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第854回 距離実績に注目? エリザベス女王杯を占う

2014/11/13(木)

今週は京都でエリザベス女王杯が行われる。ハープスターやジェンティルドンナといった大物は不在だが、その分、馬券的には難解かつ面白そうなメンバーが揃いそうだ。過去10年の同レースを分析し、攻略のカギを見つけていくことにしたい。データ分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 エリザベス女王杯出走馬の年齢別成績(過去10年)

年齢 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収率 複回収率
3歳 5-  3-  2- 43/ 53 9.4% 15.1% 18.9% 101 43
4歳 3-  2-  5- 44/ 54 5.6% 9.3% 18.5% 16 48
5歳 2-  4-  2- 36/ 44 4.5% 13.6% 18.2% 227 71
6歳 0-  1-  1- 11/ 13 0.0% 7.7% 15.4% 0 181
7歳 0-  0-  0-  4/  4 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
8歳 0-  0-  0-  1/  1 0.0% 0.0% 0.0% 0 0

まずは過去10年のエリザベス女王杯出走馬の年齢別成績を見ていこう(表1)。このレースでは3歳馬VS古馬というのが、大きな注目ポイントとなる。過去10年では3歳馬が【5.3.2.43】という成績。勝ち馬に関して言えば、4歳以上の古馬と全くの五分となっている。古馬の中では4歳馬が3勝で勝率がやや優勢。次に5歳馬で連対率は4歳馬を上回っている。6歳になると、好走率がガクンと下がる。7歳以上の連対はなく、高齢馬には苦しいレースとなっている。

■表2 前走秋華賞出走馬の前走着順別成績(過去10年)

前入線順位 着別度数 勝率 連対率 複勝率
前走1着 2- 1- 1- 3/ 7 28.6% 42.9% 57.1%
前走2着 0- 1- 1- 3/ 5 0.0% 20.0% 40.0%
前走3着 1- 0- 0- 2/ 3 33.3% 33.3% 33.3%
前走4着 0- 0- 0- 2/ 2 0.0% 0.0% 0.0%
前走5着 0- 0- 0- 5/ 5 0.0% 0.0% 0.0%
前走6〜9着 1- 0- 0- 8/ 9 11.1% 11.1% 11.1%
前走10着〜 0- 0- 0- 9/ 9 0.0% 0.0% 0.0%

3歳馬は三冠路線の流れで前走秋華賞に出走していた馬がほとんどだ。したがって、秋華賞の結果について精査する必要があるだろう。表2では前走秋華賞出走馬の前走着順別成績を示した。結論を言うと、秋華賞で3着以内に入っていた馬が、エリザベス女王杯でも好走しやすい。同じ京都のレースで、距離やレース間隔も近いため、おのずとそのような傾向になるのだろう。秋華賞着外から巻き返した馬は、08年リトルアマポーラのみ。同馬に関しては素質馬と認められつつも、春のクラシックで実績を残したわけではなかった。データ的には好走を予測するのが難しいタイプと思われる。

■表3 前走秋華賞出走馬の前走人気別成績(過去10年)

前走人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率
前走1人気 0- 0- 2- 3/ 5 0.0% 0.0% 40.0%
前走2人気 1- 2- 0- 4/ 7 14.3% 42.9% 42.9%
前走3人気 1- 0- 0- 5/ 6 16.7% 16.7% 16.7%
前走4人気 1- 0- 0- 4/ 5 20.0% 20.0% 20.0%
前走5人気 0- 0- 0- 4/ 4 0.0% 0.0% 0.0%
前走6〜9人 1- 0- 0- 7/ 8 12.5% 12.5% 12.5%
前走10人〜 0- 0- 0- 5/ 5 0.0% 0.0% 0.0%

続いて前走秋華賞出走馬の前走人気を見ていこう(表3)。秋華賞で1番人気に支持された馬は【0.0.2.3】。連対馬が出ていないのは意外だった。その代わり、2〜4番人気に支持されていた馬がそれぞれ1勝。基本的には秋華賞で上位人気に支持されていた馬が強い。1番人気馬の不振はたまたまかもしれない。

そしてエリザベス女王で好走を遂げた3歳馬は昨年優勝のメイショウマンボらがいるわけだが、春にクラシック、それもオークスで好走していた馬が目立つ。ヴィルシーナ、アパパネ、フサイチパンドラ、カワカミプリンセスなどがいる。無論、同様の実績があった馬でも負けることはある。それでも秋華賞一発の実績馬よりも、クラシックで安定して好走していた馬の方が、ここでの走りも期待できる。

■表4 エリザベス女王杯出走馬の前走レース別成績(過去10年)

順位 前走レース名 着別度数 勝率 連対率 複勝率
1 秋華賞G1 4- 2- 2-33/41 9.8% 14.6% 19.5%
2 天皇賞秋G1 2- 1- 1- 0/ 4 50.0% 75.0% 100.0%
3 京都大賞G2 1- 2- 0- 3/ 6 16.7% 50.0% 50.0%
4 府中牝馬G2 1- 0- 2-19/22 4.5% 4.5% 13.6%
5 英センG1 1- 0- 0- 0/ 1 100.0% 100.0% 100.0%
6 チャンG1 1- 0- 0- 0/ 1 100.0% 100.0% 100.0%
7 府中牝馬G3 0- 3- 3-41/47 0.0% 6.4% 12.8%
8 鳴滝特別1000 0- 1- 0- 0/ 1 0.0% 100.0% 100.0%
9 エルムSG3 0- 1- 0- 0/ 1 0.0% 100.0% 100.0%
10 スワンSG2 0- 0- 1- 0/ 1 0.0% 0.0% 100.0%
11 1000万下 0- 0- 1- 0/ 1 0.0% 0.0% 100.0%

続いて古馬について考えてみる。表4はエリザベス女王杯出走馬の前走レース別成績。前哨戦となっている府中牝馬Sは、出走馬が多いこともあり、総合的な好走率はかなり低い。G2となってもその傾向は変わらない印象だ。外国馬で格も十分あったスノーフェアリーが連覇を成し遂げ、前走天皇賞(秋)組が【2.1.1.0】という好成績であることから、年齢を問わず前走G1組が強いということが言えるだろう。

正直、前走府中牝馬S組の取捨はかなり難しい。秋華賞とは全く異なり、好走馬が必ずしもいい成績を残していないからだ。古馬に関しては、別路線組で狙いを定める方が、わかりやすい。それを示すのが表5だ。

■表5 エリザベス女王杯好走馬の一部

馬名 着順 人気 前走成績 備考
13年 ラキシス 2 6 鳴滝特別1着 前走芝2200m
12年 ピクシープリンセス 3 5 前走1000万1着 前走芝2400m
10年 メイショウベルーガ 2 2 京都大賞典1着 同年日経新春杯優勝
09年 クィーンスプマンテ 1 11 京都大賞典9着 2走前みなみ北海道S1着
09年 テイエムプリキュア 2 12 京都大賞典14着 同年日経新春杯優勝
07年 フサイチパンドラ 2 3 エルムS11着 前年エリザベス女王杯優勝
07年 スイープトウショウ 3 2 スワンS4着 前年エリザベス女王杯2着
06年 スイープトウショウ 3 2 天皇賞秋5着 前年エリザベス女王杯優勝
05年 スイープトウショウ 1 2 天皇賞秋5着 同年宝塚記念優勝
05年 アドマイヤグルーヴ 3 4 天皇賞秋17着 前年エリザベス女王杯優勝
04年 アドマイヤグルーヴ 1 2 天皇賞秋3着 前年エリザベス女王杯優勝

これはエリザベス女王杯の好走馬の一部。前走秋華賞・府中牝馬S組以外の馬で、注目したい馬をまとめて並べたものだ。近年のエリザベス女王杯の結果で気になるのは、昨年2着のラキシスと12年3着のピクシープリンセス。前走条件クラスを勝ち上がったばかりの馬が、格上挑戦してきて好走を果たしたこと。以前のエリザベス女王杯にはなかった傾向だ。そして、その両馬は当日比較的上位人気に支持されており、実績以上の評価を受けていた感がある。さらに、前走条件戦の距離が芝2200m以上であったこと。この点も興味深い。

というのも大波乱となった09年のレースの連対馬にも、距離実績という共通項が見つかったからだ。データ的には例外にしたいようなタイプの馬なのだが、クィーンスプマンテは同年に芝2600mのみなみ北海道Sを優勝。2着テイエムプリキュアも、同年の日経新春杯で1着の実績があった。

さらにさかのぼると、フサイチパンドラやスイープトウショウ、アドマイヤグルーヴには過去にエリザベス女王杯や宝塚記念で好走の実績がある。芝2200mのG1でかなりの実績を持つ馬が、好走を果たしている。

先ほどの3歳馬についてもオークスでの好走実績は強調材料と述べた。そう考えると、芝2200m以上の距離実績というものが大きなカギとなることが言える。そう考えると、府中牝馬S、あるいは春のヴィクトリアマイルの好走実績がほとんど通用していない点も納得がいくものとなる。

【結論】
それでは今年のエリザベス女王杯を占っていくことにする。主な出走予定馬は表6の通りだ。

■表6 今年のエリザベス女王杯出走予定馬

馬名 年齢 前走成績 備考
ディアデラアマドレ 4 府中牝馬S1着  
メイショウマンボ 4 京都大賞典10着 前年エリザベス女王杯優勝
ヌーヴォレコルト 3 秋華賞2着 オークス1着
ヴィルシーナ 5 宝塚記念3着  
レッドリヴェール 3 秋華賞6着  
ホエールキャプチャ 6 府中牝馬S3着  
ショウナンパンドラ 3 秋華賞1着  
スマートレイアー 4 府中牝馬S2着  
キャトルフィーユ 5 府中牝馬S4着  
ラキシス 4 オールカマー2着 前年エリザベス女王杯2着
フーラブライド 5 京都大賞典7着 同年日経新春杯3着
アロマティコ 5 オールカマー5着 前年エリザベス女王杯3着
サングレアル 3 秋華賞5着  
グレイスフラワー 5 オクトーバーS1着 前走芝2400m
オメガハートロック 3 秋華賞11着  
ブランネージュ 3 秋華賞4着  
コウエイオトメ 6 京都大賞典6着  
サンシャイン 5 小倉日経OP7着  

2014/10/19 京都11R 秋華賞(G1)1着 6番 ショウナンパンドラ 2着 4番 ヌーヴォレコルト

2013/11/10 京都11R エリザベス女王杯(G1)1着 3番 メイショウマンボ

まず3歳馬で有力なのが秋華賞の連対馬ショウナンパンドラヌーヴォレコルト。着差がわずかの上、レース内容を考慮すると後者の方が強いと見る人も多いかもしれない。ただ、データ的には仮に秋華賞の着順が入れ替わっていても、3位入線馬までは有力となる。さらに秋華賞当日の1番人気はヌーヴォレコルト、ショウナンパンドラは3番人気。ともに上位人気に支持されており、この点も問題なくクリアする。相性でいえば、1番人気のヌーヴォレコルトよりもショウナンパンドラの方がいいという傾向。ただ、春の実績はオークスを優勝しているヌーヴォレコルトに断然分がある。したがって、両馬の甲乙はつけがたいと判断する。

続いて古馬勢を考える。前走レースや成績にとらわれない考え方で、芝2200m以上の実績に注目すると、メイショウマンボが筆頭格。前年のエリザベス女王杯優勝馬だ。近走は不振だが、巻き返しがあっても全く不思議はない。昨年2着のラキシスも有力。前走のオールカマー2着という実績も評価できる。同様、前年3着のアロマティコにもチャンスがあるかもしれない。

その他では、グレイスフラワーは前走芝2400mのオークトーバーSで1着。エリザベス女王杯当日の人気が高ければ、有力と考えたいところだが果たしてどうか。あとはフーラブライド。今年の日経新春杯が3着。欲を言えば連対実績がほしかったが、そもそも牝馬同士ではキャリア・地力ともに上位。注目したい1頭だ。ヴィルシーナは前走宝塚記念で3着と善戦。本来は距離に不安がありそうな上、休み明けという点も気になるが、軽視できないか。

ライタープロフィール

小田原智大(おだわら ともひろ)

1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。
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