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第831回 新潟芝1000mを走った馬の次走について調べてみる

2014/8/25(月)

今年の北九州記念を制したのは、前走でアイビスサマーダッシュに出走していたリトルゲルダだった。次週の重賞・キーンランドCにも、前走でアイビスSDに出走していた馬の登録が3頭ある。これら3つのレースは、いずれもサマースプリントシリーズの対象レースなので、こうしたローテーションをとる馬が多くなるのも当然なのだろう。また、サマースプリントシリーズを別にしても、直線競馬という特殊な条件に出走した馬が次走でどんな結果を残しているのかは気になるところではないだろうか。そこで今回は「新潟芝1000m出走馬の次走」について調べてみたい。集計期間は10年5月1日〜14年8月17日。データ分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 新潟芝1000m出走馬の次走コース別成績(着別度数順)

コース 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
全体 95-  74-  88-1433/1690 5.6% 10.0% 15.2% 73% 63%
新潟芝1000m 40- 34- 38-337/449 8.9% 16.5% 24.9% 62% 67%
小倉芝1200m 8-  7-  5-106/126 6.3% 11.9% 15.9% 102% 57%
中山ダ1200m 7-  5-  7-104/123 5.7% 9.8% 15.4% 211% 83%
福島芝1200m 5-  9-  9-111/134 3.7% 10.4% 17.2% 55% 116%
函館芝1200m 5-  2-  4- 73/ 84 6.0% 8.3% 13.1% 92% 49%
京都芝1200m 4-  3-  1- 39/ 47 8.5% 14.9% 17.0% 92% 70%
中山芝1200m 4-  2-  5- 89/100 4.0% 6.0% 11.0% 93% 44%
函館ダ1000m 3-  3-  3- 29/ 38 7.9% 15.8% 23.7% 91% 96%
札幌芝1200m 3-  2-  1- 27/ 33 9.1% 15.2% 18.2% 129% 64%
新潟ダ1200m 3-  1-  3- 63/ 70 4.3% 5.7% 10.0% 19% 33%

表1は、新潟芝1000mに出走した全馬の次走成績をコース別で見たもので(着別度数順10位まで)、基準となるよう一番上に全体成績を掲載している。これを見ると、次走でも同じ新潟芝1000mに出走するケースが多いようで、好走率も全体成績と比べて高いことがわかる。直線競馬を走って適性があると判断された馬は次走でも直線競馬に出走し、しっかりと好走するケースが多いということだろう。ただし、単勝回収率は全体成績より10%以上も低く、やや過剰人気の傾向も見て取れるので、馬券を買う側には厳しい取捨が求められそうだ。また、次走で別のコースに出走した場合に注目したいのは単勝回収率が高い小倉芝1200m、中山ダート1200m、札幌芝1200mや、好走率が高く単複の回収率がともに90%以上の函館ダート1000mなどとなっている。

■表2 新潟芝1000m1着馬の次走コース別成績(着別度数順)

コース 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
全体 9-   4-   9-  99/ 121 7.4% 10.7% 18.2% 43% 49%
新潟芝1000m 5- 3- 7-40/55 9.1% 14.5% 27.3% 34% 73%
札幌芝1200m 2- 0- 0- 0/ 2 100.0% 100.0% 100.0% 730% 210%
中山芝1200m 1- 0- 0-13/14 7.1% 7.1% 7.1% 102% 29%
阪神芝1200m 1- 0- 0- 1/ 2 50.0% 50.0% 50.0% 220% 60%
福島芝1200m 0- 1- 0-11/12 0.0% 8.3% 8.3% 0% 49%
小倉芝1200m 0- 0- 1- 7/ 8 0.0% 0.0% 12.5% 0% 18%
新潟ダ1200m 0- 0- 1- 1/ 2 0.0% 0.0% 50.0% 0% 105%

2012/8/26 札幌11R キーンランドカップ(G3)1着 2番 パドトロワ

表2は、新潟芝1000mで1着だった馬に限った次走のコース別成績。着別度数順で7位までのコースしか掲載していないのは、8位以下のコースでは3着以内に入った好走例がひとつもなかったからである(以下、同様のケースでは同じように扱う)。この場合、大半は次走が昇級戦となることもあり、全体成績はあまり振るわない。次走で同じ新潟1000mに出走した場合も、好走率こそ全体成績より高いが単勝回収率は低く、やや過剰人気の傾向にあるので過信はできない。違うコースに出走した場合については、それぞれの該当例が少ないために判断がつきかねる部分もあるが、新潟芝1000mで1着だった馬が次走で札幌芝1200mに出走した場合は2戦2勝ということは覚えておいてもよさそうだ。うち1頭は、12年にアイビスSDとキーンランドCを連勝したパドトロワ。今年のアイビスSD勝ち馬セイコーライコウはキーンランドCの登録がなかったが、来年以降、サマースプリントシリーズの優勝を目指してこのローテーションをとってきたアイビスSD1着馬がいれば注目してみたい。

■表3 新潟芝1000m2着馬の次走コース別成績(着別度数順)

コース 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
全体 16-  14-  19-  74/ 123 13.0% 24.4% 39.8% 45% 71%
新潟芝1000m 10- 9-15-35/69 14.5% 27.5% 49.3% 45% 80%
小倉芝1200m 2- 1- 0- 3/ 6 33.3% 50.0% 50.0% 171% 106%
京都芝1200m 1- 1- 0- 2/ 4 25.0% 50.0% 50.0% 92% 112%
福島芝1200m 1- 0- 1- 9/11 9.1% 9.1% 18.2% 20% 40%
函館芝1200m 1- 0- 0- 4/ 5 20.0% 20.0% 20.0% 104% 38%
中山ダ1200m 1- 0- 0- 3/ 4 25.0% 25.0% 25.0% 65% 30%
新潟芝1200m 0- 2- 0- 2/ 4 0.0% 50.0% 50.0% 0% 117%
札幌芝1200m 0- 1- 0- 1/ 2 0.0% 50.0% 50.0% 0% 240%
中山芝1200m 0- 0- 1- 5/ 6 0.0% 0.0% 16.7% 0% 20%
函館ダ1000m 0- 0- 1- 1/ 2 0.0% 0.0% 50.0% 0% 55%

表3は、新潟芝1000mで2着だった馬に限った次走のコース別成績。さすがに次走の全体成績も、同じ新潟芝1000mに出走した場合の好走率も優秀だが、いずれも単勝回収率は45%どまり。過剰人気を集めるケースが少なからずあるようなので、簡単には飛びつかないほうがいいかもしれない。むしろ注目すべきは、いずれも複勝率50.0%を記録し、回収率も優秀な小倉、京都、新潟、札幌の芝1200mに転戦した場合だろう。これら4つのコースの共通点は、最後の直線部分が平坦になっていること。新潟芝1000mで好走すると「直線競馬のスペシャリスト」といったイメージを持たれがちではあるが、直線が平坦なこれらのコースであれば新潟芝1000m2着馬が次走でもそのスピードを活かしやすいと考えられそうだ。

■表4 新潟芝1000m3着馬の次走コース別成績(着別度数順)

コース 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
全体 22-  16-  13-  71/ 122 18.0% 31.1% 41.8% 140% 113%
新潟芝1000m 13- 8- 7-32/60 21.7% 35.0% 46.7% 96% 104%
中山ダ1200m 2- 1- 1- 1/ 5 40.0% 60.0% 80.0% 938% 360%
新潟芝1200m 2- 0- 1- 7/10 20.0% 20.0% 30.0% 100% 86%
福島芝1200m 1- 3- 2- 6/12 8.3% 33.3% 50.0% 143% 165%
函館芝1200m 1- 2- 0- 3/ 6 16.7% 50.0% 50.0% 146% 161%
中山芝1200m 1- 1- 1- 7/10 10.0% 20.0% 30.0% 170% 111%
京都芝1200m 1- 0- 0- 1/ 2 50.0% 50.0% 50.0% 395% 115%
新潟ダ1200m 1- 0- 0- 1/ 2 50.0% 50.0% 50.0% 250% 110%
小倉芝1200m 0- 1- 1- 6/ 8 0.0% 12.5% 25.0% 0% 55%

表4は、新潟芝1000mで3着だった馬に限った次走のコース別成績。真っ先に目にとまるのが全体成績の優秀さで、単勝回収率は140%にも達している。つまり、表3と表4から読み取れるのは、新潟芝1000mで惜敗した馬でも、2着になった馬は次走で過剰評価されがちだが、3着になった馬は次走で意外なほど過小評価されやすいということ。次走で同じ新潟芝1000mに出走した場合でも、違うコースに転戦した場合でも優秀な成績を残しているケースが目立つ。表4で好成績を残しているコースで前走が新潟芝1000m3着という馬を見かけたら、積極的に狙ってみる価値があると言えるだろう。

■表5 新潟芝1000m4、5着馬の次走コース別成績(着別度数順)

コース 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
全体 16- 15- 12-194/237 6.8% 13.1% 18.1% 64% 73%
新潟芝1000m 6- 7- 4-74/91 6.6% 14.3% 18.7% 52% 68%
小倉芝1200m 3- 0- 1- 8/12 25.0% 25.0% 33.3% 211% 102%
福島芝1200m 2- 3- 0- 9/14 14.3% 35.7% 35.7% 280% 161%
中山ダ1200m 1- 4- 1- 7/13 7.7% 38.5% 46.2% 63% 164%
新潟ダ1200m 1- 1- 0- 2/ 4 25.0% 50.0% 50.0% 117% 90%
函館ダ1000m 1- 0- 1- 1/ 3 33.3% 33.3% 66.7% 410% 146%
京都芝1200m 1- 0- 0- 4/ 5 20.0% 20.0% 20.0% 270% 98%
小倉ダ1000m 1- 0- 0- 1/ 2 50.0% 50.0% 50.0% 115% 75%
中山芝1200m 0- 0- 3-17/20 0.0% 0.0% 15.0% 0% 64%
阪神芝1200m 0- 0- 2-10/12 0.0% 0.0% 16.7% 0% 240%

2014/8/24 小倉11R TV西日本北九州記念(G3)1着 1番 リトルゲルダ

表5は、新潟芝1000mで4、5着だった馬に限った次走のコース別成績。全体成績と、次走でも同じ新潟芝1000mに出走した場合の成績を比較すると、好走率はほぼ同程度ということがわかる。また、次走でも新潟芝1000mに出走した場合の着別度数【6.7.4.74】をより詳しく表すと【6.7.4.9.11.54】となっており、前走と同じく4、5着どまりのケースが多いことがわかる。これらのデータから推測するに、新潟芝1000mで4、5着だった馬は、能力はあっても直線競馬の適性がイマイチで、だから次走の同コースでも4、5着に終わりがちなのではないだろうか。むしろ、表5で目立っているのは、違うコースに転戦して好走するパターンだ。具体的には、次走で小倉芝1200m、福島芝1200m、中山ダート1200m、新潟ダート1200m、函館ダート1000mなどに出走した場合は要注意だろう。今回の集計期間は14年8月17日まででのため、この表には8月24日に行なわれた北九州記念の結果は含まれていないが、その勝ち馬となったリトルゲルダ(8番人気)もアイビスSDの4着馬で、まさに好走パターンに合致する馬だった。

■表6 新潟芝1000m6〜9着馬の次走コース別成績(着別度数順)

コース 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
全体 14- 10- 16-389/429 3.3% 5.6% 9.3% 47% 42%
新潟芝1000m 4-  3-  4- 90/101 4.0% 6.9% 10.9% 39% 34%
小倉芝1200m 2-  2-  1- 35/ 40 5.0% 10.0% 12.5% 201% 68%
函館ダ1000m 1-  1-  1-  8/ 11 9.1% 18.2% 27.3% 83% 103%
中山芝1200m 1-  1-  0- 20/ 22 4.5% 9.1% 9.1% 26% 22%
福島芝1200m 1-  0-  3- 30/ 34 2.9% 2.9% 11.8% 47% 137%
新潟ダ1200m 1-  0-  1- 24/ 26 3.8% 3.8% 7.7% 13% 16%
函館芝1200m 1-  0-  1- 16/ 18 5.6% 5.6% 11.1% 35% 23%
東京ダ1300m 1-  0-  0-  2/  3 33.3% 33.3% 33.3% 656% 200%
中京芝1400m 1-  0-  0-  2/  3 33.3% 33.3% 33.3% 296% 86%
札幌ダ1700m 1-  0-  0-  0/  1 100.0% 100.0% 100.0% 1160% 320%

表6は、新潟芝1000mで6〜9着だった馬に限った次走のコース別成績で、全体成績にも次走同コースの成績にも見るべきところはない。次走で違うコースに出走してきた場合も、該当数が極端に少ないコースを除くと、単勝回収率201%の小倉芝1200mや、複勝率27.3%、複勝回収率103%の函館ダート1000mが目につくぐらい。新潟芝1000mの6〜9着は、総じてあまり期待できる着順とは言えないようだ。

■表7 新潟芝1000m10着以下馬の次走コース別成績(着別度数順)

コース 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
全体 18- 15- 19-606/658 2.7% 5.0% 7.9% 92% 64%
中山ダ1200m 3- 0- 4-68/75 4.0% 4.0% 9.3% 270% 79%
新潟芝1000m 2- 4- 1-63/70 2.9% 8.6% 10.0% 118% 68%
函館芝1200m 2- 0- 3-38/43 4.7% 4.7% 11.6% 133% 60%
小倉芝1200m 1- 3- 1-46/51 2.0% 7.8% 9.8% 26% 39%
函館ダ1000m 1- 2- 0-19/22 4.5% 13.6% 13.6% 60% 90%
札幌芝1200m 1- 1- 1-17/20 5.0% 10.0% 15.0% 140% 61%
京都芝1200m 1- 1- 0-11/13 7.7% 15.4% 15.4% 142% 126%
札幌ダ1000m 1- 0- 1- 8/10 10.0% 10.0% 20.0% 118% 111%
福島ダ1150m 1- 0- 1- 9/11 9.1% 9.1% 18.2% 48% 580%
中山芝1200m 1- 0- 0-27/28 3.6% 3.6% 3.6% 201% 37%

表7は、新潟芝1000mで10着以下だった馬に限った次走のコース別成績。ふたケタ着順の次走とあって全体成績の好走率はかなり下がるが、単勝回収率92%という数字を残している点は見逃せない。表7に入ったコースはいずれも好走率が高いわけではないので、狙うべきとまでは言えないが、回収率は総じて高い。前走でふたケタ着順に大敗していたとしても、直線競馬という特殊な条件を走ったことが刺激となり、次走で一変する可能性は常に考慮しておいたほうがいいかもしれない。

■表8 札幌芝1200mにおける前走新潟1000m出走馬の前走着順別成績

前走着順 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
前走1着 2- 0- 0- 0/ 2 100.0% 100.0% 100.0% 730 210
前走2着 0- 1- 0- 1/ 2 0.0% 50.0% 50.0% 0 240
前走3着 0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
前走4、5着 0- 0- 0- 3/ 3 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
前走6〜9着 0- 0- 0- 5/ 5 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
前走10着以下 1- 1- 1-17/20 5.0% 10.0% 15.0% 140 61

最後に、キーンランドCに対応したデータとして「札幌芝1200mにおける前走新潟1000m出走馬の前走着順別成績」を見ておきたい。まず、集計期間内に新潟1000mで1着だった馬が次走で札幌芝1200mに出走した場合、2戦2勝の成績を収めているのは表2の項でも述べた通りで、これは注目。そのほかに好走例があるのは、2着だった馬か10着以下だった馬のみという極端な傾向が出ており、前走で3〜9着だった馬の好走歴はない。つまり、この新潟芝1000m→札幌芝1200mのローテーションで狙えるのは前走も1、2着だった馬の連続好走か、前走10着以下からの大幅な巻き返しに限られるということになる。今年のキーンランドC登録馬だとこのローテーションの該当馬が3頭おり、アイビスSD2着のフクノドリームか同12着のパドトロワは狙えるが、同7着のフォーエバーマークは狙いづらいということになりそうだ。

ライタープロフィール

出川塁(でがわ るい)

1977年熊本県生まれ。上智大学文学部卒業後、出版社2社で競馬専門誌、競馬書籍の編集に携わり、2007年からフリーライターに。「競馬最強の法則」「サラブレ」「優駿」などへ寄稿するほか、出版社勤務時代を含めて制作に関わった競馬書籍は多数。馬券は単勝派だが、焼肉はタン塩派というわけではない。メインの競馬のほか、サッカーでも密かに活動中。

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