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第880回 いきなりスターホースが激突する注目の京都記念を読み解く

2015/2/12(木)

今週の目玉レースは、なんといってもキズナとハープスターが出走を予定する京都記念だ。この2頭のディープインパクト産駒による一騎打ちとなり、他馬は3着争いとなってしまうのか。それとも、2頭に割って入る馬や、2頭とも撃破する馬は現れるのか。過去10年のレース傾向から京都記念の行方を占ってみたい。データ分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 人気別成績

人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
1番人気 4-  3-  0-  3/ 10 40.0% 70.0% 70.0% 90% 83%
2番人気 2-  2-  3-  3/ 10 20.0% 40.0% 70.0% 97% 115%
3番人気 1-  2-  2-  5/ 10 10.0% 30.0% 50.0% 89% 98%
4番人気 0-  1-  1-  8/ 10 0.0% 10.0% 20.0% 0% 70%
5番人気 1-  1-  1-  7/ 10 10.0% 20.0% 30.0% 145% 105%
6番人気 2-  1-  0-  7/ 10 20.0% 30.0% 30.0% 435% 173%
7番人気以下 0-  0-  3- 58/ 61 0.0% 0.0% 4.9% 0% 39%

表1は人気別成績。1番人気は【4.3.0.4】という成績で、勝率40.0%、連対率70.0%は水準以上といえる。ただし近2年に限っては、13年のジャスタウェイが5着、14年のジェンティルドンナが6着と、1番人気馬が立て続けに期待を裏切っているのは少々気になるところではある。2番人気、3番人気も水準以上の数値を記録し、4〜6番人気の成績も悪くない。一方、7番人気以下の好走例は3着3回のみで、連対例は見当たらない。京都記念は上位人気馬を中心に買い目を組み、確実に的中を狙うレースといえそうだ。

■表2 脚質別成績

脚質 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
逃げ 1-  0-  2-  7/ 10 10.0% 10.0% 30.0% 343% 321%
先行 4-  3-  5- 28/ 40 10.0% 17.5% 30.0% 68% 65%
中団 4-  5-  1- 21/ 31 12.9% 29.0% 32.3% 71% 58%
後方 1-  1-  2- 34/ 38 2.6% 5.3% 10.5% 4% 27%
マクリ 0-  1-  0-  1/  2 0.0% 50.0% 50.0% 0% 80%
※脚質はTarget frontier JVによる分類

表2は脚質別成績。複勝率ベースで見ると「逃げ」「先行」「中団」はほぼ互角ながら、勝率と連対率では差がついており、「中団」「先行」「逃げ」の順で好成績となっている。「中団」から差し脚を発揮するタイプの馬を中心に、「先行」や「逃げ」の競馬をしそうな馬を絡めていくのが基本線となるだろう。差し馬は狙えるが、さらに位置どりが下がって「後方」になると好走率はかなりダウンするので、追い込み馬への過信は禁物だ。

■表3 年齢別成績

年齢 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
4歳 5-  2-  1- 20/ 28 17.9% 25.0% 28.6% 46% 46%
5歳 3-  1-  4- 19/ 27 11.1% 14.8% 29.6% 120% 87%
6歳 2-  7-  4- 26/ 39 5.1% 23.1% 33.3% 102% 98%
7歳以上 0-  0-  1- 26/ 27 0.0% 0.0% 3.7% 0% 50%

表3は年齢別成績。過去10年のうち4歳馬が半分の5勝を挙げており、勝率17.9%も年齢別でもっとも高い数値となっている。ただし、回収率は単複ともに46%と低く、穴の期待は薄い。4歳馬は上位人気に推された馬のみを狙いたい。5歳、6歳となるにつれて勝率は下がるが、複勝率は上昇しており、回収率もなかなか優秀。穴目の馬を狙うなら、5歳馬や6歳馬がいいだろう。6歳までは十分に狙えるが、7歳以上の馬は延べ27走で3着が1回あるのみと、かなり苦戦している。

■表4 前走クラス別成績

前走クラス 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
1000万下 0-  0-  0-  1/  1 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
1600万下 0-  1-  0-  9/ 10 0.0% 10.0% 10.0% 0% 34%
オープン特別 0-  1-  0- 12/ 13 0.0% 7.7% 7.7% 0% 15%
G3 2-  3-  1- 18/ 24 8.3% 20.8% 25.0% 52% 73%
G2 1-  1-  3- 29/ 34 2.9% 5.9% 14.7% 16% 64%
G1 4-  4-  6- 22/ 36 11.1% 22.2% 38.9% 130% 107%
海外 3-  0-  0-  0/  3 100.0% 100.0% 100.0% 676% 166%
※出走例のあるクラスのみ

表4は前走クラス別成績。前走で条件クラスに出走していた好走馬は、05年2着のトウショウナイトのみ。前走でオープン特別に出走していた好走馬も、13年2着のベールドインパクトのみとなっている。つまり、この2頭を除く延べ28頭の京都記念好走馬は、前走で重賞に出走していた馬ということだ(前走が海外レースの馬も含む)。前述したトウショウナイトは前走まで3連勝中、ベールドインパクトも前走のオープン特別を勝利していた。つまり、勢いに乗っている馬でもなければ、京都記念では前走で重賞に出走していた馬に狙いを定めるのがセオリーといえるだろう。そのなかでも前走G1出走馬が好成績を収めており、特に前走有馬記念出走馬は【4.2.4.9】、勝率21.1%、複勝率52.6%、単勝回収率247%、複勝回収率152%と非常に優秀だ。

■表5 前走G2・G3出走馬の前走斤量比別成績

斤量 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
今回減 2- 1- 0- 3/ 6 33.3% 50.0% 50.0% 248% 120%
増減なし 1- 2- 3-25/31 3.2% 9.7% 19.4% 10% 89%
今回増 0- 1- 1-19/21 0.0% 4.8% 9.5% 0% 20%

表5は、前走でG2かG3に出走していた馬に関して、前走と比べて「斤量減」「増減なし」「斤量増」となった馬の成績を比較したものである。この表を見ると、出走例は少ないものの、前走より「斤量減」の馬が絶好の狙い目となることが一目瞭然だろう。該当する馬がいれば要注目の存在となる。

■表6 前走G1出走馬の前走騎手別成績

前走騎手 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
同騎手 3- 2- 6-11/22 13.6% 22.7% 50.0% 203% 155%
乗り替わり 1- 2- 0-11/14 7.1% 21.4% 21.4% 17% 31%

表6は、前走でG1に出走していた馬に関して、前走と「同騎手」が騎乗した馬と、騎手が「乗り替わり」になった馬の成績を比較したものである。これを見ると、前走のG1出走時と同じ騎手を確保できた馬のほうが明らかに好成績ということがわかる。前走G1出走馬に関しては、「同騎手」の継続騎乗となる馬を重視したほうがいいだろう。

■表7 京都記念1〜3着馬の京都芝外回り実績

馬名 着順 人気 京都芝外回り重賞実績 京都芝外回り実績
05年 ナリタセンチュリー 1 2 1- 0- 0- 2/ 3 2- 0- 1- 3/ 6
トウショウナイト 2 6 出走経験なし 出走経験なし
ヒシミラクル 3 5 2- 1- 0- 0/ 3 2- 2- 1- 2/ 7
06年 シックスセンス 1 1 0- 0- 0- 3/ 3 0- 0- 0- 3/ 3
サクラセンチュリー 2 2 1- 0- 0- 1/ 2 2- 0- 3- 1/ 6
マーブルチーフ 3 7 1- 2- 0- 7/10 1- 2- 0- 8/11
07年 アドマイヤムーン 1 2 出走経験なし 出走経験なし
ポップロック 2 1 出走経験なし 1- 0- 2- 1/ 4
トウショウナイト 3 3 0- 1- 1- 2/ 4 0- 1- 1- 2/ 4
08年 アドマイヤオーラ 1 1 1- 1- 0- 0/ 2 1- 1- 0- 0/ 2
アドマイヤフジ 2 4 1- 0- 2- 2/ 5 2- 0- 2- 2/ 6
シルクフェイマス 3 11 2- 0- 1- 6/ 9 3- 0- 1- 7/11
09年 アサクサキングス 1 3 2- 0- 1- 0/ 3 2- 0- 1- 0/ 3
サクラメガワンダー 2 1 0- 0- 1- 1/ 2 2- 1- 1- 1/ 5
ヴィクトリー 3 9 0- 0- 0- 2/ 2 0- 0- 0- 2/ 2
10年 ブエナビスタ 1 1 0- 0- 1- 0/ 2 0- 0- 2- 0/ 2
ジャガーメイル 2 3 0- 0- 0- 2/ 2 0- 0- 0- 2/ 2
ドリームジャーニー 3 2 0- 0- 1- 1/ 2 0- 0- 1- 1/ 2
11年 トゥザグローリー 1 1 0- 0- 0- 1/ 1 1- 0- 0- 1/ 2
メイショウベルーガ 2 5 2- 1- 0- 3/ 6 4- 1- 0- 3/ 8
ヒルノダムール 3 2 0- 1- 0- 1/ 2 1- 1- 0- 1/ 3
12年 トレイルブレイザー 1 5 0- 0- 0- 1/ 1 1- 1- 0- 2/ 4
ダークシャドウ 2 1 出走経験なし 0- 1- 0- 0/ 1
ヒルノダムール 3 3 1- 1- 1- 1/ 4 2- 1- 1- 1/ 5
13年 トーセンラー 1 6 1- 0- 1- 1/ 3 2- 0- 1- 1/ 4
ベールドインパクト 2 3 0- 1- 1- 1/ 3 0- 1- 1- 1/ 3
ショウナンマイティ 3 2 0- 0- 0- 1/ 1 1- 0- 0- 1/ 2
14年 デスペラード 1 6 0- 0- 0- 3/ 3 2- 0- 0- 2/ 4
トーセンラー 2 2 3- 1- 2- 1/ 7 4- 1- 2- 1/ 8
アンコイルド 3 4 0- 1- 0- 0/ 1 0- 1- 0- 0/ 1

表7は、過去10年の京都記念1〜3着馬に関して、京都記念が行なわれる「京都芝外回り」における重賞実績と全実績を示したものである(いずれも出走時点)。延べ30頭の好走馬のなかで京都芝外回り重賞に出走したことがなかった4頭を除き、26頭のうち19頭は京都芝外回り重賞で3着以内に入った実績を持っていた。また、京都芝外回り重賞で3着以内の実績を持たなかった7頭にしても、全成績で見れば京都芝外回りで1着の実績を持つ馬が4頭いた。やはり、京都記念と同じ「京都芝外回り」の実績を持っているに越したことはなく、重賞3着以内の実績があれば信頼性がさらに増すと判断したい。

一方、京都芝外回りの出走経験がありながら好走実績がなく、それでも京都記念で好走を果たした馬も、06年2着のシックスセンス、09年3着のヴィクトリー、10年2着のジャガーメイルと3頭いる。もっとも、シックスセンスは皐月賞と香港ヴァーズで2着、ヴィクトリーは皐月賞1着、ジャガーメイルも香港ヴァーズ3着と、出走時点でG1好走実績を持っていた。京都芝外回り実績がなくても好走するためには、G1でも通用するだけの高い能力が求められるということだろう。

【結論】

■表8 2015年京都記念登録馬

馬名 京都芝外回り重賞実績 京都芝外回り実績
アクションスター 0- 0- 0- 6/ 6 0- 0- 1- 6/ 7
キズナ 1- 0- 0- 1/ 2 3- 0- 0- 1/ 4
スズカデヴィアス 0- 0- 0- 1/ 1 1- 0- 0- 2/ 3
トウシンモンステラ 0- 0- 0- 1/ 1 1- 1- 1- 1/ 4
ノーステア 出走経験なし 出走経験なし
ハープスター 出走経験なし 出走経験なし
ハギノハイブリッド 1- 0- 0- 2/ 3 1- 0- 0- 3/ 4
ヒラボクディープ 0- 0- 0- 1/ 1 0- 0- 0- 1/ 1
マイネルディーン 出走経験なし 出走経験なし
ラブイズブーシェ 0- 0- 0- 1/ 1 0- 0- 0- 3/ 3
ラブリーデイ 出走経験なし 出走経験なし
レッドデイヴィス 1- 0- 0- 5/ 6 1- 0- 0- 5/ 6

2014/4/6 阪神11R 産経大阪杯(G2)1着 7番 キズナ

2014/8/24 札幌11R 札幌記念(G2)1着 8番 ハープスター

まずは、大きな注目を集めるキズナハープスターから触れるべきだろう。今年の京都記念登録馬のうち、好走率の高い「前走G1出走馬」に該当するのはこの2頭だけ。また、前走G1出走馬の場合、前走と「同騎手」が騎乗したケースのほうが明らかに好成績というデータもあった。本稿執筆時点では両馬ともに前走と同じ騎手が騎乗する予定となっており、この点では差がつかない。

差があるのは、京都芝外回りコースの実績だ。キズナは京都新聞杯1着を含む4戦3勝と、京都芝外回りを得意としている。対してハープスターは出走経験なし。この場合でもG1実績を持っていれば好走例があるとはいえ、キズナより上とするわけにもいかないだろう。昨年の天皇賞・春4着後に故障が判明し、約9カ月ぶりの出走となるローテーション上の不利を差し引いても、本稿ではキズナを上位にとってみたい。

前走G2・G3出走馬に関しては、前走より「斤量減」となる馬が狙い目というデータがあった。このデータから浮上するのはラブリーデイ、ラブイズブーシェ、レッドデイヴィスの3頭。ただし、ラブイズブーシェは京都芝外回りに3回出走して好走したことが1回もなく、レッドデイヴィスは好走率が低い7歳以上に該当している。したがってこの組では、中山金杯で初重賞制覇を飾って勢いに乗るラブリーデイを上位としたい。もう1頭挙げるとすればハギノハイブリッド。前走より斤量増というのはマイナスだが、同条件の京都新聞杯勝ち馬で、京都芝外回りコースで重賞勝ちの実績は無視できない。

 

ライタープロフィール

出川塁(でがわ るい)

1977年熊本県生まれ。上智大学文学部卒業後、出版社2社で競馬専門誌、競馬書籍の編集に携わり、2007年からフリーライターに。「競馬最強の法則」「サラブレ」「優駿」などへ寄稿するほか、出版社勤務時代を含めて制作に関わった競馬書籍は多数。馬券は単勝派だが、焼肉はタン塩派というわけではない。メインの競馬のほか、サッカーでも密かに活動中。

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