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第928回 夏の名物重賞アイビスサマーダッシュを分析!

2015/7/30(木)

夏の新潟開幕週に電撃が走るアイビスサマーダッシュは、サマースプリントシリーズの第3戦でもある。直線1000mを真っ先に駆け抜けるのは、果たしてどの馬か。過去10年のレース傾向を調べていこう。データの分析には、JRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 人気別成績

人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
1番人気 3-  1-  0-  6/ 10 30.0% 40.0% 40.0% 90% 61%
2番人気 1-  1-  1-  7/ 10 10.0% 20.0% 30.0% 54% 60%
3番人気 1-  3-  1-  5/ 10 10.0% 40.0% 50.0% 75% 122%
4番人気 0-  0-  2-  8/ 10 0.0% 0.0% 20.0% 0% 59%
5番人気 0-  3-  1-  6/ 10 0.0% 30.0% 40.0% 0% 109%
6番人気 0-  1-  3-  6/ 10 0.0% 10.0% 40.0% 0% 125%
7番人気 3-  0-  0-  7/ 10 30.0% 30.0% 30.0% 512% 130%
8番人気 1-  0-  0-  9/ 10 10.0% 10.0% 10.0% 130% 41%
9番人気 0-  0-  0- 10/ 10 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
10番人気以下 1-  1-  2- 70/ 74 1.4% 2.7% 5.4% 104% 59%

表1は人気別成績。過去10年の勝ち馬の半分は1〜3番人気から出ているものの、残りの半分は7番人気以下によるもので、穴馬の1着も期待できそうだ。複勝率ベースで見ても1番人気から7番人気あたりまではあまり差がなく、ある程度の印が回っている馬なら好走のチャンスは十分にあるとみたい。

■表2 枠番別成績

枠番 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
1枠 0- 0- 1-17/18 0.0% 0.0% 5.6% 0% 18%
2枠 2- 1- 3-12/18 11.1% 16.7% 33.3% 38% 165%
3枠 0- 1- 0-16/17 0.0% 5.9% 5.9% 0% 31%
4枠 0- 0- 0-20/20 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
5枠 2- 1- 0-17/20 10.0% 15.0% 15.0% 178% 57%
6枠 0- 2- 1-17/20 0.0% 10.0% 15.0% 0% 37%
7枠 3- 2- 4-17/26 11.5% 19.2% 34.6% 369% 148%
8枠 3- 3- 1-18/25 12.0% 24.0% 28.0% 98% 75%

表2は枠番別成績。この表を見る限り、7枠と8枠は明らかに優秀だ。新潟芝1000mの外枠有利は広く知られているが、それはアイビスSDにも当てはまるようだ。内寄りの枠は総じて不利ながら、不思議と2枠のみ優秀な成績を残している点には注意したい。10年から14年まで近5年連続で好走馬が出ており、11年のエーシンヴァーゴウ、14年のセイコーライコウと2頭の勝ち馬も含まれる。狙ってみる価値はあるだろう。

■表3 牡牝別成績

性別 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
牡・セン 3- 6- 5-84/98 3.1% 9.2% 14.3% 17% 58%
7- 4- 5-50/66 10.6% 16.7% 24.2% 221% 86%

表3は牡牝別成績で、セン馬は牡馬に含めている。過去10年の全体傾向としては、表3の数値が示す通り、牝馬優勢の傾向があるのは間違いない。ただし、近3年に限れば牡馬が3連勝中(12年パドトロワ、13年ハクサンムーン、14年セイコーライコウ)で潮目が変わりつつある気配もある。性別に関しては、先入観を持たずに臨んだほうがいいのではないか。

■表4 牡馬およびセン馬限定・斤量別成績

斤量 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
56キロ以下 3- 5- 5-72/85 3.5% 9.4% 15.3% 20% 61%
57キロ以上 0- 1- 0-12/13 0.0% 7.7% 7.7% 0% 41%

表4は牡馬(セン馬も含む)に限った斤量別成績。ご覧の通り、57キロ以上の斤量を背負った牡馬は途端に好走率が低下する傾向がある。なかでも58キロ以上は【0.0.0.6】と好走例がまったく見当たらない。58キロ以上の該当馬が人気薄ばかりだったわけではなく、1番人気が1頭、2番人気も2頭含まれていただけに看過できないデータと言える。究極のスピード争いとなるアイビスSDでは、重い斤量を背負った馬の不利が大きいようだ。

なお、牝馬の好走は上限55キロ。もっとも、56キロ以上で出走した牝馬は1例しかないのだが、牝馬の56キロは牡馬換算で58キロに相当するだけに、前述した牡馬のデータを考えれば手を出しづらいところではある。

■表5 年齢別成績

年齢 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
3歳 2-  2-  2- 10/ 16 12.5% 25.0% 37.5% 247% 128%
4歳 3-  3-  2- 11/ 19 15.8% 31.6% 42.1% 57% 88%
5歳 3-  3-  5- 36/ 47 6.4% 12.8% 23.4% 204% 120%
6歳 1-  2-  1- 34/ 38 2.6% 7.9% 10.5% 34% 50%
7歳以上 1-  0-  0- 43/ 44 2.3% 2.3% 2.3% 7% 3%

表5は年齢別成績。アイビスSDで好走率が高いのは4歳、次いで3歳といった若い馬たちで、5歳から上は年齢を重ねるにつれて好走率はダウンしていく。ダウンといっても複勝率23.4%で回収率も高い5歳はまだまだ買えるが、6歳になると複勝率10.5%までダウンし、7歳以上の好走例は14年1着のセイコーライコウしかない。一般にアスリートは年齢を重ねるとスピードを失うもので、サラブレッドも例外ではない。現役屈指のスピード自慢が揃うアイビスSDでは、やはり若い馬が有利なようだ。

■表6 種牡馬系統別成績

種牡馬 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
サンデーサイレンス系 0- 0- 1-21/22 0.0% 0.0% 4.5% 0% 8%
サンデーサイレンス系以外 10- 10-  9-113/142 7.0% 14.1% 20.4% 114% 79%

表6は、サンデーサイレンス系の種牡馬を父に持つ馬と、サンデーサイレンス系以外の種牡馬を父に持つ馬の成績を比較したものである。これを見ると、アイビスSDではサンデーサイレンスの直系にあたる馬が大苦戦していることが一目瞭然だ。サンデーサイレンス系の馬はレース前半で脚を溜めて、最後に瞬発力を爆発させる展開が得意と言われる。しかし、直線コースでスタート直後から飛ばしていかなくてはならないアイビスSDでは脚が溜まりづらく、その長所があまり活きないのだろう。

■表7 前3走での4角1番手通過経験別成績

経験 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
1走でもあり 6- 6- 2-35/49 12.2% 24.5% 28.6% 265% 98%
1走もなし 4-  4-  8- 99/115 3.5% 7.0% 13.9% 28% 57%

表7は、前3走のうち1走でも4角を1番手で通過していた馬と、1走も4角を1番手で通過しなかった馬の成績を比較したもの。要するに、前3走のうち1走でも逃げていた馬と、1走も逃げなかった馬の比較というわけだ。なお、前3走に新潟芝1000mが含まれる場合、直線コースなので4角は存在しないのだが、TARGET frontier JVにおける途中通過順をカウントしている。この両者の数値を比較すると、明らかに前者のほうが優秀なことがわかるだろう。前3走という最近のレースで4角を1番手で回るスピードを披露していた馬は、アイビスSDでも軽快なスピードを見せてくれる確率が高いはずだ。

■表8 前走クラス別成績

前走クラス 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
1000万下 1-  0-  3-  8/ 12 8.3% 8.3% 33.3% 140% 108%
1600万下 2-  1-  1- 21/ 25 8.0% 12.0% 16.0% 142% 50%
オープン特別 2-  5-  4- 54/ 65 3.1% 10.8% 16.9% 123% 92%
G3 5-  4-  1- 40/ 50 10.0% 18.0% 20.0% 60% 51%
G2 0-  0-  0-  1/  1 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
G1 0-  0-  0-  8/  8 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

表8は、前走クラス別成績。もっとも安定しているのは前走でG3を走っていた馬。単複の回収率がそれほど高くないことから判断すると、この組は人気馬を中心に狙ったほうがいいだろう。前走で1000万下、1600万下、オープン特別を走っていた馬は回収率が高く、穴はここから探すといいだろう。一方、前走でG1やG2といった格の高いレースに出走していた馬の好走例はなし。特殊条件とも言える直線の新潟芝1000mでは、普段のレースとは異なる能力や適性を求められるため、相手関係が楽になったとしても好走するのは簡単ではないのだろう。

■表9 前走CBC賞・函館スプリントS出走馬の前走着順別成績

前走着順 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
前走1着 0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
前走2着 1- 1- 0- 2/ 4 25.0% 50.0% 50.0% 52% 72%
前走3着 0- 1- 0- 0/ 1 0.0% 100.0% 100.0% 0% 240%
前走4着 2- 0- 0- 2/ 4 50.0% 50.0% 50.0% 377% 125%
前走5着 1- 0- 0- 2/ 3 33.3% 33.3% 33.3% 180% 73%
前走6〜9着 0- 2- 1- 7/10 0.0% 20.0% 30.0% 0% 105%
前走10着〜 1- 0- 0-12/13 7.7% 7.7% 7.7% 57% 19%

前項で、もっとも安定しているのは前走G3出走馬と述べた。この組に該当する馬の多くが、前走でCBC賞か函館スプリントSに出走していた馬たちである。両レースの前走着順別成績は傾向が似ているので、まとめて確認しておこう。結論から言えば、CBC賞や函館スプリントSで5着以内に入っていれば有望で、それが叶わなかった場合でも9着までに入っていれば可能性はある。しかし、10着以下まで大敗してしまうと、好走率は大きくダウンする。前走10着以下から巻き返したのは09年1着のカノヤザクラだけで、同馬はその前年の08年のアイビスSD勝ち馬だった。そのぐらいの馬でなければ、CBC賞や函館スプリントSで10着以下に大敗したあと、すぐさま巻き返すのは難しいようだ。

【結論】

2014/12/27 中山9R クリスマスローズS 1着 13番 レンイングランド

2013/4/6 中山11R ニュージーランドT(G2)1着 12番 エーシントップ

本稿執筆時点で枠順は確定しておらず、人気も読みづらい。また、過去10年では牝馬優勢も、近3年は牡馬が3連勝中ということを考慮して性別も保留とする。それ以外のファクターから「斤量は牡馬56キロ、牝馬55キロまで」「3、4歳が有利。5歳までは買えるが、6歳以上は不利」「父はサンデーサイレンス系以外」「前3走のうち1走でも4角1番手通過を経験していると有望」「前走G3出走馬が安定。CBC賞組と函館スプリントS組は9着以内。前走1000万下、1600万下、オープン特別は穴で」を基準に、有力そうな馬をピックアップしてみたい。

すべてを満たすのがレンイングランドだ。3歳馬ということもあり斤量は53キロと牡馬の基準56キロ以下を楽々とクリアし、父クロフネは非サンデー系。2走前のNHKマイルCで4角1番手を経験し、前走は函館スプリントS3着だった。重賞初制覇を目指したい。

エーシントップは年齢のみレンイングランドに見劣ったが、5歳ならそこまで評価を下げる必要はない。同様に前走が1600万下だったネロも十分に圏内で、この3頭はほぼ互角とみてもいいだろう。

昨年の覇者であるセイコーライコウは8歳の年齢と、斤量57キロ以上の牡馬に該当するのがネック。重賞2勝のリトルゲルダも6歳は強調できる年齢ではなく、牝馬の好走は斤量55キロ以下までに限られており、今年の56キロも厳しく働く可能性がありそうだ。

ライタープロフィール

出川塁(でがわ るい)

1977年熊本県生まれ。上智大学文学部卒業後、出版社2社で競馬専門誌、競馬書籍の編集に携わり、2007年からフリーライターに。「競馬最強の法則」「サラブレ」「優駿」などへ寄稿するほか、出版社勤務時代を含めて制作に関わった競馬書籍は多数。馬券は単勝派だが、焼肉はタン塩派というわけではない。メインの競馬のほか、サッカーでも密かに活動中。

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