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第943回 密かに増加中のダート2000m以上を分析!

2015/9/21(月)

近年、ダート2000m以上のレース数が増加している。たとえば東京ダート2100m。このコースで行なわれたレース数は、10年前の2005年が年間13回だったのに対し、昨年は38回と3倍近くも増えている。この傾向は東京以外の競馬場でも同様だ。そこで今回は、密かに増加中のダート2000m以上のレースにまつわる様々なデータを調べていきたい。集計期間は2012年1月5日〜2015年9月12日。データの分析には、JRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 牡牝別成績

性別 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
牡馬・セン馬 246- 244- 245-2545/3280 7.5% 14.9% 22.4% 73% 78%
牝馬 9- 10-  9-247/275 3.3% 6.9% 10.2% 25% 32%

表1は、ダート2000m以上における牡牝別成績で、セン馬は牡馬に含めている。一般にダート戦では、芝のレースより「牡馬有利、牝馬不利」の傾向が出やすいものだが、表1の通り、ダート2000m以上ではすべての項目で牡馬の数値が大きく上回っている。スタミナの要求度が高いダート2000m以上では牡馬を優先するのがセオリーと言える。

■表2 脚質別成績

脚質 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
逃げ 28-  38-  33- 186/ 285 9.8% 23.2% 34.7% 75% 106%
先行 134- 129-  96- 526/ 885 15.1% 29.7% 40.6% 126% 143%
中団 70-  64-  86-1024/1244 5.6% 10.8% 17.7% 61% 61%
後方 15-  16-  25-1017/1073 1.4% 2.9% 5.2% 27% 22%
マクリ 8-   7-  14-  32/  61 13.1% 24.6% 47.5% 156% 153%
※脚質はTARGET frontier JVによる分類

表2は、ダート2000m以上における脚質別成績で、なかなか興味深い傾向が出ている。ある程度の母数からなる集団で脚質別データを集計すると(道中でポジションを押し上げるマクリは除いて)、好走率の高いほうから「逃げ」→「先行」→「中団」→「後方」の順になるのが一般的だ。要するに、前のポジションにつければつけるほど普通は好走しやすい。ところが、ダート2000m以上では「先行」が「逃げ」をハッキリと逆転しているのが大きな特徴となっている。「逃げ」の成績が極端に悪いわけではなく、「中団」や「後方」に比べれば遥かに好走しやすいのは間違いないが、「逃げ」を絶対視するのはいささか危険。そのように考えておくと、ちょうどいいかもしれない。

■表3 出走間隔別成績

出走間隔 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
連闘 4-   5-   5- 107/ 121 3.3% 7.4% 11.6% 20% 112%
中1週 41-  47-  36- 499/ 623 6.6% 14.1% 19.9% 39% 56%
中2週 65-  70-  68- 732/ 935 7.0% 14.4% 21.7% 68% 74%
中3週 51-  41-  48- 361/ 501 10.2% 18.4% 27.9% 96% 105%
中4〜8週 68-  52-  70- 592/ 782 8.7% 15.3% 24.3% 90% 80%
中9週以上 26- 39- 26-495/586 4.4% 11.1% 15.5% 66% 51%

表3は、ダート2000m以上における前走からの出走間隔別成績。これを見ると、中3週および中4〜8週といった適度な出走間隔で臨んだときの好走率が高いことがわかるだろう。一方、連闘や中1週の詰まった出走間隔の場合や、逆に中9週以上と出走間隔が開いた場合は好走率が下がる傾向にある。ダート戦の長丁場という消耗度の大きい条件だけに、適度なローテーションで臨むことが好走につながりやすい。このデータはそういうことを示しているのだろう。

■表4 騎手別成績(着別度数順)

騎手 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
北村宏司 19- 13- 11- 77/120 15.8% 26.7% 35.8% 116% 102%
蛯名正義 15-  9- 12- 64/100 15.0% 24.0% 36.0% 69% 71%
田辺裕信 11-  8-  9- 86/114 9.6% 16.7% 24.6% 126% 96%
戸崎圭太 11-  7- 10- 62/ 90 12.2% 20.0% 31.1% 44% 68%
横山典弘 9- 13-  6- 44/ 72 12.5% 30.6% 38.9% 71% 94%
福永祐一 9-  8-  7- 30/ 54 16.7% 31.5% 44.4% 148% 108%
岩田康誠 9-  8-  6- 41/ 64 14.1% 26.6% 35.9% 72% 79%
内田博幸 8- 13- 13- 66/100 8.0% 21.0% 34.0% 30% 70%
川田将雅 8-  3-  2- 21/ 34 23.5% 32.4% 38.2% 135% 87%
三浦皇成 7- 10-  9- 85/111 6.3% 15.3% 23.4% 54% 51%

表4は、ダート2000m以上における騎手別成績(着別度数順)。最多の19勝を挙げた北村宏司騎手は単複の回収率も良好で、この条件で見かけたら是非とも狙ってみたい。2位の蛯名正義騎手も好走率はトップの北村宏騎手と互角で。ただし、それ以上に注目すべきなのが、福永祐一騎手川田将雅騎手。騎乗数が少なかったため順位はそれぞれ6位、9位にとどまったが、複勝率44.4%の福永騎手は安定感が抜群で、勝率23.5%の川田騎手は勝ち切りが多い点がセールスポイントとなっている。

■表5 厩舎別成績(着別度数順)

厩舎 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
高柳瑞樹 9- 5- 5-31/50 18.0% 28.0% 38.0% 80% 109%
奥平雅士 9- 5- 3-42/59 15.3% 23.7% 28.8% 51% 80%
戸田博文 9- 4- 4-62/79 11.4% 16.5% 21.5% 68% 46%
矢作芳人 7- 8- 5-43/63 11.1% 23.8% 31.7% 65% 89%
友道康夫 6- 4- 4-22/36 16.7% 27.8% 38.9% 65% 76%
尾関知人 6- 4- 0-27/37 16.2% 27.0% 27.0% 93% 56%
二ノ宮敬宇 6- 1- 3-23/33 18.2% 21.2% 30.3% 179% 87%
木村哲也 5- 9- 1-26/41 12.2% 34.1% 36.6% 48% 115%
森秀行 5- 7- 3-43/58 8.6% 20.7% 25.9% 23% 67%
庄野靖志 5- 3- 1-11/20 25.0% 40.0% 45.0% 106% 93%

表5は、ダート2000m以上における厩舎別成績(着別度数順)。最多タイの9勝をマークした高柳瑞樹厩舎奥平雅士厩舎戸田博文厩舎はいずれも関東所属。それぞれの内訳を確認すると、高柳厩舎は中山、奥平厩舎と戸田厩舎は東京のダート2000m以上で好成績を収めているようだ。4位の矢作芳人厩舎は関西所属ながら、全7勝のうち5勝を関東圏で挙げている点に注意したい。

■表6 種牡馬別成績(着別度数順)

種牡馬 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
キングカメハメハ 26- 24- 23-167/240 10.8% 20.8% 30.4% 84% 93%
シンボリクリスエス 15- 15-  6-185/221 6.8% 13.6% 16.3% 45% 47%
ハーツクライ 12-  8- 11- 67/ 98 12.2% 20.4% 31.6% 261% 115%
ゼンノロブロイ 11- 12-  7- 83/113 9.7% 20.4% 26.5% 74% 79%
マンハッタンカフェ 10-  7- 10- 72/ 99 10.1% 17.2% 27.3% 31% 59%
ロージズインメイ 9- 10-  4- 83/106 8.5% 17.9% 21.7% 136% 66%
ゴールドアリュール 9-  7-  8- 66/ 90 10.0% 17.8% 26.7% 67% 63%
アグネスデジタル 9-  3-  4- 39/ 55 16.4% 21.8% 29.1% 238% 141%
ネオユニヴァース 8- 11- 11- 79/109 7.3% 17.4% 27.5% 41% 63%
アグネスタキオン 8-  8-  5- 54/ 75 10.7% 21.3% 28.0% 123% 86%

2012/9/29 阪神11R シリウスステークス(G3)1着 2番 ナイスミーチュー

表6は、ダート2000m以上における種牡馬別成績(着別度数順)。2位以下に大差をつけて最多の26勝をマークしたのはキングカメハメハとなった。現在、中央競馬で行なわれている唯一のダート2000m以上の重賞であるシリウスSでも、12年にナイスミーチューが1着、13年にも同じくナイスミーチューが2着、グランドシチーが3着と好走を果たしている。今年もキングカメハメハ産駒の出走があれば注目したいところだ。そのキングカメハメハを上回る勝率、複勝率を残しているのが3位のハーツクライ。長丁場であれば芝もダートも関係なく得意の舞台となっており、こちらも要注目。穴党ファンの方は、単勝回収率136%のロージズインメイや同238%のアグネスデジタル、あるいはランク外ながら同156%のスズカマンボなどの産駒を狙ってみても面白いだろう。

ライタープロフィール

出川塁(でがわ るい)

1977年熊本県生まれ。上智大学文学部卒業後、出版社2社で競馬専門誌、競馬書籍の編集に携わり、2007年からフリーライターに。「競馬最強の法則」「サラブレ」「優駿」などへ寄稿するほか、出版社勤務時代を含めて制作に関わった競馬書籍は多数。馬券は単勝派だが、焼肉はタン塩派というわけではない。メインの競馬のほか、サッカーでも密かに活動中。

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