第866回 豪華メンバー集結! グランプリ・有馬記念を制する馬は?|競馬情報ならJRA-VAN

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データde出〜た

ありがとう”データde出〜た”10周年

”データde出〜た”は2014年12月21日で連載開始10周年を迎えることができました。
この度、感謝の意味を込めまして、ライターさん4名からメッセージをいただきました。(12月22日号:小田原智大さん、ケンタロウさん、12月25日号:浅田知広さん、出川塁さん)
今後とも”データde出〜た”及びJRA-VANをよろしくお願いいたします。

今週のデータde出〜たはこちら

ライター:浅田知広

10周年を迎えて一言

10年もの長きにわたり「データde出〜た」に携わり、みなさまにおつきあいいただきましたことを、心より御礼申し上げます。当方は第36回からの担当でしたが、秋からは初期の執筆レースが「過去10年」の10年前になり、改めて当時を思い起こすことも増えそうです。うまくいったこともあれば、失敗したことも多々ありますが、こうした経験も生かしつつ、またみなさまのお役に立つデータを提供できればと思っております。今後ともよろしくお願いいたします。

過去10年の思い出のレース・馬・出来事

データを扱う際には、傾向の「変わり目」をいかに見極められるかも、重要なポイントになります。そんな視点から1つレースを挙げれば、4歳牝馬・スイープトウショウが優勝した05年の宝塚記念でしょうか。当時、牝馬が牡馬相手に芝2000m以上のG1を勝つ例はほとんど見られず、これ以前の10年間では97年秋の天皇賞を勝ったエアグルーヴ1頭だけでした。しかしこの05年には、スイープトウショウが宝塚記念を勝ち、秋にはヘヴンリーロマンスが天皇賞を制覇。そして07年、ウオッカが牝馬として64年ぶりに日本ダービーを制すると、ダイワスカーレット、ブエナビスタ、そしてジェンティルドンナと牝馬の時代が到来し、以前の常識が大きく覆された10年間でした。さて、次の10年はなにが起きるのか。この「データde出〜た」の中でも、その兆候を見逃さずに拾っていけるようにしたいものです。

ライター:出川塁

10周年を迎えて一言

個人的な話で恐縮ですが、いまだにライタープロフィールの顔写真がないことを心苦しく思っております。2009年の秋、に執筆陣に加えていただいた頃はダイエット中で、経過も順調だったのですが、目標体重が視野に入ったところで油断してリバウンド。もったいぶるほどの顔ではなく、自意識過剰でお恥ずかしい限りですが、むしろ見苦しくなってしまったので自重しているという次第です。それはともかく、今後もすこしでも役に立つ記事をお届けできるよう、ますます力を入れていきたいと思っています。

過去10年の思い出のレース・馬・出来事

JRA−VANのサイトだから言うのではありませんが、この10年で「競馬でもいよいよデータが切り離せない時代になった」と痛感しています。ここ数年で大きな話題となった出来事のひとつに、いわゆる馬券裁判があります。その中でコンピューターでデータを処理して自動的に馬券を購入し、大きな利益をあげていたことが明らかになりました。また、私の趣味である将棋でも、ほぼ同時期に『電王戦』が注目を集め、プロ棋士がコンピューターに負けるのが当たり前という状況になりつつあります。もはやコンピューターの前に人間は無力なのかという気分にすらなりますが、本来は人間を助けるためのものであって、全面的に従ったり、敵として対峙したりするものではないでしょう。この「データde出〜た」に関わる私も、馬券の役に立つデータ分析をすることはもちろん大事ですが、競馬を面白くするためのデータという側面をもっと考えてなくてはならないのではないかと、微力ながら思っているところです。

データde出〜たバックナンバー

第866回 豪華メンバー集結! グランプリ・有馬記念を制する馬は?

2014/12/25(木)

今週はグランプリ・有馬記念。G1馬が大挙して出走を予定しており、1年を締めくくるにふさわしい豪華メンバーで争われることになりそうだ。この大一番を制するのはどの馬か、過去の傾向を見てみよう。データの分析には、JRA-VAN DataLab.TARGET frontier JV馬天楼 for データde出〜たを利用した。なお、枠順については月曜掲載分「第865回 今年は希望枠選択制! 有馬記念を枠順から考える」で取り上げており、そちらも併せてご覧いただきたい。

■表1 人気別成績

人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
1 6-3-0-1/10 60.0% 90.0% 90.0% 123% 110%
2 2-0-2-6/10 20.0% 20.0% 40.0% 124% 66%
3 0-1-1-8/10 0.0% 10.0% 20.0% 0% 50%
4 1-1-0-8/10 10.0% 20.0% 20.0% 171% 51%
5 0-1-0-9/10 0.0% 10.0% 10.0% 0% 37%
6 0-1-2-7/10 0.0% 10.0% 30.0% 0% 122%
7 0-1-0-9/10 0.0% 10.0% 10.0% 0% 49%
8 0-0-0-10/10 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
9 1-0-2-7/10 10.0% 10.0% 30.0% 523% 213%
10 0-1-1-8/10 0.0% 10.0% 20.0% 0% 113%
11〜 0-1-2-47/50 0.0% 2.0% 6.0% 0% 78%

2012/12/23 中山10R 有馬記念(G1)1着 13番 ゴールドシップ 1番人気

過去10年の人気別の成績では、1番人気が【6.3.0.1。月曜掲載分でも触れたが、馬券圏外は1枠1番から「後方」追走になった07年のメイショウサムソン8着1頭である。2番人気以下は好走馬が分散しており、10番人気以内で連対馬を出していないのは8番人気のみ。2、6、9番人気が複勝率30.0%を超えており、手広く構えたい一戦だ。

■表2 ラップタイムと3連単の配当

馬場 ラップタイプ 前3F 後3F 1〜3着脚質 3連単
04 7.0-11.6-11.5-11.7-12.3-12.4-12.0-11.7-11.8-11.9-11.6-11.6-12.4 35.9 35.6 24,760円
05 7.0-11.4-11.7-12.1-12.9-13.0-12.2-11.8-12.0-12.3-12.0-11.4-12.1 36.1 35.5 30,500円
06 7.1-11.5-11.4-11.3-11.8-12.8-12.9-12.7-12.2-12.8-12.2-11.2-12.0 35.6 35.4 9,680円
07 6.9-11.2-11.2-12.1-12.4-13.4-13.2-12.5-11.9-12.4-12.2-11.7-12.5 35.3 36.4 800,880円
08 6.9-11.2-11.9-11.2-11.9-13.0-13.2-12.4-11.5-11.9-12.0-11.7-12.7 35.6 36.4 985,580円
09 6.8-11.0-11.2-11.3-11.9-12.3-12.6-12.3-12.5-12.1-12.0-11.7-12.3 34.6 36.0 18,890円
10 6.9-11.4-12.0-12.3-12.7-13.4-13.5-12.3-11.5-12.0-11.7-11.1-11.8 36.5 34.6 60,770円
11 6.8-12.0-12.4-12.1-13.1-14.4-14.3-13.0-12.0-11.9-11.4-11.3-11.3 37.2 34.0 78,260円
12 7.0-11.3-11.6-12.0-12.2-12.7-12.6-12.5-11.9-12.1-12.1-11.9-12.0 35.9 36.0 24,250円
13 6.9-11.1-12.3-11.6-12.4-12.8-12.4-12.0-11.8-12.3-12.6-11.8-12.3 36.1 36.7 5,240円
※背景黄・緑:13秒台あり 脚質はTARGET frontier JVによる分類

レースの波乱度、特に3連単の配当はラップタイムと関連性があり、12秒台以下で推移した5回は3連単2万4000円台以下。13秒台が1回の05年は3万円台、13秒台が2回以上あった07、08、10、11年は6万円以上となっている。もし今年のレースをスローペースと予想するなら、少々の減点材料があっても穴馬を多めに拾う馬券作戦も考えられる。なお、道中14秒台が2回あった11年でも差し馬が上位を占めたように、スローなら逃げ・先行といったわかりやすい結果になるとは限らない点は注意したい。

■表3 性齢別成績

性別 年齢 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収 09〜13年
牡・セン 3歳 3-1-1-29/34 8.8% 11.8% 14.7% 39% 54% 3-0-1-15
4歳 4-2-2-21/29 13.8% 20.7% 27.6% 250% 118% 0-2-2-10
5歳 2-2-4-29/37 5.4% 10.8% 21.6% 15% 52% 2-1-1-16
6歳 0-0-1-17/18 0.0% 0.0% 5.6% 0% 29% 0-0-0-7
7歳以上 0-2-2-15/19 0.0% 10.5% 21.1% 0% 185% 0-0-1-9
9-7-10-111/137 6.6% 11.7% 19.0% 66% 82% 5-3-5-57
牝馬 3歳 0-2-0-1/3 0.0% 66.7% 66.7% 0% 170% 0-1-0-0
4歳 1-1-0-1/3 33.3% 66.7% 66.7% 86% 80% 0-1-0-1
5歳以上 0-0-0-7/7 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0% 0-0-0-3
1-3-0-9/13 7.7% 30.8% 30.8% 20% 57% 0-2-0-4

年齢別では、牝馬の3〜4歳と、牡・セン馬の4歳が好成績。また、3歳は牡牝含め好走馬7頭中5頭が近5年から出ている。逆に4歳の牡・セン馬は勝ち馬4頭が前半5年に集中しているが、複勝率ならこの5年でも28.6%と上々だ。5歳牝馬や、過去5年で連対のない6歳以上は減点と考えてもいいだろう。

■表4 馬、騎手の東西・外国組み合わせ成績(中央競馬所属馬)

馬所属 騎手 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
関東馬 美浦 1-0-2-23/26 3.8% 3.8% 11.5% 201% 77%
栗東 0-0-1-4/5 0.0% 0.0% 20.0% 0% 46%
外国 1-0-1-5/7 14.3% 14.3% 28.6% 28% 92%
関西馬 美浦 1-1-1-26/29 3.4% 6.9% 10.3% 9% 20%
栗東 5-5-2-40/52 9.6% 19.2% 23.1% 22% 96%
外国 2-4-3-16/25 8.0% 24.0% 36.0% 102% 140%

ここ2週の平地G1、阪神JF(ショウナンアデラ)と朝日杯FS(ダノンプラチナ)を関東馬が2連勝して話題になっているが、あくまで「有馬記念過去10年」の傾向としては、関西馬が優勢。中でも外国人騎手騎乗の関西馬は複勝率36.0%、単複の回収率も100%を超え、10年以降は4年連続で「関西馬・外国人騎手」が好走している。また、この4年間で馬券に絡んだ7番人気以下4頭のうち3頭は、「関西馬・外国人騎手」だった。

■表5 1〜3着馬の血統

馬名 人気 着順 父の父 母の父
09 ドリームジャーニー 2 1 ステイゴールド サンデーサイレンス メジロマックイーン
ブエナビスタ 1 2 スペシャルウィーク サンデーサイレンス Caerleon
エアシェイディ 11 3 サンデーサイレンス Halo ノーザンテースト
10 ヴィクトワールピサ 2 1 ネオユニヴァース サンデーサイレンス Machiavellian
ブエナビスタ 1 2 スペシャルウィーク サンデーサイレンス Caerleon
トゥザグローリー 14 3 キングカメハメハ Kingmambo サンデーサイレンス
11 オルフェーヴル 1 1 ステイゴールド サンデーサイレンス メジロマックイーン
エイシンフラッシュ 7 2 King's Best Kingmambo Platini
トゥザグローリー 9 3 キングカメハメハ Kingmambo サンデーサイレンス
12 ゴールドシップ 1 1 ステイゴールド サンデーサイレンス メジロマックイーン
オーシャンブルー 10 2 ステイゴールド サンデーサイレンス Dashing Blade
ルーラーシップ 2 3 キングカメハメハ Kingmambo トニービン
13 オルフェーヴル 1 1 ステイゴールド サンデーサイレンス メジロマックイーン
ウインバリアシオン 4 2 ハーツクライ サンデーサイレンス Storm Bird
ゴールドシップ 2 3 ステイゴールド サンデーサイレンス メジロマックイーン

過去5年の3着以内馬の血統を見ると、15頭中10頭が父の父サンデーサイレンス。そして4頭が父の父Kingmamboで、残る1頭・09年3着のエアシェイディは父サンデーサイレンスである。そもそも出走馬の多くをサンデーサイレンス系が占めており、これを馬券作戦の決め手とはしづらいが、今年は、以前の有馬記念で活躍の目立ったロベルト系(シンボリクリスエス産駒は有馬記念不出走)がどうか注目したい。その他、種牡馬ごとの成績では、ステイゴールド産駒が【4.1.1.5】複勝率54.5%と安定。ディープインパクト産駒の出走は、昨年のダノンバラード9番人気15着の1頭のみで参考外だ。

■表6 前走レース別成績(好走馬輩出レース)

前走レース 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
ジャパンC 4-3-5-54/66 6.1% 10.6% 18.2% 43% 80%
天皇賞(秋) 3-0-2-7/12 25.0% 25.0% 41.7% 490% 189%
菊花賞 2-1-0-6/9 22.2% 33.3% 33.3% 54% 43%
凱旋門賞 1-1-0-1/3 33.3% 66.7% 66.7% 53% 126%
金鯱賞 0-2-0-4/6 0.0% 33.3% 33.3% 0% 130%
エリザベス女王杯 0-2-0-4/6 0.0% 33.3% 33.3% 0% 85%
メルボルンC 0-1-0-1/2 0.0% 50.0% 50.0% 0% 180%
マイルCS 0-0-2-0/2 0.0% 0.0% 100.0% 0% 380%
中日新聞杯 0-0-1-1/2 0.0% 0.0% 50.0% 0% 630%
JC以外の国内芝G1 5-3-4-19/31 16.1% 25.8% 38.7% 205% 126%

前走レース別の成績では、ジャパンC組が10年で7連対、3着以内30頭中12を占め、他を大きく引き離している。ただ、ジャパンC組は出走馬も多く、好走確率は今ひとつジャパンC以外の国内芝G1組が複勝率38.7%、単複の回収率120%超を記録しており、こちらも合計では3着以内30頭中12頭を占める。
その他の好走馬6頭は、海外G1組(凱旋門賞、メルボルンC)が3頭、そして金鯱賞2頭、中日新聞杯1頭。暮れの中京・中日新聞杯(10年3着トゥザグローリー)は一昨年から金鯱賞に置き換えられたため、前走G1以外で買えるのは金鯱賞組となる。一昨年にオーシャンブルー(金鯱賞1着)、そして昨年はウインバリアシオン(同3着)がともに2着と、この時期になって2年連続で好走馬を輩出しており、今年も警戒したい。

■表7 前走着順別成績

前走 前走着順 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
凱旋門賞、天皇賞(秋)、JC 1着 2-0-0-2/4 50.0% 50.0% 50.0% 80% 55%
2着 3-1-0-4/8 37.5% 50.0% 50.0% 266% 76%
3着 1-0-1-5/7 14.3% 14.3% 28.6% 120% 48%
4着 0-0-1-6/7 0.0% 0.0% 14.3% 0% 47%
5着 0-0-2-2/4 0.0% 0.0% 50.0% 0% 245%
6〜9着 1-1-0-22/24 4.2% 8.3% 8.3% 16% 26%
10着以下 1-2-3-21/27 3.7% 11.1% 22.2% 193% 179%
その他国内G1 1着 2-2-2-1/7 28.6% 57.1% 85.7% 70% 217%
2着 0-0-0-6/6 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
3着 0-1-0-2/3 0.0% 33.3% 33.3% 0% 46%
4着以下 0-0-0-4/4 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
上記以外 1着 0-1-1-18/20 0.0% 5.0% 10.0% 0% 89%
2着 0-1-0-4/5 0.0% 20.0% 20.0% 0% 72%
3着 0-1-0-3/4 0.0% 25.0% 25.0% 0% 62%
4着以下 0-0-0-19/19 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

前走着順との関係を調べると、まず凱旋門賞、天皇賞(秋)、ジャパンCの3レースについては4着以下からの巻き返しも可能で、2桁着順大敗馬でも、他のデータをクリアすれば軽視は禁物だ。一方、上記3レース以外なら3着以内が好走条件になる。特にその他の国内G1を勝ってきた馬は【2.2.2.1】複勝率85.7と、競走を中止した09年のスリーロールス以外はすべて馬券に絡んでいる。なお、ジャパンCの1着馬は【2.0.0.2】、1位入線馬は【2.1.0.2】と悪くはないが、その他G1勝ち馬の安定感には及ばない。

■表8 前走ジャパンC組の好走馬

馬名 有馬記念 ジャパンC 有馬記念 同年日経賞 同年その他
人気 着順 人気 着順
04 ゼンノロブロイ 1 1 1 1 前年3着 2着  
05 ハーツクライ 4 1 2 2 前年9着   宝塚記念2着
リンカーン 6 3 9 4 前々年2着    
06 ディープインパクト 1 1 1 1 前年2着    
08 アドマイヤモナーク 14 2 16 12 3着  
09 エアシェイディ 11 3 11 5 前年3着    
10 ヴィクトワールピサ 2 1 8 3   皐月賞1着
ブエナビスタ 1 2 1 1降2 前年2着    
11 エイシンフラッシュ 7 2 5 8 前年7着   宝塚記念3着
トゥザグローリー 9 3 8 11 前年3着 (阪神:1着)  
12 ルーラーシップ 2 3 2 3 前年4着 3着  
13 ゴールドシップ 2 3 2 15 前年1着    

ここからは、前走4着以下でもチャンスがある、凱旋門賞、天皇賞(秋)、ジャパンCについてみていきたい。まず、前走ジャパンC組の好走馬は表8の12頭。中山替わりになるためか、前走着順よりコース実績がポイントで、前年以前の有馬記念、または同じ中山芝2500m戦である同年の日経賞で3着以内の実績を持っていた馬が12頭中9頭。残る3頭のうち1頭は、同年に中山で皐月賞を勝ったヴィクトワールピサ。そして2頭は、中山と同じく直線が短くゴール前に坂が待つ、阪神芝内2200m・宝塚記念で同年3着以内の馬である。

■表9 前走天皇賞(秋)組の好走馬

馬名 有馬記念 天皇賞(秋) 過去1年の実績
人気 着順 人気 着順 有馬・宝塚 中山
04 シルクフェイマス 9 3 5 10 同年宝塚記念2着  
07 マツリダゴッホ 9 1 8 15   オールカマー1着ほか
08 ダイワスカーレット 1 1 2 2 前年有馬記念2着  
エアシェイディ 10 3 8 5   アメリカJCC1着
09 ドリームジャーニー 2 1 4 6 同年宝塚記念1着  

同様にコース実績から秋の天皇賞組を見ると、5頭中3頭は過去1年のグランプリ(有馬記念、宝塚記念)連対馬。残る2頭は同年・中山芝2200mでのG2優勝馬だった。

■表10 前走凱旋門賞組の出走馬

馬名 人気 着順 前走着順 有馬記念実績
04 タップダンスシチー 3 2 17 前々年2着
11 ヒルノダムール 8 6 10 未経験
13 オルフェーヴル 1 1 2 前々年1着

最後に凱旋門賞組。こちらは出走馬が少ないため3頭すべてを掲載したが、連対した04年のタップダンスシチー、昨年のオルフェーヴルは、ともに前々年の有馬記念連対馬だった。別途、国内の古馬G1で3着以内になった海外遠征帰りの馬を調べると、そのタップダンスシチーやオルフェーヴルのように前年以前の当該レースで連対しているか、前走の海外で3位以内に入線していた馬が、20頭中17頭(04年以降)を占める。有馬記念で「前走海外」という括りでは、上記2頭のほかに06年・ポップロックが2着に好走しており、本馬は前走のメルボルンCで2着だった(有馬記念は未経験)。

【結論】
1番人気が連対率90.0%と安定している一方、2番人気以下は好走馬が分散している有馬記念。道中のラップが13秒台に落ちると波乱の可能性が高くなる。近年は6歳以上が不振で3〜5歳が中心。前走はジャパンC組の好走が多いものの、好走確率はひと息だ。また、凱旋門賞、天皇賞(秋)、ジャパンCの3レースは着外からも巻き返しが可能、それ以外は3着以内が条件になる。特に、上記以外の国内G1を勝ってきた馬の安定感は抜群だ。

2014/11/16 京都11R エリザベス女王杯(G1)1着 1番 ラキシス

過去10年【6.3.0.1】の1番人気馬への注目は欠かせない一戦だが、本稿執筆段階では判断が難しい。その人気面を除いて考えると、まず穴っぽいところからラキシスを挙げたい。表6で触れたようにジャパンC以外の国内芝G1組は好走確率が高く、特に1着馬は抜群の安定感を誇っている(表7)。また、3〜4歳牝馬も好成績(表3)。そして鞍上にはC.デムーロ騎手を迎え(水曜時点の想定)、近年の穴パターンになりつつある「関西馬・外国人騎手」(表4本文)にも該当する。牝馬で好走したダイワスカーレットやブエナビスタとの実績比較ではどうしても見劣るものの、穴党ならぜひ注目したい。

人気サイドなら、一昨年の優勝馬・ゴールドシップ。凱旋門賞では14着大敗を喫したが、04年には前々年の有馬記念2着馬・タップダンスシチーが凱旋門賞17着から巻き返した(表10)。本文でも触れたように、前走海外遠征で4着以下の馬でも、前年以前の同一レースで連対実績があれば好走可能だ。5歳の年齢にも不安はなく(表3)、自身も含め有馬記念と相性が良いステイゴールド産駒(表5本文)でもある。

その他では、時期変更後2年連続で2着馬を輩出する金鯱賞組(表6)。表7で触れたように、前走がジャパンCなど3競走以外の馬は3着以内が好走条件となり、この組ではラストインパクトサトノノブレスの4歳馬(表3)2頭が該当する。表は掲載しなかったが、過去10年の厩舎別で3連対以上を記録するのは、サトノノブレスの池江泰寿厩舎【3.1.1.1】と、ラストインパクトの松田博資厩舎【0.3.0.4】のみという点からも、この2頭は注目できる。加えてサトノノブレスは有馬記念3勝の池添騎手が騎乗予定だ。

また、減点もある一方で買い材料もあるのが、上記池江泰寿厩舎のトゥザワールド。近年の好走が多い3歳(表3)、外国人騎手(ビュイック騎手予定)が騎乗する関西馬(表4)、そしてサンデーサイレンス系以外なら父の父Kingmambo(キングカメハメハ産駒・表5)。前走の菊花賞16着(表7)には目をつむって狙ってもおもしろい。

一方、好走馬を多く輩出する前走ジャパンC組は今年、各馬とも微妙に表8の好走条件から外れている馬ばかりだ。表8をより広く解釈すれば、昨年の日経賞1着馬・フェノーメノ(表5本文・ステイゴールド産駒)か、同年の中山で中山記念を圧勝したジャスタウェイあたり。エピファネイアも1番人気に推されれば候補になるが、いずれにしても、今年のジャパンC組は好走パターンにぴったり当てはまる馬が不在という点は、頭に入れておきたい。流れが落ち着けば荒れる傾向だけに(表2)、スローペースと決め打ちしてこれら人気馬は押さえ程度までにとどめる手もありそうだ。逆に13秒台には落ちないと読めば、前記の人気薄各馬よりはこちらを厚めに組み立てたい。

ライタープロフィール

浅田知広(あさだ ともひろ)

1970年12月、埼玉県生まれ。立命館大学文学部中退後、夕刊紙レース部のアルバイト、競馬データベース会社を経て、現在はフリー。パソコンが広く普及する以前から、パソコン通信でデータ手入力方式の競馬予想ソフトを公開するなど、競馬のみならずPCやネットワークにも精通。その知識を活かし、Webや雑誌で競馬ライターとして活躍するかたわら、ネットワークの専門誌にも連載を持つ。

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