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第828回 スローペース必至? 関屋記念を分析

2014/8/14(木)

 今週はサマーマイルシリーズ第2戦の関屋記念が行われる。初戦の中京記念はゴール前大接戦となり、大外を伸びたサダムパテックが勝利。同馬は今回出走しないものの、2着ミッキードリームら中京記念組7頭が出走を予定している。稍重で時計が掛かった中京記念から速い時計が出る新潟マイルへと替わり、結果はどうなるだろうか。過去5年のデータや今回予想されるペースから関屋記念を分析する。なお、データ分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 関屋記念の人気別成績(過去5年)

人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値
1番人気 1- 2- 0- 2/ 5 20.0% 60.0% 60.0% 56% 86%
2番人気 1- 2- 0- 2/ 5 20.0% 60.0% 60.0% 94% 104%
3番人気 0- 0- 2- 3/ 5 0.0% 0.0% 40.0% 0% 110%
4番人気 2- 0- 0- 3/ 5 40.0% 40.0% 40.0% 344% 108%
5番人気 0- 1- 0- 4/ 5 0.0% 20.0% 20.0% 0% 60%
6〜10番人気 1- 0- 2-22/25 4.0% 4.0% 12.0% 58% 59%
11番人気以下 0- 0- 1-33/34 0.0% 0.0% 2.9% 0% 23%

 まず表1は過去5年の関屋記念の人気別成績。1番人気馬は一昨年のドナウブルーの1勝。2番人気馬は09年スマイルジャックが勝利。ともに連対率60%で並んでいる。以下、4番人気馬が昨年のレッドスパーダら最多の2勝。6番人気馬が10年レッツゴーキリシマの1勝。連対馬はすべて上位6番人気までにおさまっていた

 3着馬は下位人気馬まで広く分布しているが、3連単で10万円以上の配当となったのは10年のみ。馬連はすべて3000円以下と堅い決着が続いている。

■表2 関屋記念の前後半ラップと3着以内馬の4角通過順(過去5年)

年度 前半800m 後半800m レース上がり 着順 馬名 勝ちタイム 4角通過順 上がり3F
2013 46秒2 46秒3 34秒6 1 レッドスパーダ 1分32秒5 2 34秒4
2 ジャスタウェイ 1馬身1/4 15 33秒2
3 レオアクティブ ハナ 9 33秒9
2012 47秒0 44秒5 32秒8 1 ドナウブルー 1分31秒5 2 32秒6
2 エーシンリターンズ クビ 3 32秒5
3 スピリタス 2馬身 6 32秒6
2011 46秒2 46秒4 34秒8 1 レインボーペガサス 1分32秒6 3 34秒0
2 エアラフォン 3/4馬身 11 33秒1
3 サトノフローラ 1/2馬身 8 33秒6
2010 48秒2 44秒7 33秒2 1 レッツゴーキリシマ 1分32秒9 1 33秒2
2 セイクリッドバレー 1/2馬身 14 32秒1
3 リザーブカード 3/4馬身 12 32秒4
2009 46秒9 45秒8 33秒7 1 スマイルジャック 1分32秒7 14 32秒5
2 ヒカルオオゾラ 1馬身 15 32秒7
3 マイネルスケルツィ 1馬身3/4 2 34秒0

 続いて表2は過去5年の前後半800mずつのラップと3着以内馬の4角通過順をまとめたもの。勝ちタイムはすべて1分33秒を切っており、速い時計の決着が続いている。09年は稍重ながら1分32秒7で、スマイルジャックが後方から差し切って勝利した。

 近5年の前後半ラップを見ると、前半800mは11年・昨年の46秒2がやや速い程度。それでもレース上がりは35秒を切っているように、逃げ・先行馬は長い直線を意識していあるためか、前半から飛ばしていくことはない。

 4角通過順を見ると、昨年2着のジャスタウェイのように10番手より後ろから直線だけで差してくる馬もいるが、近4年の勝ち馬は3番手までに位置する逃げ・先行馬だった。一昨年のようにスローペースになると、先行馬が上位を独占し、中団〜後方からの差し馬が届かないケースも十分に考えられる。

ハイペースになることはなく、平均〜スローペース
近4年の勝ち馬はいずれも逃げ・先行馬

■表3 関屋記念の前走レース別成績(過去5年)

前走レース名 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
安田記念 2- 0- 0- 0/ 2 100.0% 100.0% 100.0% 375% 155%
福島記念 1- 0- 0- 0/ 1 100.0% 100.0% 100.0% 1460% 490%
飛鳥S 1- 0- 0- 0/ 1 100.0% 100.0% 100.0% 940% 310%
パラダイスS 1- 0- 0- 0/ 1 100.0% 100.0% 100.0% 780% 230%
エプソムC 0- 3- 0- 4/ 7 0.0% 42.9% 42.9% 0% 67%
中京記念 0- 1- 0-15/16 0.0% 6.3% 6.3% 0% 18%
ストークS 0- 1- 0- 0/ 1 0.0% 100.0% 100.0% 0% 170%
バーデンバーデンC 0- 0- 1- 2/ 3 0.0% 0.0% 33.3% 0% 66%
NST賞 0- 0- 1- 2/ 3 0.0% 0.0% 33.3% 0% 123%
谷川岳S 0- 0- 1- 0/ 1 0.0% 0.0% 100.0% 0% 810%
ダービー卿CT 0- 0- 1- 0/ 1 0.0% 0.0% 100.0% 0% 620%
カルミア賞 0- 0- 1- 0/ 1 0.0% 0.0% 100.0% 0% 350%
その他のレース 0- 0- 0-46/46 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

 表3は前走レース別成績。安田記念組は09年スマイルジャック、一昨年ドナウブルーと2頭が出走し、どちらも勝利。安田記念ではスマイルジャックが9着、ドナウブルーが10着と結果は出なかったが、ともに巻き返しに成功している。G1に比べて、相手関係が楽になるのが大きいだろう。今年の安田記念は不良馬場でのレースとなったが、メンバーレベルは高い一戦だった。

 福島記念組は10年レッツゴーキリシマ、飛鳥S組は11年レインボーペガサス、パラダイスS組は昨年のレッドスパーダがそれぞれ勝利している。エプソムC組は昨年のジャスタウェイら2着3回だが、いずれも関屋記念で1・2番人気に推された馬だった。

 注目したいのが中京記念組。近2年で16頭が出走しているが、3着以内に入ったのは一昨年のエーシンリターンズのみ。同馬は前走の中京記念で14着と大敗していた。逆に昨年の中京記念を制したフラガラッハは続く関屋記念で10着に敗れている。

中京記念は時計が掛かりやすいレースであるのに対して、関屋記念は速い時計が出るレース。同じ左回りのマイル戦でも、適性が大きく違う。今年の中京記念も稍重で勝ちタイムが1分37秒1と時計を要した。ゴール前は差し・追い込み勢が上位を占めたが、道中でペースが緩まない消耗戦だったことも見逃せない。求められる適性の違いや前走からの消耗度を考慮すると、この組はバッサリと軽視したいところだ。

■表4 関屋記念出走馬の前走からの斤量増減による成績(過去5年)

前走斤量 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
増減無し 1- 4- 2-27/34 2.9% 14.7% 20.6% 42% 66%
今回増 0- 0- 0-22/22 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
今回減 4- 1- 3-20/28 14.3% 17.9% 28.6% 88% 85%
今回1〜1.5kg減 2- 0- 2-17/21 9.5% 9.5% 19.0% 81% 73%
今回2〜2.5kg減 2- 1- 0- 1/ 4 50.0% 75.0% 75.0% 187% 120%
今回3kg以上減 0- 0- 1- 1/ 2 0.0% 0.0% 50.0% 0% 175%

 表4は出走馬の前走からの斤量増減による成績。斤量増の馬は3着以内馬がおらず、不振増減なしの馬よりは今回斤量減の馬が勝率・連対率・複勝率ともに高かった。長い新潟の直線では持続した脚が必要で、前走より斤量が軽くなることが有利に働くのだろう。

 斤量減の馬の内訳を見ると、少数だが前走から2キロ以上軽くなった馬が非常に好成績をあげていることがわかる。今回斤量減、特に前走から2キロ以上軽くなる馬はチェックしておきたい

■表5 今年の芝マイル戦のオープン・重賞での前後半ペース(3歳上・4歳上のレースのみ)

レース名 勝ち馬 勝ちタイム 前半800m 後半800m レース上がり RPCI
中京記念 サダムパテック 1分37秒1 47秒7 49秒4 37秒0 47.5
米子S サンライズメジャー 1分34秒8 47秒5 47秒3 35秒5 50.2
安田記念 ジャスタウェイ 1分36秒8 47秒1 49秒7 37秒7 44.1
ヴィクトリアM ヴィルシーナ 1分32秒3 46秒2 46秒1 34秒3 51.5
谷川岳S サンレイレーザー 1分35秒2 50秒2 45秒0 32秒8 64.1
マイラーズC ワールドエース 1分31秒4 46秒6 44秒8 33秒6 53.2
ダービー卿CT カレンブラックヒル 1分34秒6 46秒1 48秒5 36秒7 44.7
六甲S フィエロ 1分35秒9 47秒4 48秒5 36秒6 47.2
東風S シャイニープリンス 1分34秒9 48秒2 46秒7 35秒1 52.2
洛陽S ノーブルジュエリー 1分33秒8 47秒4 46秒4 35秒0 50.8
東京新聞杯 ホエールキャプチャ 1分33秒2 46秒1 47秒1 35秒1 49.3
京都牝馬S ウリウリ 1分33秒0 47秒1 45秒9 34秒1 53.6
ニューイヤーS レッドアリオン 1分33秒4 46秒4 47秒0 35秒4 48.3
京都金杯 エキストラエンド 1分32秒5 46秒6 45秒9 34秒4 51.3

 表5は今年行われた古馬によるオープン・重賞の芝マイル戦の成績一覧。表の右にRPCIを掲載したが、これはTARGETで表示されるレースペースチェンジ指数。50を平均として、数値が低くなるとそれだけ速いペースだったことを示している。一般的には48未満だとハイペースで赤色、平均ペースだと黄色、スローペースだと緑色で表示される。

 ハイペースと判断されたレースが4レースあるが、すべて道悪のレースだった点に注意。
ダービー卿CT以外は前半47秒台とそれほど速くない。馬場が悪かったために、結果的に前傾ラップとなったといえる。

 実際に前半800mで45秒台を刻むようなハイペースのレースは1レースもなかった。シルポートのように前半からハイペースで飛ばしていく馬が今年はいない。今回と同じ新潟マイルで行われた谷川岳Sは前半50秒2という超スローペースからの瞬発力勝負となった。

 今回の出走予定馬を見渡すと、前走芝のレースで逃げた馬は一頭もいない。先行争いが激化することは考えづらく、谷川岳Sほどではないにしろ直線まで各馬が脚を溜めるスローペースは必至だろう。

<結論>

■表6 今年の関屋記念の出走予定馬(8/13現在)

馬名 性齢 前走成績 斤量増減
ショウナンアチーヴ 牡3 NHKマイルC 6着 -4
ダノンシャーク 牡6 安田記念 4着 0
タガノブルグ 牡3 NHKマイルC 2着 -4
エキストラエンド 牡5 安田記念 12着 -2
クラレント 牡5 中京記念 8着 -0.5
エクセラントカーヴ 牝5 中京記念 5着 -1
ミッキードリーム 牡7 中京記念 2着 1
ミトラ セン6 パラダイスS 1着 -1
シャイニープリンス 牡4 多摩川S 1着 -2
サトノギャラント 牡5 中京記念 7着 0
ブレイズアトレイル 牡5 中京記念 4着 1
サンレイレーザー 牡5 米子S 3着 0
マジェスティハーツ 牡4 中京記念 3着 0
ラインブラッド 牡8 谷川岳S 15着 -1
ティアップゴールド 牡8 中京記念 6着 3
シルクアーネスト 牡7 エプソムC 13着 0
オリービン 牡5 中京記念 5着 1
ケビンドゥ 牡5 ジャニュアリーS 15着 2
レオアクティブ 牡5 パラダイスS 7着 0
アーリーデイズ セン7 バーデンバーデンC 15着 3
サクラクローバー 牝7 米子S 5着 0
シセイオウジ 牡7 欅S 4着 0
ブルーデジャブ セン7 アイビスSD 6着 0
ダッシャーワン 牡6 オルフェーヴルC 2着 1
サウンドアリーナ 牝4 バーデンバーデンC 10着 0
デュアルスウォード 牡6 アイビスSD 10着 0
マジックタイム 牝3 オークス 13着 -4
※フルゲート18頭。レオアクティブ以下は除外対象。

2014/1/5 京都11R スポニチ賞京都金杯(G3)1着 2番 エキストラエンド

2013/10/19 東京11R 富士ステークス(G3)1着 9番 ダノンシャーク

 今年の関屋記念の出走予定馬は表6のとおり。

 表3で示した安田記念組からはダノンシャークエキストラエンドの2頭。ともにディープインパクト産駒で、速い時計の決着は得意だ。ダノンシャークは前走安田記念で4着と力を見せた。昨秋の富士Sのような先行して抜け出す競馬を得意としており、今回ももちろん有力だ。エキストラエンドは安田記念で12着と大敗したが、不良馬場で力を出せなかったことが大きい。表4で示した好成績をあげている前走から2キロ減の馬でもあり、エキストラエンドを本命視したい。

 3歳馬のショウナンアチーヴタガノブルグは今回斤量が4キロも軽くなる。前走のNHKマイルCは時計が平凡だが、それでも53キロは有利といえる。ショウナンアチーヴは叩かれつつ良化するタイプで仕上がりがポイント、タガノブルグは前走で減った馬体が回復しているかがカギとなりそうだ。

 穴候補では前走から斤量減のミトラシャイニープリンス。しかし、表1で示した人気傾向からすると3着までか。なお、中京記念組は表3で示したように適性の違いで軽視したい。

ライタープロフィール

ケンタロウ(けんたろう)

1978年6月、鹿児島県生まれ。早稲田大学社会科学部卒業。初めて買った馬券が大当たりし、それから競馬にのめり込むように。データでは、開催日の馬場やコース適性に注目している。好きなタイプは逃げか追い込み。馬券は1着にこだわった単勝、馬単派。料理研究家ではない。

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