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第877回 冬の東京ダートの種牡馬傾向は?

2015/2/2(月)

冬場に注目されるのがダート競馬。月末にはG1のフェブラリーSが控えており、また降雪により芝からダート変更となる場合もありうる時期だ。根岸Sはすでに終わったが、今開催全般の東京ダートを考える意味で、1〜2月の傾向を調査した。特に種牡馬傾向に絞って今回は考えてみたい。データ分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 1〜2月の東京ダート1300m・種牡馬成績(10年以降)

順位 種牡馬 着別度数 勝率 連対率 複勝率
1 ファスリエフ 3- 0- 2- 9/14 21.4% 21.4% 35.7%
2 アドマイヤマックス 3- 0- 0- 4/ 7 42.9% 42.9% 42.9%
3 キングヘイロー 2- 2- 2- 7/13 15.4% 30.8% 46.2%
4 マイネルラヴ 2- 0- 1-12/15 13.3% 13.3% 20.0%
5 バゴ 2- 0- 0- 2/ 4 50.0% 50.0% 50.0%
6 ブライアンズタイム 1- 2- 1- 6/10 10.0% 30.0% 40.0%
7 タイキシャトル 1- 1- 2- 9/13 7.7% 15.4% 30.8%
8 アフリート 1- 1- 0- 3/ 5 20.0% 40.0% 40.0%
9 スウェプトオーヴァーボード 1- 1- 0- 5/ 7 14.3% 28.6% 28.6%
10 クロフネ 1- 1- 0- 5/ 7 14.3% 28.6% 28.6%
11 デュランダル 1- 0- 0- 8/ 9 11.1% 11.1% 11.1%
12 ダンスインザダーク 1- 0- 0- 5/ 6 16.7% 16.7% 16.7%
13 ストラヴィンスキー 1- 0- 0- 3/ 4 25.0% 25.0% 25.0%
14 アドマイヤコジーン 1- 0- 0- 3/ 4 25.0% 25.0% 25.0%
15 ゼンノロブロイ 1- 0- 0- 1/ 2 50.0% 50.0% 50.0%
16 Tapit 1- 0- 0- 1/ 2 50.0% 50.0% 50.0%
17 Bernardini 1- 0- 0- 1/ 2 50.0% 50.0% 50.0%
18 サムライハート 1- 0- 0- 0/ 1 100.0% 100.0% 100.0%
19 Galileo 1- 0- 0- 0/ 1 100.0% 100.0% 100.0%
20 Cherokee Run 1- 0- 0- 0/ 1 100.0% 100.0% 100.0%

東京ダートのレースを距離別に区分すると、1300m、1400m、1600m、2100m、2400mの条件がある。この内鞍数が少ない2400mは今回割愛し、残りの距離条件ごとに種牡馬成績を集計。そこから何が読み取れるかを考えるという試みだ。集計期間は10年以降の5年分。本稿執筆の関係で、今年1/25開催終了時点までとした。

まず表1は東京ダート1300mの種牡馬成績。着別度数で上位20頭(以下同様)の種牡馬を記載した。上位の顔ぶれを見てすぐわかるのは、現役時代にスプリントG1で実績を残した馬が多いという点。アドマイヤマックス、キングヘイロー、マイネルラヴ、タイキシャトル、デュランダルといったところだ。それらの馬を押さえて1位となったのがファスリエフ。内国産馬ではないので馴染みは薄いかもしれないが、現役時代はヨーロッパで走り、5戦5勝。G1勝利は2つで、いずれも1200m(6F)戦だった。スプリント能力が高い産駒が多いことはうなずける。1300mという中途半端な距離のレースだが、1200m以下のレースで適性がありそうなスピードタイプの産駒が活躍できる場所と言えそうだ。父の現役時代の姿・イメージを忠実に想像する考えでいいだろう。

■表2 1〜2月の東京ダート1400m・種牡馬成績(10年以降)

順位 種牡馬 着別度数 勝率 連対率 複勝率
1 ゴールドアリュール 7- 1- 5-29/42 16.7% 19.0% 31.0%
2 プリサイスエンド 4- 1- 3-15/23 17.4% 21.7% 34.8%
3 サウスヴィグラス 3- 3- 2-22/30 10.0% 20.0% 26.7%
4 クロフネ 3- 3- 1-54/61 4.9% 9.8% 11.5%
5 スペシャルウィーク 3- 2- 1- 6/12 25.0% 41.7% 50.0%
6 ファスリエフ 3- 1- 5-15/24 12.5% 16.7% 37.5%
7 スウェプトオーヴァーボード 3- 1- 2-19/25 12.0% 16.0% 24.0%
8 Tapit 3- 0- 1- 4/ 8 37.5% 37.5% 50.0%
9 フジキセキ 2- 3- 5-34/44 4.5% 11.4% 22.7%
10 ネオユニヴァース 2- 3- 4-21/30 6.7% 16.7% 30.0%
11 シンボリクリスエス 2- 3- 0-25/30 6.7% 16.7% 16.7%
12 ダイワメジャー 2- 2- 2-16/22 9.1% 18.2% 27.3%
13 マンハッタンカフェ 2- 2- 2- 9/15 13.3% 26.7% 40.0%
14 タイキシャトル 2- 2- 0-12/16 12.5% 25.0% 25.0%
15 ノボジャック 2- 1- 0- 6/ 9 22.2% 33.3% 33.3%
16 キングヘイロー 2- 1- 0-15/18 11.1% 16.7% 16.7%
17 サクラバクシンオー 2- 0- 3-14/19 10.5% 10.5% 26.3%
18 デュランダル 2- 0- 2-17/21 9.5% 9.5% 19.0%
19 ブラックホーク 2- 0- 1- 4/ 7 28.6% 28.6% 42.9%
20 ワイルドラッシュ 2- 0- 1-19/22 9.1% 9.1% 13.6%

2010/1/31 東京11R 根岸ステークス(G3)1着 8番 グロリアスノア

続いて表2は東京ダート1400mの種牡馬成績。1300mと比較し、わずか100mの差のコースだが、種牡馬の顔ぶれはだいぶ変わる。1位はゴールドアリュール、2位はプリサイスエンド、3位はサウスヴィグラス。いずれも現役時代にダートで強かった馬たちだ。1200mで強かったアドマイヤマックスやキングヘイローが芝馬であったことを考えると対照的だ。プリサイスエンドはG1勝ちこそなかったが、アメリカのダート短距離で活躍。日本で走った代表産駒はグロリアスノアで、同馬は10年の根岸Sを制した。4位のクロフネも最終的にはダートで頂点を極めた馬であり、ダートの適性が高いタイプだ。

■表3 1〜2月の東京ダート1600m・種牡馬成績(10年以降)

順位 種牡馬 着別度数 勝率 連対率 複勝率
1 クロフネ 8- 5- 3-55/71 11.3% 18.3% 22.5%
2 ブライアンズタイム 7- 3- 6-29/45 15.6% 22.2% 35.6%
3 フジキセキ 6- 5- 1-30/42 14.3% 26.2% 28.6%
4 マンハッタンカフェ 5- 6- 1-18/30 16.7% 36.7% 40.0%
5 ゴールドアリュール 5- 3- 3-45/56 8.9% 14.3% 19.6%
6 ネオユニヴァース 5- 1- 6-49/61 8.2% 9.8% 19.7%
7 ワイルドラッシュ 5- 0- 0-22/27 18.5% 18.5% 18.5%
8 アグネスタキオン 3- 4- 5-21/33 9.1% 21.2% 36.4%
9 ゼンノロブロイ 3- 4- 5-22/34 8.8% 20.6% 35.3%
10 キングヘイロー 3- 2- 0-16/21 14.3% 23.8% 23.8%
11 フレンチデピュティ 3- 1- 1-17/22 13.6% 18.2% 22.7%
12 シンボリクリスエス 2- 4- 3-51/60 3.3% 10.0% 15.0%
13 メイショウボーラー 2- 2- 0- 6/10 20.0% 40.0% 40.0%
14 バブルガムフェロー 2- 1- 2- 3/ 8 25.0% 37.5% 62.5%
15 ダンスインザダーク 2- 0- 3-10/15 13.3% 13.3% 33.3%
16 デュランダル 2- 0- 0-16/18 11.1% 11.1% 11.1%
17 Indian Charlie 2- 0- 0- 1/ 3 66.7% 66.7% 66.7%
18 キングカメハメハ 1- 9- 4-40/54 1.9% 18.5% 25.9%
19 ロージズインメイ 1- 4- 3-18/26 3.8% 19.2% 30.8%
20 トワイニング 1- 4- 0- 6/11 9.1% 45.5% 45.5%

2001/11/24 東京11R ジャパンカップダート(G1)1着 9番 クロフネ

続いて表3は東京ダート1600mの種牡馬成績。1位はクロフネとなった。前述したように本馬自身の印象としてはダート馬なのだが、実際の産駒を調べると、中央のダートG1を制した馬はまだ出ていない。代表産駒はスリープレスナイト、カレンチャン、ホエールキャプチャ、フサイチリシャールらで、芝1600m以下のG1で勝ち馬を出している。2位以下のブライアンズタイム、フジキセキも、芝のG1馬を出している。単に芝向きというだけでなく、G1馬を輩出できるような能力が要求されている。4位のマンハッタンカフェもヒルノダムールやレッドディザイアを輩出。そして、ダートではグレープブランデーがフェブラリーSを制覇している。

ネオユニヴァース、ゼンノロブロイ、アグネスタキオンといったところもトップ10に入っており、芝のG1でも通用するサンデーサイレンス系の種牡馬が強い特徴がある。別系統ではワイルドラッシュ、Indian Charlieといったところの勝率が高く、一発の魅力がある種牡馬として覚えておきたい。

■表4 1〜2月の東京ダート2100m・種牡馬成績(10年以降)

順位 種牡馬 着別度数 勝率 連対率 複勝率
1 アグネスタキオン 3- 1- 2-12/18 16.7% 22.2% 33.3%
2 ジャングルポケット 3- 1- 1-13/18 16.7% 22.2% 27.8%
3 キングカメハメハ 2- 2- 2-19/25 8.0% 16.0% 24.0%
4 ロージズインメイ 2- 2- 1-16/21 9.5% 19.0% 23.8%
5 アルカセット 2- 1- 1-12/16 12.5% 18.8% 25.0%
6 ステイゴールド 2- 1- 0- 5/ 8 25.0% 37.5% 37.5%
7 ゼンノロブロイ 2- 0- 1-11/14 14.3% 14.3% 21.4%
8 スズカマンボ 2- 0- 1- 4/ 7 28.6% 28.6% 42.9%
9 ティンバーカントリー 2- 0- 0-14/16 12.5% 12.5% 12.5%
10 ゴールドアリュール 2- 0- 0-12/14 14.3% 14.3% 14.3%
11 シンボリクリスエス 1- 3- 0-16/20 5.0% 20.0% 20.0%
12 スパイキュール 1- 2- 1- 2/ 6 16.7% 50.0% 66.7%
13 ネオユニヴァース 1- 1- 3-13/18 5.6% 11.1% 27.8%
14 マンハッタンカフェ 1- 1- 1- 6/ 9 11.1% 22.2% 33.3%
15 アドマイヤドン 1- 1- 1- 1/ 4 25.0% 50.0% 75.0%
16 ホワイトマズル 1- 0- 1- 7/ 9 11.1% 11.1% 22.2%
17 スウェプトオーヴァーボード 1- 0- 0- 6/ 7 14.3% 14.3% 14.3%
18 フジキセキ 1- 0- 0- 4/ 5 20.0% 20.0% 20.0%
19 アグネスデジタル 1- 0- 0- 2/ 3 33.3% 33.3% 33.3%
20 シルバーチャーム 1- 0- 0- 1/ 2 50.0% 50.0% 50.0%

表4は東京ダート2100mの種牡馬成績。かつてはジャパンカップが行われていた舞台であり、1600m同様に芝のG1馬を輩出できるような底力を持つ馬が並ぶ。ただ、1位のアグネスタキオン2位のジャングルポケットは、芝のG1馬が中心で、中央のダートG1優勝馬は出していない。自身の現役時代は2000〜2400mのG1で活躍。3位キングカメハメハはダービーを制覇。4位ロージズインメイはドバイワールドカップを制覇。5位のアルカセットはJCを制しており、国内外の中距離G1優勝馬が強い。ダートでは長丁場にあたる2100mという特性上、中長距離の適性がかなり問われる舞台だと言えそうだ。

■表5 1〜2月の東京ダートの種牡馬成績まとめ(10年以降)

順位 種牡馬 1300m 1400m 1600m 2100m
1 ゴールドアリュール 圏外 1 5 10
2 クロフネ 10 4 1 圏外
3 フジキセキ 圏外 9 3 圏外
4 ネオユニヴァース 圏外 10 6 13
5 ブライアンズタイム 6 圏外 2 圏外
6 マンハッタンカフェ 圏外 13 4 14
7 アグネスタキオン 圏外 圏外 8 1
8 ゼンノロブロイ 15 圏外 9 7
9 キングヘイロー 3 16 10 圏外
10 ワイルドラッシュ 圏外 20 7 圏外
11 シンボリクリスエス 圏外 11 12 11
12 ファスリエフ 1 6 圏外 圏外
13 プリサイスエンド 圏外 2 圏外 圏外
14 スウェプトオーヴァーボード 9 7 圏外 17
15 デュランダル 11 18 16 圏外
16 Tapit 16 8 圏外 圏外
17 キングカメハメハ 圏外 圏外 18 3
18 スペシャルウィーク 圏外 5 圏外 圏外
19 サウスヴィグラス 圏外 3 圏外 圏外
20 スパイキュール 圏外 圏外 圏外 12

最後にこれまでのまとめとして表5を示した。同一の集計期間で、東京ダート全レースにおいて勝ち鞍が多い順番に上位20の種牡馬を記載した。それらの馬を対象に、1300m、1400m、1600m、2100mの4部門における順位を記してみることにした。

まず1位のゴールドアリュールだが、7勝をマークした1400mでは1位だったが、1600mでは5位、2100mでは10位という結果。1300mでは圏外だった。産駒の狙いどころとしては、明らかに1400mがベストであろうということが言える。2位のクロフネは距離を伸ばすにつれて成績を上げており、1600mで1位だった。しかし、2100mでは圏外。東京ダートの2100mでは大きな割り引きが必要だと言えそうだ。

このようにすべての部門でランクインした馬はおらず、成績が大きく下がる距離部必ず見受けられる。1300mで1位だったファスリエフも1400mでは6位に踏みとどまるも、1600m以上では圏外だ。ブライアンズタイムやマンハッタンカフェは長距離の印象があるかと思われるが、実際に強いのは1600mだった。11位のシンボリクリスエスは、1300mは苦手だが、その他の距離は中位で横並びの成績。キングカメハメハは、1300〜1400は圏外。1600mではそれほど強いわけではなく、2100mの方が適性はありそう。その他の馬に関しても、大まかながら産駒の距離適性をつかむことができるだろう。

ライタープロフィール

小田原智大(おだわら ともひろ)

1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。
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