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第869回 初の全国リーディング獲得! 2014年の矢作芳人厩舎を分析

2015/1/5(月)

昨年、中央競馬の全国リーディングトレーナーとなったのが栗東・矢作芳人厩舎。09年に関西リーディングトレーナーとなっているが、全国リーディングのタイトルは初の快挙となった。そんな同厩舎の昨年一年間の成績を振り返っていくことにする。データ分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 2014年調教師別着別度数

順位 調教師 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収率 複回収率
1 (栗)矢作芳人 54- 32- 48-389/523 10.3% 16.4% 25.6% 103 85
2 (美)藤沢和雄 53- 46- 37-176/312 17.0% 31.7% 43.6% 105 101
3 (栗)角居勝彦 51- 44- 34-213/342 14.9% 27.8% 37.7% 64 85
4 (栗)池江泰寿 49- 42- 44-248/383 12.8% 23.8% 35.2% 56 73
5 (栗)松田博資 49- 36- 43-259/387 12.7% 22.0% 33.1% 87 84
6 (栗)藤原英昭 44- 43- 42-150/279 15.8% 31.2% 46.2% 51 85
7 (栗)音無秀孝 43- 44- 32-256/375 11.5% 23.2% 31.7% 74 83
8 (栗)須貝尚介 41- 35- 20-204/300 13.7% 25.3% 32.0% 94 82
9 (栗)安田隆行 40- 42- 36-236/354 11.3% 23.2% 33.3% 56 68
10 (栗)松永幹夫 38- 33- 27-190/288 13.2% 24.7% 34.0% 85 89

表1は2014年の調教師別着別度数を示したもの。JRAのレースで54勝をマークした矢作芳人厩舎が1位となった。以下、2位は藤沢和雄厩舎、3位が角居勝彦厩舎と続いている。注目すべき点は勝ち鞍もさることながら、圧倒的な出走回数の多さだろう。一年間で523回の出走を記録。2位の藤沢厩舎と比較し、約1.6倍の出走回数があった。その他、トップ10に入った厩舎と比較しても図抜けて多い。400回を記録している厩舎すらないことを考えると、驚異的な多さだ。昨年末、有馬記念の週にのべ16頭もの出走ラッシュを試み、タイトル奪取につなげたわけだが、矢作厩舎は元々出走回数が多い厩舎だった。

勝率は10.3%で、トップ10の中では最も低い数値。連対率も16.4%と低い。好走率の高さという意味では2位の藤沢厩舎の方がかなり優秀と言える。それでも圧倒的な回転率の高さは、なかなか真似ができるものではないだろう。競走馬には怪我や病気がつきものだし、調子を維持しなければならない。単勝回収率は100%を超えており、勝負になっている馬を数多く出走させてきた証拠だと言える。

■表2 矢作芳人厩舎の月別成績(2014年)

着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収率 複回収率
1月 10-  3-  2- 24/ 39 25.6% 33.3% 38.5% 265 171
2月 4-  0-  5- 30/ 39 10.3% 10.3% 23.1% 38 101
3月 3-  1-  3- 40/ 47 6.4% 8.5% 14.9% 35 49
4月 4-  3-  5- 28/ 40 10.0% 17.5% 30.0% 80 72
5月 3-  5-  1- 41/ 50 6.0% 16.0% 18.0% 28 77
6月 4-  2-  5- 38/ 49 8.2% 12.2% 22.4% 77 100
7月 6-  1-  4- 35/ 46 13.0% 15.2% 23.9% 127 56
8月 6-  3-  7- 29/ 45 13.3% 20.0% 35.6% 85 96
9月 2-  1-  4- 24/ 31 6.5% 9.7% 22.6% 34 62
10月 5-  3-  4- 29/ 41 12.2% 19.5% 29.3% 317 112
11月 3-  6-  3- 38/ 50 6.0% 18.0% 24.0% 77 73
12月 4-  4-  5- 33/ 46 8.7% 17.4% 28.3% 96 63
1〜3月 17-  4- 10- 94/125 13.6% 16.8% 24.8% 108 103
4〜6月 11- 10- 11-107/139 7.9% 15.1% 23.0% 61 83
7〜9月 14-  5- 15- 88/122 11.5% 15.6% 27.9% 88 72
10〜12月 12- 13- 12-100/137 8.8% 18.2% 27.0% 155 81

表2は月別成績。振り返ると、新年最初の1月に10勝。早々にスタートダッシュに成功し、その後はコンスタントに勝ち鞍を重ねた。一年を通じて未勝利だった月がなかったこともリーディングに輝いた秘訣だろう。1月以外では、7〜8月の夏場の活躍が目立った。

■表3 矢作芳人厩舎の競馬場別成績(2014年)

場所 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収率 複回収率
札幌 5-  1-  6- 25/ 37 13.5% 16.2% 32.4% 88 85
函館 4-  1-  1- 22/ 28 14.3% 17.9% 21.4% 259 79
福島 2-  2-  3- 21/ 28 7.1% 14.3% 25.0% 61 102
新潟 4-  2-  1- 22/ 29 13.8% 20.7% 24.1% 82 84
東京 6-  6-  4- 48/ 64 9.4% 18.8% 25.0% 105 113
中山 4-  2-  1- 27/ 34 11.8% 17.6% 20.6% 91 47
中京 6-  3-  8- 35/ 52 11.5% 17.3% 32.7% 57 77
京都 11-  6-  8- 80/105 10.5% 16.2% 23.8% 181 111
阪神 8-  6- 13- 88/115 7.0% 12.2% 23.5% 43 60
小倉 4-  3-  3- 21/ 31 12.9% 22.6% 32.3% 79 80
東開催 16- 12-  9-118/155 10.3% 18.1% 23.9% 90 91
西開催 29- 18- 32-224/303 9.6% 15.5% 26.1% 97 83
中央開催 29- 20- 26-243/318 9.1% 15.4% 23.6% 106 86
ローカル 25- 12- 22-146/205 12.2% 18.0% 28.8% 98 83

表3は競馬場別成績。夏場の活躍があった影響からか札幌・函館の勝率が高い。北海道だけではなく、新潟や小倉も勝率が高く、同時期は全国をまたにかけて活躍馬を送り込んだ。以前は激戦の関西よりも、手薄な関東エリアに出走させてくる印象が強かったが、東京・中山の勝率はそれほど目立たない。西開催での勝利の方が多いし、中央とローカルの比較では中央開催の勝利数の方が多い。

■表4 矢作芳人厩舎の騎手別成績(2014年)

順位 騎手 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収率 複回収率
1 中谷雄太 7- 1- 6-49/63 11.1% 12.7% 22.2% 131 78
2 岩田康誠 5- 5- 1-16/27 18.5% 37.0% 40.7% 215 104
3 福永祐一 5- 5- 1- 4/15 33.3% 66.7% 73.3% 96 107
4 川須栄彦 5- 3- 4-18/30 16.7% 26.7% 40.0% 198 130
5 松田大作 4- 0- 3-13/20 20.0% 20.0% 35.0% 239 126
6 三浦皇成 2- 1- 1-10/14 14.3% 21.4% 28.6% 72 185
7 浜中俊 2- 1- 1-11/15 13.3% 20.0% 26.7% 88 50
8 戸崎圭太 2- 1- 0-11/14 14.3% 21.4% 21.4% 45 35
9 小牧太 2- 0- 2- 6/10 20.0% 20.0% 40.0% 87 64
10 松岡正海 2- 0- 1-17/20 10.0% 10.0% 15.0% 71 34

表4は騎手別成績。1位はなんと中谷雄太騎手で7勝。リーディング上位の岩田康誠、福永祐一騎手を押さえてのトップだ。4位が川須騎手、5位が松田騎手となっており、リーディングの順位にとらわれない騎手の起用をうかがわせる。10位以下には外国人ジョッキーも多数名を連ねており、特定の誰かに頼らずに、幅広い騎手起用を試みている印象だ。

■表5 矢作芳人厩舎の馬主別成績(2014年)

順位 馬主 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収率 複回収率
1 田中成奉 8- 2- 9-25/44 18.2% 22.7% 43.2% 157 164
2 林正道 7- 2- 6-35/50 14.0% 18.0% 30.0% 250 100
3 田畑利彦 4- 9- 2-10/25 16.0% 52.0% 60.0% 70 122
4 北側雅司 4- 1- 0-15/20 20.0% 25.0% 25.0% 298 86
5 里見治 3- 1- 2-15/21 14.3% 19.0% 28.6% 61 54
6 サンデーレーシング 3- 1- 0- 7/11 27.3% 36.4% 36.4% 51 44
7 田畑勝彦 3- 0- 2- 2/ 7 42.9% 42.9% 71.4% 402 185
8 吉田勝己 2- 1- 0- 7/10 20.0% 30.0% 30.0% 300 125
9 山住勲 2- 1- 0- 6/ 9 22.2% 33.3% 33.3% 38 41
10 田中晴夫 2- 0- 1-20/23 8.7% 8.7% 13.0% 215 50

2014/10/12 京都11R 夕刊フジ杯オパールS 1着 3番 ヘニーハウンド

表5は馬主別成績。1位は田中成奉氏の馬で8勝。「タイセイ」の冠名の馬が活躍を果たした。2位は林正道氏の馬。主に外国産馬が多く、10月のオパールSをレコード勝ちしたヘニーハウンドなどが該当馬だ。大きいレースの勝ち鞍こそなかったが、個人馬主の馬を管理し、結果を出した一年だった。サンデーレーシングといった大手のバックアップはさほどなくとも、勝ち鞍を量産させたことになる。この点は厩舎全体の力があってこそのものだと感じる。

■表6 矢作芳人厩舎の前走着順別成績(2014年)

前入線順位 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収率 複回収率
前走1着 8-  4-  4- 36/ 52 15.4% 23.1% 30.8% 163 85
前走2着 6-  6-  2- 18/ 32 18.8% 37.5% 43.8% 39 61
前走3着 10-  3-  5- 29/ 47 21.3% 27.7% 38.3% 101 67
前走4着 1-  4-  4- 23/ 32 3.1% 15.6% 28.1% 40 103
前走5着 2-  3-  6- 27/ 38 5.3% 13.2% 28.9% 28 62
前走6〜9着 12-  2- 15-104/133 9.0% 10.5% 21.8% 156 99
前走10着〜 7-  6-  8-118/139 5.0% 9.4% 15.1% 67 76

2014/12/27 中山9R クリスマスローズS 1着 13番 レンイングランド

表6は矢作厩舎所属馬の前走着順別成績。具体的な馬券作戦を考えるために、このデータを取り上げてみた。前走1着馬の勝率などは、さほど高くない。昇級戦が伴ってくるので、そうそう勝てないのは仕方がないところだ。だが、単勝回収率は163%とかなり高い。格上挑戦という例もあり、12月27日のクリスマスローズSを7番人気で勝利したレンイングランドがそのパターンだった。

勝ち鞍・勝率で見ると前走3着の馬が優秀。大抵の場合は人気になりそうなタイプだが、前走2着馬よりは盲点になりやすい。回収率の点から見ると、前走2着馬よりも前走3着馬の方が狙い目だ。

あとは前走6〜9着が12勝。伏兵の巻き返しも案外多い。こちらは人気にならない場合が多いだろうし、馬券的な妙味は十分だ。休み明け、一度叩かれての良化、芝⇔ダート替わりなど、一変しそうだと考えられる要素はいくつもあるだろう。その中でも、注目したいのが距離の変化だ。

■表7 前走6〜9着馬の前走距離比較(2014年)

前走距離 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収率 複回収率
同距離 2-  2-  2- 41/ 47 4.3% 8.5% 12.8% 112 90
±200以内 8-  2-  5- 79/ 94 8.5% 10.6% 16.0% 191 90
±400以内 10-  2- 12- 94/118 8.5% 10.2% 20.3% 163 92
±600以内 11-  2- 14-101/128 8.6% 10.2% 21.1% 154 96
今回延長 2-  0-  6- 30/ 38 5.3% 5.3% 21.1% 51 64
今回短縮 8-  0-  7- 33/ 48 16.7% 16.7% 31.3% 283 136
500m以上延長 1-  0-  2-  4/  7 14.3% 14.3% 42.9% 157 130
500m以上短縮 1-  0-  1-  6/  8 12.5% 12.5% 25.0% 61 176

表7は前走6〜9着馬の前走距離比較。今回距離延長が【2.0.6.30】に対し、距離短縮が【8.0.7.33】。距離を短縮させてきた馬が狙い目となる。500m以上の距離延長・短縮といった大幅な変化ではなく、少しの距離変化に注意したい。2000m→1800m、1600m→1400mといった1ハロンの短縮が案外利いて、一変するケースが多いようだ。

ライタープロフィール

小田原智大(おだわら ともひろ)

1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。
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