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第887回 新・中京における「逃げ馬成績」の変遷をチェック!

2015/3/9(月)

次の週末にスタートする2回中京開催から、新コースになって4年目に突入することになる。新装直後の頃と、3年が経過した現在ではレース傾向が異なるものになっていたとしても不思議はないだろう。そこで今回は、主要コースの「逃げ馬成績」を年度別にチェックし、どのような変遷をたどっているのかを確認してみたい。なぜ「逃げ」なのかといえば、「逃げ」などの極端なファクターのほうが馬場状態や騎手の乗り方の影響を受けやすく、レース傾向を見極めにも役立つのではないかと考えたからだ。データ分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 中京芝1200mの「逃げ」年度別成績

年度 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
2012年 2- 2- 1-16/21 9.5% 19.0% 23.8% 130% 92%
2013年 1- 2- 3-17/23 4.3% 13.0% 26.1% 141% 138%
2014年 1- 1- 3-16/21 4.8% 9.5% 23.8% 16% 45%
2015年 0- 0- 0- 3/ 3 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

まずは芝から見ていこう。表1は、中京芝1200mの「逃げ」年度別成績である。なお、「逃げ」はTARGET frontier JVによる脚質の分類に従っている(以下同)。

この表で注目すべきは、中京芝1200mでは「逃げ」の成績が年々ダウンしている傾向にあることだ。これは連対率に顕著で、その他の項目も全体としてダウン傾向にあることがわかるだろう。2015年も、1回中京で行なわれた3レースのみのデータとはいえ、逃げ馬はすべて凡走に終わっている。この傾向からすると、今年の2回中京の芝1200mでも逃げ馬の評価をすこし下げたほうがいいだろう。

■表2 中京芝1400mの「逃げ」年度別成績

年度 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
2012年 4- 0- 1-32/37 10.8% 10.8% 13.5% 38% 27%
2013年 2- 4- 4-30/40 5.0% 15.0% 25.0% 16% 93%
2014年 3- 6- 2-22/33 9.1% 27.3% 33.3% 780% 332%
2015年 2- 1- 0- 3/ 6 33.3% 50.0% 50.0% 135% 85%

表2は、中京芝1400mの「逃げ」年度別成績である。この表によると、芝1200mとは打って変わって、年を追うごとに「逃げ」の成績が上昇する傾向にあることがわかる。勝率のみ、2012年の数値が2番目に高いが、単勝回収率は38%と低い。これは、2012年に逃げ馬がマークした4勝が、1番人気3頭、2番人気1頭という内訳だったからだ。一方、好走率が高くなってきた2014年や2015年は、回収率でも優秀な数値を記録している。まとめると、2012年時点の芝1400mでは上位人気の逃げ馬しか好走できなかったのに、2014年や2015年になると逃げ馬自体の好走率が上がり、激走も期待できるようになったということになる。もし、過去のレース結果から芝1400mでは逃げ馬が不利というイメージを持っているようなら、その認識には修正が必要かもしれない。

■表3 中京芝1600mの「逃げ」年度別成績

年度 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
2012年 4- 2- 0-20/26 15.4% 23.1% 23.1% 288% 142%
2013年 1- 1- 0-29/31 3.2% 6.5% 6.5% 62% 23%
2014年 3- 4- 3-22/32 9.4% 21.9% 31.3% 148% 82%
2015年 0- 0- 0- 2/ 2 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

表3は、中京芝1600mの「逃げ」年度別成績である。興味深いことに、芝1600mにおける逃げ馬は、2012年と2014年は好成績、2013年と(現時点では)2015年は不振と、隔年で激しく成績が上下動していることがわかる。各年度の平均人気を確認すると、2012年が平均9.9番人気、2013年が平均8.3番人気、2014年が平均7.7番人気となっており、逃げ馬が振るわなかった2013年に人気のない馬が集中していたわけでもない。いずれにしても、1600mでは逃げ馬が有利な年と不利な年が偏って出現していることは確かなので、波をしっかりと把握することが大事とは言えそうだ。

■表4 中京芝2000mの「逃げ」年度別成績

年度 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
2012年 8- 2- 2-25/37 21.6% 27.0% 32.4% 391% 183%
2013年 4- 0- 4-38/46 8.7% 8.7% 17.4% 88% 59%
2014年 4- 3- 3-25/35 11.4% 20.0% 28.6% 158% 100%
2015年 0- 0- 0- 5/ 5 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

表4は、中京芝2000mの「逃げ」年度別成績である。表3で見た芝1600mと同じく、芝2000mにも逃げ馬の成績が隔年で上下動する傾向もあるが、その波はずっと小さく、総じて安定した成績を残している。このなかでは逃げ馬が振るわなかった2013年にしても、勝率8.7%、単勝回収率88%と水準レベル以上の数値は残した。2015年に入ってから、逃げた5頭がすべて凡走に終わっているのは気になるところだが、基本的には芝2000mの逃げ馬は狙ってみる価値があるとみたい。

■表5 中京芝2200mの「逃げ」年度別成績

年度 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
2012年 0- 1- 1-15/17 0.0% 5.9% 11.8% 0% 27%
2013年 1- 0- 2-17/20 5.0% 5.0% 15.0% 30% 29%
2014年 1- 2- 1-14/18 5.6% 16.7% 22.2% 66% 74%
2015年 0- 0- 0- 2/ 2 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

表5は、中京芝2200mの「逃げ」年度別成績である。表を見ればわかる通り、どの年度も低調な成績に終わっており、2200mでは前提として逃げ馬は不利と考えたほうがよさそうだ。2014年までは数値がわずかながら上昇しつつある傾向も見られたが、2015年に入ってからは、逃げた2頭はいずれも凡走に終わっている。週末からの2回中京でも過度の期待は禁物だろうか。

■表6 中京ダート1200mの「逃げ」年度別成績

年度 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
2012年 8- 7- 4- 9/28 28.6% 53.6% 67.9% 464% 347%
2013年 9- 7- 2-18/36 25.0% 44.4% 50.0% 183% 133%
2014年 9- 7- 2-13/31 29.0% 51.6% 58.1% 245% 203%
2015年 2- 2- 0- 2/ 6 33.3% 66.7% 66.7% 295% 160%

ここからはダートについて見ていこう。表6は、中京ダート1200mの「逃げ」年度別成績である。やはりと言うべきか、ダート短距離という条件だけあって、どの年度も非常に優秀な成績を収めており、2014年、2015年と数値がさらに上昇しつつある様子も見てとれる。そもそも前に行きたい馬が多い条件でもあり、実際にレースで逃げる馬を見抜くのが難しい面があるのも確かではあるが、それでもダート1200mでは逃げられそうな馬を積極的に狙ってみたいところだ。

■表7 中京ダート1400mの「逃げ」年度別成績

年度 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
2012年 10- 3- 2-20/35 28.6% 37.1% 42.9% 608% 139%
2013年 4-11- 2-25/42 9.5% 35.7% 40.5% 143% 129%
2014年 9- 1- 2-25/37 24.3% 27.0% 32.4% 169% 101%
2015年 0- 0- 2- 4/ 6 0.0% 0.0% 33.3% 0% 123%

2012/7/8 中京11R 東海TVプロキオンS(G3)1着 6番 トシキャンディ

表7は、中京ダート1400mの「逃げ」年度別成績である。2015年の単勝を除いて100%以上の回収率を残し、12年プロキオンSでは12番人気のトシキャンディが逃げ切って大穴をあけた激走例もある通り、ダート1400mも基本的には「逃げ」有利と考えていいだろう。ただし、ダート1200mに比べると成績に波があり、全体的に数値がダウンしていることも否定できないので、逃げ馬を過信しないほうがいいだろう。もうひとつ興味深いのが、2012〜2014年で共通して3着の数が非常に少ない点である。この傾向はダート1200mにも見られるが、こちらのダート1400mでより顕著に表れている。2015年に入ってからは連対例がなく、逆に好走例は3着が2回のみと逆の傾向が出つつあるのは気になるが、このコースで逃げ馬を狙う際には、3着に落ちるケースまでカバーする必要はないかもしれない。

■表8 中京ダート1800mの「逃げ」年度別成績

年度 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
2012年 11-11- 7-28/57 19.3% 38.6% 50.9% 88% 168%
2013年 20-13- 5-34/72 27.8% 45.8% 52.8% 156% 139%
2014年 11- 6- 7-35/59 18.6% 28.8% 40.7% 166% 116%
2015年 4- 1- 2- 6/13 30.8% 38.5% 53.8% 254% 130%

表8は、中京ダート1800mの「逃げ」年度別成績である。2012年の単勝を除いて100%以上の回収率を残しているように、このダート1800mでも「逃げ」は有利。そのなかでも隔年周期で波があり、今年2015年は好調の波に乗っているようだ。なお、このコースで行なわれるオープンクラスのレースとして、G2の東海S、オープン特別のジュライSに加えて、2014年からG1のチャンピオンズCも開催されるようになった。そして、これらのレースではまだ逃げ切って勝った馬が1頭もいない。さらに、重賞のチャンピオンズCと東海Sでは逃げ馬が2、3着に入った例すらないことも今後注目すべきポイントと言えるだろう。

ライタープロフィール

出川塁(でがわ るい)

1977年熊本県生まれ。上智大学文学部卒業後、出版社2社で競馬専門誌、競馬書籍の編集に携わり、2007年からフリーライターに。「競馬最強の法則」「サラブレ」「優駿」などへ寄稿するほか、出版社勤務時代を含めて制作に関わった競馬書籍は多数。馬券は単勝派だが、焼肉はタン塩派というわけではない。メインの競馬のほか、サッカーでも密かに活動中。

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