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第911回 初ダート、初ブリンカーなど「初○○」に強い種牡馬は?

2015/6/1(月)

馬券を買う際、未知の条件に出走する馬の取捨には迷うものだ。たとえば、芝しか走ったことがない馬が、初めてダートに出走する場合。いわゆる「初ダート」の馬が、実はダート適性を持っていることを見抜ければ、馬券的中にグッと近づく。そして、そうした未知の適性を推測する際に参考となるのが血統というファクターだ。そこで今回は、種牡馬の「初○○」にまつわるデータを調べてみたい。集計期間は2013年6月1日から2015年5月31日の2年分。データの分析には、JRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 「初ダート」種牡馬別成績(複勝率順・20走以上)

種牡馬 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
キンシャサノキセキ 6-  3-  2- 18/ 29 20.7% 31.0% 37.9% 558% 159%
ゴールドアリュール 6-  7-  3- 32/ 48 12.5% 27.1% 33.3% 44% 96%
スウェプトオーヴァーボード 7-  6-  4- 44/ 61 11.5% 21.3% 27.9% 126% 101%
キングカメハメハ 19- 18- 15-136/188 10.1% 19.7% 27.7% 102% 105%
コマンズ 6-  3-  0- 24/ 33 18.2% 27.3% 27.3% 231% 117%
アグネスデジタル 5-  1-  1- 20/ 27 18.5% 22.2% 25.9% 177% 77%
パイロ 5-  2-  1- 24/ 32 15.6% 21.9% 25.0% 161% 85%
ネオユニヴァース 19-  6-  8-106/139 13.7% 18.0% 23.7% 150% 95%
アルデバラン2 1-  3-  2- 20/ 26 3.8% 15.4% 23.1% 19% 170%
ハーツクライ 8- 16-  6-103/133 6.0% 18.0% 22.6% 90% 95%

表1は「初ダート」における種牡馬別成績を、複勝率順(出走20回以上)に並べたものである。なお、念のため記しておくと、表1で対象とするのは「すでにデビュー済みの馬がダート戦に初出走」する馬のみで、そのレースがデビュー戦という馬は対象外とする(表2〜6のデータでも同様)。この「初ダート」のランキングで1位となったのがキンシャサキセキだ。複勝率順だけでなく、勝率順や連対率順でもトップの数値を残しており、単複の回収率も非常に高い。キンシャサノキセキは今年の3歳世代がファーストクロップで、産駒の適性をつかみきれていない方もいるだろうが、「初ダート」は絶好の狙い目となることを覚えておきたい。そのほか、2位のゴールドアリュール、3位のスウェプトオーヴァーボードなど表1にランクインした種牡馬はすべて、単複どちらかで95%以上の優秀な回収率をマークしているので「初ダート」で是非とも狙ってみたい。

■表2 「初芝」種牡馬別成績(複勝率順・15走以上)

種牡馬 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
ハーツクライ 2- 2- 1-15/20 10.0% 20.0% 25.0% 252% 135%
ゼンノロブロイ 4- 0- 4-25/33 12.1% 12.1% 24.2% 425% 146%
フレンチデピュティ 2- 1- 1-13/17 11.8% 17.6% 23.5% 940% 370%
フジキセキ 4- 0- 1-20/25 16.0% 16.0% 20.0% 175% 77%
シンボリクリスエス 0- 2- 3-31/36 0.0% 5.6% 13.9% 0% 122%
アドマイヤムーン 2- 0- 0-13/15 13.3% 13.3% 13.3% 147% 52%
キングカメハメハ 0- 3- 3-42/48 0.0% 6.3% 12.5% 0% 106%
メイショウサムソン 0- 0- 2-14/16 0.0% 0.0% 12.5% 0% 133%
クロフネ 0- 2- 3-37/42 0.0% 4.8% 11.9% 0% 116%
サクラバクシンオー 1- 0- 1-15/17 5.9% 5.9% 11.8% 19% 32%

表2は「初芝」における種牡馬別成績を、複勝率順(出走15回以上)に並べたものである。このランキングで1位となったのはハーツクライ。代表産駒のワンアンドオンリーやヌーヴォレコルトなど、ハーツクライには芝を得意とする産駒も多いだけに、「初芝」で好成績を収めたとしてもまったく違和感はないだろう。そのハーツクライとほぼ互角の複勝率を残し、回収率ではさらに上を行く2位のゼンノロブロイや3位のフレンチデピュティの産駒も「初芝」では積極的に狙うべきと言える。

■表3 「初重賞」種牡馬別成績(複勝率順・10走以上)

種牡馬 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
ディープインパクト 9-10- 6-54/79 11.4% 24.1% 31.6% 84% 79%
スペシャルウィーク 0- 1- 3- 9/13 0.0% 7.7% 30.8% 0% 170%
フジキセキ 1- 2- 0- 7/10 10.0% 30.0% 30.0% 56% 64%
フレンチデピュティ 1- 1- 1- 8/11 9.1% 18.2% 27.3% 142% 160%
ハーツクライ 2- 3- 4-27/36 5.6% 13.9% 25.0% 72% 90%
ステイゴールド 3- 2- 0-16/21 14.3% 23.8% 23.8% 120% 50%
ゴールドアリュール 3- 0- 1-13/17 17.6% 17.6% 23.5% 1934% 335%
ネオユニヴァース 2- 3- 2-23/30 6.7% 16.7% 23.3% 51% 118%
キングカメハメハ 3- 5- 4-44/56 5.4% 14.3% 21.4% 17% 114%
ゼンノロブロイ 1- 2- 3-23/29 3.4% 10.3% 20.7% 31% 77%

2013/12/14 中京11R 愛知杯(G3)1着 5番 フーラブライド

表3は「初重賞」における種牡馬別成績を、複勝率順(出走10回以上)に並べたものである。なお、今回の「初重賞」とは「中央重賞初出走」のことを指しており、地方交流重賞などには出走経験があっても、中央重賞に出走したことのない馬なら集計の対象となる。この部門で1位となったのは、やはりと言うべきかディープインパクト。相手関係が厳しくなる「初重賞」でも安定して3着以内を確保してくるのは、さすがといったところだ。そのディープインパクトを勝率で上回ったのがステイゴールドゴールドアリュール。この2種牡馬の産駒には、13年愛知杯を12番人気で制したフーラブライド(ゴールドアリュール産駒)、14年アルテミスSを9番人気で勝ったココロノアイ(ステイゴールド産駒)などがおり、「初重賞」挑戦で格下に思えるような馬でも一気の勝ち切りに注意しておきたい。

■表4 「初ブリンカー」種牡馬別成績(複勝率順・15走以上)

種牡馬 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
シンボリクリスエス 6- 2- 5-41/54 11.1% 14.8% 24.1% 110% 83%
サクラバクシンオー 2- 2- 0-13/17 11.8% 23.5% 23.5% 260% 121%
ハーツクライ 2- 3- 5-34/44 4.5% 11.4% 22.7% 19% 73%
マンハッタンカフェ 7- 1- 2-37/47 14.9% 17.0% 21.3% 61% 58%
ゼンノロブロイ 3- 6- 2-44/55 5.5% 16.4% 20.0% 36% 56%
スズカマンボ 2- 1- 1-16/20 10.0% 15.0% 20.0% 678% 201%
ファスリエフ 2- 0- 1-12/15 13.3% 13.3% 20.0% 62% 34%
ブラックタイド 1- 1- 1-14/17 5.9% 11.8% 17.6% 24% 28%
ディープインパクト 0- 4- 3-33/40 0.0% 10.0% 17.5% 0% 50%
アドマイヤムーン 1- 1- 2-20/24 4.2% 8.3% 16.7% 30% 50%

表4は「初ブリンカー」装着時における種牡馬別成績を、複勝率順(出走15回以上)に並べたものである。現在、競走馬に装着する馬具のなかで唯一、装着時の申告が義務づけられているのがブリンカー。不振馬でもブリンカー装着によって一変するケースが少なからずあり、特に初めてブリンカーを装着する馬を狙ってみるのは有力な作戦である。そんな「初ブリンカー」馬がしばしば好走してくるのが、表4で1位のシンボリクリスエスや2位のサクラバクシンオーだ。あるいは、勝率の高いマンハッタンカフェファスリエフ、高回収率のスズカマンボの産駒も「初ブリンカー」で狙ってみる価値が十分にある。

■表5 「初直線」種牡馬別成績(複勝率順・5走以上)

種牡馬 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
ヨハネスブルグ 1- 2- 0- 2/ 5 20.0% 60.0% 60.0% 50% 154%
マイネルラヴ 3- 1- 0- 3/ 7 42.9% 57.1% 57.1% 214% 125%
ゼンノロブロイ 1- 1- 1- 4/ 7 14.3% 28.6% 42.9% 172% 122%
アドマイヤマックス 1- 1- 1- 4/ 7 14.3% 28.6% 42.9% 288% 197%
ファルブラヴ 1- 1- 0- 3/ 5 20.0% 40.0% 40.0% 158% 90%
クロフネ 1- 0- 1- 3/ 5 20.0% 20.0% 40.0% 126% 86%
ローエングリン 0- 1- 1- 3/ 5 0.0% 20.0% 40.0% 0% 182%
マンハッタンカフェ 0- 0- 2- 3/ 5 0.0% 0.0% 40.0% 0% 70%
デュランダル 1- 2- 0- 5/ 8 12.5% 37.5% 37.5% 88% 312%
ディープインパクト 1- 1- 0- 4/ 6 16.7% 33.3% 33.3% 220% 73%

表5は「初直線」、つまり「直線コースの新潟芝1000mに初めて出走」した場合における種牡馬別成績を、複勝率順(出走5回以上)に並べたものである。初めて新潟芝1000mの直線コースに出走する馬の場合、過去の戦績から直線適性を見抜くのは容易ではないだろうが、「初直線」に強い種牡馬を知っていれば大きな手助けとなるはずだ。このランキングで1位となったのがヨハネスブルグ。14年のアイビスサマーダッシュでフクノドリームが2着、今年5月2日の駿風S(1600万下)でもネロが1着など、上級クラスでの好走が目立っており、「初直線」適性の高さがうかがえる。また、勝率42.9%という非常に優秀な数値を残したマイネルラヴの産駒が「初直線」のシチュエーションを迎えたときも大注目と言えるだろう。

■表6 「初障害」種牡馬別成績(複勝率順・5走以上)

種牡馬 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
メイショウサムソン 0- 0- 2- 3/ 5 0.0% 0.0% 40.0% 0% 522%
アグネスタキオン 1- 0- 1- 4/ 6 16.7% 16.7% 33.3% 151% 133%
クロフネ 2- 2- 2-13/19 10.5% 21.1% 31.6% 155% 188%
マーベラスサンデー 1- 0- 1- 5/ 7 14.3% 14.3% 28.6% 105% 152%
アドマイヤムーン 1- 0- 1- 6/ 8 12.5% 12.5% 25.0% 308% 58%
シンボリクリスエス 4- 1- 1-20/26 15.4% 19.2% 23.1% 284% 87%
キングヘイロー 0- 1- 1- 7/ 9 0.0% 11.1% 22.2% 0% 92%
タイキシャトル 2- 1- 0-11/14 14.3% 21.4% 21.4% 146% 88%
マヤノトップガン 1- 0- 0- 4/ 5 20.0% 20.0% 20.0% 1178% 164%
ワイルドラッシュ 1- 0- 0- 4/ 5 20.0% 20.0% 20.0% 50% 32%

表6は「初障害」における種牡馬別成績を、複勝率順(出走5回以上)に並べたものである。一般に、経験が重要な障害戦で初出走から好走するのは容易ではないだけに、「初障害」に強い種牡馬を知っていれば穴馬を見つけるのにも役立つはずだ。このランキングで1位となったのはメイショウサムソン。全5走と規定打席にギリギリ届いた格好で、3着が2回あるだけなのだが、その5走すべてが7番人気以下とまったく評価されず、それでいて2回の好走を果たした点は見逃せない。もちろん、出走例、好走例ともに多いクロフネや、最多の4勝を挙げたシンボリクリスエスなどの産駒も「初障害」から狙ってみたいところだ。

ライタープロフィール

出川塁(でがわ るい)

1977年熊本県生まれ。上智大学文学部卒業後、出版社2社で競馬専門誌、競馬書籍の編集に携わり、2007年からフリーライターに。「競馬最強の法則」「サラブレ」「優駿」などへ寄稿するほか、出版社勤務時代を含めて制作に関わった競馬書籍は多数。馬券は単勝派だが、焼肉はタン塩派というわけではない。メインの競馬のほか、サッカーでも密かに活動中。

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