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第933回 今開催の札幌芝は東京芝勝ち実績が大事!?

2015/8/17(月)

先日、8月8日(土)に行われた札幌日経オープンでペルーサが勝利した。デビューから無傷の4連勝を飾り、10年の天皇賞(秋)では2着に入るなど、その実力は知られているはずだ。しかし、出遅れ癖やノド鳴りの病気に悩まされて、長らく勝ち星からは遠ざかっていた。今回、実に10年青葉賞以来、5年3ヶ月と8日ぶりの勝利。これはJRA史上最長勝利間隔の記録となった。この復活劇には同馬のファンならずとも、感慨深いものがあったことだろう。

2015/8/8 札幌11R 札幌日経オープン 1着 4番 ペルーサ

2015/8/2 札幌11R クイーンステークス(G3)1着 10番 メイショウスザンナ

同馬の成績を今一度振り返ってみると、デビューからほとんどは中央場所でのレースに出走していた。札幌競馬場への参戦は今回が初めてだった。札幌芝コースは洋芝なので、一般的には「クセ」があると言われている。適性の有無がかなり重要であることは、コアな競馬ファンならばご存じのことだろう。ペルーサの場合は、2走前の函館・巴賞では6着に終わっている。したがって、初の洋芝で劇的に一変したわけではない。適性がなかったわけではないが、鞍上のルメール騎手の作戦など、勝因はほかにも考えられる。

同馬の場合、これまで最も強いインパクトを残して勝利したレースと言えば、やはり3歳時の青葉賞になるだろう。強烈な決め手を繰り出し、2着トゥザグローリーに4馬身差をつける完勝劇。そのパフォーマンスが評価され、日本ダービーでは2番人気に支持された。秋には天皇賞でも2着と好走していることを考えると、ペルーサの持ち味は「瞬発力」というイメージの方が強い。今回のような札幌芝2600mで求められる適性とは、かなり異なる印象だ。

さらに遡って、その前週のクイーンSの結果を考えてみた。勝利したのは7番人気のメイショウスザンナ。重賞未勝利馬で、実績的には格下だったが、レッドリヴェールを鮮やかな末脚で差し切った。同馬の場合は、北海道シリーズの参戦自体が初めて。重賞は今年の福島牝馬Sが3着、3歳時にフラワーC2着の実績があり、小回りの芝1800mそのものは得意と言える条件だったかもしれない。そして、過去の勝ち鞍には東京芝1800mのセントポーリア賞が含まれていた。内容的には逃げ切り勝ちというものだったが、ペルーサと同じように東京芝コースで勝ち鞍があったことに気付く。

■表1 今年の札幌芝レースの勝ち馬一覧(500万クラス以上)

番号 レース名 距離 状態 馬名 性別 年齢 人気 走破時計 東京勝ち
8 9 12 藻岩山H1000 1800 ホワイトエレガンス 3 3 1464
8 9 11 UHB賞H 1200 エポワス 7 3 1075
8 9 9 500万下 2600 プレイヤーハウス 3 8 2397 ×
8 9 7 500万下 1200 サザンライツ 4 3 1084 ×
8 8 12 HBC賞1000 1200 ヴァイサーリッター 4 6 1089 ×
8 8 11 札幌日経 2600 ペルーサ 8 5 2387
8 8 10 帯広特別500 1800 イレプレイスブル 5 12 1476
8 8 8 500万下・牝 2000 タッチングスピーチ 3 4 2003
8 2 11 クイーンG3 1800 メイショウスザンナ 6 7 1471
8 2 10 道新スポ1000 1500 セウアズール 4 2 1277
8 2 9 北辰特別500 2000 クルーガー 3 1 2007
8 2 7 500万下 1800 ネオリアリズム 4 2 1465
8 1 12 阿寒湖特1000 2600 ゴッドフロアー 5 5 2413
8 1 11 TVhH1600 1800 ケイティープライド 5 2 1472 ×
8 1 10 羊ヶ丘特500 1500 ウインフェニックス 4 1 1280 ×
8 1 8 500万下・牝 1200 シンフォニア 3 5 1089
※8/9開催終了時点までの成績。

そこで、今年の札幌芝の他レースの勝ち馬も調べてみることにした。新馬・未勝利戦を除く、8月9日開催終了時点までの勝ち馬の一覧は表1のようになる。そして、過去に東京芝コースで勝ち鞍があった場合は「○」、なかった場合は「×」、未経験だった場合は「―」のマークをつけた。

結論から言うと、残念ながら東京芝コースの勝ち鞍が必須とまでは言い難かった。「×」の馬もチラホラと見受けられる。未経験だった馬も多い。ただ、「○」だった馬が勝ったケースが6回と最も多かった。前述の札幌日経オープンも含め、レコード決着が3回(赤字でマーク)ある。今夏は馬場状態に恵まれ、かなり時計が出る状況と考えていい。そうした要因があり、「東京芝コースで勝ち鞍があると有利」という程度ならば、言ってもいいかもしれない。

9日にUHB賞をレコード勝ちしたエポワスにもやはり、東京芝コースで勝利(2回)実績があった。また、表1の中で最も伏兵(12番人気)の立場で勝利(帯広特別)したイレプレイスブルも、東京芝1800mで勝利した実績があったのだ。今開催の札幌芝と、東京芝コースとの関連性を深めている結果と言える。

札幌開催はすでに後半戦。残りのレースは少なくなっているが、こうした観点からレースを考えてみるのも面白いだろう。

ライタープロフィール

小田原智大(おだわら ともひろ)

1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。
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