第962回 天皇賞組か別路線か? ジャパンCを分析する|競馬情報ならJRA-VAN

JRA公式データ配信サービス JRA-VAN

  • メール:office@jra-van.jp
  • 受付時間:10:00〜17:00
  • ※競馬開催のない土日祝・火曜を除く
  • ホーム
  • サイトマップ
  • JRA-VAN広場

データde出〜た

データde出〜たバックナンバー

第962回 天皇賞組か別路線か? ジャパンCを分析する

2015/11/26(木)

今週は、秋の古馬頂上決戦第2弾・ジャパンC。秋の天皇賞で今年の重賞なんと6勝目を挙げたラブリーデイが、04年のゼンノロブロイ以来となる天皇賞・ジャパンC連覇を達成するのか。それとも別路線組、あるいは今年は4頭が参戦する外国馬が勝利を掴むのか。過去の傾向を見てみたい。データの分析には、JRA-VAN DataLab.TARGET frontier JV馬天楼 for データde出〜たを利用した。

■表1 人気別成績

人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
1 3-3-2-2/10 30.0% 60.0% 80.0% 70% 95%
2 1-2-2-5/10 10.0% 30.0% 50.0% 34% 76%
3 2-1-1-6/10 20.0% 30.0% 40.0% 172% 94%
4 2-1-0-7/10 20.0% 30.0% 30.0% 177% 70%
5 1-1-0-8/10 10.0% 20.0% 20.0% 109% 45%
6 0-1-2-7/10 0.0% 10.0% 30.0% 0% 110%
7 0-1-0-9/10 0.0% 10.0% 10.0% 0% 51%
8 0-0-1-9/10 0.0% 0.0% 10.0% 0% 53%
9 1-0-0-9/10 10.0% 10.0% 10.0% 410% 71%
10 0-0-0-10/10 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
11〜 0-0-2-66/68 0.0% 0.0% 2.9% 0% 42%

2013/11/24 東京11R ジャパンカップ(G1)1着 7番 ジェンティルドンナ 1番人気

過去10年、1番人気は連対率60.0%、複勝率80.0%と安定した成績。秋の天皇賞(本年含む)と同様に、牡・セン馬の1番人気は馬券圏内を外しておらず、着外2頭はともに牝馬(11年デインドリーム6着と、昨年のジェンティルドンナ4着)である。優勝馬は10頭中9頭が5番人気以内、連対馬は20頭中19頭が7番人気以内など、あまり大きな波乱は期待できないが、3着には2桁人気馬が2頭絡んでいる。

■表2 性齢別成績

性別 年齢 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
牡・セン 3歳 1-2-1-18/22 4.5% 13.6% 18.2% 40% 48%
4歳 4-3-1-27/35 11.4% 20.0% 22.9% 177% 55%
5歳 1-2-3-35/41 2.4% 7.3% 14.6% 25% 40%
6歳 0-1-0-22/23 0.0% 4.3% 4.3% 0% 7%
7歳以上 0-0-2-21/23 0.0% 0.0% 8.7% 0% 125%
6-8-7-123/144 4.2% 9.7% 14.6% 56% 53%
牝馬 3歳 1-1-1-5/8 12.5% 25.0% 37.5% 82% 117%
4歳 1-1-1-7/10 10.0% 20.0% 30.0% 21% 37%
5歳 2-0-1-3/6 33.3% 33.3% 50.0% 116% 78%
4-2-3-15/24 16.7% 25.0% 37.5% 65% 74%

性別では、牡・セン馬が連対率9.7%、牝馬が同25.0。表1で、1番人気の馬券圏外2頭は牝馬と記したが、全体としては牡・セン馬よりも牝馬が安定して馬券に絡む傾向だ。年齢別では、6歳は07年のポップロック2着1回のみ。そして7歳以上は連対がなく、11年のジャガーメイル、13年のトーセンジョーダンの3着が最高だ。

■表3 枠番別成績

枠番 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
1枠 1-2-2-14/19 5.3% 15.8% 26.3% 17% 148%
2枠 2-0-1-16/19 10.5% 10.5% 15.8% 104% 36%
3枠 2-0-3-14/19 10.5% 10.5% 26.3% 65% 105%
4枠 1-0-1-17/19 5.3% 5.3% 10.5% 11% 12%
5枠 0-3-1-15/19 0.0% 15.8% 21.1% 0% 47%
6枠 1-1-0-17/19 5.3% 10.5% 10.5% 6% 16%
7枠 1-0-2-23/26 3.8% 3.8% 11.5% 40% 31%
8枠 2-4-0-22/28 7.1% 21.4% 21.4% 170% 61%

枠番別の成績はかなりばらついている。昨年は枠連1−2(馬単4→1)と内枠同士の決着だったが、一昨年は枠連4−5。そして3年前は枠連8−8と、過去3年は内、中、そして外とバラバラ。また、この3年だけなら「近くの馬同士」だが、11年は枠連1−8、10年には同3−8で決着しており、まったくつかみ所がない。

■表4 脚質別成績

脚質 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収 1〜4枠 5〜8枠
逃げ 0-0-0-10/10 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0% 0-0-0-6/6 0-0-0-4/4
先行 3-3-4-31/41 7.3% 14.6% 24.4% 53% 85% 3-1-3-9/16 0-2-1-22/25
中団 7-3-3-58/71 9.9% 14.1% 18.3% 106% 61% 3-1-3-29/36 4-2-0-29/35
後方 0-3-3-38/44 0.0% 6.8% 13.6% 0% 34% 0-0-1-17/18 0-3-2-21/26
マクリ 0-1-0-1/2 0.0% 50.0% 50.0% 0% 60% 0-0-0-0/0 0-1-0-1/2
※脚質はTarget frontier JVによる分類

しかし、枠と脚質を組み合わせると、少々異なる様相が見て取れる。表の右に記したように、1〜4枠を引いた馬は「先行」「中団」ともに3勝、2着1回3着3回。対して5〜8枠は、先行した馬こそ多いものの勝利はなく、「中団」が6連対。そして「後方」からでも2〜3着に5頭が絡んでいる。枠が位置取りを決める面もあるだろうが、基本的には中団より前につける馬なら1〜4枠、中団から後ろなら5〜8枠の好走馬が多い傾向だ。

■表5 馬体重・増減別成績

馬体重・増減 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
400〜419kg 0-0-0-1/1 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
420〜439kg 1-1-0-4/6 16.7% 33.3% 33.3% 21% 103%
440〜459kg 0-1-0-11/12 0.0% 8.3% 8.3% 0% 10%
460〜479kg 4-3-2-25/34 11.8% 20.6% 26.5% 61% 53%
480〜499kg 5-3-3-54/65 7.7% 12.3% 16.9% 115% 82%
500〜519kg 0-2-5-31/38 0.0% 5.3% 18.4% 0% 42%
520kg〜 0-0-0-12/12 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
-19〜-10kg 1-0-0-6/7 14.3% 14.3% 14.3% 94% 24%
-9〜-4kg 1-1-2-11/15 6.7% 13.3% 26.7% 24% 163%
-3〜+3kg 5-3-4-49/61 8.2% 13.1% 19.7% 105% 52%
+4〜+9kg 1-4-2-22/29 3.4% 17.2% 24.1% 37% 74%
+10〜+19kg 0-0-0-3/3 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

馬体重別の成績では、好走馬は460キロ以上500キロ未満に多く、500キロ以上は【0.2.5.43】と勝利がない。天皇賞(秋)の500キロ以上は【3.2.4.45】、有馬記念は同【2.2.6.49】と、2勝以上、4連対以上を記録しているのとは対照的。3着は5頭と多いため、3連単や3連複の相手候補としては無視できないものの、勝ち馬候補としては割引が必要だ。

■表6 前走レース別成績(好走馬輩出レース+出走5回以上)

前走レース名 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
天皇賞(秋) 5-6-7-45/63 7.9% 17.5% 28.6% 45% 94%
凱旋門賞 1-2-1-10/14 7.1% 21.4% 28.6% 9% 77%
菊花賞 1-1-0-10/12 8.3% 16.7% 16.7% 73% 34%
秋華賞 1-0-1-0/2 50.0% 50.0% 100.0% 330% 215%
アルゼンチン共和国杯 1-0-0-11/12 8.3% 8.3% 8.3% 341% 59%
英チャンピオンS 1-0-0-0/1 100.0% 100.0% 100.0% 1060% 260%
エリザベス女王杯 0-1-0-5/6 0.0% 16.7% 16.7% 0% 85%
BCF&Mターフ 0-0-1-1/2 0.0% 0.0% 50.0% 0% 95%
メルボルンC 0-0-0-5/5 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
加インターナショナル 0-0-0-7/7 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
京都大賞典 0-0-0-8/8 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

前走レース別では、秋の天皇賞組が【5.6.7.45】と好走馬30頭中18を占める。その他もG1組が中心で、G2からの好走馬はアルゼンチン共和国杯から連勝したスクリーンヒーロー(08年)1頭のみである。また、中9週以上の馬は【0.0.0.9で、前走が菊花賞や凱旋門賞あたりより前だった馬の好走はない。上位人気馬では、06年のハーツクライ(前走7月のキングジョージ3着)が2番人気で10着に、そして11年にドバイワールドC以来で出走したヴィクトワールピサが4番人気で13着。ほかに集計期間外ではあるが、02年には春の天皇賞2着以来だったジャングルポケットが3番人気で5着に敗れている。

■表7 前走天皇賞(秋)からの好走馬

着順 馬名 性齢 ジャパンC 天皇賞(秋)
人気 着順 人気 着順
連対馬 05 ハーツクライ 牡4 2 2 2 6
07 アドマイヤムーン 牡4 5 1 2 6
ポップロック 牡6 4 2 4 4
08 ディープスカイ 牡3 1 2 3 3
09 ウオッカ 牝5 1 1 1 3
オウケンブルースリ 牡4 2 2 3 4
10 ブエナビスタ 牝4 1 1降2 1 1
11 ブエナビスタ 牝5 2 1 1 4
トーセンジョーダン 牡5 6 2 7 1
13 ジェンティルドンナ 牝4 1 1 1 2
14 エピファネイア 牡4 4 1 4 6
3着馬 05 ゼンノロブロイ 牡5 1 3 1 2
07 メイショウサムソン 牡4 1 3 1 1
08 ウオッカ 牝4 2 3 1 1
11 ジャガーメイル 牡7 14 3 9 9
12 ルーラーシップ 牡5 2 3 2 3
13 トーセンジョーダン 牡7 11 3 10 11
14 スピルバーグ 牡5 6 3 5 1

表7は、前走天皇賞(秋)組の好走馬を、連対馬と3着馬に分けたものである。まず連対馬11頭はすべて天皇賞6着以内で、できれば4着以内が理想(11頭中8頭)。ただし、天皇賞でも連対していた馬は3頭に過ぎず、逆転の可能性もありそうな傾向だ。また、天皇賞で4番人気以内だった馬が11頭中10頭を占めている。
その一方で3着馬7頭は、天皇賞3着以内馬5頭に、残る2頭は9、11と極端な成績である。この2頭は表2で挙げた7歳のジャガーメイルとトーセンジョーダンで、表1の2桁人気の好走馬でも共通している。2桁人気の穴を買うなら天皇賞で大敗を喫した7歳馬の3着狙い、ということになる。

■表8 前走天皇賞(秋)以外からの好走馬

馬名 性齢 人気 着順 前走 人気 着順
05 アルカセット 牡5 3 1 英チャンピオンS 5
06 ディープインパクト 牡4 1 1 凱旋門賞 3失
ドリームパスポート 牡3 5 2 菊花賞 2 2
ウィジャボード 牝5 3 3 BCF&Mターフ 1
08 スクリーンヒーロー 牡4 9 1 アルゼンチン共和国杯 3 1
09 レッドディザイア 牝3 6 3 秋華賞 2 1
10 ローズキングダム 牡3 4 1 菊花賞 1 2
ヴィクトワールピサ 牡3 8 3 凱旋門賞 7
12 ジェンティルドンナ 牝3 3 1 秋華賞 1 1
オルフェーヴル 牡4 1 2 凱旋門賞 2
13 デニムアンドルビー 牝3 7 2 エリザベス女王杯 3 5
14 ジャスタウェイ 牡5 3 2 凱旋門賞 8

前走が秋の天皇賞以外だった好走馬12頭は表8の通りである。こちらは3〜4歳馬が中心で、5歳馬は外国馬2頭とジャスタウェイ。いずれも海外G1優勝馬である。また、前走が国内だった6頭中5頭は前走連対馬。13年2着のデニムアンドルビーだけはエリザベス女王杯5着から巻き返したが、そのエリザベス女王杯は重馬場だった。今年の国内G1組の前走はすべて良馬場で行われおり、基本的には連対馬が狙いになる。前走が海外ならひと桁着順が目安だ。

■表9 5着以内に好走した外国馬

馬名 性齢 人気 着順 前々走まで過去1年 前走
05 アルカセット 牡5 イギリス 3 1 1 2 1 2 英チャンピオンS5着
ウィジャボード 牝4 イギリス 5 5 7 1 BCF&Mターフ2着
06 ウィジャボード 牝5 イギリス 3 3 1 4 3 2 1 5 1 2 BCF&Mターフ1着
09 コンデュイット 牡4 イギリス 3 4 2 3 1 4 BCターフ1着
13 ドゥーナデン 牡7 フランス 13 5 5 4 3 2 2 8 メルボルンC11着

最後に表9は、過去10年で5着以内に好走した外国馬の一覧である。馬券に絡んだのは9〜10年前の2頭だけでデータとしては使いづらいが、一応共通点を挙げれば、イギリスの5歳馬で3番人気。そして過去1年6着以下なし、過去3走で2連対以上、といったあたりになるだろうか。

【結論】
上位人気馬が安定した成績を残すジャパンC。好走馬は3〜5歳が中心で、好走確率は牡・セン馬より牝馬上位。前走は天皇賞組が好走馬の多くを占め、特に連対候補なら天皇賞6着以内。別路線組の国内組なら前走G1で連対馬が中心になる。

2015/11/1 東京11R 天皇賞(秋)(G1)1着 8番 ラブリーデイ

今年のジャパンCは秋の天皇賞2〜3着、5〜6着馬は登録なし。表7から、天皇賞組の連対候補となるのは優勝馬のラブリーデイと、4着馬のショウナンパンドラの2頭だ。ラブリーデイは天皇賞1番人気1着で表7の条件に問題なく、恐らく今回も高連対率・複勝率の1番人気(表1)に推されるだろう。前走の馬体重が486キロで、表5で挙げた好走馬の多いゾーンに入っている点も好材料だ。5歳は2〜3着が多いこと(表2)や、天皇賞組は逆転もあり得ること(表7本文)は気になるが、総合的には最上位になる。

その逆転候補となるのがショウナンパンドラ。秋の天皇賞4着からは3頭が連対しており(表7)、4歳牝馬という点も特に不安なし(表2)。天皇賞が5番人気だったことが減点材料(表7)にはなるものの、今年2頭しかいない「天皇賞6着以内」をクリアしただけで十分に上位の評価に値する。

そして別路線組で、前走国内G1連対(表8)を果たしているのは、秋華賞を制したミッキークイーン1頭のみ。前走が秋華賞だった出走馬は10年で2頭しかいないが(表6)、その2頭はいずれも秋華賞馬。09年のレッドディザイアは3着、12年のジェンティルドンナ優勝と、ともに馬券に絡んでいる。こちらもショウナンパンドラ同様、1着の可能性まで考えられる候補だ。

その他では、今年の外国馬は表9に合致する馬は不在。それなら表7で挙げた穴候補の条件を満たす、カレンミロティックを挙げておきたい。7歳馬で秋の天皇賞人気薄の9着以下(13番人気13着)。トーセンジョーダンやジャガーメイルと違いG1タイトルはないものの、今春の天皇賞3着、昨年の宝塚記念2着と好走実績は持っている。秋の天皇賞上位馬が少ない今年のメンバーなら、3着あたりには食い込んでも不思議はない。

ライタープロフィール

浅田知広(あさだ ともひろ)

1970年12月、埼玉県生まれ。立命館大学文学部中退後、夕刊紙レース部のアルバイト、競馬データベース会社を経て、現在はフリー。パソコンが広く普及する以前から、パソコン通信でデータ手入力方式の競馬予想ソフトを公開するなど、競馬のみならずPCやネットワークにも精通。その知識を活かし、Webや雑誌で競馬ライターとして活躍するかたわら、ネットワークの専門誌にも連載を持つ。

データde出〜たバックナンバー

データ競馬のための最強ツール TARGET frontier JV(ターゲット)

ページトップへ戻る

競馬予想のJRA-VAN