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第844回 京都芝2400mの種牡馬傾向は? 京都大賞典を分析する

2014/10/9(木)

 凱旋門賞は日本馬にとって残念な結果となってしまったが、秋の天皇賞・ジャパンカップ・有馬記念と続く古馬中長距離路線はこれからが本番だ。京都開幕週の重賞はそれら大一番の前哨戦といえる京都大賞典。今週は3日間開催で13日(祝・月)に行われる。以前は実績馬が格の違いを見せて勝利することが多かったものの、近年は伏兵馬が勝つことが多くなった。今回は京都大賞典にスポットを当て、過去10年のデータならびに京都芝2400m戦の種牡馬傾向から同レースを分析していく。なお、データ分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 京都大賞典近5年のレースラップと3着以内馬の成績

年度 前半1000m 後半1000m レース上がり 着順 人気 馬名 勝ちタイム 4角通過順 上がり3F
2013 61秒4 57秒4 34秒9 1 11 ヒットザターゲット 2分22秒9 8 34秒0
2 7 アンコイルド クビ 10 33秒7
3 2 トーセンラー 1馬身3/4 5 34秒6
5 1 ゴールドシップ 2分23秒2 3 34秒8
2012 59秒5 59秒9 35秒3 1 5 メイショウカンパク 2分23秒4 9 34秒6
2 7 オウケンブルースリ クビ 3 35秒2
3 2 ギュスターヴクライ 3/4馬身 1 35秒3
4 1 フミノイマージン ハナ 6 34秒9
2011 60秒9 58秒1 33秒8 1 1 ローズキングダム 2分24秒1 3 33秒1
2 4 ビートブラック 1馬身1/4 4 33秒2
3 3 オウケンブルースリ クビ 5 33秒1
2010 57秒7 62秒6 36秒8 1 2 メイショウベルーガ 2分25秒0 5 34秒9
2 1 オウケンブルースリ 1/2馬身 8 34秒7
3 4 プロヴィナージュ 3馬身 3 35秒8
2009 59秒1 61秒0 37秒1 1 3 オウケンブルースリ 2分24秒3 13 34秒1
2 4 スマートギア 3/4馬身 14 33秒8
3 7 トーセンキャプテン 1馬身3/4 7 34秒8
4 1 ジャガーメイル クビ 9 34秒8

 まず表1は京都大賞典近5年のレースラップと3着以内馬の成績。注目したいのが勝ちタイムで、09〜11年にかけては2分24秒1〜25秒0におさまっていた。しかし、近2年は2分24秒を切る高速決着となっている。特に昨年は前半こそスローペースながら、後半で急激にペースが速くなり、勝ちタイム2分22秒9。圧倒的1番人気に推されたゴールドシップは後半の速いペースに付いていけず、5着と敗れて波乱となった。

 3着以内馬の上がりタイムを見ると、上位馬は33〜34秒台の速い上がりを使った馬が多数を占めている。なお、10年は前半1000mが速いものの、3番手以下は大きく離れていた。

 今年も良馬場ならば、近2年のような高速決着となるのではないか。

■表2 京都大賞典の脚質別成績と上がり3F上位馬の成績(過去10年)

脚質 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
逃げ 0-  0-  0- 11/ 11 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
先行 1-  5-  5- 19/ 30 3.3% 20.0% 36.7% 6% 88%
差し 6-  2-  5- 25/ 38 15.8% 21.1% 34.2% 519% 181%
追い込み 3-  3-  0- 26/ 32 9.4% 18.8% 18.8% 100% 82%
3F  1位 5-  5-  0-  3/ 13 38.5% 76.9% 76.9% 353% 272%
3F  2位 4-  2-  2-  2/ 10 40.0% 60.0% 80.0% 1764% 541%
3F  3位 1-  0-  4-  5/ 10 10.0% 10.0% 50.0% 91% 139%

 表2は過去10年の脚質別成績と上がり3ハロン上位馬の成績。逃げ馬は3着以内に入っておらず、苦戦傾向にある。中団からの差し馬・後方からの追い込み馬が9勝をあげており、上がり3ハロンでも上位2位までの馬が断然成績が良い。メンバー中速い上がりを使える馬が上位に来る傾向が出ている。

 なお、複勝率では先行馬が36.7%でトップ。先行して勝利したのは11年ローズキングダムだけだが、2・3着が各5回と粘り込むケースが多い。

■表3 京都大賞典の前走レース別成績(過去10年)

前走レース名 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
宝塚記念 3- 3- 1- 9/16 18.8% 37.5% 43.8% 1060% 290%
朝日チャレンジC 2- 0- 1-11/14 14.3% 14.3% 21.4% 82% 40%
天皇賞・春 1- 1- 2- 9/13 7.7% 15.4% 30.8% 140% 71%
オールカマー 1- 1- 1- 5/ 8 12.5% 25.0% 37.5% 230% 177%
阪神大賞典 1- 1- 0- 1/ 3 33.3% 66.7% 66.7% 163% 226%
新潟記念 1- 0- 1- 5/ 7 14.3% 14.3% 28.6% 50% 41%
エリザベス女王杯 1- 0- 0- 0/ 1 100.0% 100.0% 100.0% 510% 230%
札幌記念 0- 2- 1- 5/ 8 0.0% 25.0% 37.5% 0% 266%
西宮S 0- 1- 0- 0/ 1 0.0% 100.0% 100.0% 0% 220%
ジャパンC 0- 1- 0- 0/ 1 0.0% 100.0% 100.0% 0% 140%
目黒記念 0- 0- 1- 5/ 6 0.0% 0.0% 16.7% 0% 65%
札幌日経オープン 0- 0- 1- 2/ 3 0.0% 0.0% 33.3% 0% 83%
すみれS 0- 0- 1- 0/ 1 0.0% 0.0% 100.0% 0% 290%
その他のレース 0- 0- 0-29/29 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
※朝日チャレンジCは12年から施行時期をそれまでの9月から12月へ変更。

 表3は前走レース別成績。宝塚記念組が05年リンカーンら最多の3勝をあげ、連対率・複勝率ともに非常に高い。単勝回収率・複勝回収率ともに高いのは昨年のヒットザターゲットが11番人気だったのが大きい。

 天皇賞・春組は04年ナリタセンチュリーが勝利。間隔としてはほぼ5か月ぶりのレースとなるが、久々としては悪くない成績だ。他ではオールカマー組・阪神大賞典組・新潟記念組・エリザベス女王杯組が各1勝。06年スイープトウショウは昨年のエリザベス女王杯以来、約1年ぶりのレースだったが見事勝利をおさめている。前走からの間隔は気にしなくてもよいだろう。

 3着以内馬の大半は前走重賞を使われており、前走距離別では2200mだった馬が【5.4.2.14】と好成績。2000m戦だった馬が【3.2.3.26】で、10年メイショウベルーガ(前走新潟記念4着)ら3勝。この組の3着以内馬8頭中7頭は前走で4着以内に入っていた。
また、3000m以上だった馬も【2.2.2.11】で複勝率35.3%と健闘している。

■表4 京都芝2400m戦の種牡馬別成績(2010年以降/3勝以上)

種牡馬 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
ディープインパクト 15-11- 6-26/58 25.9% 44.8% 55.2% 141% 104%
未勝利 2- 0- 0- 3/ 5 40.0% 40.0% 40.0% 328% 80%
500万下 3- 6- 2- 7/18 16.7% 50.0% 61.1% 76% 105%
1000万下 4- 2- 1- 5/12 33.3% 50.0% 58.3% 155% 114%
1600万下 5- 2- 2- 4/13 38.5% 53.8% 69.2% 232% 140%
G2 1- 1- 1- 7/10 10.0% 20.0% 30.0% 32% 57%
キングカメハメハ 8- 4- 7-40/59 13.6% 20.3% 32.2% 363% 126%
ダンスインザダーク 4- 1- 5-29/39 10.3% 12.8% 25.6% 130% 71%
アグネスタキオン 4- 1- 2-10/17 23.5% 29.4% 41.2% 97% 80%
ネオユニヴァース 4- 1- 1-14/20 20.0% 25.0% 30.0% 104% 54%
ハーツクライ 3- 7- 6-21/37 8.1% 27.0% 43.2% 89% 83%
フジキセキ 3- 3- 0- 7/13 23.1% 46.2% 46.2% 155% 104%
スペシャルウィーク 3- 2- 0-14/19 15.8% 26.3% 26.3% 212% 79%
ゴールドアリュール 2- 3- 4- 8/17 11.8% 29.4% 52.9% 44% 131%
タニノギムレット 1- 1- 1-10/13 7.7% 15.4% 23.1% 30% 73%
ブラックタキシード 0- 0- 2- 8/10 0.0% 0.0% 20.0% 0% 194%
スズカマンボ 0- 0- 0- 3/ 3 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
フィガロ 0- 0- 0- 0/ 0 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

 表4は京都芝2400m戦の種牡馬別成績。最多の15勝をあげているディープインパクト産駒はクラス別成績も示している。そのディープインパクト産駒は全体の連対率が44.8%、複勝率も55.2%と非常に高く、単勝回収率・複勝回収率ともに100%を超えている。

 ただし、クラス別で分類すると、未勝利〜1600万下までは非常に好成績を残しているのに対し、G2戦になると大きく成績が下がっている点には注意したい。

 他ではキングカメハメハ産駒が8勝で勝利数2位。昨年の勝ち馬ヒットザターゲットも同産駒だ。キングカメハメハ産駒以外はサンデーサイレンスの後継種牡馬がズラリと並ぶ。
ただし、G2戦となるとダンスインザダーク産駒【0.0.0.3】、アグネスタキオン産駒【0.0.0.1】、ネオユニヴァース産駒【0.0.0.2】、ハーツクライ産駒【1.0.1.2】、フジキセキ産駒出走なし、スペシャルウィーク産駒【0.0.0.1】。ハーツクライ産駒が昨年の日経新春杯を勝ったカポーティスターを輩出しているぐらいで、他の産駒は活躍馬がいなかった。

 表の下部には今年の出走予定馬の種牡馬成績を並べているが、注目はゴールドアリュール産駒。複勝率52.9%とディープインパクト産駒に次ぐ高い複勝率を残している。京都芝2400m戦に同産駒が出走していたら、必ずチェックしておきたい。タニノギムレット産駒はG2では【0.0.0.2】、ブラックタキシード産駒はG2での出走はなかった。

■表5 ディープインパクト産駒の芝2400mG2戦成績(2010年以降)

年度 レース名 馬名 人気 着順
2014 日経新春杯 サトノノブレス 2 1
ラウンドワールド 5 11
2013 京都大賞典 トーセンラー 2 3
ヴィルシーナ 3 8
ニューダイナスティ 4 11
日経新春杯 エキストラエンド 5 5
ダコール 2 10
2012 日経新春杯 ダノンバラード 3 2
スマートロビン 2 5
リベルタス 6 9

 表5はディープインパクト産駒の当該コースG2戦での成績。出走馬10頭すべて6番人気以内で、人気よりも着順が上回ったのはダノンバラードとサトノノブレスの2頭しかいない。勝利したのは今年の日経新春杯を逃げ切ったサトノノブレスのみ。

昨年の京都大賞典3着トーセンラーの上がりタイム34秒6はメンバー中7位にすぎなかった。人気になりやすいディープインパクト産駒だが、過信は禁物といえそうだ。

■表6 キングカメハメハ産駒の芝2400mG2戦成績(2010年以降)

年度 レース名 馬名 人気 着順
2013 京都大賞典 ヒットザターゲット 11 1
トゥザグローリー 6 6
日経新春杯 カフナ 3 6
サトノパンサー 12 14
2012 京都大賞典 ローズキングダム 3 6
日経新春杯 トゥザグローリー 1 1
ブルースターキング 12 7
2011 京都大賞典 ローズキングダム 1 1
日経新春杯 ルーラーシップ 2 1
ローズキングダム 1 3

 表6はキングカメハメハ産駒の当該コースG2戦での成績。こちらは10頭出走して、【4.0.1.5】と好成績だ。4勝中3勝は1・2番人気の人気上位馬だが、11年京都大賞典のローズキングダムは59キロ、12年日経新春杯のトゥザグローリーは58.5キロを背負って勝利している。高速決着にも強く、信頼度ではこちらが上といえる。

■表7 ゴールドアリュール産駒の芝2400mG2戦成績(2010年以降)

年度 レース名 馬名 人気 着順
2014 日経新春杯 フーラブライド 4 3
トップカミング 15 7
2013 日経新春杯 トウカイパラダイス 4 3
2012 日経新春杯 トップカミング 11 6
2010 日経新春杯 トップカミング 1 2

 表7はゴールドアリュール産駒の当該コースG2戦での成績。勝ち星こそないが、異なる3頭で3着以内に好走している点は驚きだ。これら3頭の好走パターンは4コーナー3〜4番手からの流れ込み。表2で示した複勝率が高い先行馬のパターンに当てはまる。

 キングカメハメハ産駒、ゴールドアリュール産駒に共通するのはダートでG1馬を輩出している点。キングカメハメハ産駒からはホッコータルマエ、ゴールドアリュール産駒からはコパノリッキーが出ている。ダートの活躍馬を出すような持続力やパワーが両産駒の特徴で、京都芝2400mでそれらが反映されての好成績といえるだろう。

■表8 今年の日経新春杯の出走予定馬(10/8現在)

馬名 性齢 種牡馬 前走成績
ヴィクトリースター 牡6 ディープインパクト 新潟記念 9着
コウエイオトメ 牝6 ハーツクライ メトロポリタンS 9着
シゲルササグリ 牡5 ブラックタキシード 小倉日経OP 4着
スピリタス セン9 タニノギムレット 小倉日経OP 2着
タマモベストプレイ 牡4 フジキセキ 丹頂S 1着
デスペラード 牡6 ネオユニヴァース 天皇賞・春 17着
トゥザグローリー 牡7 キングカメハメハ 鳴尾記念 12着
トーセンラー 牡6 ディープインパクト 安田記念 14着
ヒットザターゲット 牡6 キングカメハメハ 宝塚記念 4着
プレティオラス 牡5 フィガロ ラジオ日本賞 11着
フーラブライド 牝5 ゴールドアリュール マーメイドS 3着
メイショウマンボ 牝4 ススカマンボ 宝塚記念 11着
ラストインパクト 牡4 ディープインパクト 新潟記念 3着
※フルゲート18頭。現時点での除外馬はいない。

2013/10/6 京都11R 京都大賞典(G2)1着 2番 ヒットザターゲット

2013/12/14 中京11R 愛知杯(G3)1着 5番 フーラブライド

 今年の出走予定馬は表8のとおり。

 人気を集めそうなのが昨年のマイルCS勝ち馬トーセンラー。昨年の天皇賞・春でも2着と好走しており、京都の外回りコースを得意としている。ただし、昨年の京都大賞典は3着。堅実なタイプではあるが、アタマ信頼とまでは言えない。

 注目は昨年の勝ち馬ヒットザターゲット。昨年と同じ宝塚記念からのローテーションで、前走の宝塚記念は4着と好走。内枠からのスタートだと力を出せるケースが多く、枠順も要チェックだ。昨年の勝ちがフロック視されていれば、馬券的な妙味がある。

 ゴールドアリュール産駒のフーラブライドも強調しておきたい。1000万下勝ちから格上挑戦で臨んだ昨年の愛知杯を勝利。続く日経新春杯も3着と好走しているように、クラスやメンバーレベルが上がっても苦にしないタイプだ。表7で示したように勝ち切れない面はあるものの、上位に食い込む場面は十分に考えられる。

 一方、宝塚記念(11着)以来となるメイショウマンボは逆に軽視したい。今年のヴィクトリアMでも2着と好走したが、牡馬混合戦では大阪杯・宝塚記念と苦戦している。人気にはなるだろうが、芝2400mは現時点では長いのではないだろうか。

 他に勝つ可能性があるとすれば新潟記念3着のラストインパクト。瞬発力はある馬だが、折り合いが難しい。道中で脚を溜められるかがポイントとなりそうだ。なお、ハーツクライ産駒のコウエイオトメ、フジキセキ産駒のタマモベストプレイは前走オープン特別組。重賞での力比べとなると荷が重い印象だ。春の天皇賞以来となるデスペラードは昨年のこのレースで10着。1着か着外かハッキリしたタイプだけに、バッサリ切る手もありそうだ。

ライタープロフィール

ケンタロウ(けんたろう)

1978年6月、鹿児島県生まれ。早稲田大学社会科学部卒業。初めて買った馬券が大当たりし、それから競馬にのめり込むように。データでは、開催日の馬場やコース適性に注目している。好きなタイプは逃げか追い込み。馬券は1着にこだわった単勝、馬単派。料理研究家ではない。

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