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第867回 TARGETの補正タイムで2015年の3歳クラシックを展望!

2014/12/29(月)

 有馬記念が終わり、今年の中央競馬の全日程が終了した。しかし、来年の日本ダービーはどの馬が勝つのだろう、と早くも2015年の3歳クラシック戦線に思いを馳せている方も多いのではないだろうか。今回のデータde出〜たでは、TARGETの補正タイムという指数を使って今年の2歳戦を振り返り、いち早く来年の3歳クラシックを展望していきたい。データ分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。なお、本稿執筆時点(12/26)までのレースが分析対象となっている。

 本文に入る前に、今回使用するTARGETの補正タイムは競走馬検索をした際に「補9」で表示されたもの。これは1000万下のクラスを基準とし、競走馬全体の中での絶対的な指数を示している。この数値を見れば、その馬が競走馬全体の中でどのくらいの位置にいるかがわかる。詳しい補正タイムの解説はTARGET frontier JVの用語解説(■補正タイム)をご覧いただきたい。

■表1 2014朝日杯FSと同日行われた古馬1600万下・元町Sの結果

レース名 着順 馬名 勝ちタイム 補正タイム値 4角通過順 上がり3F 前半800m
朝日杯FS 1 ダノンプラチナ 1分35秒9 104 12 35秒4 47秒3
2 アルマワイオリ 3/4馬身 103 12 35秒5
3 クラリティスカイ 3/4馬身 102 6 35秒9
元町S 1 ヴァンセンヌ 1分35秒8 107 1 36秒3 47秒6

2014/12/21 阪神11R 朝日フューチュリティS(G1)1着 2番 ダノンプラチナ

 表1は朝日杯FSと同日に行われた1600万下・元町Sの結果。稍重で時計が掛かる馬場だったこともあり、勝ち時計は1分35秒9と遅かった。レースは後方で脚をためた1番人気のダノンプラチナが差し切り勝ち。上がりタイムはメンバー中最速の35秒4で、ゴール前は流す余裕さえあった。

 元町Sとの比較では朝日杯FSが0秒1遅いだけで、現時点で古馬1600万下の力は持っているといえる。ディープインパクト産駒で瞬発力だけでなく、重い馬場も苦にしないパワーがある。これでマイル戦3連勝となったが、来春には芝1800m戦・芝2000m戦も使うだろう。その時にどういったパフォーマンスを見せるかに注目だ。東京・阪神と直線が長いコースで連勝しており、小回りの中山でどういった競馬ができるかも見てみたいところだ。

■表2 2014阪神JFの結果

レース名 着順 馬名 勝ちタイム 補正タイム値 4角通過順 上がり3F 前半800m
阪神JF 1 ショウナンアデラ 1分34秒4 103 12 34秒0 47秒2
2 レッツゴードンキ 1/2馬身 102 10 34秒3
3 ココロノアイ 1/2馬身 101 8 34秒5

 表2は阪神JFの結果。こちらは良馬場で行われ、1分34秒4と朝日杯FSよりも1秒5速いタイムでの決着となった。勝ったのはディープインパクト産駒のショウナンアデラ。馬群の間でじっくりと脚をため、直線では馬群の間からうまく外へ持ち出して、ゴール前で一気に前を交わした。上がりはメンバー中最速の34秒0。終いの脚を生かした蛯名騎手の好騎乗も光った。

 こちらもダノンプラチナ同様に3連勝でのタイトル奪取となった。ただ、違うのはG1の前のレースが芝1400mだった点だ。芝1600mまでしか経験がないため、距離が一気に伸びるオークスは未知な部分が多いのは確か。桜花賞に向けて一歩リードした感はあるが、2着レッツゴードンキや3着ココロノアイも有力で、牝馬路線は混戦が続く気配だ。

■表3 3歳クラシック優勝馬の2戦時の補正タイム最高値(10年〜14年)

年度 レース名 馬名 2歳時の補正タイム最高値 最高値をマークしたレース
2014 菊花賞 トーホウジャッカル
秋華賞 ショウナンパンドラ 86 阪神・新馬戦 2着
日本ダービー ワンアンドオンリー 100 ラジオNIKKEI杯2歳S 1着
オークス ヌーヴォレコルト 94 こうやまき賞 1着
皐月賞 イスラボニータ 101 東京スポーツ杯2歳S 1着
桜花賞 ハープスター 105 阪神JF 2着
2013 菊花賞 エピファネイア 100 ラジオNIKKEI杯2歳S 1着
日本ダービー キズナ 99 ラジオNIKKEI杯2歳S 3着
オークス・秋華賞 メイショウマンボ 95 阪神JF 10着
皐月賞 ロゴタイプ 106 朝日杯FS 1着
桜花賞 アユサン 100 アルテミスS 2着
2012 日本ダービー ディープブリランテ 100 東京スポーツ杯2歳S 1着
皐月賞・菊花賞 ゴールドシップ 100 ラジオNIKKEI杯2歳S 2着
牝馬三冠 ジェンティルドンナ 86 阪神・未勝利戦 1着
2011 牡馬三冠 オルフェーヴル 94 芙蓉S 2着
秋華賞 アヴェンチュラ 102 阪神JF 4着
オークス エリンコート 90 白菊賞 4着
桜花賞 マルセリーナ 85 阪神・新馬戦 1着
2010 菊花賞 ビッグウィーク 87 阪神・未勝利戦 2着
日本ダービー エイシンフラッシュ 95 エリカ賞 1着
皐月賞 ヴィクトワールピサ 96 ラジオNIKKEI杯2歳S 1着
牝馬三冠 アパパネ 102 阪神JF 1着

 表3は今年を含めた過去5年のクラシック優勝馬が2歳時にマークした補正タイム最高値をまとめたもの。今年の菊花賞馬トーホウジャッカルを除いては、すべて2歳時にデビューを果たしている

三冠を達成したジェンティルドンナ・オルフェーヴル・アパパネの中でアパパネのみ2歳時に高い数値をマークしており、その他の2頭は意外に低かった。ジェンティルドンナ、オルフェーヴルに関しては、3歳クラシック直前から急激にパフォーマンスを上げていった。

 なお、クラシック第一弾として行われる桜花賞・皐月賞では、表の黄色で示したとおり、2歳時に100以上をマークした馬が多く勝利している。特に近2年は牡馬・牝馬ともに100以上の馬が優勝。三冠を取るような大物がいなければ、2歳時から高い補正タイム値をマークした馬を狙うのがポイントだ。ちなみに、皐月賞時にゴールドシップは4番人気、桜花賞時のアユサンは7番人気だった。

■表4 今年の2歳重賞の勝ち馬と補正タイムの数値(ホープフルSを除く)

補正タイム 馬名 性齢 レース名 コース
104 ダノンプラチナ 牡2 朝日杯FS 阪神芝1600m
103 ショウナンアデラ 牝2 阪神JF 阪神芝1600m
98 ベルラップ 牡2 京都2歳S 京都芝2000m
99 サトノクラウン 牡2 東京スポーツ杯2歳S 東京芝1800m
100 タガノエスプレッソ 牡2 デイリー杯2歳S 京都芝1600m
96 セカンドテーブル 牡2 京王杯2歳S 東京芝1400m
95 クールホタルビ 牝2 ファンタジーS 京都芝1400m
99 ココロノアイ 牝2 アルテミスS 東京芝1600m
97 クラリティスカイ 牡2 いちょうS 東京芝1600m
94 オーミアリス 牝2 小倉2歳S 小倉芝1200m
94 ブライトエンブレム 牡2 札幌2歳S 札幌芝1800m
99 ミュゼスルタン 牡2 新潟2歳S 新潟芝1600m
95 アクティブミノル 牡2 函館2歳S 函館芝1200m

 表4は今年行われた2歳重賞の勝ち馬とその時にマークした補正タイム値。G1以外で100に近い数値を出したのが表の黄色で示した5つのレースだ。G1ではやや高めの数値が出る傾向があり、この中では意外にもデイリー杯2歳Sを勝ったタガノエスプレッソが示した100が一番高かった。道中はスローペースで、直線で上位3頭が上がり33秒台の瞬発力勝負。先に抜けたタガノエスプレッソがゴール前詰め寄ったアッシュゴールドの追撃を凌いだレースだ。ちなみに2着アッシュゴールドもこのレースで99と高い数値を出している。なお、朝日杯FSでタガノエスプレッソは6着、アッシュゴールドは8着と敗れたが、これからの巻き返しに注意が必要だ。

 次いで高いのが99でサトノクラウン、ココロノアイ、ミュゼスルタンの3頭。夏に行われた2歳重賞の中では新潟2歳Sが群を抜いて高い。ミュゼスルタンは2戦2勝で、このレース以降出走していないが、今後他のコースでどんなレースぶりを見せるか注目したい。新潟2歳S2着のアヴニールマルシェは同レースで99、次走の東スポ杯2歳S2着時も99をマーク。高い値で安定しており、この馬の今後の動向も目が離せない。

ココロノアイは道中掛かりながら勝利したアルテミスSが強い内容。また、東スポ杯2歳Sを勝ったサトノクラウンは東京芝1800mで2戦2勝。2勝ともに33秒台の末脚で差し切っており、瞬発力が魅力だ。日本では珍しいMarju産駒で、今後の活躍が期待される。最後に京都2歳Sを勝利したベルラップもここ2戦で連勝。2走とも着差はなかったが、追い比べでしぶとさを発揮するタイプだ。

■表5 補正タイム値96以上だった2歳500万下・オープン特別の一覧

補正タイム値 馬名 性齢 レース名 コース 戦績(12/26時点)
96 キャットコイン 牝2 ひいらぎ賞 中山芝1600m 2戦2勝
98 ポルトドートウィユ 牡2 シクラメン賞 阪神芝1800m 4戦2勝
100 ダノンプラチナ 牡2 ベゴニア賞 東京芝1600m 4戦3勝
98 ムーンエクスプレス 牝2 秋明菊賞 京都芝1400m 6戦2勝
97 ルージュバック 牝2 百日草特別 東京芝2000m 2戦2勝
97 メイショウマサカゼ 牡2 500万下 京都芝1200m 5戦2勝
96 アルマワイオリ 牡2 もみじS 京都芝1400m 5戦2勝

2014/11/9 東京9R 百日草特別 1着 6番 ルージュバック

 最後に表5は補正タイム値96以上だったオープン特別、500万下の一覧。G1や重賞ではやや高めの数値が出る傾向があり、オープン特別以下で100近辺の数値が出るのは価値が高い。ちなみに、ダノンプラチナはベゴニア賞で100をマークしていた。

 牡馬ではポルトドートウィユが阪神の500万下・シクラメン賞で98をマーク。ディープインパクト産駒で母ポルトフィーノ、母の母がエアグルーヴの良血だ。前走は中団から上がり最速となる33秒5の脚で差し切り勝ち。クラシック戦線に乗ってきそうな逸材だ。

 牝馬ではルージュバックキャットコインの2頭に注目。特にルージュバックは前走の百日草特別をレコード勝ち。4コーナーで後方2番手から一気に加速し、2馬身半抜け切った。豪快なフットワークで大物感漂う走り。2戦目に芝2000m戦を使うあたりは日米オークスを優勝したシーザリオを彷彿とさせる。次走に注目だ。また、キャットコインはステイゴールド産駒で、マイル戦で2戦2勝。前走は稍重で力が要る馬場を差し切っている。今後の成長次第ではクラシック戦線に乗ってくるだろう。

ライタープロフィール

ケンタロウ(けんたろう)

1978年6月、鹿児島県生まれ。早稲田大学社会科学部卒業。初めて買った馬券が大当たりし、それから競馬にのめり込むように。データでは、開催日の馬場やコース適性に注目している。好きなタイプは逃げか追い込み。馬券は1着にこだわった単勝、馬単派。料理研究家ではない。

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