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第879回 産駒が3歳を迎え、さらに躍進しそうなハービンジャーを徹底研究!

2015/2/9(月)

2015/1/18 中山11R 京成杯(G3)1着 17番 ベルーフ

昨年夏にデビューした初年度産駒が次々と勝ち上がり、今年1月の京成杯で重賞初勝利(勝ち馬ベルーフ)を飾るなど、大きな注目を集めている種牡馬がハービンジャーだ。初年度産駒が3歳になったばかりではあるが、種牡馬の傾向を早く把握できればできるほど、馬券では有利になることも間違いない。実際、ハービンジャー産駒のデータを調べたところ、現時点でも多くのファクターで明確な傾向が出ていることがわかった。集計対象は、2015年2月1日までにハービンジャー産駒が出走した全レース。データ分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 芝ダート別成績

馬場 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
全体 26- 26- 27-170/249 10.4% 20.9% 31.7% 37% 74%
25- 24- 23-150/222 11.3% 22.1% 32.4% 41% 75%
ダート 1- 2- 4-20/27 3.7% 11.1% 25.9% 8% 63%

表1は、ハービンジャー産駒の全体成績、芝のレースにおける成績、ダートにおける成績をそれぞれ示したものである。芝とダートの数値を比較すると、勝率、連対率、複勝率、単勝回収率、複勝回収率の5項目すべてで芝のほうが高い。欧州の芝路線で活躍した現役時代の戦績が示す通り、その産駒も芝に向いた馬が多いと考えて間違いないだろう。

■表2 牡牝別成績

性別 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
牡馬 20- 22- 17- 90/149 13.4% 28.2% 39.6% 43% 94%
牝馬 6-  4- 10- 80/100 6.0% 10.0% 20.0% 28% 44%

表2は、牡牝別成績。なお、集計期間内にセン馬として出走したハービンジャー産駒は1頭もいなかった。この表を見ると、5項目の数値はすべて牡馬のほうが高いことがわかる。少なくとも現時点では牡馬のほうが活躍しているようだ。

■表3 人気別成績

人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
1番人気 15-  4-  4-  5/ 28 53.6% 67.9% 82.1% 114% 111%
2番人気 5- 10-  2- 14/ 31 16.1% 48.4% 54.8% 56% 80%
3番人気 5-  3-  8- 12/ 28 17.9% 28.6% 57.1% 108% 90%
4番人気 0-  3-  1- 14/ 18 0.0% 16.7% 22.2% 0% 47%
5番人気 1-  2-  4- 22/ 29 3.4% 10.3% 24.1% 46% 78%
6番人気 0-  1-  4- 12/ 17 0.0% 5.9% 29.4% 0% 83%
7番人気 0-  0-  1- 14/ 15 0.0% 0.0% 6.7% 0% 16%
8番人気 0-  1-  1- 20/ 22 0.0% 4.5% 9.1% 0% 47%
9番人気 0-  2-  0- 11/ 13 0.0% 15.4% 15.4% 0% 72%
10番人気 0-  0-  0- 17/ 17 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
11番人気 0-  0-  0- 10/ 10 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
12番人気 0-  0-  0-  5/  5 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
13番人気 0-  0-  2-  5/  7 0.0% 0.0% 28.6% 0% 508%
14番人気 0-  0-  0-  3/  3 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
15番人気 0-  0-  0-  3/  3 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
16番人気 0-  0-  0-  2/  2 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
17番人気 0-  0-  0-  0/  0          
18番人気 0-  0-  0-  1/  1 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

表3は、人気別成績。この表を見て最初に気づくのが1番人気の成績が抜群ということだ。1番人気の標準的な勝率は30%強といったところなので、ハービンジャーの勝率53.6%は非常に優秀といえる。ただし、1番人気を背負えばしっかり勝ち切れる一方で、2番人気は1着5回に対して2着10回と2着どまりのケースが多く、過信は禁物だ。むしろ2番人気以上に狙ってみたいのは、2番人気以上の勝率、複勝率をマークし、回収率も優秀な3番人気だろう。

これまでにマークした26勝のうち25勝が1〜3番人気時のものと、好走例が上位人気時に集中している点にも注目したい。4番人気以下での1着はわずかに1回のみで、総じて厳しい数値が並んでいる。これから産駒の数が増え、年齢を重ねていけば穴馬タイプのハービンジャー産駒も出てくるだろうが、現時点では上位人気馬を中心に狙うのが無難だ。

■表4 距離別成績

距離 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
1000m〜1300m 0-  1-  0- 11/ 12 0.0% 8.3% 8.3% 0% 66%
1400m〜1600m 5-  6-  8- 53/ 72 6.9% 15.3% 26.4% 39% 76%
1700m〜2000m 19- 19- 17-101/156 12.2% 24.4% 35.3% 35% 73%
2100m〜2400m 2-  0-  2-  5/  9 22.2% 22.2% 44.4% 103% 80%
2500m〜 0-  0-  0-  0/  0          

表4は(ある程度のゾーンに区切っての)距離別成績で、ハービンジャー産駒は距離が長くなるほど安定した成績を収めていることが一目瞭然となっている。勝率と複勝率は、距離が延びるのに比例して高い数値が出ており、連対率もほぼ同じような傾向にある。3000m級のレースはともかくとして、ハービンジャー産駒がこれまでに出走した最長距離の2400mまでに関しては、距離は長ければ長いほどプラスと考えてよさそうだ。

■表5 前走距離比別成績

前走との距離比 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
今回短縮 0-  1-  1- 28/ 30 0.0% 3.3% 6.7% 0% 11%
同距離 7-  6- 11- 45/ 69 10.1% 18.8% 34.8% 34% 103%
今回延長 5-  9-  4- 34/ 52 9.6% 26.9% 34.6% 32% 64%

もうひとつ、距離に関して非常に興味深い傾向が出ているので紹介したい。表5は、前走と比べて距離が短縮、同距離、延長した場合の成績を比較したもの。ご覧の通り、「同距離」や「今回延長」に比べて「今回短縮」の成績がかなり落ちてしまうのである。「今回短縮」で1着になった馬はおらず、2、3着が1回ずつあるのみ。ちなみに、昨年の阪神ジュベナイルフィリーズで1番人気に推されたものの8着に敗れたロカも「今回短縮」に該当していた(前走:京都芝1800m→今走:阪神芝1600m)。距離短縮となるハービンジャー産駒にはリスクが伴うことを覚えておきたい。

■表6 競馬場別成績(芝のみ・複勝率順)

競馬場 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
函館 1-  0-  0-  0/  1 100.0% 100.0% 100.0% 270% 140%
中京 0-  2-  2-  3/  7 0.0% 28.6% 57.1% 0% 112%
阪神 4-  5-  4- 21/ 34 11.8% 26.5% 38.2% 60% 62%
中山 5-  3-  3- 21/ 32 15.6% 25.0% 34.4% 43% 54%
札幌 4-  1-  1- 12/ 18 22.2% 27.8% 33.3% 62% 57%
京都 7-  6-  7- 43/ 63 11.1% 20.6% 31.7% 42% 111%
東京 2-  2-  5- 22/ 31 6.5% 12.9% 29.0% 31% 63%
小倉 0-  2-  0-  5/  7 0.0% 28.6% 28.6% 0% 37%
新潟 2-  1-  1- 12/ 16 12.5% 18.8% 25.0% 40% 46%
福島 0-  2-  0- 11/ 13 0.0% 15.4% 15.4% 0% 76%

表6は、競馬場別成績。なお、表1の項で確認した通り、ハービンジャー産駒は芝向きの傾向が明らかなので、ここでは芝に限った成績を掲載した。複勝率ベースで上位の5競馬場(函館、中京、阪神、中山、札幌)と、下位の5競馬場(京都、東京、小倉、新潟、福島)に分けると興味深い傾向が見えてくる。複勝率上位の5競馬場の内訳は、函館、札幌は洋芝コース、中京、阪神、中山は直線に急坂が設置されているコースと、パワーやスタミナを要するコースが占めた。一方、複勝率下位の5競馬場は、直線が平坦か、坂が設置されていても緩やかな競馬場が並んでいる。このデータは、表4で述べた距離は長いほどプラスという傾向や、表5で確認した距離短縮が手という傾向ともリンクしていると考えられ、ハービンジャー産駒の特徴がよく表れているといえるだろう。

■表7 休み明けn戦目別成績

間隔 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
休み明け初戦 1-  2-  1- 17/ 21 4.8% 14.3% 19.0% 10% 36%
休み明け2戦目 0-  2-  2-  9/ 13 0.0% 15.4% 30.8% 0% 48%
休み明け3戦目 2-  0-  1-  5/  8 25.0% 25.0% 37.5% 150% 46%
休み明け4戦目 0-  1-  0-  1/  2 0.0% 50.0% 50.0% 0% 80%
休み明け5戦目 0-  0-  0-  1/  1 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
休み明け6戦目〜 0-  0-  0-  0/  0          

一般的に、休み明け初戦で競走馬を完調に仕上げるのは難しく、休み明け2戦目、3戦目とレースを使うごとに調子を上げていくものとされている。そこで、ハービンジャー産駒は休み明け何戦目の成績がいいのかを調べたのが表7である。なお、ここでは「前走から中9週以上」で出走した場合を休み明け初戦と定義した。たとえば、前走から中9週で出走した場合は休み明け初戦となり、そこから中8週以内の間隔で次走に出走すれば休み明け2戦目、中9週(以上)の間隔が開けば再び休み明け初戦、といった要領となる。

表7を連対率や複勝率ベースで見ると、ハービンジャー産駒は休み明け初戦より2戦目、休み明け2戦目より3戦目と、レースを使われるごとに数値を上昇させていることがわかるはずだ。2例のみだが、叩き4戦目の複勝率は50.0%に達している。このデータから、ハービンジャーは長距離戦を得意とする種牡馬に多い「叩き良化型」に該当すると考えていいだろう。

■表8 母父別成績

母父 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
サンデーサイレンス系 23- 18- 20-124/185 12.4% 22.2% 33.0% 46% 78%
サンデーサイレンス系以外 3- 8- 7-46/64 4.7% 17.2% 28.1% 10% 60%

表8は、母父にサンデーサイレンス系の種牡馬を持つハービンジャー産駒と、母父にサンデーサイレンス系以外の種牡馬を持つハービンジャー産駒の成績を比較したものである。注目すべきは、全26勝のうち23勝を母父サンデーサイレンス系の産駒が占めていること。勝率を見ても、母父サンデーサイレンス系の勝率12.4%に対して、母父非サンデーサイレンス系は勝率4.7%と大きな差がついている。1着に勝ち切るという点では、母父にサンデーサイレンス系の種牡馬を持つハービンジャー産駒のほうが優勢と考えて間違いない。

ライタープロフィール

出川塁(でがわ るい)

1977年熊本県生まれ。上智大学文学部卒業後、出版社2社で競馬専門誌、競馬書籍の編集に携わり、2007年からフリーライターに。「競馬最強の法則」「サラブレ」「優駿」などへ寄稿するほか、出版社勤務時代を含めて制作に関わった競馬書籍は多数。馬券は単勝派だが、焼肉はタン塩派というわけではない。メインの競馬のほか、サッカーでも密かに活動中。

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