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第888回 桜花賞トライアル・フィリーズレビューをプレビューする

2015/3/12(木)

今週は阪神で桜花賞トライアル・フィリーズレビューが行なわれる。ただし、本番と同条件のチューリップ賞に有力3歳牝馬が集まることはよく知られており、桜花賞との関連性が薄れてきている面は否定できない。特に桜花賞が阪神の芝外回りコースで開催されるようになった07年以降、その傾向がより強くなっているようだ。しかし、それゆえに、より個性的で攻略のしがいがあるレースになってきていることも事実。そんなフィリーズレビューを、過去10年のデータから展望してみたい。データ分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 人気別成績

人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
1番人気 3-  1-  0-  6/ 10 30.0% 40.0% 40.0% 64% 54%
2番人気 1-  0-  0-  9/ 10 10.0% 10.0% 10.0% 56% 26%
3番人気 3-  1-  1-  5/ 10 30.0% 40.0% 50.0% 199% 129%
4番人気 0-  1-  1-  8/ 10 0.0% 10.0% 20.0% 0% 69%
5番人気 0-  0-  4-  6/ 10 0.0% 0.0% 40.0% 0% 129%
6番人気 1-  2-  1-  6/ 10 10.0% 30.0% 40.0% 185% 178%
7番人気 0-  2-  1-  7/ 10 0.0% 20.0% 30.0% 0% 124%
8番人気〜 2-  3-  2- 82/ 89 2.2% 5.6% 7.9% 89% 135%

表1は人気別成績。過去10年で1〜3番人気が計7勝を挙げており、上位人気から1着馬が出る確率はそれなりに高い。ただし、1〜3番人気の複勝率は33.3%にとどまっており、軸馬として信頼できるほどの数値とも言えない。一方で、4〜7番人気の複勝率も32.5%に達しており、馬券圏内という意味では1〜3番人気と変わりない水準にある。さらに8番人気以下から3着以内に入った馬も計7頭おり、うち5頭は10番人気以下だった。まとめると、フィリーズレビューの1着候補は人気サイドから探すのが無難だが、2、3着なら穴馬の激走も大いに期待できるレースと言えるだろう。

■表2 所属別成績

所属 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
関東 3-  3-  1- 16/ 23 13.0% 26.1% 30.4% 82% 95%
関西 7-  7-  9-111/134 5.2% 10.4% 17.2% 82% 126%
地方 0-  0-  0-  2/  2 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

表2は東西の所属別成績。関西で行なわれるレースということもあり、出走頭数、好走頭数とも圧倒的に多いのは関西馬だが、好走率では関東馬が断然優位に立っている点は見逃せない。同じ週に関東で行なわれるアネモネSではなく、関西のフィリーズレビューへと遠征してきた関東馬がいれば、しっかりと注意を払いたいところだ。

■表3 父がサンデー系かサンデー系以外か

種牡馬 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
父サンデーサイレンス系 2- 5- 2-49/58 3.4% 12.1% 15.5% 99% 58%
父サンデーサイレンス系以外 8-  5-  8- 80/101 7.9% 12.9% 20.8% 71% 155%

表3は、父にサンデーサイレンス系の種牡馬を持つ馬と、サンデーサイレンス系以外の種牡馬の持つ馬の成績を比較したものである。ディープインパクトやハーツクライ、先日亡くなったステイゴールドなどのサンデー系種牡馬が主流であることは、血統に詳しくない方でもご存知のことだろう。しかし、表3の通り、フィリーズレビューではサンデー系以外の種牡馬を父に持つ馬のほうが高い好走率を記録しており、レースの性格をよく表すデータのひとつと言えるだろう。なお、ディープインパクト産駒はこれまでに1番人気1頭、3番人気2頭を含む5頭が出走しているが、3着以内に入った馬はいない。以上のことは、血統派のファンならずとも知っておきたいデータと言えるはずだ。

■表4 当日馬体重別成績

当日馬体重 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
440キロ未満 1- 4- 2-43/50 2.0% 10.0% 14.0% 106% 101%
440キロ以上 9-  6-  8- 86/109 8.3% 13.8% 21.1% 70% 129%

表4は、フィリーズレビュー当日の馬体重が440キロ以上の馬と、440キロ未満だった馬の成績を比較したものである。ご覧の通り、過去10年の1着馬のうち9頭までを当日440キロ以上の馬が占めており、好走確率も高い。軸には当日440キロ以上の馬を選んだほうがよさそうだ。一方、当日440キロ未満で勝ったのは、08年1着のマイネレーツェルのみ。単複の回収率がいずれも100%以上なので440キロ未満の馬を無視するわけにもいかないが、狙っても2、3着候補にしたほうが無難だろう。

■表5 前走クラス別成績

前走クラス 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
前走新馬 0-  0-  0-  5/  5 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
前走未勝利 0-  0-  0-  7/  7 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
前走500万下 1-  4-  3- 46/ 54 1.9% 9.3% 14.8% 8% 83%
前走オープン特別 2-  3-  5- 27/ 37 5.4% 13.5% 27.0% 214% 115%
前走G3 2-  1-  1- 27/ 31 6.5% 9.7% 12.9% 50% 37%
前走G1 5-  2-  1- 13/ 21 23.8% 33.3% 38.1% 145% 437%
※出走例のあるクラスのみ

表5は前走クラス別成績。まず、前走で新馬戦や未勝利戦に出走していた馬の好走例は見当たらず、該当馬は大幅な割引となる。また、前走で500万下に出走していた馬の好走率もそれほど高くはなく、勝ち馬は過去10年で13年1着のメイショウマンボしかいない。基本的には、前走でもオープンクラスに出走していた馬を狙うべきレースのようだ。

■表6 「前走500万下出走馬」の前走着順別成績

前走着順 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
前走1着(1〜5番人気) 1- 4- 3-23/31 3.2% 16.1% 25.8% 14% 145%
前走1着(6番人気〜) 0- 0- 0- 6/ 6 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
前走2着〜 0- 0- 0-17/17 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

表6は「前走500万下出走馬」について、前走1着と前走2着以下馬の成績を比較したものである。前走1着馬は、さらに前走1〜5番人気と前走6番人気以下を分けて示している。

そして表6を見れば、前走で1着を収めていることが必須で、さらに前走1着でも6番人気以下だった馬の好走例も見当たらないことが一目瞭然だ。つまり、前走500万下出走馬に関しては、5番人気以内の評価を受けたうえで1着に勝ち切った馬のみ、フィリーズレビュー好走の可能性があるということになる。

■表7 「前走G3・オープン特別出走馬」の前走上がり3F順位別成績

前走上がり3F順位 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
前走上がり1位 0- 0- 0- 4/ 4 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
前走上がり2位 0- 0- 2- 5/ 7 0.0% 0.0% 28.6% 0% 68%
前走上がり3位〜 4- 4- 4-45/57 7.0% 14.0% 21.1% 166% 87%

表7は「前走G3またはオープン特別出走馬」について前走の上がり3F順位別成績を示したもので、実に意外な傾向が出ている。この組に該当した場合、前走で上がり1位をマークした4頭はすべて4着以下に終わり、上がり2位だった馬の連対例もないのだ。このように、前走G3やオープン特別で速い上がりを使っていた馬が苦戦する一方で、好走例は前走で上がり3位以下だった馬たちに集中している。表3の項で見た父サンデー系の馬が振るわないというデータにも通じる、フィリーズレビューというレースを象徴するデータと考えられるだろう。

■表8 「前走G3・オープン特別出走」かつ「上がり3位以下」馬の前走着順別成績

前走着順 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
前走1〜5着 3- 3- 3-19/28 10.7% 21.4% 32.1% 245% 134%
前走6着〜 1- 1- 1-26/29 3.4% 6.9% 10.3% 90% 41%

前項で確認した通り、「前走G3またはオープン特別出走馬」の場合、前走の上がり順が3位以下だった馬に好走例が多いことがわかった。この条件に該当する馬をさらに詳細に調べたのが表8で、前走1〜5着と前走6着以下で分けた成績を示している。そして、前走1〜5着馬のほうが明らかに優秀な数値を残していることがわかるだろう。

表7と表8のデータから言えるのは、前走G3またはオープン特別出走馬の場合、前走で上がり1位や2位の脚を使えなかったものの、それでも1〜5着に踏ん張れた馬がフィリーズレビューでは狙い目ということである。

■表9 「前走G1出走馬」の前走時・馬体重増減別成績

前走時・馬体重増減 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
前走時・減 1- 1- 0-12/14 7.1% 14.3% 14.3% 25% 22%
前走時・増減なし 2- 0- 1- 0/ 3 66.7% 66.7% 100.0% 96% 816%
前走時・増 2- 1- 0- 1/ 4 50.0% 75.0% 75.0% 602% 1607%

最後に、「前走G1出走馬」に関するデータを見ていこう。表5の通り、前走G1出走馬は勝率28.3%、複勝率38.1%、単勝回収率145%、複勝回収率437%という数値を残しており、全部狙ってもいいぐらいではある。そこに、ひとつファクターを加えるとすれば、前走のG1出走時の馬体重の増減に注目してみたい。表9の通り、前走G1出走時の馬体重が増減なし、もしくは増だった馬は非常に優秀な成績を残しているに対して、馬体重が減だった馬のみガクンと数値が落ちてしまうからだ。その一例を挙げると、昨年のホウライアキコ。前走・阪神JF時の馬体重がマイナス4キロで、約3カ月休んだあとのフィリーズレビューでは1番人気に推されたものの、5着に終わっている。成長途上の若い牝馬ということもあって、馬体を絞ってG1に臨んだあとに反動が出やすく、休養を挟んでも状態が戻りきっていないケースが少なくないのかもしれない。

【結論】

2015/2/22 京都7R サラ3歳500万下1着 1番 ラッフォルツァート

2014/11/8 京都11R KBSファンタジーS(G3)1着 6番 クールホタルビ

今年のフィリーズレビュー登録馬を「前走G1出走」「前走G3・オープン特別」「前走500万下出走」の3組に分けて、データから有力と思われる馬を挙げていきたい。

「前走G1出走馬」の場合、「前走G1時の馬体重増減」によって好走率が大きく左右される。今年該当する3頭の前走・阪神JF時の馬体重増減を確認すると、プラス4キロのクールホタルビ、プラス2キロのムーンエクスプレスはクリアするものの、マイナス2キロだったレオパルディナはデータ的には割引が必要となる。

ただし、クールホタルビとムーンエクスプレスの2頭にしても、これまでの出走時馬体重がすべて440キロ未満。そして、フィリーズレビュー当日の馬体重が440キロ未満の馬が過去10年で1勝しかしていないのは、表4の項で確認した通りだ。前走・阪神JF時に438キロのクールホタルビが440キロ以上で出走する可能性は十分ありそうだが、同414キロのムーンエクスプレスがクリアするのは難しそう。よって、今年の前走G1出走馬ではクールホタルビを最上位としたい。

次に、「前走G3・オープン出走馬」の場合、「上がり3位以下で1〜5着」というレースをしているとフィリーズレビューでの好走率が高い。そして、今年この条件に合致するのはコートシャルマンのみとなっている。

前走500万下出走馬は、前走で1〜5番人気に推されて1着が好走の絶対条件だった。この条件に合致するのはクイーンズリングスマートグレイス、ペルフィカ、ラッフォルツァート。このうち、前走時430キロだったペルフィカを除く3頭は、馬体重の心配がなさそうだ。

以上、太字で強調したクールホタルビ、コートシャルマン、クイーンズリング、スマートグレイス、ラッフォルツァートの5頭のうち、サンデーサイレンス系以外の種牡馬を父に持つ馬はラッフォルツァート(父グラスワンダー)しかいない。表5の項で、基本的には前走でオープンクラスに出走した馬を狙うべきと述べたが、表3のデータも加味し、前走500万下出走馬であるラッフォルツァートを今回のデータ分析におけるイチオシとしたい。

ライタープロフィール

出川塁(でがわ るい)

1977年熊本県生まれ。上智大学文学部卒業後、出版社2社で競馬専門誌、競馬書籍の編集に携わり、2007年からフリーライターに。「競馬最強の法則」「サラブレ」「優駿」などへ寄稿するほか、出版社勤務時代を含めて制作に関わった競馬書籍は多数。馬券は単勝派だが、焼肉はタン塩派というわけではない。メインの競馬のほか、サッカーでも密かに活動中。

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