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第915回 払戻し5%アップ! 「夏の2歳単勝」を攻略する

2015/6/15(月)

日本ダービーが終わり、早くも新たな世代の戦いがスタートした。先日6月6日(土)から幕を開けた2歳新馬戦。今年は9月6日(日)までのJRAの2歳戦(新馬・未勝利・オープンの計184レース)の単勝を対象に、通常の払戻金に売上げの5%相当額を上乗せして払い戻す「夏の2歳単勝」が行われる。今回のデータde出〜たでは、6月の東京・阪神で行われる2歳戦を中心に攻略の手がかりとなるようなデータをピックアップしたい。なお、データ分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 夏の2歳単勝1週目の成績(2015/6/6〜6/7)

日付 コース 勝ち馬 人気 単勝配当(5%上乗せによる変化)
6月6日 東京芝1400m ペルソナリテ 6 2030円→2150円(+120円)
阪神芝1600m ウインオスカー 3 910円→960円(+50円)
6月7日 東京芝1600m ロードクエスト 6 2000円→2120円(+120円)
阪神芝1400m コウエイテンマ 8 2780円→2950円(+170円)

表1は1週目に行われた2歳新馬戦の成績一覧。東京・阪神で計4鞍行われ、1番人気は勝ち星なし。このうち3レースで1倍台の人気に推されていたものの、1勝もできなかった。代わって3〜8番人気の馬が勝利し、3レースで単勝2000円以上と高配当となった。

通常の払戻金に5%上乗せされるのだから、配当が大きいほど上乗せ分も大きくなる。通常の払戻しが2000円以上の場合は、表を見てもわかるように100円以上も上乗せされている。新馬戦においては直前の調教や厩舎のコメントによって人気の度合いが大きく変わるが、走ってみなければわからないのが実際のところ。特に1倍台に推された評判馬がいる場合は疑ってみるスタンスも重要だろう。新馬戦では能力どおりの決着にならず、そのときの条件によって結果が大きく変わる場合が多いからだ。

■表2 6月の東京・阪神での2歳新馬戦のコース別成績(12年〜15年6月7日終了時点)

コース 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
東京・芝1600m 11- 11- 11-127/160 6.9% 13.8% 20.6% 158% 90%
東京・芝1400m 11- 11- 11-124/157 7.0% 14.0% 21.0% 109% 55%
阪神・芝1200m 10- 10- 10- 74/104 9.6% 19.2% 28.8% 107% 74%
阪神・芝1400m 8-  8-  8- 54/ 78 10.3% 20.5% 30.8% 136% 105%
阪神・芝1600m外 8-  8-  8- 44/ 68 11.8% 23.5% 35.3% 140% 68%
東京・芝1800m 3-  3-  3- 33/ 42 7.1% 14.3% 21.4% 74% 129%
阪神・ダ1200m 3-  3-  3- 23/ 32 9.4% 18.8% 28.1% 36% 71%
阪神・芝1800m外 3-  3-  3- 19/ 28 10.7% 21.4% 32.1% 46% 52%
東京・ダ1400m 2-  2-  2- 22/ 28 7.1% 14.3% 21.4% 169% 165%

2014/9/6 札幌11R 札幌2歳S1着 2番 ブライトエンブレム

表2は6月のコース別成績。東京コースでは12年から6月に2歳戦が行われ、なかでも1600m戦における単勝回収率が非常に高い。全11レース中1番人気馬が勝利したのは3レースで、5番人気以下の伏兵が過半数の6勝をあげている。ここから勝ち上がったなかには一昨年のイスラボニータ(2番人気/翌年の皐月賞優勝)、昨年のブライトエンブレム(3番人気/次走札幌2歳Sを勝利)ら翌年のクラシックで活躍する馬も登場している。

また阪神コースでは内回りの芝1400m戦で単勝回収率・複勝回収率ともに100%を超えている。こちらは全8レース中1番人気馬が勝利したのはわずかに1レースのみ。出走数が10頭前後と比較的少頭数になることが多いが、人気薄の伏兵が馬券になることが多いことを示している。表1で示した6月7日の新馬戦においても、8番人気→1番人気→6番人気と3着以内に2頭も伏兵が激走していた。

この時期の2歳新馬戦では東京では芝1600m戦、阪神では芝1400m戦の波乱度が高いことがデータから明らかになった。

■表3 6月の東京で行われた2歳戦の調教師別成績(12年〜15年6月7日終了時点)

調教師 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
(美)和田雄二 2- 2- 0- 1/ 5 40.0% 80.0% 80.0% 3298% 886%
(美)藤沢和雄 2- 0- 1- 4/ 7 28.6% 28.6% 42.9% 51% 50%
(美)大和田成 2- 0- 0- 3/ 5 40.0% 40.0% 40.0% 1114% 204%
(美)菅原泰夫 2- 0- 0- 7/ 9 22.2% 22.2% 22.2% 506% 108%
(美)萩原清 2- 0- 0- 4/ 6 33.3% 33.3% 33.3% 113% 53%
(美)小島茂之 2- 0- 0- 3/ 5 40.0% 40.0% 40.0% 536% 164%
(美)国枝栄 1- 4- 0- 3/ 8 12.5% 62.5% 62.5% 52% 132%
(美)武市康男 1- 1- 1- 5/ 8 12.5% 25.0% 37.5% 282% 241%
(美)高木登 1- 1- 0- 1/ 3 33.3% 66.7% 66.7% 436% 180%
(美)加藤征弘 1- 1- 0- 0/ 2 50.0% 100.0% 100.0% 800% 305%
※1勝以上で連対数2回以上を掲載。

2014/10/25 東京9R アイビーS1着 4番 コスモナインボール

表3は6月の東京2歳戦における調教師別成績。2勝で6名が並ぶなかにあって一番上の和田雄二厩舎の活躍が一際目立つ。それも昨年1年間のみの成績なのは驚きだ。その2勝は15番人気シゲルケンカヤマと13番人気ラミーロによるもので、ともに東京芝1600m戦での勝利だった。そのため単勝回収率が跳ね上がっている。2着2回はともにスマートプラネットでその後、新潟芝1400mで未勝利・500万下と連勝している。

和田雄二厩舎といってもなじみがない方が多いだろうが、今年の日本ダービーではコスモナインボールを出走させている。同馬は2歳時に新潟・東京で3連勝、そのときの人気が12番人気・4番人気・7番人気といずれも人気がなかった。和田雄二厩舎は昨年JRAで12勝しているが、そのうち9勝が2歳戦であげたものだった。早期デビューの2歳馬に力を入れていることがわかる。6月の東京戦に出走してくれば注目で、人気がまったくなくても積極的に狙ってみたい

2位の藤沢和雄厩舎は出走した7頭がいずれも2番人気以内に支持されて2勝と人気先行の感が強い。他では大和田成厩舎や菅原泰夫厩舎、小島茂之厩舎は一発の魅力があり、国枝栄厩舎・高木登厩舎・加藤征弘厩舎は連対率・複勝率が非常に高い。

■表4 6月の東京芝で行われた2歳戦の種牡馬別成績(12年〜15年6月7日終了時点)

種牡馬 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
ダイワメジャー 5- 2- 0- 6/13 38.5% 53.8% 53.8% 305% 117%
ディープインパクト 3- 1- 1- 2/ 7 42.9% 57.1% 71.4% 95% 98%
マツリダゴッホ 2- 3- 1- 1/ 7 28.6% 71.4% 85.7% 340% 262%
ステイゴールド 2- 1- 2- 8/13 15.4% 23.1% 38.5% 188% 283%
ネオユニヴァース 2- 0- 3- 5/10 20.0% 20.0% 50.0% 214% 139%
ブラックタイド 1- 1- 3- 8/13 7.7% 15.4% 38.5% 100% 175%
クロフネ 1- 1- 0- 4/ 6 16.7% 33.3% 33.3% 70% 191%
アルデバラン2 1- 0- 1- 3/ 5 20.0% 20.0% 40.0% 198% 234%
デュランダル 1- 0- 0- 2/ 3 33.3% 33.3% 33.3% 130% 56%
ファスリエフ 1- 0- 0- 5/ 6 16.7% 16.7% 16.7% 401% 101%
ストーミングホーム 1- 0- 0- 3/ 4 25.0% 25.0% 25.0% 1792% 520%
マルカシェンク 1- 0- 0- 1/ 2 50.0% 50.0% 50.0% 2445% 300%
フジキセキ 1- 0- 0- 1/ 2 50.0% 50.0% 50.0% 215% 90%
フサイチコンコルド 1- 0- 0- 1/ 2 50.0% 50.0% 50.0% 1540% 265%
トーセンダンス 1- 0- 0- 0/ 1 100.0% 100.0% 100.0% 3570% 690%
アサクサデンエン 1- 0- 0- 0/ 1 100.0% 100.0% 100.0% 9320% 1690%
ファルブラヴ 0- 3- 0- 2/ 5 0.0% 60.0% 60.0% 0% 180%

表4は東京芝の種牡馬別成績。早期デビューのディープインパクト産駒は注目されるが、勝ち数は2位の3勝。3勝はいずれも1番人気での勝利だった。ディープインパクト産駒を上回る5勝をあげているのがダイワメジャー産駒だ。5勝中4勝を芝1400m戦であげており、同コースを得意にしている。他では連対率・複勝率が非常に高いマツリダゴッホ産駒に注目。6月7日の芝1600m戦を快勝したロードクエストも同産駒だった。

サンデーサイレンス後継種牡馬ではその他にステイゴールド・ネオユニヴァース・ブラックタイド各産駒の複勝率が高い。上位には仕上がりが早いSS系が占めており、逆にハーツクライ産駒【0.1.0.11】、マンハッタンカフェ産駒【0.1.0.6あたりは苦戦していた。

SS系以外では牝馬での活躍が目立つクロフネ産駒瞬発力があるアルデバラン2産駒も一発があり、注目しておきたい。

■表5 6月の阪神芝1400mで行われた2歳戦の枠番別成績(12年〜15年6月7日終了時点)

枠番 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
1枠 3- 1- 1- 3/ 8 37.5% 50.0% 62.5% 531% 151%
2枠 0- 0- 0- 7/ 7 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
3枠 0- 0- 3- 5/ 8 0.0% 0.0% 37.5% 0% 32%
4枠 1- 2- 0- 5/ 8 12.5% 37.5% 37.5% 43% 91%
5枠 0- 1- 1- 8/10 0.0% 10.0% 20.0% 0% 104%
6枠 1- 0- 0- 9/10 10.0% 10.0% 10.0% 341% 71%
7枠 1- 1- 1-11/14 7.1% 14.3% 21.4% 134% 78%
8枠 2- 3- 2- 6/13 15.4% 38.5% 53.8% 57% 244%

表5は阪神芝1400mの枠番別成績。表の黄色で示したように最内の1枠と大外の8枠が好成績をあげている。特に1枠は6月7日の新馬戦でコウエイテンマが勝つなど最多の3勝。3・4コーナーの角度が急な内回り1400mはスタートさえ決まれば、最内枠から好ポジションのまま直線まで運べるメリットが大きいのだろう。

逆に大外の8枠が好成績なのはスタートから逃げ・先行策を取れる馬が多かったためだ。3着以内に好走した7頭中6頭はいずれも3〜4コーナーで3番手以内につけていた。スタートからハナを主張する馬が少ない2歳戦においては、馬群に揉まれることなく大外枠の方がスッと先行策を取りやすいのだろう。

阪神芝1400m戦においては1枠・8枠に入った馬が狙い目と覚えておきたい。

■表6 6〜8月の2歳ダート戦の種牡馬別成績(12年以降)

種牡馬 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
ゴールドアリュール 10- 5- 6-28/49 20.4% 30.6% 42.9% 149% 107%
クロフネ 4- 3- 1-10/18 22.2% 38.9% 44.4% 164% 113%
フレンチデピュティ 3- 2- 3-10/18 16.7% 27.8% 44.4% 185% 93%
プリサイスエンド 3- 1- 5-27/36 8.3% 11.1% 25.0% 70% 70%
サウスヴィグラス 3- 0- 3-42/48 6.3% 6.3% 12.5% 58% 53%
メイショウボーラー 2- 3- 1-19/25 8.0% 20.0% 24.0% 87% 72%
ヨハネスブルグ 2- 3- 0- 4/ 9 22.2% 55.6% 55.6% 31% 74%
スウェプトオーヴァーボード 2- 1- 3-16/22 9.1% 13.6% 27.3% 67% 75%
ケイムホーム 2- 1- 1-17/21 9.5% 14.3% 19.0% 44% 46%
スペシャルウィーク 2- 1- 1- 4/ 8 25.0% 37.5% 50.0% 172% 205%
ヴァーミリアン 2- 1- 0- 9/12 16.7% 25.0% 25.0% 502% 136%
ダイワメジャー 2- 1- 0- 8/11 18.2% 27.3% 27.3% 62% 36%
アグネスデジタル 2- 0- 1-13/16 12.5% 12.5% 18.8% 78% 27%
Tapit 2- 0- 1- 0/ 3 66.7% 66.7% 100.0% 456% 233%
スタチューオブリバティ 2- 0- 0- 6/ 8 25.0% 25.0% 25.0% 272% 77%
ゴールドヘイロー 2- 0- 0- 0/ 2 100.0% 100.0% 100.0% 500% 155%
※2勝以上の種牡馬を掲載。

最後に表6は「夏の2歳単勝」が行われる6〜8月の2歳ダート戦の種牡馬別成績。出走数が最も多いゴールドアリュール産駒がダントツの10をあげている。2・3着よりも勝ち切るケースが多く、単勝向きといえる。2位にはクロフネ産駒、3位にはフレンチデピュティ産駒と父子の産駒が並び、複勝率ではゴールドアリュール産駒を上回っていた。

出走数が多いプリサイスエンド産駒、サウスヴィグラス産駒はともに3勝止まり。出走数が少ない中では意外にもスペシャルウィーク産駒が健闘。他にも昨年の全日本2歳優駿の2着馬タップザットを輩出したTapit産駒、函館ダート1000mで2勝しているゴールドヘイロー産駒にも注目しておきたい。

ライタープロフィール

ケンタロウ(けんたろう)

1978年6月、鹿児島県生まれ。早稲田大学社会科学部卒業。初めて買った馬券が大当たりし、それから競馬にのめり込むように。データでは、開催日の馬場やコース適性に注目している。好きなタイプは逃げか追い込み。馬券は1着にこだわった単勝、馬単派。料理研究家ではない。

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