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第914回 秋のG1へ前進する馬は? エプソムCを分析する

2015/6/11(木)

今週は東京競馬場でエプソムC、阪神競馬場ではマーメイドSの2重賞が行われる。過去2年はマーメイドSを取り上げており、今年はエプソムCの分析をしてみたい。宝塚記念までは中1週のため、サマーシリーズや秋のG1への足がかりを作りたい馬が多く参戦するこのレース。過去の傾向を見てみよう。データの分析には、JRA-VAN DataLab.TARGET frontier JV馬天楼 for データde出〜たを利用した。

■表1 人気別成績

2014/6/15 東京11R エプソムC1着 1番 ディサイファ 2番人気

人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
1 3-2-2-3/10 30.0% 50.0% 70.0% 97% 100%
2 2-2-1-5/10 20.0% 40.0% 50.0% 76% 87%
3 0-4-1-5/10 0.0% 40.0% 50.0% 0% 129%
4 3-1-0-6/10 30.0% 40.0% 40.0% 278% 130%
5 1-0-0-9/10 10.0% 10.0% 10.0% 93% 29%
6 0-1-0-9/10 0.0% 10.0% 10.0% 0% 36%
7 1-0-2-7/10 10.0% 10.0% 30.0% 198% 145%
8 0-0-4-100/104 0.0% 0.0% 3.8% 0% 38%

過去10年、1番人気が連対率50.0%、そして2〜4番人気が同40.0と安定。3番人気からは優勝馬が出ていないものの、おおむね上位人気は信頼に値する成績だ。連対馬はすべて7番人気以内で、5〜7番人気は連対しても各年1頭まで。ここ3年は1、2着が4番人気以内、3着が7番人気以下で決着している。連対候補には主に人気馬を据え、3着に穴馬を拾っていく組み立てが良さそうだ。

■表2 年齢別成績

性別 年齢 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収 5番人気以下 同複勝率
牡・セン 3歳 0-0-0-1/1 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0% 該当なし
4歳 6-4-3-18/31 19.4% 32.3% 41.9% 141% 94% 1-1-1-10 23.1%
5歳 3-4-1-39/47 6.4% 14.9% 17.0% 57% 41% 1-0-0-35 2.8%
6歳 1-2-2-37/42 2.4% 7.1% 11.9% 7% 39% 0-0-1-33 2.9%
7歳以上 0-0-4-39/43 0.0% 0.0% 9.3% 0% 92% 0-0-4-39 9.3%
牝馬 0-0-0-10/10 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0% 0-0-0-8 0.0%

年齢別では、4歳が複勝率41.9%など断然の好成績。高齢になるほど好走確率は低下していく。ただ、5番人気以下なら4歳か7歳以上に好走が多く、特に表1で記した8番人気以下の3着4頭はすべて7歳以上馬だ。

■表3 枠番別成績

枠番 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収 Cコース 同複勝率
1枠 4-1-2-12/19 21.1% 26.3% 36.8% 161% 100% 3-0-1-11 26.7%
2枠 1-0-3-15/19 5.3% 5.3% 21.1% 12% 165% 1-0-3-11 26.7%
3枠 2-1-1-16/20 10.0% 15.0% 20.0% 52% 49% 2-1-1-12 25.0%
4枠 1-3-0-16/20 5.0% 20.0% 20.0% 16% 43% 1-3-0-12 25.0%
5枠 0-0-0-20/20 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0% 0-0-0-16 0.0%
6枠 1-1-2-16/20 5.0% 10.0% 20.0% 37% 63% 1-1-1-13 18.8%
7枠 1-2-1-23/27 3.7% 11.1% 14.8% 73% 34% 0-1-1-20 9.1%
8枠 0-2-1-26/29 0.0% 6.9% 10.3% 0% 49% 0-2-1-20 13.0%

枠番別の成績を見ると、1枠が勝率から複勝率まですべて1位で、単複の回収率も100%以上と好成績を残す。また、ここ8年は連続して本年と同じCコースで行われており、そのCコース施行時は1〜4枠が複勝率25.0%以上、5〜8枠が同20%未満と、内枠が優勢の傾向にある。

■表4 脚質別成績

脚質 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収 Cコース 同複勝率
逃げ 0-2-0-8/10 0.0% 20.0% 20.0% 0% 57% 0-1-0-7 12.5%
先行 6-3-5-24/38 15.8% 23.7% 36.8% 146% 138% 4-3-4-20 35.5%
中団 4-3-4-67/78 5.1% 9.0% 14.1% 23% 50% 4-2-3-53 14.5%
後方 0-2-1-45/48 0.0% 4.2% 6.3% 0% 16% 0-2-1-35 7.9%
※脚質はTarget frontier JVによる分類

脚質別では、先行した馬の好走確率が高く、回収率も断然。4コーナーを4番手以内で通過した馬が連対しなかった年は、過去10年で10年(3着が最高)の1回のみである。差し馬の好走数も多いため軽視は禁物だが、少なくとも連対馬の一方は先行型になるような組み立てを考えたい。

■表5 馬体重増減別成績

馬体重 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収 1〜4番人気 5番人気以下
〜-10kg 1-0-1-17/19 5.3% 5.3% 10.5% 17% 44% 1-0-0-0 0-0-1-17
-9〜-4kg 1-4-4-37/46 2.2% 10.9% 19.6% 43% 93% 0-4-1-6 1-0-3-31
-3〜+3kg 4-3-3-62/72 5.6% 9.7% 13.9% 33% 48% 3-2-1-8 1-1-2-54
+4〜+9kg 2-1-1-22/26 7.7% 11.5% 15.4% 68% 37% 2-1-1-5 0-0-0-17
+10〜 2-2-1-6/11 18.2% 36.4% 45.5% 83% 86% 2-2-1-0 0-0-0-6

表5は馬体重の増減別成績である。プラス10キロ以上だった馬が複勝率45.5%を記録てしおり、2桁増減の馬が4番人気以内に推されると複勝率100。人気馬については、大幅な増減があるからといって、それだけで軽視するのは危険だ。また、4キロ以上のプラス体重で出走した5番人気以下の馬は好走がない

■表6 前走クラス・レース別成績(レースは好走馬輩出レース)

前走クラス 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
1600万下 0-3-1-11/15 0.0% 20.0% 26.7% 0% 104%
OPEN特別 3-1-3-47/54 5.6% 7.4% 13.0% 61% 35%
G3 3-3-4-41/51 5.9% 11.8% 19.6% 47% 93%
G2 4-2-2-33/41 9.8% 14.6% 19.5% 40% 46%
G1 0-0-0-10/10 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
障害 0-0-0-1/1 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
地方 0-0-0-1/1 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
海外 0-1-0-0/1 0.0% 100.0% 100.0% 0% 340%
新潟大賞典 3-2-4-29/38 7.9% 13.2% 23.7% 63% 119%
マイラーズC 3-2-1-3/9 33.3% 55.6% 66.7% 156% 140%
都大路S 2-0-2-9/13 15.4% 15.4% 30.8% 185% 99%
オーストラリアT 1-0-1-5/7 14.3% 14.3% 28.6% 132% 58%
大阪杯 1-0-0-1/2 50.0% 50.0% 50.0% 120% 70%
メイS 0-1-0-15/16 0.0% 6.3% 6.3% 0% 13%
中日新聞杯 0-1-0-1/2 0.0% 50.0% 50.0% 0% 130%
朱雀S 0-1-0-0/1 0.0% 100.0% 100.0% 0% 140%
フリーウェイS 0-1-0-0/1 0.0% 100.0% 100.0% 0% 350%
きぼう賞 0-1-0-0/1 0.0% 100.0% 100.0% 0% 360%
チャンピオンズM 0-1-0-0/1 0.0% 100.0% 100.0% 0% 340%
中山記念 0-0-1-1/2 0.0% 0.0% 50.0% 0% 260%
アメジストS 0-0-1-0/1 0.0% 0.0% 100.0% 0% 710%

前走のクラス別成績では、1600万組に勝ち馬こそ出ていないが、複勝率は26.7%と上々。逆にG1組は10頭出走して好走なしに終わっている。レース別では、マイラーズC組が連対率55.6%の好成績。好走馬の多い新潟大賞典組は、出走馬も多いため好走確率は低めだ。なお、今年はモンゴル大統領賞が例年のメイSに該当する。

■表7 前走マイラーズC組の好走馬

馬名 性齢 エプソムC マイラーズC
人気 着順 人気 着順
09 ヒカルオオゾラ 牡5 1 2 2 6
10 セイウンワンダー 牡4 1 1 4 4
12 トーセンレーヴ 牡4 1 1 2 8
ダノンシャーク 牡4 2 2 6 2
13 クラレント 牡4 4 1 2 8
サンレイレーザー 牡4 7 3 8 2

このうち、近年に好走が目立つのがマイラーズC組。この組の好走馬6頭を見ると、うち5頭が4歳馬。加えて、マイラーズCで2番人気(以内)が3頭、掲示板に載った馬が3頭(2頭が2着)である。また、マイラーズC4番人気4着だったセイウンワンダーはG1馬(朝日杯FS)で、G1馬なら例外とも考えられる。

■表8 前走新潟大賞典組の好走馬

馬名 性齢 エプソムC 新潟大賞典 東京芝1800m
人気 着順 人気 着順
05 スズノマーチ 牡5 4 1 2 6  
06 グラスボンバー 牡6 3 2 3 7  
07 ブライトトゥモロー 牡5 2 2 4 1  
サイレントプライド 牡4 1 3 1 2  
08 サンライズマックス 牡4 4 1 2 8  
グラスボンバー 牡8 12 3 14 10 06年エプソムC2着
09 シンゲン 牡6 2 1 5 1  
11 セイクリッドバレー 牡5 2 3 2 1  
12 マイネルスターリー 牡7 15 3 14 8 08年共同通信杯3着

一方、近年はマイラーズC組に押され気味の新潟大賞典組は、前走と今回の人気が注目点になる。この組の好走馬9頭のうち7頭は、新潟大賞典5番人気以内、かつエプソムC4番人気以内だった馬。乗残る2頭は2戦続けて2桁人気の穴馬だが、08年のグラスボンバーは前々年のこのレースで2着、12年のマイネルスターリーは共同通信杯3着と、東京芝1800mの重賞で馬券圏内に絡んだ実績があった(ただし2頭とも3着止まり)。

■表9 前走4着以下からの好走馬

馬名 人気 着順 前走 人気 着順 主な重賞実績
05 スズノマーチ 4 1 新潟大賞典 2 6 弥生賞2着
06 グラスボンバー 3 2 新潟大賞典 3 7 福島記念1着
08 サンライズマックス 4 1 新潟大賞典 2 8 中日新聞杯1着
グラスボンバー 12 3 新潟大賞典 14 10 福島記念1着
09 ヒカルオオゾラ 1 2 マイラーズC 2 6 エプソムC2着
10 セイウンワンダー 1 1 マイラーズC 4 4 朝日杯FS1着
キャプテンベガ 9 3 都大路S 6 9 エプソムC3着
12 トーセンレーヴ 1 1 マイラーズC 2 8 青葉賞3着
マイネルスターリー 15 3 新潟大賞典 14 8 函館記念1着
13 クラレント 4 1 マイラーズC 2 8 デイリー杯2歳S1着
ジャスタウェイ 3 2 中日新聞杯 2 8 アーリントンC1着
14 マイネルラクリマ 4 2 チャンピオンズM 10 七夕賞1着
ダークシャドウ 8 3 中山記念 12 11 毎日王冠1着

エプソムCでは過去3年の3着以内馬9頭中、6頭が前走8着以下と、近年は前走凡走馬の巻き返しが多く見られる。また、今年は前走で馬券圏内を外した馬が、登録馬17頭中12頭と多いため、最後に前走4着以下からの好走馬をまとめてみた。まず、前走がオープン特別だった馬はキャプテンベガ1頭だけで、残る12頭は重賞での4着以下。また、13頭中9頭には重賞勝ち、2頭はG2で3着以内、そして2頭にはこのレースで3着以内の実績があった。前年以前のエプソムC好走歴のある馬を除き、G3で2着以下の実績しか持たない前走4着以下の馬は苦戦傾向だ。なお、前走で馬券圏内に好走している馬はこのかぎりではない。

【結論】
上位人気が安定しているエプソムC。年齢は若いほど優勢だが、高齢馬や人気薄の3着には警戒が必要だ。枠は内寄り、脚質は先行型の好走確率が高い。前走はマイラーズC組が好成績。前走4着以下の馬なら重賞勝ちやG2好走の実績が欲しい。

2015/5/16 京都11R 都大路S1着 2番 エイシンヒカリ

今年のエプソムCは減点材料を抱えていたり、強調材料に欠けていたりする馬が多い構成で難しいが、上位人気の安定感(表1)と、4歳優勢(表2)の傾向から、まず4歳のエイシンヒカリサトノアラジンに注目したい。ともに前走オープン特別の勝ち馬で、エイシンヒカリは、昨年のディサイファなど好走馬を4頭出す都大路S組(表6)。サトノアラジンのモンゴル大統領賞は、例年のメイSに相当するが、こちらは16頭出走して2着1回にとどまっており、2頭の比較ではエイシンヒカリを上位とみたい。

この2頭に続くのは、5歳のフルーキー。前走5着・重賞未勝利で表9のデータが減点になるものの、好成績のマイラーズC組(表6)で、前走2番人気5着(表7)なら好走例に合致してくる。昨年の覇者・ディサイファは、年齢を重ね6歳(表2)になった点がカギになるが、減点材料を抱える馬が多いメンバーなら好走も可能だろう。ほかに、前走が重賞で4着以下(表9)だった馬から、マイラーズC組のG1馬(表7本文)マイネルホウオウ(5歳)あたりが候補になりそうだ。ただ、表1などでも触れたように、3着には穴馬や高齢馬が入る年も多いため、上記のほかに気になる馬がいれば、多少の減点には目をつむって3着候補に加えてみてもおもしろい。

ライタープロフィール

浅田知広(あさだ ともひろ)

1970年12月、埼玉県生まれ。立命館大学文学部中退後、夕刊紙レース部のアルバイト、競馬データベース会社を経て、現在はフリー。パソコンが広く普及する以前から、パソコン通信でデータ手入力方式の競馬予想ソフトを公開するなど、競馬のみならずPCやネットワークにも精通。その知識を活かし、Webや雑誌で競馬ライターとして活躍するかたわら、ネットワークの専門誌にも連載を持つ。

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