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第830回 一発は入りやすい? 札幌記念を占う

2014/8/21(木)

今週は日曜日に札幌記念が行われる。夏のローカル期間中、唯一のG2であり、定量での一戦。実績馬が参戦しやすく、ひとあし先に秋のG1を目指す馬が参戦してくることもある。今年も多数のG1馬が出走を予定。この秋、凱旋門賞を目指すゴールドシップやハープスターが登録しており、見逃せない一戦だ。そんな札幌記念をデータから分析してみることにする。データは過去10年を対象。函館で行われた昨年の分も含めている。データ分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 札幌記念の人気別成績(過去10年)

人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率
1番人気 4-  3-  0-  3/ 10 40.0% 70.0% 70.0%
2番人気 1-  1-  3-  5/ 10 10.0% 20.0% 50.0%
3番人気 0-  0-  3-  7/ 10 0.0% 0.0% 30.0%
4番人気 1-  0-  1-  8/ 10 10.0% 10.0% 20.0%
5番人気 2-  2-  0-  6/ 10 20.0% 40.0% 40.0%
6番人気 0-  0-  0- 10/ 10 0.0% 0.0% 0.0%
7番人気 1-  0-  1-  8/ 10 10.0% 10.0% 20.0%
8番人気 0-  1-  0-  9/ 10 0.0% 10.0% 10.0%
9番人気 1-  1-  0-  8/ 10 10.0% 20.0% 20.0%
10番人気 0-  0-  0- 10/ 10 0.0% 0.0% 0.0%
11番人気 0-  0-  0- 10/ 10 0.0% 0.0% 0.0%
12番人気 0-  2-  0-  6/  8 0.0% 25.0% 25.0%
13番人気 0-  0-  1-  7/  8 0.0% 0.0% 12.5%
14番人気 0-  0-  1-  6/  7 0.0% 0.0% 14.3%
15番人気 0-  0-  0-  5/  5 0.0% 0.0% 0.0%
16番人気 0-  0-  0-  4/  4 0.0% 0.0% 0.0%

まずは過去10年の札幌記念の人気別成績。1番人気の成績は【4.3.0.3】。勝率40%、複勝率70%となかなかの好成績と言えるだろう。しかし、上位人気馬同士ですんなり決まるかと言えば、そうでもない。2番人気以下は横一線。勝ち馬は9番人気まで出ている。2着馬は12番人気が2頭。3着馬にいたっては13番、14番人気の超伏兵馬の激走まである。堅いどころか波乱ムードが漂う一戦となっている。

■表2 札幌記念の枠順別成績(過去10年)

枠番 着別度数 勝率 連対率 複勝率
1枠 1- 0- 0-14/15 6.7% 6.7% 6.7%
2枠 1- 1- 1-12/15 6.7% 13.3% 20.0%
3枠 2- 2- 3- 9/16 12.5% 25.0% 43.8%
4枠 1- 4- 2-11/18 5.6% 27.8% 38.9%
5枠 1- 1- 1-15/18 5.6% 11.1% 16.7%
6枠 2- 1- 2-15/20 10.0% 15.0% 25.0%
7枠 1- 1- 0-18/20 5.0% 10.0% 10.0%
8枠 1- 0- 1-18/20 5.0% 5.0% 10.0%

表2は枠順別の成績。昨年の函館分も含んでいるが、ローカル芝2000mというおおまかなくくりでイメージしてもらいたい。過去10年、すべての枠から勝ち馬が出ている。2〜3着馬は3、4枠に集まっており、このあたりを引けると好ましいかもしれない。しかし、1枠や8枠を引いたとしても極端に不利とはならない。枠順の優劣はあまり考える必要はなさそうだ。

■表3 札幌記念の脚質別成績(過去10年)

脚質 着別度数 勝率 連対率 複勝率
逃げ 2-  0-  2-  6/ 10 20.0% 20.0% 40.0%
先行 3-  7-  4- 26/ 40 7.5% 25.0% 35.0%
差し 5-  3-  4- 44/ 56 8.9% 14.3% 21.4%
追い込み 0-  0-  0- 36/ 36 0.0% 0.0% 0.0%

続いて脚質別成績(表3参照)。追い込み馬だけが【0.0.0.36】と圧倒的に不利。3着すらない状況だ。だが、差し馬は5勝。最も勝ち馬を出している。小回りコースではあるが、逃げ〜先行馬ばかりが強いわけではない。末脚を生かしたい馬でも、中団ぐらいまでに位置できれば十分勝ち負けになりそうだ。

■表4 札幌記念優勝馬(過去10年)

馬名 脚質 人気 ローカル2000m 札幌重賞 他重賞
13年 トウヘイヘイロー 逃げ 2 函館記念1着    
12年 フミノイマージン 差し 4 愛知杯1着    
11年 トーセンジョーダン 先行 1     AJC杯1着
10年 アーネストリー 先行 1 中日新聞杯1着    
09年 ヤマニンキングリー 先行 7 中日新聞杯1着    
08年 タスカータソルテ 差し 5 中京記念1着    
07年 フサイチパンドラ 逃げ 5     エリ女1着
06年 アドマイヤムーン 差し 1   札幌記念1着  
05年 ヘヴンリーロマンス 差し 9   クイーンS2着  
04年 ファインモーション 差し 1   クイーンS2着  

ここで過去10年の札幌記念優勝馬を詳しく見ていきたい。表4に詳細を記載した。先ほど勝ちやすい脚質と示した差し馬だが、5頭中3頭が牝馬だった。そして、脚質を問わず勝ち馬にはローカル芝2000mの重賞勝ち実績、もしくは札幌競馬場の重賞で連対の実績があった。小回りコースだけに後ろからいく馬は、展開上の不利を被りやすいのは確かだ。そのため、小回り芝2000mの適性、もしくは札幌芝の洋芝適性がないと勝ち切ることは難しいと考えられる。

2009/8/23 札幌11R 札幌記念(G2)1着 3番 ヤマニンキングリー

09年には春に牝馬クラシック二冠を達成し、秋には凱旋門賞を視野にいれていたブエナビスタが出走。強烈な瞬発力を持つ同馬でも、ここでは勝つことができなかった。勝ったのはブエナビスタよりも格下であったヤマニンキングリー。だが、小回り芝2000m重賞の実績という意味では、ヤマニンキングリーの方が圧倒的に上であった。

ほかにもレッドディザイアやダークシャドウといった中央場所のG1で好走実績がある馬が惜敗している。札幌記念はG1に近いグレードのレースだが、そこはあくまでもローカル芝2000mの一戦。コース・馬場適性が高い馬が一発を入れることは十分可能となっている。

ローカル芝2000m実績も、札幌実績もない馬が勝ったケースは、11年トーセンジョーダンと07年フサイチパンドラ。ともに潜在的にはG1級の持ち主。そして自分から動いて積極的に競馬ができるタイプであった。トーセンジョーダンは4コーナー2番手からの押し切り。フサイチパンドラは逃げ切り勝ち。ローカル芝2000mの経験が浅かっただけで、適性があったと考えられる。

■表5 札幌記念出走馬の前走レース別成績(過去10年)

順位 前走レース名 着別度数 勝率 連対率 複勝率
1 函館記念HG3 3- 2- 4-41/50 6.0% 10.0% 18.0%
2 クイーンG3 3- 1- 0-10/14 21.4% 28.6% 28.6%
3 宝塚記念G1 2- 1- 2- 3/ 8 25.0% 37.5% 62.5%
4 東京優駿G1 1- 0- 0- 4/ 5 20.0% 20.0% 20.0%
5 中京記念HG3 1- 0- 0- 0/ 1 100.0% 100.0% 100.0%
6 優駿牝馬G1 0- 1- 0- 1/ 2 0.0% 50.0% 50.0%
7 みなみ北H 0- 1- 0- 8/ 9 0.0% 11.1% 11.1%
8 安田記念G1 0- 1- 0- 2/ 3 0.0% 33.3% 33.3%
9 漁火S1600 0- 1- 0- 1/ 2 0.0% 50.0% 50.0%
10 クイーG1 0- 1- 0- 0/ 1 0.0% 100.0% 100.0%
11 DDFG1 0- 1- 0- 0/ 1 0.0% 100.0% 100.0%
12 エプソムG3 0- 0- 1- 3/ 4 0.0% 0.0% 25.0%
13 天皇賞春G1 0- 0- 1- 2/ 3 0.0% 0.0% 33.3%
14 有馬記念G1 0- 0- 1- 0/ 1 0.0% 0.0% 100.0%
15 ダイヤモHG3 0- 0- 1- 0/ 1 0.0% 0.0% 100.0%
16 目黒記念HG2 0- 0- 0- 6/ 6 0.0% 0.0% 0.0%

最後に札幌記念出走馬の前走レース別成績を表5に示した。勝ち馬以外の好走馬についておおまかな傾向を見ていく。先ほどからG1級の実績馬が勝ち切れないというケースを示しているように、G1で戦ってきた馬の好走が多い。宝塚記念やオークス、安田記念といった春のG1からの直行。その他にも香港やドバイのG1からの参戦もあり、好走を果たしている。3着馬には天皇賞(春)、有馬記念以来という長期休養明けだったケースもある。このあたりはさすがの地力と感じさせる点だ。

【結論】

■表6 今年の札幌記念出走予定馬

馬名 重賞実績 前走成績
アドマイヤフライト   函館記念4着
エアソミュール   鳴尾記念1着
エイシンブルズアイ   NHKマイルC13着
ゴールドシップ 札幌2歳S2着 宝塚記念1着
スーパームーン   札幌競馬場Gオー1着
タマモベストプレイ   エプソムC4着
トウカイパラダイス   函館記念9着
トウケイヘイロー 札幌記念1着 シンガポール4着
ナカヤマナイト   函館記念7着
ハープスター   オークス2着
ホエールキャプチャ   安田記念15着
ムーンリットレイク   福島TV1着
ラブイズブーシェ 函館記念1着 函館記念1着
ルルーシュ   有馬記念16着
ロゴタイプ   ドバイデュー6着

2013/8/18 函館11R 札幌記念(G2)1着 14番 トウケイヘイロー

それでは今年の札幌記念を占っていこう。出走予定馬は表6の通り。目玉となるのは6月の宝塚記念を制したゴールドシップと、春は桜花賞を制したハープスター。その他にもホエールキャプチャ、ロゴタイプというG1馬が顔を揃えそうだ。

しかし、それらの馬は早くからG1戦線で戦っていたため、ローカル芝2000mの経験・実績はないに等しい。ゴールドシップが一応、札幌2歳Sで2着という実績があるものの、古馬混合重賞と比較すると弱い。ハープスターに関しては、脚質と所属厩舎が同じ点でブエナビスタとだぶって感じる面がある。決め手は文句なしでも、小回りの札幌でしっかりと届くか否かというのは、大きな問題となるだろう。

ローカル芝2000m重賞実績に関して言えば、トウケイヘイローが最も充実している。昨年は函館競馬場で行われたが、今年連覇を狙っての参戦。前走はシンガポールに遠征し、G1で4着。臨戦過程としても好感が持てる。今年の函館記念を制したラブイズブーシェはトウケイヘイローより格下だが、これだけ他に実績馬がいなければ軽視するわけにはいかない。この両馬のいずれかが勝つようならば、馬券的にも妙味が出てくるだろう。そして、前走ドバイに遠征していたロゴタイプにも注目。地力と格は上位なので、巻き返しに期待がかかる。

ライタープロフィール

小田原智大(おだわら ともひろ)

1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。
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