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第851回 今年も荒れる? 京王杯2歳Sを分析する

2014/11/3(月)

 天皇賞が終わり、東京競馬は今週から5回東京開催を迎える。今週はG1こそないが、東京・京都で土日に重賞が4レース組まれている。土曜はどちらも芝1400m重賞の京王杯2歳SとファンタジーS。今回のデータde出〜たでは、波乱傾向が強い京王杯2歳Sに的を絞り、荒れる要因や好走馬の傾向について分析していきたい。なお、データ分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 京王杯2歳Sの人気別成績(過去5年)

人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
1番人気 0- 0- 0- 5/ 5 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
2番人気 0- 1- 1- 3/ 5 0.0% 20.0% 40.0% 0% 80%
3番人気 1- 0- 0- 4/ 5 20.0% 20.0% 20.0% 126% 48%
4番人気 0- 1- 1- 3/ 5 0.0% 20.0% 40.0% 0% 146%
5番人気 3- 0- 0- 2/ 5 60.0% 60.0% 60.0% 752% 230%
6番人気 0- 1- 0- 4/ 5 0.0% 20.0% 20.0% 0% 82%
7番人気 1- 1- 0- 3/ 5 20.0% 40.0% 40.0% 246% 188%
8番人気 0- 0- 2- 3/ 5 0.0% 0.0% 40.0% 0% 250%
9番人気 0- 1- 0- 4/ 5 0.0% 20.0% 20.0% 0% 208%
10番人気以下 0- 0- 1-30/31 0.0% 0.0% 3.2% 0% 83%

2013/11/9 東京11R 京王杯2歳ステークス(G2)1着 13番 カラダレジェンド

 表1は過去5年間の人気別成績。まず目を引くのが1番人気馬の不振だ。勝ち馬どころか3着以内馬すらいなかった。2番人気馬も未勝利。5番人気馬が昨年のカラダレジェンドら近3年は続けて勝利している。3番人気馬は09年エイシンアポロン、7番人気馬は10年にグランプリボスが勝利している。

 また、2・3着馬は勝ち馬以上に広範囲に分布しているのがわかる。ちなみに2ケタ人気馬の激走は10年に13番人気で3着に激走したテイエムオオタカのみだ。

過去5回で馬連での万馬券は11年の1回だが、3連単は昨年以外の4回で10万円以上の配当となっている。特に10年は人気順で7→2→13番人気馬で決まり、3連単51万5710円の高配当。昨年も5→6→2番人気馬の決着で、馬連7110円・3連単9万7470円の波乱となっている。

1番人気馬の不振と伏兵馬の激走が相まって、過去5年の複勝回収率は115%と100%を超えている。これは2歳重賞の中で最も高く、非常に波乱傾向が強い一戦といえる。

■表2 京王杯2歳S1番人気馬の成績と前走成績(過去5年)

年度 馬名 着順 前走成績
2013 モーリス 6 新馬戦(京都芝1400m)1着
2012 テイエムイナズマ 9 デイリー杯2歳S 1着
2011 モンストール 4 新潟2歳S 1着
2010 オルフェーヴル 10 芙蓉S 2着
2009 ダッシャーゴーゴー 4 ききょうS 1着

 表2は近5年の1番人気馬の成績。昨年のモーリス以外の4頭は前走オープン・重賞で連対していた馬ばかりだ。オルフェーヴルはその後の大活躍からすると、この時点ではまだ馬体や精神面がしっかりしていなかったといえるだろう。
4着に入ったダッシャーゴーゴーやモンストールは好走した前走よりも後ろからレースを進めて、差し届かずのパターン。テイエムイナズマも前走デイリー杯2歳Sは逃げ切り勝ちをしていたが、今回はスタートがうまくいかずに後方から進めて惨敗している。

 昨年のモーリスは前走で京都芝1400mの新馬戦をレコード勝ちしていた。過去のデータde出〜た(第755回)でも述べたが、2歳重賞で新馬戦勝利のみのキャリアで1番人気になっている馬は敗れることが多い。先日(10/11)に行われた新設重賞のいちょうSでも新馬戦快勝のサトノフラムが1.4倍の圧倒的人気になっていたが、10着に敗れている。

■表3 京王杯2歳Sの過去5年の成績

年度 前半800m 後半600m 着順 人気 馬名 勝ちタイム 4角通過順 上がり3F
2013 48秒8 34秒3 1 5 カラダレジェンド 1分23秒1 2 34秒0
2 6 クインズハリジャン 1/2馬身 3 33秒9
3 2 ラブリープラネット ハナ 3 34秒0
6 1 モーリス 1分23秒5 11 33秒1
2012 47秒5 33秒7 1 5 エーシントップ 1分21秒2 2 33秒6
2 7 ラブリーデイ 3/4馬身 2 33秒6
3 8 カオスモス 1馬身1/2 4 33秒6
9 1 テイエムイナズマ 1分22秒0 10 34秒0
2011 47秒5 34秒6 1 5 レオアクティブ 1分22秒1 13 33秒6
2 9 サドンストーム 1馬身1/4 6 34秒2
3 4 オリービン 1/2馬身 4 34秒5
4 1 モンストール 1分22秒6 9 34秒4
2010 47秒5 34秒3 1 7 グランプリボス 1分21秒8 5 33秒7
2 2 リアルインパクト 3/4馬身 7 33秒5
3 13 テイエムオオタカ 2馬身 1 34秒7
10 1 オルフェーヴル 1分22秒6 12 33秒8
2009 46秒6 35秒4 1 3 エイシンアポロン 1分22秒0 9 34秒5
2 4 アニメイトバイオ 1馬身1/4 17 34秒0
3 8 ツルマルジュピター ハナ 1 35秒6
4 1 ダッシャーゴーゴー アタマ 6 34秒9

 表3は過去5年の成績を前半800m・後半600mのペースを表記して示したもの。ペースとしては09年のみ平均ペースで、10年〜12年は47秒5、昨年に至っては48秒8と非常にスローの流れだった。

 東京芝1400mは向正面のほぼ真ん中あたりからのスタートで、コーナーが2回。最後の直線が長いために、前半はスローペースになることが多い。外からの差しが決まった09年・11年は4コーナー10番手以降の馬も好走しているが、10年・一昨年・昨年に関しては、完全に前残りの競馬だ。上がり3ハロン33秒台の馬が多く、前半スローで流れて、直線でヨーイドンの展開になることが多い。

 つまり、積極的に前に行った馬が恩恵を受けることが多く、後ろで脚を溜めた人気馬が間に合わないことが波乱となる最大の要因といえる。

■表4 京王杯2歳Sの枠番別成績(過去5年)

枠番 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
1枠 1- 1- 1- 4/ 7 14.3% 28.6% 42.9% 90% 484%
2枠 0- 2- 0- 6/ 8 0.0% 25.0% 25.0% 0% 66%
3枠 0- 1- 1- 8/10 0.0% 10.0% 20.0% 0% 143%
4枠 1- 0- 2- 7/10 10.0% 10.0% 30.0% 123% 124%
5枠 1- 1- 0- 8/10 10.0% 20.0% 20.0% 154% 83%
6枠 1- 0- 0- 9/10 10.0% 10.0% 10.0% 65% 31%
7枠 0- 0- 0-10/10 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
8枠 1- 0- 1- 9/11 9.1% 9.1% 18.2% 142% 93%

 表4は枠番別成績。1〜4枠を内枠、5〜8枠を外枠とした場合、勝ち馬の数は内枠2に対して、外枠3とそれほど差がない。ただし、2・3着馬の数を比較すると、内枠8に対して、外枠は2しかない。この差が連対率・複勝率に数字として表れている。

 スローペースの場合は道中で動きがほとんどなく、内枠の馬が自然と好ポジションを取れる場合が多い。また、4コーナーで馬群の外にいる馬は大きくコーナーを曲がらなくてはならないが、インにいる馬はコースロスなく回ることができる。直線勝負ではこの差は非常に大きい。馬券の軸としては、内枠の馬を積極的に狙っていきたい

■表5 京王杯2歳Sのキャリア別成績(過去5年)

キャリア 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
1戦 1- 1- 0- 7/ 9 11.1% 22.2% 22.2% 174% 67%
2戦 2- 2- 3-13/20 10.0% 20.0% 35.0% 94% 145%
3戦 0- 0- 1-21/22 0.0% 0.0% 4.5% 0% 27%
4戦 1- 2- 1-12/16 6.3% 18.8% 25.0% 39% 263%
5戦 1- 0- 0- 3/ 4 25.0% 25.0% 25.0% 385% 105%
6戦以上 0- 0- 0- 5/ 5 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

 表5はキャリア別成績。3着以内に好走した馬はすべてキャリア5戦以内におさまっているが、その中で3戦の馬は3着が1回のみと成績が極端に悪い。これらキャリア3戦の22頭中14頭は前走から中4週以上の間隔があった。

3着以内に好走した15頭の前走間隔では中3週以内だった馬が9頭と半数以上を占めている。3戦の馬に1か月以上の間隔がある馬が多いことが不振の一因と考えられる。

他ではキャリア2戦の馬が複勝率35.0%と最も高く、4戦の馬も3着以内馬4頭と健闘している。5戦の馬は11年優勝のレオアクティブ。なお、1戦の馬も10年2着のリアルインパクト(2番人気)、昨年1着のカラダレジェンド(5番人気)が好走している。ともに東京芝1400mの新馬戦を勝利していた。

■表6 6番人気以下で好走した馬一覧(過去5年)

年度 人気 着順 馬名 頭数 枠番 4角 前走成績 前走脚質(4角通過順)
2013 6 2 クインズハリジャン 14 5 3 未勝利戦1着(京都芝1400m) 先行 2番手
2012 7 2 ラブリーデイ 16 1 2 野路菊S1着(京都芝1800m) 先行 2番手
8 3 カオスモス 8 4 デイリー杯2歳S5着(京都芝1600m) 先行 3番手
2011 9 2 サドンストーム 14 3 6 すずらん賞5着(札幌芝1200m) 中団 4番手
2010 7 1 グランプリボス 15 4 5 デイリー杯2歳S7着(京都芝1600m) 先行 2番手
13 3 テイエムオオタカ 1 1 未勝利戦1着(東京芝1400m) 逃げ 先頭
2009 8 3 ツルマルジュピター 17 4 1 いちょうS12着(東京芝1600m) 逃げ 先頭

2010/11/13 東京11R 京王杯2歳ステークス(G2)1着 6番 グランプリボス

 最後に表6は6番人気以下で好走した7頭の一覧。これら7頭のうち、11年2着サドンストーム以外の6頭はすべて4コーナーで4番手以内に位置していた。

 またこれら6頭は前走で逃げるか、先行して3番手以内につけるレースをしていた。10年優勝のグランプリボスも前走のデイリー杯2歳Sは道中2番手で先行する競馬をしていた。前走の着順は悪くても、前に行った馬が穴として狙い目だ。

 今年もペースは遅くなると想定して、前走で逃げ・先行した内枠の馬(キャリア3戦以外の馬)を軸として高配当を狙うのが面白いのではないだろうか。

ライタープロフィール

ケンタロウ(けんたろう)

1978年6月、鹿児島県生まれ。早稲田大学社会科学部卒業。初めて買った馬券が大当たりし、それから競馬にのめり込むように。データでは、開催日の馬場やコース適性に注目している。好きなタイプは逃げか追い込み。馬券は1着にこだわった単勝、馬単派。料理研究家ではない。

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