第890回 長距離実績がカギを握る阪神大賞典|競馬情報ならJRA-VAN

JRA公式データ配信サービス JRA-VAN

  • メール:office@jra-van.jp
  • 受付時間:10:00〜17:00
  • ※競馬開催のない土日祝・火曜を除く
  • ホーム
  • サイトマップ
  • JRA-VAN広場

データde出〜た

データde出〜たバックナンバー

第890回 長距離実績がカギを握る阪神大賞典

2015/3/19(木)

今週の日曜には阪神競馬場で、春の天皇賞へ向けたステップレース・阪神大賞典が行われる。毎年のように天皇賞馬を輩出した以前とは違い、近年は別路線組に押され気味ではあるものの、今年も春の盾を目指す有力馬が多く駒を進めてきた。ここを制して大一番へ前進するのはどの馬か、過去の傾向を見てみよう。データの分析には、JRA-VAN DataLab.TARGET frontier JV馬天楼 for データde出〜たを利用した。

■表1 人気別成績

2014/3/23 阪神11R 阪神大賞典(G2)1着 1番 ゴールドシップ 1番人気

人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
1 3-4-2-1/10 30.0% 70.0% 90.0% 39% 106%
2 2-0-1-7/10 20.0% 20.0% 30.0% 82% 42%
3 2-1-3-4/10 20.0% 30.0% 60.0% 188% 93%
4 1-1-1-7/10 10.0% 20.0% 30.0% 75% 68%
5 1-3-2-4/10 10.0% 40.0% 60.0% 70% 169%
6 1-1-1-7/10 10.0% 20.0% 30.0% 420% 128%
7〜 0-0-0-52/52 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

過去10年、1番人気は【3.4.2.1で、馬券圏外は09年7着のオウケンブルースリのみと安定した成績。落ち着いた頭数で行われる年が多いこともあり、好走馬はすべて6番人気以内だ。ただ、1番人気以外で複勝率が高いのは3、6番人気の60.0%。そして複勝回収率は5、7番人気が100%超。上位3頭が4番人気以内で決着したのは07年のみのため、少頭数だからといって完全に上位人気ばかりに絞ってしまうのは危険だ

■表2 年齢別成績(牡・セン馬)

年齢 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
4歳 3-6-2-17/28 10.7% 32.1% 39.3% 55% 80%
5歳 3-2-3-15/23 13.0% 21.7% 34.8% 56% 50%
6歳 2-1-1-23/27 7.4% 11.1% 14.8% 175% 37%
7歳 1-0-3-13/17 5.9% 5.9% 23.5% 26% 59%
8歳 1-1-0-7/9 11.1% 22.2% 22.2% 77% 53%
9歳以上 0-0-0-6/6 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

牡・セン馬の年齢別では4歳と5歳が他をリード。連対率では互角の8歳馬が今年は不在のため、まず4〜5歳馬に注目したい。牝馬は2頭が出走し、5歳のメイショウベルーガが1番人気3着(10年)、そして6歳のテイエムプリキュアが7番人気9着(09年)だった。

■表3 馬番別成績

馬番 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
1 3-2-0-5/10 30.0% 50.0% 50.0% 226% 82%
2 1-3-1-5/10 10.0% 40.0% 50.0% 11% 78%
3 1-0-2-7/10 10.0% 10.0% 30.0% 54% 73%
4 0-0-1-9/10 0.0% 0.0% 10.0% 0% 16%
5 0-0-0-10/10 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
6 0-2-1-7/10 0.0% 20.0% 30.0% 0% 67%
7 2-0-1-7/10 20.0% 20.0% 30.0% 48% 40%
8 1-2-1-6/10 10.0% 30.0% 40.0% 420% 134%
9 0-0-0-10/10 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
10 1-0-1-5/7 14.3% 14.3% 28.6% 64% 54%
11 0-0-2-3/5 0.0% 0.0% 40.0% 0% 96%
12 0-1-0-4/5 0.0% 20.0% 20.0% 0% 22%
13 1-0-0-2/3 33.3% 33.3% 33.3% 233% 63%
14 0-0-0-2/2 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

馬番別の成績では、1、2番枠がともに複勝率50.0%をマーク。「第873回 コーナー数と馬番の関係を考える」で紹介したコーナー5回以上の馬番成績では1番と6、7番の連対率が高く、このレースでもおおむねそれに近い傾向が出ている。ゆったりとした距離に加え頭数も落ち着くため、あまり枠は関係ないように思えるが、取捨に困った際には1、2番枠、あるいはこれに次ぐ6〜8番枠あたりから選ぶ手もあるだろう。

■表4 前走クラス・レース別成績(レースは好走馬輩出レース)

前走 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
500万下 0-0-0-1/1 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
1000万下 0-0-0-4/4 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
1600万下 0-1-2-13/16 0.0% 6.3% 18.8% 0% 40%
OPEN特別 0-2-0-6/8 0.0% 25.0% 25.0% 0% 33%
G3 2-2-3-23/30 6.7% 13.3% 23.3% 68% 52%
G2 5-2-3-21/31 16.1% 22.6% 32.3% 203% 83%
G1 3-3-2-9/17 17.6% 35.3% 47.1% 22% 58%
有馬記念 3-3-1-6/13 23.1% 46.2% 53.8% 30% 64%
ダイヤモンドS 2-2-3-23/30 6.7% 13.3% 23.3% 68% 52%
日経新春杯 2-1-2-5/10 20.0% 30.0% 50.0% 129% 150%
京都記念 2-1-1-14/18 11.1% 16.7% 22.2% 253% 53%
ステイヤーズS 1-0-0-1/2 50.0% 50.0% 50.0% 225% 60%
万葉S(芝30) 0-2-0-4/6 0.0% 33.3% 33.3% 0% 45%
迎春S(芝25) 0-1-0-0/1 0.0% 100.0% 100.0% 0% 180%
御堂筋S(芝24) 0-0-2-6/8 0.0% 0.0% 25.0% 0% 57%
天皇賞(秋) 0-0-1-0/1 0.0% 0.0% 100.0% 0% 160%

前走クラス別の成績を見ると、まず勝ち馬は10頭すべて前走重賞組。その重賞組の中でも、やはりG1出走馬が好成績を残し、次いでG2となっている。ただ、G1組の好走馬8頭中7頭は有馬記念。また、G2は年明けの日経新春杯と京都記念が中心で、前年11月以前からの休養明けは連対なしの3着1回。1番人気で唯一馬券圏外に敗れたオウケンブルースリは、ジャパンC以来の休養明けだった。また、2200m以下からの好走は京都記念と天皇賞(秋)のみ(連対は京都記念のみ)である。あまり間隔が開かず、芝2400m以上のレースに出走していた馬が好走馬の大半を占めている。

■表5 前走着順別成績(中央のみ)

前走着順 前走G1 同複勝率 前走G2 同複勝率 前走G3 同複勝率 OP・条件戦 同複勝率
1着 1-1-0-0/2 100.0% 2-0-1-3/6 50.0% 0-1-1-1/3 66.7% 0-3-1-8/12 33.3%
2着 1-0-0-0/1 100.0% 0-0-0-2/2 0.0% 1-0-0-2/3 33.3% 0-0-1-2/3 33.3%
3着 1-0-0-0/1 100.0% 0-0-0-2/2 0.0% 0-1-0-2/3 33.3% 0-0-0-2/2 0.0%
4着 0-1-0-0/1 100.0% 3-0-0-1/4 75.0% 0-0-0-2/2 0.0% 0-0-0-1/1 0.0%
5着 0-0-1-3/4 25.0% 0-0-1-2/3 33.3% 1-0-1-4/6 33.3% 0-0-0-2/2 0.0%
6〜9着 0-0-0-2/2 0.0% 0-1-0-7/8 12.5% 0-0-1-7/8 12.5% 0-0-0-5/5 0.0%
10着〜 0-1-1-3/5 40.0% 0-1-1-4/6 33.3% 0-0-0-5/5 0.0% 0-0-0-4/4 0.0%

表5はクラス・グレードごとに前走着順別の成績をまとめたものである。まず前走がG1で4着以内なら連対率100。一方、G2組は2〜3着からの好走馬は不在と、必ずしも前走着順が上位なら良いとも限らない成績だ。G3なら掲示板確保、オープンや条件戦なら勝っているのが望ましい。

■表6 好走馬の芝3000m以上実績

馬名 人気 着順 中央芝3000m以上
成績 重賞実績
05 マイソールサウンド 6 1 未経験
アイポッパー 1 2 1-0-0-0 (万葉S1着)
リンカーン 3 3 1-1-0-1 阪神大賞典1着
06 ディープインパクト 1 1 1-0-0-0 菊花賞1着
トウカイトリック 5 2 0-0-1-0 ダイヤモンドS3着
デルタブルース 2 3 2-0-0-0 菊花賞1着
07 アイポッパー 2 1 2-1-1-2 ステイヤーズS1着
ドリームパスポート 1 2 0-1-0-0 菊花賞2着
トウカイトリック 3 3 1-3-1-1 ダイヤモンドS1着
08 アドマイヤジュピタ 4 1 未経験
アイポッパー 5 2 3-1-1-3 ステイヤーズS1着
ポップロック 1 3 中央未経験 (メルボルンC2着)
09 アサクサキングス 2 1 1-0-1-0 菊花賞1着
ヒカルカザブエ 6 2 未経験
ナムラクレセント 4 3 0-0-1-0 菊花賞3着
10 トウカイトリック 5 1 3-3-3-9 ダイヤモンドS1着
ジャミール 4 2 未経験
メイショウベルーガ 1 3 未経験
11 ナムラクレセント 3 1 0-0-2-1 菊花賞3着
コスモメドウ 1 2 2-0-0-0 ダイヤモンドS1着
モンテクリスエス 6 3 1-2-1-4 ダイヤモンドS1着
12 ギュスターヴクライ 3 1 0-1-0-0 ダイヤモンドS2着
オルフェーヴル 1 2 1-0-0-0 菊花賞1着
ナムラクレセント 5 3 1-0-3-2 阪神大賞典1着
13 ゴールドシップ 1 1 1-0-0-0 菊花賞1着
デスペラード 3 2 1-0-1-0 ステイヤーズS3着
フォゲッタブル 5 3 2-1-0-7 ステイヤーズS1着
14 ゴールドシップ 1 1 2-0-0-1 菊花賞1着
アドマイヤラクティ 5 2 1-0-0-1 ダイヤモンドS1着
バンデ 3 3 0-0-1-0 菊花賞3着

最後に、好走馬の芝3000m以上での成績(中央競馬)をまとめたのが表6である。まず、芝3000m以上の経験馬が30頭中24頭(海外も含めれば25頭)と、3000m級の長距離戦出走経験は欲しいところ。また、経験があるだけでは好走は不可能で、3000m以上の経験馬なら、重賞で3着以内の実績を持っていた馬が24頭中23を占める。残る1頭・アイポッパーもオープン特別・万葉Sは制しており、距離経験がありながら好走実績を持たない馬では苦しい。さらに、芝3000m以上での優勝がなく、4着以下があったのは、菊花賞3着の実績馬ナムラクレセント(11年)のみである。昨年のバンデのように3000m以上未勝利でも構わないが、勝っていなければ着外もなし、ということも条件として挙げられる。

【結論】
過去10年の好走馬はすべて6番人気以内の阪神大賞典。特に1番人気は安定しているが、複勝率は5番人気、複勝回収率は5〜6番人気が高く、少頭数だからといって人気上位4頭あたりに絞ってしまうのは避けたい。年齢は4〜5歳が優勢。あまり間隔が開くと厳しく、前走距離は京都記念以外なら2400m以上が望ましい。また、3000m以上の経験馬なら重賞3着以内の実績も必要で、4着以下しかない馬よりは未経験馬に好走の可能性がある。

2015/2/8 東京10R 早春ステークス1着 4番 メイショウカドマツ

今年はデータからは一長一短の難しいメンバー構成となった。どのデータを重視するかにもよるが、トーホウジャッカルの回避により、芝3000m以上の重賞で3着以内の実績(表6)を持つ馬はゴールドシップメイショウカドマツの2頭だけになってしまった。ゴールドシップはこのレース連覇中。今年は6歳(表2)、そして前走アメリカJCC7着(表4など)という点で過去2年ほどの信頼は置けないものの、複勝率90.0%の1番人気に推されることはほぼ確実だ。一方、メイショウカドマツも同じく6歳の年齢が減点だが、前走は1600万でも1着馬なら好走可能(表5)。長期休養を挟んだ4走前にはダイヤモンドSで3着に好走し、3000m級の重賞3着以内の条件(表6)もクリアしてくる。表は掲載しなかったが、2周目の3角を2番手以内で通過した馬が10年のうち9回(計10頭)で馬券に絡んでおり、前残りも期待できる。

その他では、3000m級で4着以下しかない馬よりは未経験馬(表6)を上位に取りたい。前走でG2・京都記念(表4)を勝ってきた(表5)、5歳馬(表2)のラブリーデイ。次いでデニムアンドルビーカレンミロティックあたりになる。いずれにしても強力にプッシュできる馬は不在のため、買い方を工夫してちょっとした波乱にも対応できる組み立てで臨みたい今年の阪神大賞典だ。

ライタープロフィール

浅田知広(あさだ ともひろ)

1970年12月、埼玉県生まれ。立命館大学文学部中退後、夕刊紙レース部のアルバイト、競馬データベース会社を経て、現在はフリー。パソコンが広く普及する以前から、パソコン通信でデータ手入力方式の競馬予想ソフトを公開するなど、競馬のみならずPCやネットワークにも精通。その知識を活かし、Webや雑誌で競馬ライターとして活躍するかたわら、ネットワークの専門誌にも連載を持つ。

データde出〜たバックナンバー

データ競馬のための最強ツール TARGET frontier JV(ターゲット)

ページトップへ戻る

競馬予想のJRA-VAN