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第944回 菊花賞の最重要トライアル・神戸新聞杯を占う

2015/9/24(木)

先週のセントライト記念に続き、今週も菊花賞トライアルの神戸新聞杯が行なわれる。昨年まで5年連続で菊花賞馬を送り出している最重要レース。阪神芝2400mでの施行となった07年から昨年までの8年分のデータを元に、レース傾向を紐解いてみたい。データの分析には、JRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 人気別成績

人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
1番人気 5-  1-  0-  2/  8 62.5% 75.0% 75.0% 112% 83%
2番人気 1-  1-  4-  2/  8 12.5% 25.0% 75.0% 37% 102%
3番人気 1-  2-  1-  4/  8 12.5% 37.5% 50.0% 52% 81%
4番人気 0-  0-  0-  8/  8 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
5番人気 0-  1-  2-  5/  8 0.0% 12.5% 37.5% 0% 131%
6番人気 0-  0-  0-  8/  8 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
7番人気 1-  1-  0-  6/  8 12.5% 25.0% 25.0% 300% 123%
8番人気 0-  2-  0-  6/  8 0.0% 25.0% 25.0% 0% 130%
9番人気 0-  0-  1-  7/  8 0.0% 0.0% 12.5% 0% 108%
10番人気以下 0-  0-  0- 47/ 47 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

表1は人気順別成績。2400m施行となった07年以降、1番人気が5勝、2番人気と3番人気が各1勝を挙げており、ダークホースが勝ったのは09年のイコピコ(7番人気)のみ。1番人気と2番人気がいずれも複勝率75.0%、3番人気も複勝率50.0%という数値を考慮しても、基本的には上位人気馬を重視すべきレースと言えるだろう。一方、10番人気以下から3着に入った馬は1頭も見当たらない。穴馬を探すにしても9番人気まで、ひとケタ人気に収まっている馬から選んだほうがよさそうだ。

■表2 出走間隔別成績

間隔 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
中8週以内 0- 0- 4-44/48 0.0% 0.0% 8.3% 0% 28%
中9週以上 8- 8- 4-51/71 11.3% 22.5% 28.2% 56% 66%

表2は前走からの出走間隔別成績。暑い夏場は休んで神戸新聞杯から始動する有力馬も多いので、休み明けの不利があるのかどうかは確認しておきたいところだ。そこで表2を見ると、2400m施行となった07年以降の連対馬16頭は、すべて前走から中9週以上のローテーションだったことがわかる。逆に、中8週以内で出走してきた馬は好走しても3着まで。データを見る限り、休み明けの不利はさほど心配しなくてもいいだろう。

■表3 ダービー出走経験の有無

ダービー 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
出走馬 7- 6- 2-27/42 16.7% 31.0% 35.7% 38% 70%
不出走馬 1- 2- 6-69/78 1.3% 3.8% 11.5% 30% 40%

表3は、ダービーに出走した馬と、ダービーに出走しなかった馬の成績を比較したもの。これを見ると、ダービー出走馬のほうが明らかに好成績を残していることが一目瞭然だ。表2の項で確認した出走間隔別成績と合わせて考えると、神戸新聞杯は休み明けで出走した実績上位馬が貫禄を見せるレースとみていいだろう。

■表4 ダービー出走馬のダービー着順別成績

ダービー着順 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
1〜5着 7- 5- 0- 3/15 46.7% 80.0% 80.0% 108% 118%
6着以下 0- 1- 2-24/27 0.0% 3.7% 11.1% 0% 43%

神戸新聞杯ではダービー出走馬が有利なことはわかった。では、そのダービーにおける着順は関係あるのだろうか。それを調べたのが表4。結論からいうと、ダービーの着順と神戸新聞杯の成績は大いに関係がある。ダービー5着以内の馬が極めて高い確率で好走を果たしているのに対し、ダービー6着以下の馬の数値は低調と言わざるをえないからだ。データで不利なダービー6着以下ながら神戸新聞杯で好走した3頭の内訳は、07年3着のヴィクトリー(ダービー9着)、09年3着のセイウンワンダー(ダービー13着)、14年2着のサウンズオブアース(ダービー11着)となっている。このうち、ヴィクトリーは皐月賞、セイウンワンダーは朝日杯FSでそれぞれG1を勝っていた馬だから、並の馬ではダービー6着以下から巻き返すのは難しいと判断しなければならないだろう。

■表5 ダービー不出走馬の前走クラス別成績

前走クラス 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
500万下 0- 0- 0-17/17 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
1000万下 0- 1- 4-26/31 0.0% 3.2% 16.1% 0% 61%
1600万下 0- 0- 0- 3/ 3 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
オープン特別 0- 0- 0- 6/ 6 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
G3 1- 1- 1- 8/11 9.1% 18.2% 27.3% 218% 101%
G2 0- 0- 0- 4/ 4 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
G1 0- 0- 1- 4/ 5 0.0% 0.0% 20.0% 0% 24%

表5と表6では、ダービー不出走馬に関してのデータを見ていく。表5は、ダービー不出走馬に限った前走クラス別成績で、好走例があるのは前走1000万下出走馬、前走G3出走馬、前走G1出走馬の3パターンとなっているようだ。

ダービー不出走馬の中で、もっとも好走例が多いのは前走1000万下出走馬。ただし、好走しても3着までというケースが多く、複勝率16.1%、複勝回収率61%という数字も強調するほどではない。ダービー出走馬を逆転するというより、あくまで相手の一角という評価が妥当なところか。なお、この組については次の表6の項でも触れることとする。

もっとも好走率が高いのは前走G3出走馬だが、今年の登録馬に該当する馬はいない。前走ラジオNIKKEI賞に限れば【1.1.1.6】とダービー不出走馬にしては好成績なので、来年以降に出てきたら注目してみたい。前走G1出走に該当する馬も見当たらないが、こちらも参考までに触れておこう。この組の5頭で唯一好走したのが12年3着のマウントシャスタ。同馬はダービー不出走も、前走の宝塚記念で古馬に混じって5着だから別格と考えてもいいだろう。残る4頭はいずれも皐月賞以来の出走で、神戸新聞杯では6着以下に終わっている。

■表6 ダービー不出走かつ前走1000万下出走馬の前走着順別成績

前走着順 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
前走1着 0- 1- 2-16/19 0.0% 5.3% 15.8% 0% 46%
前走2着 0- 0- 2- 2/ 4 0.0% 0.0% 50.0% 0% 255%
前走3着以下 0- 0- 0- 8/ 8 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

表6は「ダービー不出走かつ前走1000万下出走馬」に関しての前走着順別成績である。ご覧の通り、前走の1000万下で2着に入っていることが最低条件となる。3着以下に終わっていた馬では、神戸新聞杯はなかなか難しいレースになりそうだ。

■表7 阪神芝外回り1着実績の有無

レース名 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
実績あり 4- 3- 4-20/31 12.9% 22.6% 35.5% 94% 82%
実績なし 4- 5- 4-75/88 4.5% 10.2% 14.8% 12% 40%

神戸新聞杯の行なわれる阪神芝2400mは、外回りコースを使用する。そこで阪神の芝外回りコースで1着実績を持つ馬と、持たない馬の成績を比較したのが表7である。やはりと言うべきか、勝率〜複勝回収率の5項目すべてで、阪神芝外回り1着の実績を持つ馬のほうが高い数値を記録している。すでにコース適性を実証している馬を上位にとるのがベターだ。

【結論】

2015/2/15 東京11R 共同通信杯(G3)1着 1番 リアルスティール

2015/8/23 新潟10R 信濃川特別 1着 6番 ティルナノーグ

今年最大の注目馬が皐月賞2着、ダービー4着のリアルスティールということに異論はないだろう。ダービー出走馬にとって、神戸新聞杯での好走の目安となるダービー5着以内はもちろんクリア。新馬戦で阪神芝外回りの1800mを勝利しており、コース適性にも不安はない。ダービー後に判明した骨折の影響がなければという条件はつくが、順調に調整されているようでもあり、やはり本命視すべきだろう。

ダービー出走馬は他にタガノエスプレッソしか見当たらず、同馬はダービー13着に終わっている。となると、今年はダービー不出走組が食い込む余地は大きくなりそうだ。前述したように、今年の登録馬に前走でG1やG3に出走していた馬はいないので、前走1000万下で2着以内に入っていた馬を探したい。該当するのはティルナノーグ、バイガエシ、マッサビエル、ワンダーアツレッタ。この4頭の中では唯一、阪神芝外回り1着の実績を持つティルナノーグを重視してみたい。

表5で見た通り、ダービー不出走馬の場合、前走1600万下出走馬や前走オープン特別出走馬の好走例はない。とはいえ、前走1600万下1着のリアファル、同3着のレッドソロモン、前走オープン特別1着のアルバートドックの3頭を、1000万下の1、2着馬より下に見るというのも理屈が合わないだろう。この3頭に関しても、阪神外回りの1着実績を持つアルバートドックをコース適性面から上位にとりたいところだ。

ライタープロフィール

出川塁(でがわ るい)

1977年熊本県生まれ。上智大学文学部卒業後、出版社2社で競馬専門誌、競馬書籍の編集に携わり、2007年からフリーライターに。「競馬最強の法則」「サラブレ」「優駿」などへ寄稿するほか、出版社勤務時代を含めて制作に関わった競馬書籍は多数。馬券は単勝派だが、焼肉はタン塩派というわけではない。メインの競馬のほか、サッカーでも密かに活動中。

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