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第948回 ディープ産駒が大挙出走! 毎日王冠の狙い目は?

2015/10/8(木)

開幕週を迎えた東京競馬のメインは日曜に行われる伝統のG2戦、毎日王冠。秋の天皇賞やジャパンCを控えて、有力馬が始動することが多い一戦だ。今年の出走馬の特徴はなんといってもディープインパクト産駒が大挙出走するということ。出走予定馬がすべてサンデーサイレンス後継種牡馬の産駒という珍しいレースとなりそうだ。今回は過去5年のデータを分析し、狙い目となる馬をピックアップしていきたい。なお、データ分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 毎日王冠の過去5年の上位好走馬一覧(2010年〜14年)

年度 着順 馬名 性齢 勝ちタイム 人気 4角通過順 上がり3F 前走レース成績 1000m通過 レース上がり
2014 1 エアソミュール 牡5 1分45秒2 8 8 33秒3 札幌記念 5着 59秒1 34秒3
2 サンレイレーザー 牡5 クビ 11 1 34秒3 関屋記念 7着
3 スピルバーグ 牡5 クビ 5 10 33秒2 メイS 1着
2013 1 エイシンフラッシュ 牡6 1分46秒7 4 4 32秒8 クイーンE2世C 3着 60秒8 33秒3
2 ジャスタウェイ 牡4 1/2馬身 6 6 32秒7 関屋記念 2着
3 クラレント 牡4 クビ 5 1 33秒4 エプソムC 1着
2012 1 カレンブラックヒル 牡3 1分45秒0 1 3 34秒3 NHKマイルC 1着 57秒8 35秒4
2 ジャスタウェイ 牡3 クビ 12 9 33秒0 日本ダービー 11着
3 タッチミーノット 牡6 クビ 9 9 33秒1 新潟記念 2着
2011 1 ダークシャドウ 牡4 1分46秒7 1 9 32秒7 エプソムC 1着 61秒1 33秒6
2 リアルインパクト 牡3 クビ 2 3 33秒2 安田記念 1着
3 ミッキードリーム 牡4 クビ 5 7 32秒9 朝日チャレンジC 1着
2010 1 アリゼオ 牡3 1分46秒4 6 6 34秒5 日本ダービー 13着 58秒9 35秒5
2 エイシンアポロン 牡3 ハナ 8 3 34秒8 NHKマイルC 9着
3 ネヴァブション 牡7 1馬身1/2 9 8 34秒4 宝塚記念 5着

まず表1は過去5年で3着以内に好走した馬の一覧。前半1000m通過を見ると、シルポートが出走した12年のみハイペースで流れ、あとの年は平均〜スローの流れとなっている。
特に11年・13年はかなりのスローペースで、勝ち馬がそれぞれ上がり32秒台後半を繰り出す瞬発力勝負となった。昨年は前半1000m通過59秒1と平均ペースで流れ、残り800mからペースが速くなり、1分45秒2という好タイムでの決着となっている。

今年もスタートからハイペースで飛ばしていくような展開は想像できず、どこからペースアップするかによって勝ちタイムは大きく変化しそうだ。一昨年のクラレント、昨年のサンレイレーザーと近2年は逃げた馬が3着以内に粘っている点に注意。開幕週だから逃げ馬有利というわけではなく、ペースが緩んだことによる展開利が大きかったのだろう。

また、上位馬の人気を見ると、1番人気馬は11年ダークシャドウ・12年カレンブラックヒルの2勝をあげているものの、近2年は4着以下に敗退。逆に6番人気以下の伏兵が15頭中8頭と過半数を占めており、波乱傾向が強い一戦といえそうだ。

やや重で行われた10年を除いて、逃げ・先行馬以外の上位馬は軒並み32秒後半〜33秒前半を使っている。12年・13年でともに2着に好走しているジャスタウェイのような上がり勝負に強い馬がひとまず狙い目といえそうだ。

■表2 毎日王冠の種牡馬別成績(過去5年)

種牡馬 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
ダンスインザダーク 1- 0- 2- 6/ 9 11.1% 11.1% 33.3% 22% 112%
ダイワメジャー 1- 0- 0- 1/ 2 50.0% 50.0% 50.0% 175% 95%
シンボリクリスエス 1- 0- 0- 1/ 2 50.0% 50.0% 50.0% 790% 240%
ジャングルポケット 1- 0- 0- 1/ 2 50.0% 50.0% 50.0% 655% 180%
King's Best 1- 0- 0- 1/ 2 50.0% 50.0% 50.0% 395% 135%
ハーツクライ 0- 2- 0- 0/ 2 0.0% 100.0% 100.0% 0% 715%
ディープインパクト 0- 1- 1- 7/ 9 0.0% 11.1% 22.2% 0% 51%
Giant's Causeway 0- 1- 0- 2/ 3 0.0% 33.3% 33.3% 0% 170%
ラスカルスズカ 0- 1- 0- 0/ 1 0.0% 100.0% 100.0% 0% 810%
キングカメハメハ 0- 0- 1- 3/ 4 0.0% 0.0% 25.0% 0% 57%
マーベラスサンデー 0- 0- 1- 0/ 1 0.0% 0.0% 100.0% 0% 490%
アグネスタキオン 0- 0- 0- 3/ 3 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
フジキセキ 0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

続いて表2は種牡馬別成績。サンデーサイレンス後継種牡馬では、ダンスインザダーク産駒の11年ダークシャドウ、ダイワメジャー産駒の12年カレンブラックヒルが勝利。特にダンスインザダーク産駒はダークシャドウの他にも12年3着タッチミーノット、13年3着クラレントが好走しており、相性が良い

冒頭でも述べたように、今年の毎日王冠の出走予定馬はすべてサンデーサイレンス後継種牡馬の産駒となっている。なかでも大挙出走するディープインパクト産駒だが、これまで勝ち星がなく、2・3着が1回ずつ。東京の根幹距離のG1に強いディープインパクト産駒だが、1800mの毎日王冠では勝ち切れていない。

他ではアグネスタキオン産駒は昨年のグランデッツァ(2番人気5着)ら3頭出走しているが、すべて5着以下に敗退。フジキセキ産駒は昨年3歳馬ロサギガンティアが出走するも、7着に敗れている。ただし、出走数自体が少ないため、これだけで軽視しない方が良さそうだ。

■表3 毎日王冠におけるディープインパクト産駒の成績(過去5年)

年度 馬名 性齢 人気 着順 前走成績
2014 スピルバーグ 牡5 5 3 メイS 1着
ディサイファ 牡5 7 4 エプソムC 1着
ワールドエース 牡5 1 13 安田記念 5着
2013 エキストラエンド 牡4 9 9 1600万下 1着
ボレアス 牡5 11 11 阿蘇S 3着
2012 リアルインパクト 牡4 7 4 安田記念 6着
ダノンシャーク 牡4 6 5 エプソムC 2着
トーセンレーヴ 牡4 3 11 エプソムC 1着
2011 リアルインパクト 牡3 2 2 安田記念 1着

表3は毎日王冠におけるディープインパクト産駒の成績一覧。11年にリアルインパクトが2着、昨年スピルバーグが3着と好走している。これら2頭に共通するのは、前走東京の芝1600〜1800mのレースで勝利している点だ。リアルインパクトは3歳馬ながら前走安田記念で優勝、スピルバーグも前走東京芝1800mのメイSを勝利していた。また、エプソムCを勝利したトーセンレーヴは11着と大敗したものの、昨年のディサイファは4着に入っている。逆に、前走で勝ち切れていない馬はすべて4着以下に敗れていた。

今回多く出走するディープインパクト産駒の中で、レース傾向からまず強調できるタイプは前走東京の芝1600〜1800mで勝利している馬といえそうだ。

■表4 毎日王冠の前走レース別成績(過去5年)

前走レース名 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
日本ダービー 1- 1- 0- 2/ 4 25.0% 50.0% 50.0% 395% 412%
NHKマイルC 1- 1- 0- 1/ 3 33.3% 66.7% 66.7% 116% 233%
エプソムC 1- 0- 1- 5/ 7 14.3% 14.3% 28.6% 28% 55%
札幌記念 1- 0- 0- 4/ 5 20.0% 20.0% 20.0% 262% 72%
クイーンE2世C 1- 0- 0- 0/ 1 100.0% 100.0% 100.0% 790% 270%
関屋記念 0- 2- 0- 1/ 3 0.0% 66.7% 66.7% 0% 356%
安田記念 0- 1- 0-11/12 0.0% 8.3% 8.3% 0% 15%
新潟記念 0- 0- 1- 2/ 3 0.0% 0.0% 33.3% 0% 206%
宝塚記念 0- 0- 1- 4/ 5 0.0% 0.0% 20.0% 0% 98%
朝日チャレンジC 0- 0- 1- 1/ 2 0.0% 0.0% 50.0% 0% 115%
メイS 0- 0- 1- 0/ 1 0.0% 0.0% 100.0% 0% 270%
その他のレース 0- 0- 0-17/17 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

表4は前走レース別成績。3歳戦の日本ダービー組・NHKマイルC組が好成績。表1でもわかるように10〜12年は3歳馬が連続で好走し、特に10年・12年は1・2着を独占している。古馬初対戦となる3歳馬でも十分に通用するレースといえる。他ではエプソムC組・札幌記念組・クイーンE2世C組が1勝ずつをあげている。

気になるのは出走数が最も多い安田記念組が【0.1.0.11】と不振であること。この組からは一昨年ショウナンマイティ、昨年ワールドエースと1番人気に推されているが、いずれも6着以下に敗れている。不振の原因としては、馬場とペースの違いが大きいのではないか。
安田記念が連続開催の後半に行われるのに対して、毎日王冠は開幕週に行われる。当然、馬場状態は違う。さらに、速いペースになりやすい安田記念に対して、毎日王冠はペースが緩くなりがちだ。ちなみに今年の安田記念も前半800m45秒9と淀みない流れとなった。今回の毎日王冠もペースが緩くなるようだと、安田記念組は厳しいかもしれない。

■表5 前走からの距離増減別成績(過去5年)

前走距離 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
同距離 1- 0- 2- 7/10 10.0% 10.0% 30.0% 20% 66%
エプソムC 1- 0- 1- 5/ 7 14.3% 14.3% 28.6% 28% 55%
メイS 0- 0- 1- 0/ 1 0.0% 0.0% 100.0% 0% 270%
その他のレース 0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
距離延長 1- 4- 0-21/26 3.8% 19.2% 19.2% 13% 75%
NHKマイルC 1- 1- 0- 1/ 3 33.3% 66.7% 66.7% 116% 233%
関屋記念 0- 2- 0- 1/ 3 0.0% 66.7% 66.7% 0% 356%
安田記念 0- 1- 0-11/12 0.0% 8.3% 8.3% 0% 15%
その他のレース 0- 0- 0- 4/ 4 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
距離短縮 3- 1- 3-20/27 11.1% 14.8% 25.9% 136% 134%
日本ダービー 1- 1- 0- 2/ 4 25.0% 50.0% 50.0% 395% 412%
札幌記念 1- 0- 0- 4/ 5 20.0% 20.0% 20.0% 262% 72%
クイーンE2世C 1- 0- 0- 0/ 1 100.0% 100.0% 100.0% 790% 270%
新潟記念 0- 0- 1- 2/ 3 0.0% 0.0% 33.3% 0% 206%
宝塚記念 0- 0- 1- 4/ 5 0.0% 0.0% 20.0% 0% 98%
朝日チャレンジC 0- 0- 1- 1/ 2 0.0% 0.0% 50.0% 0% 115%
その他のレース 0- 0- 0- 7/ 7 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

表5は前走からの距離増減別成績とレース別成績。同距離組はエプソムC組が11年ダークシャドウの1勝。この中で前走エプソムC1着だった馬が【1.0.1.2】と好成績をあげている。つまり、同距離組で3着以内に好走した3頭はすべて前走で勝利をおさめていた

距離延長組は12年カレンブラックヒルの1勝。NHKマイルC組と関屋記念組の活躍が目立っているが、今年の出走予定馬にはいない。安田記念組は表4で述べたように不振傾向にある。

一方、距離短縮組は日本ダービー組・札幌記念組・香港のクイーンE2世C組から1勝ずつ。この組の単勝回収率・複勝回収率ともに100%を超えており、3着以内馬7頭はすべて4番人気以下だった。ちなみにクイーンE2世C組は13年1着エイシンフラッシュで前走3着だった。なお、前走宝塚記念組も10年に9番人気ネヴァブションの3着1回のみで、不振傾向にある。

<結論>

■表6 今年の毎日王冠の出走予定馬(10/7現在)

馬名 性齢 父馬 前走レース成績
アンビシャス 牡3 ディープインパクト ラジオNIKKEI賞 1着
イスラボニータ 牡4 フジキセキ 中山記念 5着
ヴァンセンヌ 牡6 ディープインパクト 安田記念 2着
エイシンヒカリ 牡4 ディープインパクト エプソムC 1着
クラレント 牡6 ダンスインザダーク 安田記念 3着
グランデッツァ 牡6 アグネスタキオン 七夕賞 1着
ステファノス 牡4 ディープインパクト クイーンE2世C 2着
スピルバーグ 牡6 ディープインパクト プリンスオブウェールズS 6着
ダノンシャーク 牡7 ディープインパクト 安田記念 10着
ディサイファ 牡6 ディープインパクト 札幌記念 1着
トーセンスターダム 牡4 ディープインパクト 宝塚記念 12着
マーティンボロ 牡6 ディープインパクト 天皇賞・秋 13着
リアルインパクト 牡7 ディープインパクト 安田記念 12着
※フルゲート18頭。現時点で除外対象馬なし。

2015/7/5 福島11R ラジオNIKKEI賞(G3)1着 3番 アンビシャス

2014/10/25 東京11R 富士ステークス(G3)1着 16番 ステファノス

今年の出走予定馬は表6のとおり。出走予定馬13頭中10頭までがディープインパクト産駒が占めている。

人気を集めそうなのが前走エプソムCを逃げ切ったエイシンヒカリ。これまで8戦7勝と好成績を残しており、今回もおそらくハナへ行くだろう。表3で示したディープインパクト産駒の好走馬のパターンに当てはまるが、逃げ馬で速い上がりを使えるかがポイントになりそうだ。前走エプソムCの自身の上がりが34秒6で、昨年2着に逃げ粘ったサンレイレーザーが34秒3。ペース次第ではあるが、速い上がりの勝負になると飲み込まれる危険はありそうだ。

データから推奨したいのが、アンビシャスステファノス。アンビシャスは表4で示したように好成績をあげている3歳馬で、前走芝1800mのラジオNIKKEI賞を勝利している。東京ではないが、表5で示した同距離組の好走条件に合致している。2走前には東京のプリンシパルSを快勝しており、本格化著しい一頭だ。

ステファノスは前走香港のクイーンE2世C組で2着。一昨年の勝ち馬エイシンフラッシュは同レース3着だったことからも、国際G1で勝ち負けできるレベルまで成長したと推測できる。昨年の秋にはスローペースの富士Sで、上がり32秒9の脚で差し切り勝ちしていることからも瞬発力勝負に強いことがわかる。

ディープインパクト産駒ではアンビシャス、ステファノスが筆頭。その次にエイシンヒカリ。実績上位のスピルバーグ・ディサイファは押さえに回して、安田記念組は表4で示したように厳しいと見る。

他の産駒では東京芝1800m戦が得意なイスラボニータの巻き返しに注意。前走安田記念組のクラレント、東京実績がないグランデッツァは軽視したい。

ライタープロフィール

ケンタロウ(けんたろう)

1978年6月、鹿児島県生まれ。早稲田大学社会科学部卒業。初めて買った馬券が大当たりし、それから競馬にのめり込むように。データでは、開催日の馬場やコース適性に注目している。好きなタイプは逃げか追い込み。馬券は1着にこだわった単勝、馬単派。料理研究家ではない。

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