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第900回 種牡馬傾向に変化!? マイラーズカップを分析する

2015/4/23(木)

今週開幕する3回京都競馬の日曜メインは芝外回り1600mで行われるマイラーズカップ。安田記念の前哨戦として注目の一戦だ。昨年はワールドエースが1分31秒4のレコードタイムで勝利し、上位3着までをディープインパクト産駒が独占した。今年も高速決着となるのか、またディープインパクト産駒が上位を占めるのか。マイラーズCが京都開催となった過去3年のデータならびに京都芝1600mの種牡馬傾向から好走が期待できる馬を導き出したい。なお、データ分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 マイラーズC過去3年の成績

年度/馬場 着順 馬名 種牡馬 斤量 勝ちタイム 人気 4角通過順 上がり3F 前半800m通過 レース上がり
2014(良) 1 ワールドエース ディープインパクト 56 1分31秒4 3 4 33秒2 46秒6 33秒6
2 フィエロ ディープインパクト 56 1馬身1/4 1 5 33秒2
3 エキストラエンド ディープインパクト 56 2馬身 2 7 33秒2
2013(良) 1 グランプリボス サクラバクシンオー 57 1分32秒6 5 8 34秒8 45秒8 35秒3
2 サンレイレーザー ラスカルスズカ 56 1/2馬身 8 11 34秒7
3 ダノンシャーク ディープインパクト 56 アタマ 3 7 35秒0
2012(稍重) 1 シルポート ホワイトマズル 56 1分33秒2 3 1 35秒7 46秒2 35秒7
2 ダノンシャーク ディープインパクト 56 1馬身 6 8 34秒8
3 コスモセンサー キングカメハメハ 56 1馬身1/2 7 3 35秒6

表1はマイラーズC過去3年の成績。稍重だった2012年は時計が掛かったものの、一昨年・昨年と速いタイムが出ている。特に昨年は前半800m46秒6、後半800m44秒8と上がりが速い後傾ラップだったが、勝ちタイムは1分31秒4のレコードだった。好位につけたディープインパクト産駒が3着までを独占。5着にもオースミナインが入っており、ディープインパクト産駒向きの馬場だったことがわかる。

一方、12年・13年はダノンシャークが3着以内に入っているものの、勝ち切れてはいない。そのダノンシャークは昨年のマイルCSを勝利。昨年の京都芝マイル戦はディープインパクト産駒に相当有利な馬場だったと推測できるのではないか。

■表2 昨年の京都芝外回り1600m戦の種牡馬別成績(1000万以上)

種牡馬 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
ディープインパクト 6- 6- 3-15/30 20.0% 40.0% 50.0% 144% 88%
キングカメハメハ 2- 0- 1- 9/12 16.7% 16.7% 25.0% 88% 48%
ブラックタイド 2- 0- 0- 1/ 3 66.7% 66.7% 66.7% 786% 160%
ダイワメジャー 1- 3- 0-14/18 5.6% 22.2% 22.2% 9% 38%
アグネスタキオン 1- 1- 2- 9/13 7.7% 15.4% 30.8% 308% 113%
ゼンノロブロイ 1- 0- 1- 6/ 8 12.5% 12.5% 25.0% 488% 136%
グラスワンダー 1- 0- 1- 6/ 8 12.5% 12.5% 25.0% 75% 72%
Smarty Jones 1- 0- 1- 0/ 2 50.0% 50.0% 100.0% 180% 205%
チーフベアハート 1- 0- 0- 2/ 3 33.3% 33.3% 33.3% 1473% 310%
Redoute's Choice 1- 0- 0- 0/ 1 100.0% 100.0% 100.0% 140% 110%
Duke of Marmalade 1- 0- 0- 0/ 1 100.0% 100.0% 100.0% 650% 210%
Any Given Saturday 1- 0- 0- 0/ 1 100.0% 100.0% 100.0% 540% 220%
サクラバクシンオー 0- 3- 0- 4/ 7 0.0% 42.9% 42.9% 0% 92%

表2は昨年の京都芝マイル戦の種牡馬別成績。出走数が多いディープインパクト産駒が6勝と群を抜いて勝ち星が多く、連対率40%・複勝率50%と非常に高い。コース適性が高いからこそ出走数も多くなるわけで、期待に違わぬ好成績といえるだろう。他の出走数が多いキングカメハメハ・ダイワメジャー・アグネスタキオン産駒と比較しても明らかに優勢を保っている。

また、少数ながらブラックタイド産駒が3戦2勝と好成績をあげていた。ブラックタイドといえばディープインパクトの全兄で、いかにこの血統が昨年の京都マイル戦で猛威をふるっていたかがわかる結果となった。

■表3 京都芝1600m重賞の成績一覧(一昨年のマイルCS以降/2歳戦を除く)

日付 開催 レース名 馬名 勝ちタイム 種牡馬
150124 1京8 京都牝馬SG3 ケイアイエレガント 1分33秒9 キングカメハメハ
150111 1京4 シンザン記念G3 グァンチャーレ 1分34秒8 スクリーンヒーロー
150104 1京1 京都金杯G3 ウインフルブルーム 1分32秒8 スペシャルウィーク
141123 5京6 マイルCSG1 ダノンシャーク 1分31秒5 ディープインパクト
140427 3京2 マイラーズCG2 ワールドエース 1分31秒4 ディープインパクト
140125 1京8 京都牝馬SG3 ウリウリ 1分33秒0 ディープインパクト
140112 1京4 シンザン記念G3 ミッキーアイル 1分33秒8 ディープインパクト
140105 1京1 京都金杯G3 エキストラエンド 1分32秒5 ディープインパクト
131117 5京6 マイルCSG1 トーセンラー 1分32秒4 ディープインパクト

表3は京都芝マイル重賞の成績一覧。表の黄色部分で強調したように一昨年のマイルCS以降、3歳以上の重賞ではディープインパクト産駒が6連勝を達成した。つまり、昨年の同産駒の6勝中5勝が重賞での勝利だった。勝ちタイムも1分31秒〜32秒前半が多く、高速決着に強いディープインパクト産駒の優位性があらわれた結果といえるだろう。

しかし、今年に入って京都金杯でスペシャルウィーク産駒のウインフルブルームが逃げ切り勝ち。昨年の優勝馬エキストラエンドは2着に敗れた。このレース以降、ディープインパクト産駒が勝利しておらず、昨年とは傾向が変わっていることがわかる。

1回京都開催の比較では京都金杯が0秒3、シンザン記念が1秒0、京都牝馬Sが0秒9、それぞれ今年の方が遅くなっている。昨年より時計がやや掛かるようになり、ディープインパクト産駒有利の構図が崩れ始めたといえるだろう。

■表4 今年の京都牝馬Sの成績

年度/馬場 着順 馬名 種牡馬 斤量 勝ちタイム 人気 4角通過順 上がり3F 前半800m通過 レース上がり
2015(良) 1 ケイアイエレガント キングカメハメハ 56 1分33秒9 9 1 34秒2 47秒8 34秒2
2 ゴールデンナンバー ダイワメジャー 54 クビ 15 16 33秒0
3 パワースポット スズカマンボ 54 3/4馬身 8 12 33秒3
5 ウリウリ ディープインパクト 54 1分34秒2 1 7 33秒9
6 キャトルフィーユ ディープインパクト 56 1分34秒3 2 11 33秒8

表4は今年の京都牝馬Sの成績。9番人気のケイアイエレガントがスタートからハナに立ち、そのまま逃げ切り勝ちを決めた。昨年優勝のウリウリは4コーナー7番手から直線で外に持ち出して、一旦2番手まで浮上したものの、伸び切れずに5着と敗退。内目が伸びる馬場だったとはいえ、人気薄の馬が上位を独占。ディープインパクト産駒の2頭は1・2番人気ながら、それぞれ5・6着に敗れた

上がり3Fのタイムでもディープインパクト産駒の2頭は2・3着馬に0秒5以上劣っている。1回開催を見るかぎり、ディープインパクト産駒に有利な馬場ではなかったと推測できる。では、昨年を含めた過去5年における春開催での京都芝マイル戦の種牡馬傾向はどうだったのだろうか。

■表5 春開催の京都芝1600m戦の種牡馬別成績(2010年以降/1000万以上)

種牡馬 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
アグネスタキオン 3- 2- 3-11/19 15.8% 26.3% 42.1% 351% 181%
サクラバクシンオー 3- 2- 2- 8/15 20.0% 33.3% 46.7% 249% 182%
ダンスインザダーク 3- 1- 0-13/17 17.6% 23.5% 23.5% 73% 37%
オペラハウス 2- 0- 0- 1/ 3 66.7% 66.7% 66.7% 266% 106%
ディープインパクト 1- 2- 4- 8/15 6.7% 20.0% 46.7% 42% 91%
マンハッタンカフェ 1- 1- 0- 4/ 6 16.7% 33.3% 33.3% 316% 85%
ホワイトマズル 1- 0- 1- 6/ 8 12.5% 12.5% 25.0% 86% 55%
シンボリクリスエス 1- 0- 1- 6/ 8 12.5% 12.5% 25.0% 31% 31%
ハーツクライ 1- 0- 1- 3/ 5 20.0% 20.0% 40.0% 202% 168%
ムーンバラッド 1- 0- 1- 0/ 2 50.0% 50.0% 100.0% 230% 445%
マーベラスサンデー 1- 0- 0- 5/ 6 16.7% 16.7% 16.7% 1461% 253%
タニノギムレット 1- 0- 0- 8/ 9 11.1% 11.1% 11.1% 45% 18%
ステイゴールド 1- 0- 0- 6/ 7 14.3% 14.3% 14.3% 68% 21%
ウォーエンブレム 1- 0- 0- 2/ 3 33.3% 33.3% 33.3% 116% 50%
チーフベアハート 1- 0- 0- 1/ 2 50.0% 50.0% 50.0% 2210% 465%
Duke of Marmalade 1- 0- 0- 0/ 1 100.0% 100.0% 100.0% 650% 210%
ネオユニヴァース 0- 2- 1- 9/12 0.0% 16.7% 25.0% 0% 37%
クロフネ 0- 1- 1- 6/ 8 0.0% 12.5% 25.0% 0% 63%
キングカメハメハ 0- 1- 1-15/17 0.0% 5.9% 11.8% 0% 31%
ゴールドアリュール 0- 1- 1- 2/ 4 0.0% 25.0% 50.0% 0% 97%
ダイワメジャー 0- 1- 0- 4/ 5 0.0% 20.0% 20.0% 0% 30%
マヤノトップガン 0- 1- 0- 7/ 8 0.0% 12.5% 12.5% 0% 35%
ジャングルポケット 0- 1- 0- 8/ 9 0.0% 11.1% 11.1% 0% 36%

表5は10年以降の4〜6月に施行された京都芝マイル戦での種牡馬別成績。これを見ると、ディープインパクト産駒はわずか1勝のみ。つまり、昨年のマイラーズCのワールドエースのみで意外に勝ち切れていないことがわかる。

勝利数で上回っているのがアグネスタキオン・サクラバクシンオー・ダンスインザダーク・オペラハウスの各産駒。特にアグネスタキオン・サクラバクシンオー産駒は勝率・連対率でディープインパクト産駒を上回っており、注目だ。また、ダンスインザダーク産駒は勝率が高く、オペラハウス産駒の3頭はすべてガンダーラによるものだった。

その他では、少数ながらムーンバラッド産駒とチーフベアハート産駒が好成績。チーフベアハート産駒は昨年の六波羅特別(1000万下)で10番人気ハナノシンノスケが先行して、1分31秒9の好タイムで勝利している。一方、キングカメハメハ産駒やダイワメジャー産駒は勝ち星がなく、苦戦傾向にある。

昨年のようなディープインパクト産駒有利の馬場でなければ、他の種牡馬の巻き返しが当然考えられるところ。春開催の京都開催の種牡馬傾向からしても、ディープインパクト産駒以外のアタマを積極的に狙っていきたい

<結論>
■表6 今年のマイラーズCの出走予定馬(4/22現在)

馬名 性齢 種牡馬
ダノンシャーク 牡7 ディープインパクト
クラレント 牡6 ダンスインザダーク
ディアデラマドレ 牝5 キングカメハメハ
フィエロ 牡6 ディープインパクト
タガノブルグ 牡4 ヨハネスブルグ
マイネルホウオウ 牡5 スズカフェニックス
サンライズメジャー 牡6 ダイワメジャー
ミッキードリーム 牡8 キングカメハメハ
エキストラエンド 牡6 ディープインパクト
レッドアリオン 牡5 アグネスタキオン
テイエムタイホー 牡6 ニューイングランド
フルーキー 牡5 リダウツチョイス
シャイニープリンス 牡5 キングヘイロー
ヒストリカル 牡6 ディープインパクト
グランデッツァ 牡6 アグネスタキオン
タールタン 牡7 タピット
インパルスヒーロー 牡5 クロフネ
アスコットシチー 牡6 ケイムホーム
マイネルメリエンダ 牡4 チーフベアハート
アンコイルド 牡6 ジャイアンツコーズウェイ
タガノグランパ 牡4 キングカメハメハ
ロサギガンティア 牡4 フジキセキ
エールブリーズ 牡5 フジキセキ
ルチャドルアスール セン6 ケイムホーム
アイラブリリ 牝6 ストラヴィンスキー
マジェスティハーツ 牡5 ハーツクライ
※フルゲート18頭。マイネルメリエンダ以下は除外対象。

2014/5/17 京都11R 都大路ステークス1着 17番 グランデッツァ

2014/10/4 新潟11R 秋風ステークス1着 13番 マイネルメリエンダ

今年の出走予定馬は表6のとおり。登録頭数が31頭と多いため、出走決定順27番手以下は割愛させていただいた。

ディープインパクト産駒はダノンシャーク、フィエロ、エキストラエンド、ヒストリカルの4頭。このうちダノンシャークは回避予定で、他の3頭が出走予定。フィエロ、エキストラエンドは昨年のマイラーズCの2・3着馬だ。特にフィエロは昨年のマイルCSでも2着に入っており、今回は1番人気になりそうだ。ただし、過去5年の春開催の傾向と今年の1回開催の結果からあくまで押さえ評価にとどめておきたい。

表5のデータから推奨したいのがアグネスタキオン産駒のグランデッツァレッドアリオンの2頭。グランデッツァは昨秋のマイルCSで3着と好走。昨年春の都大路S(芝1800m)では1分43秒9のレコードで5馬身差の圧勝を演じている。瞬発力よりも速いペースを持続できる力があり、押し切ってしまう可能性は十分ありそうだ。また、レッドアリオンも昨年のマイラーズCで4着に入っている。脚の使いどころが難しい馬ではあるが、上位進出は期待できる。

他では一発があるとすればダンスインザダーク産駒のクラレント、穴ではチーフベアハート産駒のマイネルメリエンダを挙げておきたい。特にマイネルメリエンダは今年の京都金杯で3着と今回人気になりそうなフルーキーに先着を果たしている。前走ダービー卿CT11着惨敗で人気を大きく落とすようなら、積極的に狙ってみたい。

なお、ダイワメジャー産駒のサンライズメジャー、キングカメハメハ産駒のディアデラマドレ・ミッキードリーム・タガノグランパあたりは春開催の京都マイル戦の傾向に合わず、軽視したい。

ライタープロフィール

ケンタロウ(けんたろう)

1978年6月、鹿児島県生まれ。早稲田大学社会科学部卒業。初めて買った馬券が大当たりし、それから競馬にのめり込むように。データでは、開催日の馬場やコース適性に注目している。好きなタイプは逃げか追い込み。馬券は1着にこだわった単勝、馬単派。料理研究家ではない。

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