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第857回 少頭数でも絞りづらい? 京都2歳Sを考える

2014/11/24(月)

今年から大幅な変更が加えられた2歳重賞戦線。今週は京都競馬場で、昨年までのオープン特別からG3に昇格した京都2歳Sが行われる。重賞にこそ昇格したものの、施行時期やコースに変更はないこの一戦。オープン特別時代の傾向を振り返り、今年の参考にしてみたい。データの分析には、JRA-VAN DataLab.TARGET frontier JV馬天楼 for データde出〜たを利用した。

■表1 東京・京都2歳重賞の3連単配当

芝1400m 芝1600m〜
ファンタジーS 京王杯2歳S デイリー杯2歳S 東スポ杯2歳S アルテミスS いちょうS
04 6,270円 178,540円 1,016,470円 37,790円
05 37,480円 15,460円 2,830円 11,340円
06 9,120円 198,370円 2,730円 5,410円
07 9,190円 170,230円 67,570円 146,220円
08 294,430円 156,340円 15,680円 81,640円
09 243,520円 128,660円 11,160円 52,820円
10 136,370円 515,710円 6,430円 50,030円
11 106,860円 185,220円 4,730円 525,650円
12 157,080円 246,630円 58,300円 6,330円 18,980円
13 614,810円 97,470円 5,560円 62,980円 18,070円
14 380,480円 89,780円 9,660円 137,140円 22,600円

2014/11/8 京都11R KBSファンタジーS(G3)1着 6番 クールホタルビ 14番人気

京都2歳Sの傾向を振り返る前に、先月27日掲載分「第849回 東京・京都開催の2歳重賞を考える」の表6を再掲したい(先週までの結果を追加)。この秋の東京・京都開催における2歳重賞は、芝1400mなら波乱、芝1600m以上は比較的平穏な結果が出ており、今年も芝1400mの2戦は3連単38万、8万馬券だった。一方、芝1600m以上はアルテミスSこそ荒れたものの、デイリー杯2歳SといちょうSはまずまず落ち着いた配当に収まっている(東京スポーツ杯2歳Sは本稿掲載日の開催)。

■表2 人気別成績

人気 着別度数 勝率 連対率 3着内率 単回収 複回収
1 5-2-2-1/10 50.0% 70.0% 90.0% 69% 100%
2 2-1-1-6/10 20.0% 30.0% 40.0% 84% 56%
3 0-1-2-7/10 0.0% 10.0% 30.0% 0% 13%
4 1-1-1-7/10 10.0% 20.0% 30.0% 130% 86%
5 0-3-0-7/10 0.0% 30.0% 30.0% 0% 82%
6 0-0-2-7/9 0.0% 0.0% 22.2% 0% 66%
7 1-0-2-5/8 12.5% 12.5% 37.5% 358% 155%
8 1-1-0-6/8 12.5% 25.0% 25.0% 776% 190%
9 0-1-0-7/8 0.0% 12.5% 12.5% 0% 135%
10 0-0-0-5/5 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
11 0-0-0-1/1 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

では、京都2歳Sのオープン特別時代・過去10年の成績を見ていきたい。このレースは05年、09年が複勝2着払いのため、通常「複勝率」と表記している部分は「3着内率」としている(両年とも3着は3番人気)。
まず人気別の成績では、1番人気が【5.2.2.1と抜群の安定感を誇る。着外は10年前、04年のアフリカンビート(単勝3.1倍)6着。単勝3倍未満の馬や、過去9年では【5.2.2.0】だ。一方、2番人気以下は好走馬が広く分散する傾向にある。

■表3 上位馬の人気と主な配当

頭数 人気順 主な配当
1着馬 2着馬 3着馬 単勝 馬連 馬単 3連複 3連単
04 10 2 3 6 310円 460円 890円 1,980円 6,030円
05 6 1 2 3 110円 170円 210円 310円 発売なし
06 10 7 1 2 2,870円 2,400円 7,360円 1,840円 19,520円
07 9 4 1 6 1,300円 840円 2,500円 2,980円 17,710円
08 9 2 5 1 530円 2,540円 4,830円 1,440円 16,280円
09 5 1 4 3 150円 970円 1,530円 1,000円 4,150円
10 10 8 5 1 6,210円 23,440円 46,360円 14,820円 212,390円
11 11 1 9 7 160円 5,170円 6,900円 23,940円 95,810円
12 10 1 8 7 120円 2,140円 2,450円 8,620円 24,190円
13 9 1 5 4 150円 1,110円 1,200円 2,220円 6,060円

各年の出走頭数は最多でも119頭立て以下だった年も半分の5回と多頭数にはならないレースだが、そんな中で5番人気以下の馬が好走馬30頭中11。11、12年は10〜11頭立ての7〜9番人気が2〜3着を占めるなど、頭数を加味すると少々買いづらい馬が多く来ているレースだ。安定した1番人気の成績と、出走頭数の少なさにより、3連単3万馬券を超えた年は10年、11年の2回にとどまるものの、3連単の配当を見て「荒れない」と先入観を持つのは避けたい。なお、05年は当時の3連単発売対象「後半4レース」に含まれない第8レースとして行われている。

■表4 馬番別成績

馬番 着別度数 勝率 連対率 3着内率 単回収 複回収 4番人気以下
1番 1-1-0-8/10 10.0% 20.0% 20.0% 12% 23% 0-0-0-6/6
2番 0-1-2-7/10 0.0% 10.0% 30.0% 0% 119% 0-1-0-5/6
3番 2-1-1-6/10 20.0% 30.0% 40.0% 318% 120% 1-1-1-4/7
4番 2-3-1-4/10 20.0% 50.0% 60.0% 31% 122% 0-1-0-4/5
5番 1-1-2-6/10 10.0% 20.0% 40.0% 621% 164% 1-1-1-3/6
6番 1-2-1-5/9 11.1% 33.3% 44.4% 12% 76% 0-2-0-3/5
7番 0-0-1-7/8 0.0% 0.0% 12.5% 0% 27% 0-0-1-7/8
8番 1-0-0-7/8 12.5% 12.5% 12.5% 162% 32% 1-0-0-7/8
9番 2-0-2-4/8 25.0% 25.0% 50.0% 85% 128% 0-0-2-4/6
10番 0-1-0-4/5 0.0% 20.0% 20.0% 0% 26% 0-0-0-2/2
11番 0-0-0-1/1 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0% 該当なし

2010/11/27 京都9R 京都2歳ステークス1着 5番 マーベラスカイザー 8番人気

ゲートから1コーナーが近く、多頭数では外枠不利とも言われる京都芝2000m。このレースは過去10年すべて11頭以下ならあまり関係なさそうにも思えるが、実際はこの頭数でも外はひと息で、3着内率30.0%を超えたのは2〜6番枠と9番枠。また、表の右に記したように、4番人気以下の連対馬9頭中8頭はその2〜6番枠から。「4番人気以下連対率」を別途調べると、その2〜6番は【2.6.2.19】27.6%、7番より外は【1.0.3.20】同4.2となった。ただ、内でも最内1番枠は【1.1.0.8】で2連対ともに1番人気、4番人気以下【0.0.0.6と決して良くはない点には注意したい。

■表5 脚質別成績

レース 脚質 着別度数 勝率 連対率 3着内率 単回収 複回収
今回 逃げ 1-2-1-6/10 10.0% 30.0% 40.0% 287% 134%
先行 3-4-6-23/36 8.3% 19.4% 36.1% 180% 99%
中団 4-2-1-8/15 26.7% 40.0% 46.7% 128% 128%
後方 1-2-2-20/25 4.0% 12.0% 20.0% 4% 32%
マクリ 1-0-0-2/3 33.3% 33.3% 33.3% 176% 56%
前走 逃げ 1-2-2-7/12 8.3% 25.0% 41.7% 239% 197%
先行 3-4-5-28/40 7.5% 17.5% 30.0% 20% 55%
中団 6-3-2-14/25 24.0% 36.0% 44.0% 328% 123%
後方 0-1-1-9/11 0.0% 9.1% 18.2% 0% 12%

続いて脚質別の成績も見ておこう。少頭数で位置取りが予想しづらい部分もあるレースだが、今回、前走を問わず「先行」に分類された馬は、「逃げ」や「中団」に比べ好走確率はひと息。特に前走「先行」の馬は、単複の回収率が低い。先行してうまく立ち回り、良さそうにも思える馬を買っても、好結果に結びつくとは限らない、という結果である。

■表6 東京・京都の2歳重賞における前走クラス別成績(04〜14.11.15)

前走クラス 着別度数 勝率 連対率 3着内率 単回収 複回収
新馬 10-8-3-92/113 8.8% 15.9% 18.6% 82% 46%
未勝利 9-9-15-103/136 6.6% 13.2% 24.3% 87% 150%
500万下 2-6-7-114/129 1.6% 6.2% 11.6% 18% 26%
OPEN特別 12-12-12-114/150 8.0% 16.0% 24.0% 130% 81%
G3 9-8-9-68/94 9.6% 18.1% 27.7% 215% 89%
G2 5-3-1-14/23 21.7% 34.8% 39.1% 210% 131%
地方 0-1-0-16/17 0.0% 5.9% 5.9% 0% 25%

前述の通り、京都2歳Sは本年から重賞に昇格した一戦。そこで前走クラス別成績は、まず東京・京都の2歳重賞全体から参考にしてみたい。好成績の前走G2はデイリー杯2歳Sの施行時期変更があり参考にならず(該当23頭中22頭がデイリー杯2歳S)、この表で注目したいのは前走500万組の不振だ。出走頭数は新馬や未勝利、オープン特別と互角ながら、【2.6.7.114】と特に勝ち馬が少なく、単複の回収率も低調である。その他では、新馬、未勝利組でも十分に勝負になる印象だ。

■表7 京都2歳Sの前走クラス/レース別成績(レースは好走馬輩出レース)

前走クラス/レース 着別度数 勝率 連対率 3着内率 単回収 複回収
新馬 4-4-4-11/23 17.4% 34.8% 52.2% 75% 128%
未勝利 3-2-3-12/20 15.0% 25.0% 40.0% 166% 90%
500万下 0-0-2-15/17 0.0% 0.0% 11.8% 0% 28%
OPEN特別 1-3-0-15/19 5.3% 21.1% 21.1% 326% 75%
重賞・格付けなし 0-0-0-1/1 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
G3 1-0-0-2/3 33.3% 33.3% 33.3% 176% 56%
G2 1-1-1-1/4 25.0% 50.0% 75.0% 27% 240%
地方 0-0-0-2/2 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
萩S 1-3-0-7/11 9.1% 36.4% 36.4% 564% 130%
デイリー杯2歳S 1-1-1-1/4 25.0% 50.0% 75.0% 27% 240%
札幌2歳S 1-0-0-0/1 100.0% 100.0% 100.0% 530% 170%
黄菊賞 0-0-1-9/10 0.0% 0.0% 10.0% 0% 12%
きんもくせい特別 0-0-1-1/2 0.0% 0.0% 50.0% 0% 180%

続いて表7は、この京都2歳Sのオープン特別時代・過去10年の前走クラス別成績である。表6との共通点としては、500万組の不振と、新馬・未勝利組でも通用していることが挙げられる。なお、これまで重賞組は出走数自体が少なかったため、重賞昇格により今後はこの組が幅をきかせるようになる可能性は考えておきたい。

■表8 前走新馬・未勝利組の前走距離別成績

前走クラス 前走距離 着別度数 勝率 連対率 3着内率 単回収 複回収
新馬 1400m 0-0-0-1/1 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
1600m 0-0-1-3/4 0.0% 0.0% 25.0% 0% 0%
1800m 4-1-2-3/10 40.0% 50.0% 70.0% 173% 119%
2000m 0-3-1-4/8 0.0% 37.5% 50.0% 0% 220%
未勝利 1600m 0-0-0-2/2 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
1800m 1-1-2-3/7 14.3% 28.6% 57.1% 410% 207%
2000m 2-1-1-7/11 18.2% 27.3% 36.4% 41% 32%

表7で好走馬の多かった新馬・未勝利組。表8では、この組の前走距離別の成績を調べてみた。この組で、前走1600m以下から400m以上の距離延長になった馬は計【0.0.1.6。新馬・未勝利組以外では1600mからの好走馬が3頭出ているが、いずれもデイリー杯2歳S組である。「第849回 東京・京都開催の2歳重賞を考える」でも、300m以上の距離延長馬が今ひとつだったのと同じような傾向だ。
そして前走1800mと2000mの比較では、1800m組がやや優勢。特に、前走1800mの新馬勝ち馬は【4.1.2.3】3着内率70.0を記録し、単複の回収率も100%を超えるため、今年も該当馬がいればぜひ注目したい。なお、前走1800m新馬・未勝利の該当馬17頭のうち、13頭が京都外、そして東京、阪神外が1頭ずつと、計15頭は直線が長いコース。京都芝内2000mのような小回りの芝1800mを勝ち上がってきた馬は、出走自体が少ない。

■表9 主な距離実績別成績

対象距離 実績 着別度数 勝率 連対率 3着内率
芝1800m 連対あり 8-6-7-21/42 19.0% 33.3% 50.0%
芝2000m 連対あり 3-5-2-17/27 11.1% 29.6% 37.0%
芝1800m以上 連対なし 0-0-1-22/23 0.0% 0.0% 4.3%
優勝なし 1-1-2-22/26 3.8% 7.7% 15.4%

最後に、前走以前も含めた全馬の主な距離実績別の成績を調べたのが表9である。芝2000mと芝1800mの連対実績で比較すると(重複馬あり)、芝1800mで連対している馬のほうが好走確率は高く、特に勝率や3着内率で差がついている。表8の結果も含め、2000mの実績にはこだわりを持たないほうが良さそうだ。
ただ、1800〜2000mで連対実績を持たなかった馬の好走は、09年3着のダノンスパシーバ1頭だけ(前走芝1600m新馬勝ち)。この09年は5頭立ての3着と「好走」に含めるべきか微妙なところだ。出走頭数のわりに穴馬の好走が多いレースだが、芝1800m以上での連対実績くらいは持つことがほぼ最低条件で、優勝実績のある馬ならなお良さそうだ。

以上、オープン特別時代の京都2歳Sの結果を中心に、いくつか傾向をまとめてみた。重賞の回次としては「第1回」になる今年の京都2歳Sだが、他の東京・京都の2歳重賞も含めて考えると使えそうなデータもあるだけに、馬券検討の参考にしていただきたい。

ライタープロフィール

浅田知広(あさだ ともひろ)

1970年12月、埼玉県生まれ。立命館大学文学部中退後、夕刊紙レース部のアルバイト、競馬データベース会社を経て、現在はフリー。パソコンが広く普及する以前から、パソコン通信でデータ手入力方式の競馬予想ソフトを公開するなど、競馬のみならずPCやネットワークにも精通。その知識を活かし、Webや雑誌で競馬ライターとして活躍するかたわら、ネットワークの専門誌にも連載を持つ。

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