第961回 波乱のスプリント重賞・京阪杯を分析する|競馬情報ならJRA-VAN

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第961回 波乱のスプリント重賞・京阪杯を分析する

2015/11/23(月)

今週は計3重賞。中でも注目されるのは日曜の東京メイン・ジャパンCだが、このレースは木曜掲載分で取り上げる予定だ。月曜掲載分の今回は、日曜京都の最終レースとして行われる京阪杯を分析したい。ジャパンC後にもうひと勝負したい人、そして師走競馬へ向けて資金を得たい人にとっては注目が欠かせない、波乱のスプリント重賞だ。データの分析には、JRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。また、集計対象は同レースが1200m戦となった過去9回としている。

■表1 人気別成績

人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収 09年〜 同複勝率
1 2-1-0-6/9 22.2% 33.3% 33.3% 37% 48% 1-1-0-4 33.3%
2 1-0-3-5/9 11.1% 11.1% 44.4% 82% 95% 1-0-0-5 16.7%
3 0-4-0-5/9 0.0% 44.4% 44.4% 0% 103% 0-2-0-4 33.3%
4 2-1-0-6/9 22.2% 33.3% 33.3% 177% 84% 0-0-0-6 0.0%
5 1-0-2-6/9 11.1% 11.1% 33.3% 125% 126% 1-0-2-3 50.0%
6 0-0-0-9/9 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0% 0-0-0-6 0.0%
7 2-0-0-7/9 22.2% 22.2% 22.2% 367% 114% 2-0-0-4 33.3%
8 0-1-0-8/9 0.0% 11.1% 11.1% 0% 80% 0-1-0-5 16.7%
9 0-0-0-9/9 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0% 0-0-0-6 0.0%
10 1-0-1-7/9 11.1% 11.1% 22.2% 378% 223% 1-0-1-4 33.3%
11〜 0-2-3-61/66 0.0% 3.0% 7.6% 0% 106% 0-2-3-39 11.4%

2011/11/26 京都11R 京阪杯(G3)1着 3番 ロードカナロア

京阪杯が芝1200mに短縮された06年以降の過去9回、1番人気は【2.1.0.6】と今ひとつ。優勝馬2頭は07年のサンアディユ、11年のロードカナロアで、ともに単勝1倍台の断然人気に推された馬だった。ただ、2〜5番人気もすべて複勝率33.3〜44.4%で、この数字だけを見ると特に「波乱の重賞」と強調するほどではないようにも見える。しかし、表の右に記したように、06年以降の6回にかぎると、上位人気よりも中〜下位人気の好走馬が目立つ印象だ。

■表2 上位馬の人気と配当

人気 馬連 3連単
1着 2着 3着
06 4 3 2 1,580円 22,450円
07 1 4 2 980円 6,410円
08 4 3 2 3,510円 30,960円
09 7 3 16 4,610円 669,960円
10 2 13 5 26,650円 396,490円
11 1 3 5 1,350円 13,020円
12 10 1 12 11,860円 792,900円
13 7 8 10 14,390円 467,650円
14 5 11 15 29,400円 2,029,240円

各年の1〜3着馬の人気を見ると、距離短縮直後の3回、06〜09年の上位3頭はすべて4番人気以内で、近年の印象とは逆に堅い傾向だった。しかし、06年にはじめて2桁人気馬(ヘイローフジ・16番人気3着)が馬券に絡むと一転して波乱傾向が強くなり、ここ2年は連続して1〜3番人気全滅に終わっている。

■表3 性齢別成績

性別 年齢 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
牡・セン 3歳 3-1-1-16/21 14.3% 19.0% 23.8% 200% 94%
4歳 1-1-0-15/17 5.9% 11.8% 11.8% 92% 41%
5歳 1-3-2-18/24 4.2% 16.7% 25.0% 30% 153%
6歳 1-0-2-22/25 4.0% 4.0% 12.0% 69% 107%
7歳以上 0-0-0-19/19 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
6-5-5-90/106 5.7% 10.4% 15.1% 77% 85%
牝馬 3歳 0-1-1-8/10 0.0% 10.0% 20.0% 0% 41%
4歳 1-2-1-10/14 7.1% 21.4% 28.6% 68% 162%
5歳 2-1-1-13/17 11.8% 17.6% 23.5% 77% 68%
6歳 0-0-1-5/6 0.0% 0.0% 16.7% 0% 331%
7歳以上 0-0-0-3/3 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
3-4-4-39/50 6.0% 14.0% 22.0% 45% 116%

性齢別では、牡・セン馬が連対率10.4%に対し、牝馬が同14.0%と、やや牝馬優勢だ。その牝馬では、4〜5歳の複勝率が高く、牡・セン馬なら3歳馬が安定している。また、7歳以上のベテランは牡牝合計【0.0.0.22と好走なし。6歳も計【1.0.3.27】連対率3.2%と劣勢だ。5歳以下の馬を中心に組み立てたい。

■表4 枠番別成績

枠番 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
1枠 1-2-0-14/17 5.9% 17.6% 17.6% 200% 128%
2枠 3-1-0-14/18 16.7% 22.2% 22.2% 132% 59%
3枠 2-0-3-13/18 11.1% 11.1% 27.8% 94% 142%
4枠 1-2-1-14/18 5.6% 16.7% 22.2% 62% 121%
5枠 1-0-2-15/18 5.6% 5.6% 16.7% 10% 136%
6枠 0-2-1-15/18 0.0% 11.1% 16.7% 0% 127%
7枠 1-0-2-21/24 4.2% 4.2% 12.5% 72% 38%
8枠 0-2-0-23/25 0.0% 8.0% 8.0% 0% 48%
1〜4 7-5-4-55/71 9.9% 16.9% 22.5% 121% 112%
5〜8 2-4-5-74/85 2.4% 7.1% 12.9% 22% 81%

枠番別の成績では、1〜4枠が9年で7勝・連対率16.9%を記録するのに対し、5〜8枠は2勝・連対率7.1%止まりである。ただ、複勝回収率を見ると5〜6枠も100%以上を記録し、7〜8枠のみ50%未満。どこで線を引くべきか難しいが、いずれにしても外枠にはあまり手を出したくない一戦だ。

■表5 脚質別成績

脚質 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収 1〜4枠 5〜8枠
逃げ 2-2-0-5/9 22.2% 44.4% 44.4% 504% 291% 2-2-0-5/9 該当なし
先行 5-0-3-25/33 15.2% 15.2% 24.2% 109% 127% 4-0-2-11/17 1-0-1-14/16
中団 1-6-5-55/67 1.5% 10.4% 17.9% 9% 79% 1-2-2-24/29 0-4-3-31/38
後方 1-1-1-44/47 2.1% 4.3% 6.4% 36% 58% 0-1-0-15/16 1-0-1-29/31
※脚質はTarget frontier JVによる分類

2012/11/24 京都11R 京阪杯(G3)1着 1番 ハクサンムーン

Target frontier JVによる脚質分類では、「逃げ」が連対率44.4%を記録。先行も5勝を挙げており、「逃げ」「先行」は単複の回収率も100%超と、前へ行った馬の活躍が目立つ。また、表の右に挙げたように、5〜8枠から「逃げ」に分類された馬はゼロ。そして「先行」は16頭を数えるものの、馬券に絡んだのは2頭だけ。1〜4枠の該当17頭〜6頭好走とは大きな差がある。このように、5〜8枠を引くと逃げられない、先行しても馬券に絡みづらいことが、表4の枠番別成績にも繋がっている。

■表6 前走クラス・レース別成績

前走 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
1600万 3-0-0-6/9 33.3% 33.3% 33.3% 328% 113%
OPEN特別 4-5-4-75/88 4.5% 10.2% 14.8% 64% 91%
G3 0-0-0-10/10 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
G2 1-4-4-23/32 3.1% 15.6% 28.1% 54% 154%
G1 1-0-1-14/16 6.3% 6.3% 12.5% 11% 55%
地方 0-0-0-1/1 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
京洛S(OP) 3-2-2-35/42 7.1% 11.9% 16.7% 107% 119%
スワンS 1-4-3-20/28 3.6% 17.9% 28.6% 61% 170%
スプリンターズS 1-0-1-13/15 6.7% 6.7% 13.3% 12% 58%
桂川S 1-0-0-2/3 33.3% 33.3% 33.3% 526% 166%
京洛S(1600万) 1-0-0-1/2 50.0% 50.0% 50.0% 320% 115%
福島民友C 1-1-1-13/16 6.3% 12.5% 18.8% 70% 62%
長岡京S 1-0-0-0/1 100.0% 100.0% 100.0% 740% 290%
オパールS 0-1-1-5/7 0.0% 14.3% 28.6% 0% 252%
信越S 0-1-0-3/4 0.0% 25.0% 25.0% 0% 65%
セントウルS 0-0-1-3/4 0.0% 0.0% 25.0% 0% 45%

前走のクラス・レース別成績で目につくのは、G1・スプリンターズS組の不振で、【1.0.1.13】連対率6.7にとどまる。1番人気に推された5頭は【1.0.0.4】で、07年のサンアディユ1勝のみ。また、2番人気は該当なしだが、3〜5番人気は【0.0.0.4】。この組の不振が京阪杯全体の波乱傾向を演出している面も大きい。
また、G2・スワンS組は好走こそ多いものの、勝ち馬は09年のプレミアムボックス1頭だけ。さらに、G3は秋の短距離戦がほかにないため、該当10頭はサマースプリントシリーズからの休み明けと、1600mの富士S。このG3組は好走なしに終わっている。
その結果、オープン特別組の好走が多く見られる一戦だ。中でも、08年からオープンに昇格した京洛S組が【3.2.2.35】と多くの好走馬を輩出する。また、1600万組も3勝。この1600万組は06年のアンバージャックが3連勝中、残る2頭はオープン連対実績馬と、ある程度の実績や勢いが必要だ。

■表7 前走着順別成績

前走 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
京洛S(OP) 1着 1-0-1-5/7 14.3% 14.3% 28.6% 22% 40%
2着 1-1-0-4/6 16.7% 33.3% 33.3% 160% 86%
3着 0-1-1-3/5 0.0% 20.0% 40.0% 0% 596%
4着以下 1-0-0-23/24 4.2% 4.2% 4.2% 142% 52%
スワンS 2〜5着 0-2-0-6/8 0.0% 25.0% 25.0% 0% 150%
6〜8着 1-2-2-3/8 12.5% 37.5% 62.5% 216% 196%
9着以下 0-0-1-11/12 0.0% 0.0% 8.3% 0% 165%
上記以外OP重賞 1着 1-1-1-5/8 12.5% 25.0% 37.5% 141% 125%
2着 1-0-1-2/4 25.0% 25.0% 50.0% 45% 75%
3着 0-0-0-9/9 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
4着 0-1-0-3/4 0.0% 25.0% 25.0% 0% 65%
5着 0-1-0-4/5 0.0% 20.0% 20.0% 0% 144%
6〜9着 0-0-1-18/19 0.0% 0.0% 5.3% 0% 55%
10着以下 0-0-1-27/28 0.0% 0.0% 3.6% 0% 27%

表7は、出走数の多い京洛S、スワンSと、その他のオープン重賞に分けて前走着順別の成績を調べたものである(1600万組の1着3頭は、すべて前走1着)。まず、京洛S組は好走馬7頭中6頭が前走3着以内。残る1頭は京洛S15着の12年ハクサンムーンだが、この馬は京洛Sで1番人気に支持された馬だった。
一方、前走スワンS組は、同レース3着の12年アドマイヤセプター(本競走1番人気2着)から、12着の09年ヘイローフジ(同3着)まで分散している。ただ、同レース6〜8着馬が【1.2.2.3】で複勝率62.5と、掲示板に一歩届かないあたりだった馬が多く巻き返している点には注目したい。そして上記2レース以外では、掲示板を外していた馬だと【0.0.2.45と連対なしに終わっている。
まとめると、京洛Sなら3着以内、スワンSは幅広く注目が必要だが、特に6〜8着馬には要注意。その他なら1〜5着馬、となる。

■表8 前走競馬場別成績

人気 前走 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
1〜6番人気 京都 4-4-3-20/31 12.9% 25.8% 35.5% 80% 82%
他場 2-2-2-17/23 8.7% 17.4% 26.1% 56% 67%
7番人気以下 京都 3-3-3-48/57 5.3% 10.5% 15.8% 117% 175%
他場 0-0-1-44/45 0.0% 0.0% 2.2% 0% 16%

最後に、前走競馬場別の成績も見てみたい。基本的には京洛SやスワンSが行われる、京阪杯と同じ京都で出走していた馬が好成績だ。中でも、7番人気以下の穴馬にかぎると、前走京都組は【3.3.3.48】連対率10.5%を記録する一方で、他場組は【0.0.1.44。13年にスプリンターズS12着のスギノエンデバー(10番人気)が3着に好走した以外は、すべて馬券圏外に敗れている。穴馬なら前走京都コース出走馬が狙いだ。

以上、波乱のスプリント重賞・京阪杯について過去9回の傾向をまとめてみた。前週が土〜月の3日間開催だった影響で、本稿執筆段階では登録馬はまだ発表されていないが、上記の傾向を参考に組み立てていただきたい。わかりやすい傾向としては、最後の表8に挙げた「7番人気以下なら前走京都」や、表7の「連対候補は、スワンS組以外なら前走5着以内(京洛Sは3着以内)」といったあたり。荒れるという印象に引っ張られて、前走着外馬ばかりに手を出すようなことがないように注意したい。また、枠順確定後は、5〜8枠を引いてしまった先行馬は割り引く(表5)、といったあたりも材料として挙げられそうだ。

ライタープロフィール

浅田知広(あさだ ともひろ)

1970年12月、埼玉県生まれ。立命館大学文学部中退後、夕刊紙レース部のアルバイト、競馬データベース会社を経て、現在はフリー。パソコンが広く普及する以前から、パソコン通信でデータ手入力方式の競馬予想ソフトを公開するなど、競馬のみならずPCやネットワークにも精通。その知識を活かし、Webや雑誌で競馬ライターとして活躍するかたわら、ネットワークの専門誌にも連載を持つ。

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