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第827回 真夏のハンデ戦で買いの条件とは?

2014/8/11(月)

 8月に入り、各地ともに気温が上昇。競走馬や騎手にとっても、炎天下でのレースは想像以上に体力が消耗するものだろう。今回のデータde出〜たでは、8月に行われるハンデ戦に注目してみたい。先日8月2日(土)の新潟メイン・佐渡Sでは15番人気ウイングドウィールが波乱を演出した。この時期に行われるハンデ戦は荒れやすいのか、またどういう特徴の馬が「買い」なのかを検証する。なお、データ分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 8月におけるハンデ戦の傾向と1番人気馬の成績(09年〜14年8月3日終了時点)

コース条件 レース数 単勝回収率 複勝回収率 1番人気馬成績 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
芝ハンデ戦 70 93% 84% 14- 13- 11- 32/ 70 20.0% 38.6% 54.3% 58% 82%
ダートハンデ戦 37 48% 71% 8-  9-  7- 13/ 37 21.6% 45.9% 64.9% 60% 87%
芝全レース 929 66% 73% 291- 175- 119- 342/ 927 31.4% 50.3% 63.1% 74% 82%
ダート全レース 668 68% 77% 210- 126- 101- 231/ 668 31.4% 50.3% 65.4% 73% 83%

2014/8/2 新潟11R 佐渡ステークス 1着 15番 ウイングドウィール

 まず表1は8月における芝・ダート別のハンデ戦の傾向とそのレースにおける1番人気馬の成績を示したもの。芝のハンデ戦が全レースに比べて、単勝回収率・複勝回収率ともに高い。つまり、波乱度が高いことを示している。前述した佐渡Sは芝2000m戦。勝ったウイングドウィールは15番人気で単勝15,030円、3連単では100万円を超える波乱を巻き起こした。一方、ダートのハンデ戦は単勝回収率・複勝回収率ともに全レースを下回っており、平穏な決着が多い。

 1番人気馬の成績を比較すると、芝のハンデ戦では勝率わずかに20%。全体からすると、10%以上も低い。ハンデ戦において、1番人気をアタマから買うのは危険だ。なお、ダートも勝率は芝とほぼ同程度だが、複勝率で見ると全体と変わらない程度に落ち着いている。

 ちなみに、09年以降に行われた芝ハンデ戦の月別の単勝回収率を比較すると、8月の93%は5月の107%に次ぐ第2位。「8月の芝ハンデ戦は荒れやすい」と結論づけることができそうだ。では、芝のハンデ戦で荒れやすい条件とはどういったものだろうか。

■表2 8月の芝ハンデ戦のクラス別成績(09年〜14年8月3日終了時点)

クラス レース数 単勝回収率 複勝回収率 1番人気馬勝利数 勝率
1000万下 35 74% 85% 11 31.4%
1600万下 16 138% 94% 2 12.5%
オープン特別 7 56% 69% 1 14.3%
G3 12 103% 75% 0 0.0%

 表2は芝ハンデ戦のクラス別成績。レース数が多いのは1000万下だが、単勝回収率・複勝回収率ともにそれほど高くない。1番人気馬の勝率も31.4%と、表1の芝全レースとまったく同じだ。

 しかし、1600万下・オープン特別・G3については1番人気馬の勝利が極端に減っている点に注目。特にG3では1番人気馬の勝利がなかった点は驚きだ。

なお、1600万下を1番人気で勝利したのはショウナンマイティとダコールの2頭のみ。ともに現在はG1や重賞でも上位に入っている実力馬だ。1600万下のハンデ戦では、力量にかなりの差がないと勝ち切れない。前述の佐渡Sにおいても、1番人気に推されたクイーンオリーブは14着に敗退している。

 この時期のハンデ戦は「1600万下以上のクラスの1番人気馬が危なく、荒れやすい」というのは頭に入れておきたい。

■表3 8月の芝ハンデ戦の距離別成績(09年〜14年8月3日終了時点)

距離 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
1200m 25- 25- 25-319/394 6.3% 12.7% 19.0% 58% 75%
1400m 4-  4-  4- 57/ 69 5.8% 11.6% 17.4% 49% 114%
1500m 1-  1-  1- 11/ 14 7.1% 14.3% 21.4% 25% 39%
1600m 5-  5-  5- 74/ 89 5.6% 11.2% 16.9% 21% 44%
1800m 2-  2-  2- 13/ 19 10.5% 21.1% 31.6% 50% 69%
2000m 21- 21- 21-233/296 7.1% 14.2% 21.3% 174% 94%
2200m 4-  4-  4- 34/ 46 8.7% 17.4% 26.1% 46% 81%
2600m 8-  8-  8- 82/106 7.5% 15.1% 22.6% 122% 111%

 表3は芝ハンデ戦の距離別成績。施行数が多いのは芝1200m戦だが、単勝回収率・複勝回収率ともに低い。芝1400mの複勝回収率のみ100%を超えているものの、1200m〜1800mにかけては比較的波乱が少ないといえる。

 荒れやすいのは芝2000m戦と2600m戦。芝2000m戦は札幌・新潟・小倉どのコースでも施行されており、レース数が多い。芝2600m戦は函館・札幌で施行されているが、8レースで1番人気馬の勝利はなかった。芝2200m戦でも複勝回収率は81%と比較的高く、中距離〜長距離の方がハンデによるまぎれが起きやすい。

 「荒れるレース=馬券を獲るのが難しい」面はあるものの、波乱度が高い条件を知ることで人気に縛られずに、穴を狙いやすいというメリットがある

 では、この時期の芝ハンデ戦で具体的にどのような馬が好走しているのだろうか。

■表4 8月芝ハンデ戦における前走斤量からの増減での成績(09年〜14年8月3日終了時点)

前走斤量 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
増減無し 19-  25-  26- 243/ 313 6.1% 14.1% 22.4% 74% 93%
今回増 13-   8-   7-  62/  90 14.4% 23.3% 31.1% 149% 98%
今回減 38-  37-  37- 518/ 630 6.0% 11.9% 17.8% 94% 77%
前走1着 21- 14- 10- 94/139 15.1% 25.2% 32.4% 149% 87%
前走2着 2-  4-  2- 21/ 29 6.9% 20.7% 27.6% 32% 65%
前走3着 3-  1-  1- 16/ 21 14.3% 19.0% 23.8% 74% 52%
前走4着 2-  3-  2- 38/ 45 4.4% 11.1% 15.6% 102% 38%
前走5着 2-  1-  5- 33/ 41 4.9% 7.3% 19.5% 38% 116%
前走6〜9着 4- 10-  7-140/161 2.5% 8.7% 13.0% 70% 77%
前走10着〜 4-  4- 10-175/193 2.1% 4.1% 9.3% 97% 76%

2014/8/2 札幌12R 日高特別 1着 2番 ブレークビーツ

 表4は出走馬の前走斤量との増減による成績。前走から斤量減の馬が圧倒的に多く、その組については前走着順別成績も示している。

 ハンデ戦ゆえに前走から斤量が軽くなる馬が有利と思いきや、実際はそうではない。勝率・連対率・複勝率いずれをとっても、今回増>増減なし>今回減の順となった。少数だが、前走に比べて斤量が増えた馬の方が好走する確率が高い。

 ハンデ戦ではJRAのハンデキャッパーが出走各馬の斤量を決めるわけだが、斤量が重くなる馬というのは実力が認められている証拠といえる。全出走馬の1割にも満たないが、斤量増の馬は逃さずにチェックしておきたい。

 また、斤量減の馬を前走成績で分類すると、前走1着だった馬が好成績。勝率・連対率・複勝率ともに斤量増の馬を上回っている。前走で下のクラスを勝利した勢いもあり、昇級戦でも通用している。実際にハンデ戦で斤量が軽くなり、連勝を飾る馬も多い。8月2日の札幌・日高特別でも前走500万特別を57キロで勝利したブレークビーツが今回54キロで出走。3番人気だったが、見事に連勝を飾っている。

まとめると、「買い」の条件は

① 前走から斤量増の馬
② 前走1着で今回斤量減の馬

全70レース中、この2つの条件に当てはまる馬が34勝と過半数を占める。アタマから狙う価値は十分にありそうだ。

■表5 小倉芝2000mで行われたハンデ戦の斤量別成績(09年以降)

斤量 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
〜49kg 0-  0-  0-  3/  3 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
49.5〜51kg 0-  0-  1- 21/ 22 0.0% 0.0% 4.5% 0% 12%
51.5〜53kg 2-  2-  4- 44/ 52 3.8% 7.7% 15.4% 18% 57%
53.5〜55kg 8-  8-  2- 88/106 7.5% 15.1% 17.0% 116% 66%
55.5〜57kg 7-  8- 10- 51/ 76 9.2% 19.7% 32.9% 144% 107%
57.5〜59kg 2-  1-  2-  5/ 10 20.0% 30.0% 50.0% 80% 156%

 最後に表5は土曜小倉メインの1600万下・博多Sが行われる小倉芝2000mの斤量別成績。8月のみだとデータ数が少ないために一年を通したデータとしている。

斤量が重くなるにつれて、勝率・連対率・複勝率ともに高くなっている点は興味深い。複勝率に着目すると、55キロ以下と55.5キロ以上で大きな違いがある。複勝回収率でも100%を超えているのは55.5キロ以上の馬だ。

 表3で示した波乱度が高い芝2000m戦、馬券の軸として斤量が重い馬を狙うというのは有効な作戦といえるだろう。表4で示した前走斤量との比較で買いの条件と組み合わせて、高配当ゲットを目指したい。

ライタープロフィール

ケンタロウ(けんたろう)

1978年6月、鹿児島県生まれ。早稲田大学社会科学部卒業。初めて買った馬券が大当たりし、それから競馬にのめり込むように。データでは、開催日の馬場やコース適性に注目している。好きなタイプは逃げか追い込み。馬券は1着にこだわった単勝、馬単派。料理研究家ではない。

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