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第858回 今年も牝馬か、それとも!? ジャパンC分析

2014/11/27(木)

秋の東京・京都開催の最終週、今週は東京競馬場で国際招待競走・ジャパンCが行われる。このレース3連覇を狙うジェンティルドンナ、「ワールドベストレースホースランキング」第1位のジャスタウェイをはじめ、今年も豪華メンバーで争われるこの一戦。過去5年で牝馬が4勝と近年は牝馬優勢の傾向だが、今年はどの馬が頂点を極めるのか、過去の傾向を見てみよう。データの分析には、JRA-VAN DataLab.TARGET frontier JV馬天楼 for データde出〜たを利用した。

■表1 人気別成績

人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
1 4-3-2-1/10 40.0% 70.0% 90.0% 97% 108%
2 1-3-2-4/10 10.0% 40.0% 60.0% 34% 98%
3 2-0-1-7/10 20.0% 20.0% 30.0% 172% 62%
4 1-1-0-8/10 10.0% 20.0% 20.0% 88% 38%
5 1-1-0-8/10 10.0% 20.0% 20.0% 109% 45%
6 0-1-1-8/10 0.0% 10.0% 20.0% 0% 69%
7 0-1-1-8/10 0.0% 10.0% 20.0% 0% 85%
8 0-0-1-9/10 0.0% 0.0% 10.0% 0% 53%
9 1-0-0-9/10 10.0% 10.0% 10.0% 410% 71%
10〜 0-0-2-74/76 0.0% 0.0% 2.6% 0% 37%

まず人気別では、1番人気が過去10年【4.3.2.1】複勝率90.0で、着外1頭は外国馬(11年6着デインドリーム)。日本馬の1番人気にかぎれば97年以降は【5.4.6.0とすべて3着以内に絡んでいる。また、2番人気も【1.3.2.4】で複勝率は60.0%と上々。勝ち馬10頭中9頭が5番人気以内、連対馬20頭中19頭が7番人気以内で、各年の出走馬中、人気順で下位半分に入る穴馬は好走しても3着が最高だ。

■表2 枠番別成績

着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
1枠 1-1-2-15/19 5.3% 10.5% 21.1% 17% 132%
2枠 1-0-1-17/19 5.3% 5.3% 10.5% 57% 20%
3枠 2-0-3-14/19 10.5% 10.5% 26.3% 65% 105%
4枠 1-0-2-16/19 5.3% 5.3% 15.8% 11% 30%
5枠 1-4-1-13/19 5.3% 26.3% 31.6% 14% 66%
6枠 1-1-0-17/19 5.3% 10.5% 10.5% 6% 16%
7枠 1-0-1-23/25 4.0% 4.0% 8.0% 42% 16%
8枠 2-4-0-21/27 7.4% 22.2% 22.2% 176% 63%
1〜4枠 5-1-8-62/76 6.6% 7.9% 18.4% 37% 71%
5〜8枠 5-9-2-74/90 5.6% 15.6% 17.8% 69% 41%

枠番別では、1枠から8枠まですべての枠が1着馬を輩出。こういった「過去10年」の結果では珍しい傾向で、複勝率20.0%オーバーも1、3、5、8枠とバラバラである。ただ、2着馬10頭中8頭が5、8枠(9頭が5〜8枠)と外に多く、3着馬は8頭が1〜4枠と内が中心。その理由ははっきりしないものの、こうした要素を気にする方であれば、馬単や3連単のフォーメーション作成時には役立ちそうだ。

■表3 5着以内に好走した外国馬

馬名 性齢 人気 着順 前々走まで過去1年 前走
04 ポリシーメイカー 牡4 フランス 14 4 5 1 2 1 凱旋門賞19着
05 アルカセット 牡5 イギリス 3 1 1 2 1 2 英チャンピオンS5着
ウィジャボード 牝4 イギリス 5 5 7 1 BCF&Mターフ2着
06 ウィジャボード 牝5 イギリス 3 3 1 4 3 2 1 5 1 2 BCF&Mターフ1着
09 コンデュイット 牡4 イギリス 3 4 2 3 1 4 BCターフ1着
13 ドゥーナデン 牡7 フランス 13 5 5 4 3 2 2 8 メルボルンC11着

外国馬は過去10年で【1.0.1.43】勝率2.2%、連対率4.4%と苦戦傾向にある。表3では5着以内に入った外国馬を掲載したが、6頭すべてイギリスかフランスで、うち5頭は4〜5歳馬。特に馬券に絡んだ2頭は、イギリス調教の5歳馬・3番人気以内・過去1年2勝以上で6着以下なしという成績で共通している。なお、本年は英・仏調教馬は不在だ。

■表4 性齢別成績(日本馬)

性別 年齢 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
牡・セン 3歳 1-3-2-16/22 4.5% 18.2% 27.3% 40% 74%
4歳 4-3-1-15/23 17.4% 30.4% 34.8% 243% 76%
5歳 0-1-2-27/30 0.0% 3.3% 10.0% 0% 22%
6歳 0-1-0-11/12 0.0% 8.3% 8.3% 0% 15%
7歳以上 0-0-2-17/19 0.0% 0.0% 10.5% 0% 151%
5-8-7-86/106 4.7% 12.3% 18.9% 61% 67%
牝馬 3歳 1-1-1-2/5 20.0% 40.0% 60.0% 132% 188%
4歳 1-1-1-2/5 20.0% 40.0% 60.0% 42% 74%
5歳 2-0-0-3/5 40.0% 40.0% 40.0% 140% 56%
4-2-2-7/15 26.7% 40.0% 53.3% 104% 106%

2011/11/27 東京10R ジャパンカップ(G1)1着 2番 ブエナビスタ 牝5歳

ここからは、日本馬に絞ってデータを見ていきたい。冒頭にも触れたように近年は牝馬の好成績が目立ち、過去5年の1位入線馬はすべて牝馬(10年はブエナビスタが2着に降着)。過去10年でも牝馬は【4.2.2.7】複勝率53.3%で、まず牝馬への注目は欠かせない。また、牡・セン馬は4歳が4勝、3歳が1勝で、複勝率でも3歳が27.3%、4歳が34.8と、5歳以上を大きくリードしている。いずれにしても、1着候補は牝馬か3〜4歳の牡馬から選びたい。

■表5 馬、騎手の東西・外国組み合わせ成績(中央競馬所属馬)

馬所属 騎手 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
関東馬 美浦 0-0-0-15/15 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
栗東 0-0-1-5/6 0.0% 0.0% 16.7% 0% 276%
外国 2-0-1-5/8 25.0% 25.0% 37.5% 546% 118%
関西馬 美浦 0-1-0-19/20 0.0% 5.0% 5.0% 0% 8%
栗東 5-4-4-32/45 11.1% 20.0% 28.9% 68% 59%
外国 2-4-3-12/21 9.5% 28.6% 42.9% 27% 145%

競走馬(厩舎)と騎手について、東西・外国別の組み合わせを見ると、好走が多いのは外国人騎手の騎乗馬、または関西馬に関西の騎手が騎乗したパターン。他の組み合わせの好走馬は、09年2着のオウケンブルースリ(栗東・音無厩舎、内田博騎手)、11年3着のジャガーメイル(美浦・堀厩舎、四位騎手)のみである。

■表6 前走4番人気以下からの好走馬(前走国内の日本馬)

馬名 厩舎 人気 着順 前走 人気 着順 備考
04 デルタブルース 角居 7 3 菊花賞 8 1 前走G1初制覇
07 ポップロック 角居 4 2 天皇賞(秋) 4 4 06年メルボルンC2着
11 トーセンジョーダン 池江寿 6 2 天皇賞(秋) 7 1 前走G1初制覇
ジャガーメイル 14 3 天皇賞(秋) 9 9 08年香港ヴァーズ3着
13 トーセンジョーダン 池江寿 11 3 天皇賞(秋) 10 11 11年ジャパンC2着

前走については、まず人気面のデータを見ておきたい。このレースは、前走が日本国内なら上位人気に推されていた馬の好走が多く、3着以内馬25頭中20頭が前走3番人気以内だった(うち半数の10頭は前走1番人気)。前走4番人気以下だった馬は、好走しても2着止まり。これに該当する5頭のうち3頭は、海外G1かジャパンCで3着以内の実績を持つ馬で、残る2頭は前走がG1初制覇の馬である。

■表7 前走レース別成績(日本馬・好走馬輩出レース)

前走レース 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
天皇賞(秋) 5-6-6-41/58 8.6% 19.0% 29.3% 39% 92%
菊花賞 1-2-1-12/16 6.3% 18.8% 25.0% 55% 60%
凱旋門賞 1-1-1-2/5 20.0% 40.0% 60.0% 26% 152%
秋華賞 1-0-1-0/2 50.0% 50.0% 100.0% 330% 215%
アルゼンチン共和国杯 1-0-0-11/12 8.3% 8.3% 8.3% 341% 59%
エリザベス女王杯 0-1-0-6/7 0.0% 14.3% 14.3% 0% 72%

前走レース別の成績では、天皇賞(秋)が【5.6.6.41】、菊花賞が【1.2.1.12】、そして凱旋門賞が【1.1.1.2】で、2頭以上の連対馬を輩出するのはこの3レースのみ。好走した日本馬の前走はすべて10月以降・2000m以上、スクリーンヒーロー(アルゼンチン共和国杯1着)を除く27頭はG1だった。

■表8 前走天皇賞(秋)出走の好走馬

馬名 性齢 ジャパンC 天皇賞(秋) 国内G1成績
人気 着順 人気 着順
04 ゼンノロブロイ 牡4 1 1 1 1 1-2-1-2
05 ハーツクライ 牡4 2 2 2 6 0-2-0-6
ゼンノロブロイ 牡5 1 3 1 2 3-3-2-2
07 アドマイヤムーン 牡4 5 1 2 6 1-0-1-3
ポップロック 牡6 4 2 4 4 0-1-1-1
メイショウサムソン 牡4 1 3 1 1 4-1-0-3
08 ディープスカイ 牡3 1 2 3 3 2-0-1-0
ウオッカ 牝4 2 3 1 1 4-2-1-3
09 ウオッカ 牝5 1 1 1 3 6-2-3-3
オウケンブルースリ 牡4 2 2 3 4 1-0-0-2
10 ブエナビスタ 牝4 1 1降2 1 1 5-2-2-0
11 ブエナビスタ 牝5 2 1 1 4 5-6-2-1
トーセンジョーダン 牡5 6 2 7 1 1-0-0-2
ジャガーメイル 牡7 14 3 9 9 1-0-0-5
12 ルーラーシップ 牡5 2 3 2 3 0-1-1-4
13 ジェンティルドンナ 牝4 1 1 1 2 4-1-1-0
トーセンジョーダン 牡7 11 3 10 11 1-2-0-6

天皇賞(秋)組の好走馬を見ると、該当17頭中15頭が天皇賞6着以内馬(13頭は4着以内)。そして12頭が今回2番人気以内で、「天皇賞好走馬で今回上位人気」の馬が中心になる。また、国内のG1実績では、17頭中14頭が1着、残る3頭は連対を含む3着以内2回以上の実績を持っていた。なお、この組で1〜2番人気以外だった5頭のうち4頭は、表6の「前走4番人気以下」の条件をクリア。そして2桁人気で3着に入った7歳馬2頭は、前年以前のジャパンCで4着以内の好走実績があった。

■表9 前走天皇賞(秋)以外からの好走馬(日本馬)

馬名 性齢 人気 着順 前走 人気 着順 国内G1成績
04 [地]コスモバルク 牡3 2 2 菊花賞 2 4 0-1-0-2
デルタブルース 牡3 7 3 8 1 1-0-0-0
06 ドリームパスポート 牡3 5 2 2 2 0-2-1-0
10 ローズキングダム 牡3 4 1 1 2 1-2-0-1
09 レッドディザイア 牝3 6 3 秋華賞 2 1 1-2-0-0
12 ジェンティルドンナ 牝3 3 1 1 1 3-0-0-0
08 スクリーンヒーロー 牡4 9 1 AR共和国杯 3 1 未経験
13 デニムアンドルビー 牝3 7 2 エ女王杯 3 5 0-0-1-2
06 ディープインパクト 牡4 1 1 凱旋門賞   3失 5-1-0-0
10 ヴィクトワールピサ 牡3 8 3   7 1-0-1-0
12 オルフェーヴル 牡4 1 2   2 5-0-0-1

一方、前走が天皇賞(秋)以外だった好走馬11頭はすべて3〜4歳馬。1〜2番人気馬は3頭のみと、こちらは3番人気以下が多い。このうち、凱旋門賞組と地方馬(コスモバルク)を除く7頭中6頭は前走連対馬。そして凱旋門賞組は三冠馬の4歳2頭と、3歳のG1馬である。また、複数の好走馬を出す菊花賞・秋華賞・凱旋門賞組の中央馬は、表8の天皇賞組同様に、国内G1で「優勝か、連対を含む3着以内2回以上」の条件をクリアしている。

■表10 芝2200m以上のG1〜G2優勝実績を持たない好走馬

馬名 性齢 人気 着順 前走 人気 着順 主な芝2200m以上実績
06 ドリームパスポート 牡3 5 2 菊花賞 2 2 ダービー3着、菊花賞2着
09 レッドディザイア 牝3 6 3 秋華賞 2 1 オークス2着
10 ヴィクトワールピサ 牡3 8 3 凱旋門賞   7 ダービー3着
13 デニムアンドルビー 牝3 7 2 エ女王杯 3 5 オークス3着

最後に距離実績について。外国馬も含む3着以内の好走馬30頭中26頭(優勝馬10頭すべて)は、芝2200m以上のG1〜G2で優勝実績を持つ馬だった。これに該当しない好走馬は表10に挙げた3歳馬4頭で、ジャパンCと同じ東京芝2400mで行われる日本ダービーかオークスで、3着以内に好走していた。

【結論】
ジャパンCは過去10年の1番人気が複勝率90.0%、2番人気が60.0%と上位人気が安定。連対候補はおおむね7番人気あたりまでになる。性齢では牝馬、または3〜4歳の牡馬の好走が多く、特に1着候補はこの中から選びたい。また、前走上位人気馬の好走が多く、前走レースは芝2000m以上のG1が中心だ。G1優勝・好走実績や、芝2200m以上の距離実績にも注目したい。

2013/11/24 東京11Rジャパンカップ(G1)1着7番ジェンティルドンナ2着9番デニムアンドルビー

表4にあったように、ジャパンCは牝馬の好走確率が牡・セン馬に比べ非常に高い。今年は2連覇中のジェンティルドンナ、昨年2着のデニムアンドルビー、そしてこのコースでオークス2着のハープスターが出走を予定しており、まずこの3頭を上位の候補と考えたい。

中でもジェンティルドンナは、G1実績や距離実績はもちろん、2番人気で2着だった天皇賞(秋)の人気や着順(表8)、外国人騎手(ムーア)の騎乗予定(表5)など、数々の条件を問題なくクリア。昨年から年齢をひとつ重ね5歳になったが、5歳牝馬はウオッカ、ブエナビスタと、歴史に名を残す名牝が勝利を収めている。また、以下に挙げる各馬が「1着候補」としてはそれぞれマイナス材料を抱えるため(表5、6、10など)、優勝候補としては最有力と言えそうだ。

残る2頭、ハープスターとデニムアンドルビーは、いずれも関西馬で関西騎手が騎乗予定(表5)。ともに芝2200m以上の重賞未勝利馬のため、表10のデータから、3歳牝馬でオークス2着のハープスターを上位としたい。凱旋門賞帰りは該当馬が少ないが、3歳のG1馬はヴィクトワールピサの好走例がある(表9)。もう1頭のデニムアンドルビーは表10のほか、天皇賞組で今回3番人気以下が濃厚なことも減点材料(表8)。ただ、昨年は表9のG1実績をクリアできない中でも好走しており、この減点で大幅に評価を下げるのは避けたいところだ。

一方、牡馬の中では3歳のイスラボニータが筆頭格。3歳の年齢(表4)や、天皇賞1番人気3着の成績、皐月賞G1優勝(ともに表8)といったあたりは好走条件に合致する。ただ、天皇賞組は今回1〜2番人気が理想で、当日の人気順は要注意。また、関東馬に関東の騎手(表5、蛯名騎手の想定)という点は、牝馬勢に譲るところだ。

その他では、4歳牡馬(表4)のエピファネイア。海外G1実績が前々走4着で、前走4番人気(以下)の表8の条件には一歩届かないものの、その「前走4番人気以下」から好走馬を2頭輩出する角居厩舎の所属馬(デニムアンドルビーも同様)で、念のため警戒しておきたい。関西馬でスミヨン騎手が騎乗予定だ(表5)。もう1頭、大穴候補を挙げれば昨年11番人気3着のトーセンジョーダンだろうか。天皇賞4番人気以下・2桁着順からの参戦だが、昨年も同様だっただけに侮れない(表6)。今年も外国人騎手(ブドー)の騎乗が予定されている。ほかにも実力馬、実績馬の多いメンバー構成だが、年齢や距離実績、前走内容など、それぞれ複数の減点材料があり、ここでは上記の6頭までにとどめたい。

ライタープロフィール

浅田知広(あさだ ともひろ)

1970年12月、埼玉県生まれ。立命館大学文学部中退後、夕刊紙レース部のアルバイト、競馬データベース会社を経て、現在はフリー。パソコンが広く普及する以前から、パソコン通信でデータ手入力方式の競馬予想ソフトを公開するなど、競馬のみならずPCやネットワークにも精通。その知識を活かし、Webや雑誌で競馬ライターとして活躍するかたわら、ネットワークの専門誌にも連載を持つ。

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