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第909回 密かに注目! 将来有望な白百合S好走馬

2015/5/25(月)

今週日曜日はいよいよ日本ダービーが行われる。同レースの展望は週半ばに行うこととし、その前に注目したいレースがある。それは土曜日に京都10Rで組まれている白百合S。主に日本ダービーに出走がかなわなかった面々が出てくるレースだが、レースの質は非常に高い。白百合Sが現行の京都芝1800mで行われるようになった10年以降、好走馬の多くが後に重賞で好走するなど、活躍を果たしている。そんな密かに注目したい一戦を、詳しくご紹介したい。データ分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 白百合Sの上位馬一覧(10年以降)

着順 馬名 人気 タイム/差 補正タイム その後の活躍
14年 1 ステファノス 1 1.45.1 106 富士S1着ほか
2 ピオネロ 5 クビ 106  
3 モーリス 4 1/2馬身 105 ダービー卿CT1着
13年 1 ノボリディアーナ 9 1.47.4 98  
2 ウリウリ 6 1馬身1/4 96 京都牝馬S1着ほか
3 バッドボーイ 1 1/2馬身 95  
12年 1 マウントシャスタ 1 1.47.0 99 神戸新聞杯3着
2 ヤマニンファラオ 4 2馬身 96 ラジオNIKKEI賞2着
3 ビービージャパン 9 3/4馬身 95  
11年 1 マイネルラクリマ 2 1.50.3 102 オールカマー1着ほか
2 ラトルスネーク 7 クビ 102  
3 ギュスターヴクライ 3 クビ 101 阪神大賞典1着
10年 1 ワイルドラズベリー 6 1.45.3 102 ローズS2着
2 ディオメデス 1 1馬身 100  
3 ベストクルーズ 5 3馬身1/2 94 京都牝馬S3着

2010/5/29 京都9R 白百合ステークス1着 8番 ワイルドラズベリー

表1は10年以降の白百合Sの上位入線馬一覧。10年に優勝したワイルドラズベリーは牝馬で、チューリップ賞が7着、桜花賞が10着という成績。クラシックでは残念ながら好走はできなかった。しかし、白百合Sを勝利した後、秋に休み明けのローズSで2着と好走。秋華賞でも4着と善戦した。同年3着のベストクルーズはすでに阪神JF3着の実績があったものの、後に京都牝馬S3着と好走している。このように白百合Sをステップにし、活躍する馬がその後も出てきている。

順を追って見ていくと、11年優勝のマイネルラクリマは京都金杯、七夕賞、オールカマーと重賞3勝の実績を果たす活躍。同年3着のギュスターヴクライも、翌年の阪神大賞典でオルフェーヴルを押さえて優勝。12年優勝のマウントシャスタやヤマニンファラオも、表1に記載したような活躍を果たしている。13年はやや低調なレベルだったかもしれないが、2着のウリウリが後に京都牝馬Sで優勝。そして、昨年優勝のステファノスは富士Sを制し、今年のクイーンエリザベス2世C(香港)で2着の活躍。3着のモーリスは、今年のダービー卿CTを完勝。来週の安田記念では注目馬の1頭となっている。

過去5年分のデータではあるが、このように毎年のようにその後、重賞で勝ち負けとなる馬が出ている。牡馬・牝馬、白百合S当日の人気などは、特に考慮する必要はない。単純に3位までに入線した馬には注目すべきだ。ただ、走破タイムの価値については、気にする必要があるかもしれない。具体的にはTARGET frontier JVに掲載されている「補正タイム」を参考に判断してみるとする。

2014/5/31 京都10R 白百合ステークス 1着 2番 ステファノス

芝のレースの場合、一般的には100を基準とし、それより高ければ優秀、低ければ平凡という見方となる。10年優勝のワイルドラズベリーや11年優勝のマイネルラクリマの補正タイムは102。水準よりも高レベルであると判断できる。それよりも素晴らしかったのが昨年のレース。ステファノスの補正タイムは106。これは破格の数値と言っていい。走破時計そのものは、10年と0.2秒差しか変わらないが、馬場差の関係で昨年の方がより高い数値となっているのだろう。11年は不良馬場での一戦。当然良馬場の時よりも走破タイムは遅くなるものの、補正タイムからは価値があったと判断できる。

一方、13年に活躍馬がウリウリしか出ていないのは、補正タイムが98とあまり高くなかった点が関係しているかもしれない。白百合Sそのものが注目レースであることは変わりないが、将来性の高さの度合いは補正タイムによって判断した方がいいかもしれない。

■表2 白百合Sの前走クラス別成績(10年以降)

前走クラス 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収率 複回収率
未勝利 0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
500万下 1- 2- 0-12/15 6.7% 20.0% 20.0% 110 58
OPEN特別 0- 1- 0-12/13 0.0% 7.7% 7.7% 0 30
G3 0- 0- 0- 0/ 0          
G2 0- 2- 4-13/19 0.0% 10.5% 31.6% 0 110
G1 4- 0- 0- 2/ 6 66.7% 66.7% 66.7% 296 113

ここからは白百合S出走馬全体にスポットを当ててみることにする。表2は白百合S出走馬の前走クラス別成績。前走G1組が【4.0.0.2】の好成績。皐月賞や桜花賞、NHKマイルCで好走できなかった馬たちが、ここで地力を見せている。また、前走500万クラス組よりも、前走G2組の方が複勝率は高い。レベルの高い重賞での経験の有無はポイントとなりそうだ。将来性という意味では、まだ底を見せていない成績馬の方が魅力的に感じるものだが、実はそうでもないことがわかる。G1などで揉まれた経験が、糧となってその後に飛躍するケースも十分にある。3歳春の時点では決して見限ってはいけない。

■表3 白百合Sでのキャリア別成績

キャリア 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収率 複回収率
3戦 0- 0- 0- 2/ 2 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
4戦 1- 0- 0- 0/ 1 100.0% 100.0% 100.0% 150 110
5戦 2- 1- 0- 6/ 9 22.2% 33.3% 33.3% 288 104
6戦 1- 1- 1- 7/10 10.0% 20.0% 30.0% 45 60
7戦 1- 3- 2- 3/ 9 11.1% 44.4% 66.7% 25 240
8戦 0- 0- 1- 4/ 5 0.0% 0.0% 20.0% 0 46
9戦 0- 0- 0- 5/ 5 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
10戦 0- 0- 1- 4/ 5 0.0% 0.0% 20.0% 0 32

ただ、そう評価を下すにはあまり使い込まれていないことが条件となる。表3は白百合Sでのキャリア別成績。連対馬に限るとキャリア7戦以下の馬に限られている。キャリア8戦以上の馬の連対はない。白百合Sではクラシックなどを経験し、比較的キャリアが浅い馬のパフォーマンスに注目してみると良さそうだ。

ライタープロフィール

小田原智大(おだわら ともひろ)

1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。
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