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第960回 今週も休み明けの有力馬が出走! マイルCSを展望する

2015/11/19(木)

今週のG1は、秋の最強マイラー決定戦・マイルチャンピオンシップ(以下マイルCS)。有力と目されるモーリスは安田記念以来の出走、イスラボニータは2年ぶり以上のマイル戦出走となる。つまり、注目の2頭はいずれも「久しぶり」がテーマ。そのあたりも考慮しながら、過去10年のデータを調べてみたい。データの分析には、JRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 人気別成績

人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
1番人気 3-  3-  1-  3/ 10 30.0% 60.0% 70.0% 84% 101%
2番人気 1-  0-  2-  7/ 10 10.0% 10.0% 30.0% 47% 70%
3番人気 1-  3-  0-  6/ 10 10.0% 40.0% 40.0% 118% 90%
4番人気 2-  2-  1-  5/ 10 20.0% 40.0% 50.0% 211% 151%
5番人気 1-  0-  2-  7/ 10 10.0% 10.0% 30.0% 98% 93%
6番人気 0-  0-  1-  9/ 10 0.0% 0.0% 10.0% 0% 38%
7番人気 0-  0-  0- 10/ 10 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
8番人気 1-  0-  1-  8/ 10 10.0% 10.0% 20.0% 181% 89%
9番人気 0-  0-  1-  9/ 10 0.0% 0.0% 10.0% 0% 60%
10番人気以下 1-  2-  1- 84/ 88 1.1% 3.4% 4.5% 59% 36%

表1は人気別成績。1番人気の連対率60.0%は水準以上の数値で、軸馬としての信頼性は十分にある。反面、2番人気の数値は物足りないもので、むしろ3〜5番人気のほうが優秀と言える。6番人気以下のダークホースは、人気なりの数値といったところか。全体的に見ると、上位人気馬が際立って強いわけでも、穴馬の激走が多いわけでもなく、ほぼ標準的な傾向と言ってよさそうだ。

■表2 枠番別成績

枠番 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
1枠 1- 1- 2-16/20 5.0% 10.0% 20.0% 52% 104%
2枠 1- 1- 1-17/20 5.0% 10.0% 15.0% 11% 46%
3枠 3- 0- 0-17/20 15.0% 15.0% 15.0% 131% 40%
4枠 2- 5- 0-13/20 10.0% 35.0% 35.0% 72% 70%
5枠 1- 0- 0-19/20 5.0% 5.0% 5.0% 11% 6%
6枠 1- 1- 1-17/20 5.0% 10.0% 15.0% 90% 52%
7枠 1- 1- 4-23/29 3.4% 6.9% 20.7% 180% 97%
8枠 0- 1- 2-26/29 0.0% 3.4% 10.3% 0% 32%
1〜4枠 7- 7- 3-63/80 8.8% 17.5% 21.3% 66% 65%
5〜8枠 3- 3- 7-85/98 3.1% 6.1% 13.3% 74% 50%

表2は枠番別成績。表の下部に記載した「1〜4枠」と「5〜8枠」を対比したデータを見るとわかりやすいが、マイルCSはどちらかといえば内の枠に入ったほうが好走しやすいレースとなっている。枠の傾向は、レース当日の馬場状態に左右されやすい部分ではあるので、そのあたりのチェックも欠かさないよう心がけたい。

■表3 種牡馬別成績(着別度数順)

種牡馬 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
サンデーサイレンス 3- 2- 1-13/19 15.8% 26.3% 31.6% 94% 75%
ディープインパクト 2- 1- 2-13/18 11.1% 16.7% 27.8% 126% 68%
フジキセキ 1- 0- 1- 7/ 9 11.1% 11.1% 22.2% 116% 107%
ミラクルアドマイヤ 1- 0- 0- 2/ 3 33.3% 33.3% 33.3% 76% 40%
Giant's Causeway 1- 0- 0- 2/ 3 33.3% 33.3% 33.3% 326% 103%
アドマイヤベガ 1- 0- 0- 1/ 2 50.0% 50.0% 50.0% 530% 135%
Forest Wildcat 1- 0- 0- 1/ 2 50.0% 50.0% 50.0% 2620% 535%
ロドリゴデトリアーノ 0- 2- 0- 1/ 3 0.0% 66.7% 66.7% 0% 120%
ダンスインザダーク 0- 1- 0- 9/10 0.0% 10.0% 10.0% 0% 16%
ダイワメジャー 0- 1- 0- 4/ 5 0.0% 20.0% 20.0% 0% 42%
サクラバクシンオー 0- 1- 0- 6/ 7 0.0% 14.3% 14.3% 0% 25%
キングカメハメハ 0- 1- 0- 6/ 7 0.0% 14.3% 14.3% 0% 125%
ムタファーウエク 0- 1- 0- 1/ 2 0.0% 50.0% 50.0% 0% 345%
※連対例のある種牡馬のみ

表3は種牡馬別成績。わかりやすいように色を付けた通り、このレースではサンデーサイレンスとその後継種牡馬が強い。なかでもマイルCSで強いのが、1位のサンデーサイレンス、2位のディープインパクトという、時の第一人者と評されるサンデー系種牡馬である。前者の産駒が出走したのは09年まで、後者の産駒が出走するようになったのは11年以降に限られているのに、それでも他を圧倒する好走数を記録している。もちろん今年も、13年、14年と連勝中のディープインパクト産駒には注意が必要だろう。

■表4 年齢別成績

年齢 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
3歳 0-  0-  2- 33/ 35 0.0% 0.0% 5.7% 0% 17%
4歳 3-  6-  3- 24/ 36 8.3% 25.0% 33.3% 89% 109%
5歳 4-  4-  4- 42/ 54 7.4% 14.8% 22.2% 129% 86%
6歳 2-  0-  1- 33/ 36 5.6% 5.6% 8.3% 60% 23%
7歳以上 1-  0-  0- 16/ 17 5.9% 5.9% 5.9% 13% 7%

表4は年齢別成績。マイルCSでは思った以上に年齢が重要なファクターになっていることをご確認いただきたい。マイルCSでは好走率の高い4歳と5歳を重視すべき。一方、3歳、6歳、7歳以上は数値がかなり下がってしまう。過去10年で3歳馬の連対がないのは意外な感も強い。また、6歳で好走した3頭のうち2頭は、07年1着のダイワメジャーがサンデーサイレンス産駒、14年1着のダノンシャークがディープインパクト産駒と、いずれもマイルCSで特に強い種牡馬を父に持っていたことを確認しておきたい(もう1頭は海外馬の11年3着サプレザ)。7歳以上で好走したのは09年1着のカンパニー(8歳時)のみで、この馬は8歳でピークを迎えた競馬史上においても特異な存在なので参考にならないだろう。

■表5 前走からの出走間隔別成績

出走間隔 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
連闘 0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
中1週 0- 0- 0- 4/ 4 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
中2週 6- 5- 2-52/65 9.2% 16.9% 20.0% 127% 65%
中3週 2- 2- 1-47/52 3.8% 7.7% 9.6% 53% 32%
中4〜8週 2- 3- 5-29/39 5.1% 12.8% 25.6% 39% 93%
中9週以上 0- 0- 0- 9/ 9 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
※海外馬は除く

表5は前走からの出走間隔別成績。連闘や中1週の詰まった間隔、逆に中9週以上の開いた間隔では好走馬が皆無となっている。G1なので当然ではあるが、マイルCSで好走するためには相応のローテーションが求められるようだ。今年のモーリスが乗り越えるべき壁は決して低くはない。そう考えるのが妥当か。

■表6 前走レース別成績(日本馬のみ)

前走レース名 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
天皇賞・秋 5- 1- 0-16/22 22.7% 27.3% 27.3% 139% 57%
富士S 2- 2- 1-44/49 4.1% 8.2% 10.2% 56% 34%
スワンS 1- 4- 2-34/41 2.4% 12.2% 17.1% 127% 73%
府中牝馬S 1- 0- 1- 7/ 9 11.1% 11.1% 22.2% 117% 66%
京都大賞典 1- 0- 0- 1/ 2 50.0% 50.0% 50.0% 235% 90%
毎日王冠 0- 2- 1- 9/12 0.0% 16.7% 25.0% 0% 90%
スプリンターズS 0- 1- 1- 7/ 9 0.0% 11.1% 22.2% 0% 130%
秋華賞 0- 0- 1- 5/ 6 0.0% 0.0% 16.7% 0% 38%
清水S・1600万下 0- 0- 1- 0/ 1 0.0% 0.0% 100.0% 0% 380%
※府中牝馬SはG3格付時代も合算

表6は前走レース別成績。ここでは海外馬を除外し、日本馬の好走例がある前走レースだけを集計した。なお、好走例や出走例が多い天皇賞・秋、富士S、スワンS、毎日王冠については別項で後述するため、それら以外で今年の登録馬が該当するレースについて触れる。まずは府中牝馬S組。好走した2頭は、08年5番人気1着のブルーメンブラットと12年4番人気3着のドナウブルーだった。それぞれの府中牝馬Sでの成績は前者が1着、後者が3着。つまり、府中牝馬Sでは3着以内に入っておきたいところで、マイルCSでも5番人気以内に推されるレベルの馬というのが条件になる。秋華賞組の好走例は、05年3着のラインクラフト1頭のみ。表4の項で3歳馬苦戦と述べたが、すでにマイルG1を2勝(桜花賞、NHKマイルC)していたラインクラフトでも3着どまりだったところにも、その傾向が表れている。重賞以外の好走例は、清水S(1600万下)から臨んだ10年3着のゴールスキーが唯一となっている。この清水Sは、マイルCSと同じ京都芝1600mの外回りコースという条件で、その経験が活きたと考えられるだろう。

■表7 前走天皇賞・秋出走馬の成績

天皇賞・秋の成績 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
1着か0秒9差以内の負け 5- 1- 0- 7/13 38.5% 46.2% 46.2% 236% 97%
1秒差以上の負け 0- 0- 0- 9/ 9 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

表7は前走天皇賞・秋出走馬の成績を、天皇賞・秋が「勝ちか0秒9差以内の負け」と「1秒以上の負け」で分けたもの。前者に収まっていればマイルCSでの好走率が極めて高い反面、後者になってしまうと好走はかなり難しいのが一目瞭然となっている。過去10年で5勝と非常に相性のいい天皇賞・秋組だが、その線引きは厳格なようだ。

■表8 前走スワンS出走馬のローテーションに関するデータ

叩きn戦目 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
叩き2戦目 1- 2- 1-13/17 5.9% 17.6% 23.5% 308% 116%
叩き3戦目 0- 2- 0-10/12 0.0% 16.7% 16.7% 0% 35%
叩き4戦目 0- 0- 1- 7/ 8 0.0% 0.0% 12.5% 0% 75%
叩き5戦目 0- 0- 0- 2/ 2 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
叩き6戦目以降 0- 0- 0- 2/ 2 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

表8は、前走スワンS出走馬のローテーションに関するデータである。「叩き2戦目」の場合は「休み明け初戦でスワンSに、叩き2戦目でマイルCSに出走」、「叩き3戦目」の場合は「叩き2戦目でスワンSに、叩き3戦目でマイルCSに出走」をそれぞれ意味している。「叩き4戦目」以下も同様だ。これを見ると、スワンS組はマイルCS前に叩いたレース数が少ないほど好走率が高く、叩いたレース数が増えるほど好走率が下がっていく傾向にあることがわかる。マイルCSが叩き4戦目になると連対例がなく、叩き5戦目や叩き6戦目以降は好走例そのものがない。なるべくフレッシュな馬を狙うのがスワンS組のポイントとなりそうだ。

■表9 前走富士S出走馬の前走着順別成績

前走着順 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
前走1着 1- 1- 1- 5/ 8 12.5% 25.0% 37.5% 122% 76%
前走2着 0- 0- 0- 6/ 6 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
前走3着 0- 0- 0- 4/ 4 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
前走4着 0- 0- 0- 4/ 4 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
前走5着 0- 0- 0- 3/ 3 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
前走6〜9着 1- 1- 0-12/14 7.1% 14.3% 14.3% 129% 77%
前走10着以下 0- 0- 0-10/10 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

表9は、前走富士S出走馬の前走着順別成績。「前走1着馬」か「前走6〜9着馬」にしか好走例がない、という珍しい傾向がある。前走1着馬の内訳を確認すると、富士Sで1〜5番人気に推されていれば【1.1.1.0】なのに対し、6番人気以下だと【0.0.0.5】となっており、この基準は参考になりそうだ。また、前走6〜9着から好走した2頭のうち1頭は、マイルCSと非常に相性のいいディープインパクト産駒のダノンシャーク(14年1着)。この馬を除いた場合、富士S2着以下から好走を果たしたのは09年2着のマイネルファルケしかいないことになる。そう考えると、富士S組は「1〜5番人気に推されていた1着馬」か「ディープインパクト産駒」を狙うのが基本線と考えていいのではないだろうか。

■表10 前走毎日王冠出走馬の前走人気別成績

前走人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
前走1番人気 0- 1- 0- 1/ 2 0.0% 50.0% 50.0% 0% 180%
前走2番人気 0- 1- 1- 1/ 3 0.0% 33.3% 66.7% 0% 240%
前走3番人気以下 0- 0- 0- 7/ 7 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

表10は、前走毎日王冠出走馬の前走人気別成績。ご覧の通り「毎日王冠で1、2番人気に推されていた馬」の好走率が非常に高い一方で、3番人気以下だった馬の好走例はない。毎日王冠は天皇賞・秋の前哨戦として重要視され、出走馬のレベルも高い。そんなレースで1、2番人気に推されていた馬が、天皇賞・秋を使わずにマイルCS一本で臨んでくれば高い確率で好走しても不思議はない、ということだろう。

【結論】

2014/9/21 新潟11R 朝日セントライト記念(G2)1着 5番 イスラボニータ

2015/5/23 東京11R モンゴル大統領賞 1着 18番 サトノアラジン

今年のマイルCS登録馬のなかから、前走レース別に有力馬を挙げていきたい。天皇賞・秋組で有望なのは「1着か0秒9差以内の負け」の馬だった。これに該当するのがイスラボニータ。久しぶりの1600m戦になるが、13年1着のトーセンラーなどは1600m戦の出走自体が初めてだったことを思えば、マイルCSではあまり気にしなくてもいいのではないか。父がフジキセキ、4歳という年齢も好材料で、これは有力だろう。

スワンS組は叩いたレース数が少ないほど好走率が高く、叩き2戦目でマイルCSを迎える馬を狙いたい。今年はサンライズメジャー、ダイワマッジョーレ、テイエムタイホー、フィエロの4頭が叩き2戦目となる。ただし、この4頭はいずれも6歳馬という点がネックとなる。これを覆せるとすれば、ディープインパクト産駒のフィエロではないか。スワンSを勝ったアルビアーノは、今回が叩き3戦目かつ3歳と、過去10年で勝ち馬が出ていない条件にふたつ該当するのがどうか。3着以内が不可能というわけではないにしても、多少の割引は必要とみたい。

富士S組の条件は「1〜5番人気に推されて1着」か「ディープインパクト産駒」だった。今年の登録馬でどちらかに該当するのは、ディープインパクト産駒のサトノアラジンのみとなる。毎日王冠組は「そこで1、2番人気に推されている」ことが条件だったが、ダノンシャークは10番人気、リアルインパクトは12番人気と該当せず。いずれもディープインパクト産駒のマイルG1馬ではあるが、すでに7歳という点は減点材料とせざるをえない。

今年の府中牝馬S組や秋華賞組には目ぼしい馬が見当たらない。その他からは、京都外回りの芝1800mという近似条件の前走カシオペアSで1着、かつディープインパクト産駒のトーセンスターダムを警戒しておくぐらいだろうか。そして、最後にモーリス。その能力には敬意を表しつつも、やはり安田記念以来というローテーションでは強調できないというのがデータからの判断である。

ライタープロフィール

出川塁(でがわ るい)

1977年熊本県生まれ。上智大学文学部卒業後、出版社2社で競馬専門誌、競馬書籍の編集に携わり、2007年からフリーライターに。「競馬最強の法則」「サラブレ」「優駿」などへ寄稿するほか、出版社勤務時代を含めて制作に関わった競馬書籍は多数。馬券は単勝派だが、焼肉はタン塩派というわけではない。メインの競馬のほか、サッカーでも密かに活動中。

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