サンデーサイレンス系の中でもスプリント色が強い、この両産駒は結果が出てない。タフな競馬になりがちな阪神芝1600mの特性を考えると、この傾向は納得できる。

穴としてはクロフネ産駒やファルブラヴ産駒が面白い。今年は残念ながら同産駒の出走は厳しそうだが、覚えておきたい傾向である。

■表2 阪神JF出走馬の前走クラス別成績(過去10年)

前走クラス 着別度数 勝率 連対率 複勝率
新馬 1-  2-  3- 12/ 18 5.6% 16.7% 33.3%
未勝利 1-  0-  0- 12/ 13 7.7% 7.7% 7.7%
500万下 5-  2-  2- 43/ 52 9.6% 13.5% 17.3%
OPEN特別 0-  0-  1- 23/ 24 0.0% 0.0% 4.2%
G3 2-  5-  3- 50/ 60 3.3% 11.7% 16.7%
G2 1-  1-  1-  7/ 10 10.0% 20.0% 30.0%

種牡馬の傾向を踏まえ、続いては阪神JF出走馬の前走クラス別成績(表2参照)を見ていこう。筆者が担当した昨年の当コラムと重複するが、有力な手段だと判断しているので、同様の手法で有力馬を探ることにする。

勝ち馬数に関しては前走500万クラス組から半数の5頭が出ている。連対率や複勝率では前走新馬組も優秀。前走重賞組と比較してもそん色がない。キャリアが浅い馬同士のレースなので、ここまでの格はあまり気にしなくていい。素質があれば1勝馬でも十分に通用する。一方、前走オープン特別組は【0.0.1.23】で不振だ。

■表3 前走重賞組のキャリア別成績(過去10年)

キャリア 着別度数 勝率 連対率 複勝率
2戦 3- 1- 0- 6/10 30.0% 40.0% 40.0%
3戦 0- 1- 1-28/30 0.0% 3.3% 6.7%
4戦 0- 3- 2-18/23 0.0% 13.0% 21.7%
5戦 0- 1- 1- 8/10 0.0% 10.0% 20.0%
6戦 0- 0- 0- 3/ 3 0.0% 0.0% 0.0%
7戦 0- 0- 0- 0/ 0      
8戦 0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0.0%

続いて表3は前走重賞組の中でのキャリア別成績。これも前年同様の見解で、キャリアが浅い馬ほど成績がいい。特にキャリア2戦の馬が【3.1.0.6】と連対率は40ある。前走重賞組でキャリア2戦となると、デビュー戦を勝ち、2戦目で重賞を使った馬となる。

■表4 前走重賞組の着順別成績(過去10年)

前入線順位 着別度数 勝率 連対率 複勝率
前走1着 2- 3- 1-15/21 9.5% 23.8% 28.6%
前走2着 1- 2- 2- 7/12 8.3% 25.0% 41.7%
前走3着 0- 1- 0- 4/ 5 0.0% 20.0% 20.0%
前走4着 0- 0- 1- 5/ 6 0.0% 0.0% 16.7%
前走5着 0- 0- 0- 7/ 7 0.0% 0.0% 0.0%
前走6〜9着 0- 0- 0-12/12 0.0% 0.0% 0.0%
前走10着〜 0- 0- 0-14/14 0.0% 0.0% 0.0%

無論、ただ2戦目に重賞を使えばいいというものではない。表4は前走重賞組の着順別成績。前走1着馬や前走2着馬の成績が優秀。前走3着でも連対例はあるものの、着順は落ちるほど厳しくなる。大きく負けていて巻き返した馬はいない。前走重賞で連対しているキャリア2戦の馬が有力ということになる。

■表5 前走500万クラス組のキャリア別成績(過去10年)

キャリア 着別度数 勝率 連対率 複勝率
2戦 2- 0- 1- 7/10 20.0% 20.0% 30.0%
3戦 3- 1- 1-21/26 11.5% 15.4% 19.2%
4戦 0- 1- 0- 4/ 5 0.0% 20.0% 20.0%
5戦 0- 0- 0- 7/ 7 0.0% 0.0% 0.0%
6戦 0- 0- 0- 4/ 4 0.0% 0.0% 0.0%

前走500万クラス出走馬もキャリア別成績(表5参照)を調べることにする。こちらも重賞組同様の傾向。キャリアは浅ければ浅いほどいい。昨年優勝したショウナンアデラは、前走からまつ賞を勝利し、キャリア3戦の馬だった。新馬戦を落としても構わないが、2戦目の未勝利戦で勝ち上がり、なおかつ昇級戦の前走500万クラスで勝利しているような馬が有力となる。

【結論】
以上の点を踏まえて、今年の阪神JFを展望してみることにする。出走予定馬は表6の通り。

■表6 今年の阪神JF出走予定馬

馬名 賞金 前着 前走レース キャリア
ブランボヌール ディープインパクト 1900 3 ファンタG3 3
キャンディバローズ ディープインパクト 1800 1 ファンタG3 3
デンコウアンジュ メイショウサムソン 1800 1 アルテミG3 3
メジャーエンブレム ダイワメジャー 1450 2 アルテミG3 3
ペルソナリテ ステイゴールド 1200 4 新潟2歳G3 3
マシェリガール トーセンファントム 1200 4 兵庫ジG2 6
メイショウスイヅキ パイロ 1200 6 ファンタG3 4
キリシマオジョウ スクワートルスクワート 1100 10 ファンタG3 3
ウインファビラス ステイゴールド 1000 5 アルテミG3 4
メジャータイフーン ダイワメジャー 1000 2 函館2歳G3 2
メジェルダ ディープインパクト 950 2 ファンタG3 5
アットザシーサイド キングカメハメハ 900 1 秋明菊賞500* 2
アドマイヤリード ステイゴールド 900 1 白菊賞500* 3
アンシエルワープ ゼンノロブロイ 900 1 万両賞500* 4
ウインミレーユ ステイゴールド 900 1 りんどう500* 3
クードラパン ダイワメジャー 900 1 サフラン500* 3
クロコスミア ステイゴールド 900 1 赤松賞500* 7
ジェントルハート ダイワメジャー 900 1 500万下* 4
クラシックリディア ハービンジャー 400 1 新馬 1
ゴッドカリビアン ベーカバド 400 9 サウジア 4
シーブリーズラブ カジノドライヴ 400 1 未勝利・牝* 2
ジュエラー ヴィクトワールピサ 400 1 新馬 1
ソルヴェイグ ダイワメジャー 400 1 新馬 1
ハマヒルガオ クロフネ 400 1 新馬・牝 1
ペプチドサプル マンハッタンカフェ 400 4 アルテミG3 2
レッドシルヴィ ヴィクトワールピサ 400 15 赤松賞500* 2
ダイアモンドノーム ディープスカイ 190 7 エーデG3 3
※フルゲート18頭。

2015/11/7 京都11R KBSファンタジーS(G3)1着 11番 キャンディバローズ

2015/10/31 東京11R アルテミスステークス(G3)1着 14番 デンコウアンジュ

想定の段階では収得賞金900万円以上の馬が出走可能となっている。まず注目のディープインパクト産駒は3頭。ブランボヌール、キャンディバローズ、メジェルダだ。いずれも前走ファンタジーS組で、上位3頭がそのまま出走を予定してきた。単純に着順が良かったのはキャンディバローズ。キャリアは3戦だ。欲を言えばキャリアが2戦であることが望ましいが、2着でキャリア5戦のメジェルダよりは有力だと考えたい。

一方、上位人気が予想されるメジャーエンブレムはダイワメジャー産駒。前走アルテミスS2着で、キャリアは3戦とこの点は問題ないが、同産駒が阪神JFで不振である点が気になる。

そのメジャーエンブレムを実際にアルテミスSで負かしたのがデンコウアンジュ。メイショウサムソン産駒は過去の阪神JFでは未知数ながら、最近の同産駒自体には勢いがある。前走重賞1着で、キャリアも3戦。メジャーエンブレムよりも、上位の評価を下してみたい。

その他では、収得賞金900万円の前走500万クラス組に注目だ。ここで再び種牡馬に注目し、過去に勝ち馬を出している馬に注目する。キングカメハメハ産駒のアットザシーサイド、ステイゴールド産駒のアドマイヤリードウインミレーユに目がいく。クロコスミアもステイゴールド産駒だが、キャリアは7戦とかなり多い。一方、アットザシーサイドはキャリアが2戦。まだ底を見せていない魅力がある。

ライタープロフィール

小田原智大(おだわら ともひろ)

1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。
小田原智大の完全なる買い方ブログ

データde出〜たバックナンバー

データ競馬のための最強ツール TARGET frontier JV(ターゲット)

ページトップへ戻る

競馬予想のJRA-VAN