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第811回 ほぼ1分弱の攻防! 函館ダート1000mの傾向とは?

2014/6/16(月)

 先週から函館開催が始まった。函館競馬場は芝のレースは1000m〜2600mまで5つの距離に分かれているが、ダートは1000m・1700m・2400mの3つ。そのうち、ダート1700m戦が一番多く、次にダート1000m戦でこの2つの距離がほとんどだ。今回は1分弱で勝負が決まることが多いダート1000m戦に注目し、そのレース傾向と馬券で役立つデータを探っていきたい。なお、データ分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 函館ダート1000m戦の脚質別成績と4角3番手までの成績(10年〜13年)

脚質 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
逃げ 51-  25-  16-  42/ 134 38.1% 56.7% 68.7% 177% 178%
先行 73-  85-  67- 245/ 470 15.5% 33.6% 47.9% 122% 121%
差し 8-  15-  37- 419/ 479 1.7% 4.8% 12.5% 34% 50%
追い込み 2-   9-  14- 402/ 427 0.5% 2.6% 5.9% 5% 33%
4角位置 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
4角先頭 54-  27-  18-  35/ 134 40.3% 60.4% 73.9% 180% 186%
2番手 40-  43-  26-  57/ 166 24.1% 50.0% 65.7% 173% 164%
3番手 16-  27-  25- 100/ 168 9.5% 25.6% 40.5% 102% 106%
※ダート1000m戦はフルゲート12頭。

2013/8/4 函館12R 江差特別 1着 3番 ケビンドゥ

 まず表1は脚質別成績と4コーナー3番手までにいた馬の成績。逃げた馬が勝率38.1%で、昨年1年間に全競馬場で行われたダートでの逃げ馬の勝率20.6%の2倍近い成績を残している。また1着51回と2着・3着の回数を大きく上回っており、ハナに立ちさえすればそのまま押し切ってしまう場合が多い。昨年8月の1000万条件・江差特別でもスタートからハナに立ったケビンドゥが2着に2馬身差をつけて快勝している。

 では、函館ダート1000mのコース形態について少し説明しておこう。スタートは2コーナー過ぎで向正面の直線が約400m。この直線で激しいハナ争いが行われることが多い。そして、3〜4コーナーをカーブして直線へ。直線の距離は260mとかなり短い。高低差は最初の600mほどはなだらかに上っているが、残り300mあたりからは下り坂になっている。 
ハナに立った馬は@4コーナーあたりからの下り坂、A短い直線、という2つのアドバンテージがあるわけだ。なお、枠順における有利不利は3枠がやや良いという程度で内外における差は見られなかった。

 表の下部には4コーナー3番手までの成績を示した。最初ハナに立った馬でも4コーナーまでにバテる馬がいるので、表の上部にある逃げ馬とは数値が違っている。4コーナー先頭の馬が4割を超える勝率を誇るが、2番手の馬も連対率・複勝率では先頭の馬とそれほど差がない数値が出ている。しかし、4コーナー3番手となると、勝率・連対率・複勝率ともにかなり落ちる傾向にあるようだ。

 まとめると、逃げ・先行馬で4コーナー先頭か2番手にいる馬が馬券になることが非常に多い。前につけられる可能性が高い馬を見つけるのが、ダート1000m攻略のカギといえるだろう。

■表2 函館ダート1000m戦の種牡馬別成績(10年〜13年/3勝以上)

種牡馬 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
サウスヴィグラス 10-14- 9-42/75 13.3% 32.0% 44.0% 145% 122%
サクラバクシンオー 10-10- 8-49/77 13.0% 26.0% 36.4% 56% 85%
ストラヴィンスキー 5- 5- 2-17/29 17.2% 34.5% 41.4% 74% 114%
アフリート 5- 4- 1-13/23 21.7% 39.1% 43.5% 143% 79%
アグネスデジタル 5- 3- 2-20/30 16.7% 26.7% 33.3% 83% 84%
フレンチデピュティ 4- 3- 5-20/32 12.5% 21.9% 37.5% 93% 101%
プリサイスエンド 4- 0- 8-12/24 16.7% 16.7% 50.0% 117% 118%
ゴールドヘイロー 4- 0- 0- 9/13 30.8% 30.8% 30.8% 229% 60%
スウェプトオーヴァーボード 3- 5- 2-21/31 9.7% 25.8% 32.3% 76% 61%
ゴールドアリュール 3- 3- 4-25/35 8.6% 17.1% 28.6% 26% 94%
クロフネ 3- 2- 6-22/33 9.1% 15.2% 33.3% 34% 81%
キングヘイロー 3- 2- 0-16/21 14.3% 23.8% 23.8% 154% 67%

 続いて表2は種牡馬別成績。出走数が一番多いサクラバクシンオー産駒が10勝をあげているが、同じく10勝のサウスヴィグラス産駒が勝率・連対率・複勝率ともに上回っている。表1であげたケビンドゥもサウスヴィグラス産駒だ。同産駒で1番人気に推された馬は【5.6.1.1】で、13回出走して4着以下がわずか1回のみ。6番人気以下でも2勝しており、単勝回収率が高い。出走数が多いサウスヴィグラス産駒は狙い目だ。

 勝利数上位2頭を上回る勝率・連対率を誇るのが5勝のストラヴィンスキー産駒とアフリート産駒。特にアフリート産駒の連対率39.1%は優秀だ。プリサイスエンド産駒も複勝率50%と非常に高い。表に黄色で示した種牡馬はすべてミスタープロスペクター系で、同系統が函館ダート1000mを得意としていることがわかる。

 一方、サンデーサイレンス系はゴールドヘイロー産駒やゴールドアリュール産駒が健闘しているものの、他はやや苦戦傾向。ダイワメジャー産駒【1.0.1.12】、フジキセキ産駒【0.1.0.16】など厳しい傾向にある。

■表3 函館ダート1000m戦の騎手別成績(10年〜13年/4勝以上)

騎手 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
藤田伸二 12- 6- 7-30/55 21.8% 32.7% 45.5% 100% 93%
三浦皇成 11- 3-10-32/56 19.6% 25.0% 42.9% 110% 100%
丸山元気 9- 6-10-51/76 11.8% 19.7% 32.9% 60% 73%
吉田隼人 8- 7- 9-60/84 9.5% 17.9% 28.6% 58% 58%
秋山真一郎 7- 3- 2-27/39 17.9% 25.6% 30.8% 145% 72%
勝浦正樹 6-12- 5-49/72 8.3% 25.0% 31.9% 91% 98%
古川吉洋 6- 7- 9-39/61 9.8% 21.3% 36.1% 52% 141%
丸田恭介 6- 7- 5-50/68 8.8% 19.1% 26.5% 61% 120%
横山典弘 5- 5- 3- 9/22 22.7% 45.5% 59.1% 144% 118%
岩田康誠 5- 4- 5-25/39 12.8% 23.1% 35.9% 57% 74%
藤岡佑介 4-11- 7-26/48 8.3% 31.3% 45.8% 36% 138%
荻野琢真 4- 5- 2-29/40 10.0% 22.5% 27.5% 49% 88%
横山和生 4- 2- 5-31/42 9.5% 14.3% 26.2% 32% 53%

 表3は騎手別成績。北海道シリーズで勝ち鞍を量産する藤田騎手が12勝でトップ。勝率は20%を超えており、さすがの成績だ。同騎手の脚質別成績は逃げ【7.0.1.2】、先行【5.5.4.8】、差し【0.1.2.10】、追い込み【0.0.0.10】。騎乗回数55回のうち、20回は4コーナー2番手以内につけられている。表1で示した逃げ・先行策が好成績につながっている。

 勝利数2位は三浦騎手で11勝。三浦騎手の場合は逃げ【1.0.1.2】、先行【9.3.5.14】、差し【1.0.2.10】、追い込み【0.0.2.6】。藤田騎手と違って、積極的にハナに立つケースは少ない。ただし、4コーナーで2番手につけた時が好成績で【6.2.1.1】と過半数の6勝をあげている。ハナ争いではなく、2番手につけて直線勝負に持ち込む場合が多い

 他では秋山騎手が7勝をあげ、勝率17.9%と高い。また騎乗数が少ないが、勝率・連対率・複勝率ともにトップなのが横山典弘騎手。逃げ【3.1.1.0】、先行【1.3.1.3】、差し【0.1.1.4】、追い込み【1.0.0.2】とハナに立った時はすべて3着以内に入っているし、後方からの追い込みも1回決めている。騎乗の巧さが成績に如実に表れている。

 表の黄色で示した騎手は勝率が高い騎手、橙色で示した騎手は複勝回収率が高い騎手を示している。橙色で示した騎手の中でも藤岡佑介騎手は2着11回、3着7回と1着よりも2・3着に来るケースが多い。古川騎手・丸田騎手・藤岡佑介騎手はダート1000mにおいて穴を開けやすい騎手として覚えておきたい。

■表4 函館ダート1000m戦の騎手×調教師別成績(10年〜13年/連対数3回以上)

騎手×調教師 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
秋山真一郎×須貝尚介 4- 0- 1- 1/ 6 66.7% 66.7% 83.3% 775% 231%
横山典弘×鈴木康弘 3- 1- 1- 3/ 8 37.5% 50.0% 62.5% 133% 98%
藤岡佑介×佐山優 2- 4- 0- 1/ 7 28.6% 85.7% 85.7% 138% 152%
古川吉洋×武田博 2- 2- 2- 8/14 14.3% 28.6% 42.9% 41% 68%
丸田恭介×鈴木孝志 2- 1- 2- 2/ 7 28.6% 42.9% 71.4% 322% 144%
丸山元気×栗田徹 2- 1- 0- 3/ 6 33.3% 50.0% 50.0% 161% 83%
柴山雄一×高橋裕 2- 0- 1- 2/ 5 40.0% 40.0% 60.0% 178% 148%
勝浦正樹×水野貴広 1- 3- 2- 9/15 6.7% 26.7% 40.0% 228% 170%
勝浦正樹×高橋裕 1- 3- 0- 2/ 6 16.7% 66.7% 66.7% 41% 146%
古川吉洋×土田稔 1- 2- 1- 4/ 8 12.5% 37.5% 50.0% 77% 497%
勝浦正樹×田村康仁 1- 2- 1- 1/ 5 20.0% 60.0% 80.0% 120% 118%
吉田隼人×伊藤圭三 1- 2- 0-13/16 6.3% 18.8% 18.8% 23% 46%
城戸義政×鈴木孝志 1- 2- 0- 2/ 5 20.0% 60.0% 60.0% 46% 86%
丸田恭介×大竹正博 1- 2- 0- 2/ 5 20.0% 60.0% 60.0% 126% 174%
※騎乗機会5回以上を集計

2013/8/31 函館6R サラ3歳上500万下 1着 12番 シルヴァーグレイス

 表4は騎手と調教師の組み合わせ別の成績。秋山騎手と須貝調教師とのコンビでトップの4勝をあげている。昨年8月末の3歳以上500万下でも須貝厩舎のシルヴァーグレイスに騎乗し、3番人気で勝利をあげている。このコンビはぜひとも覚えておきたい。なお、同レースでは2着に表3で穴ジョッキーにあげた丸田騎手騎乗の最低人気マースストロングが入り、馬連3万円を超える波乱となっている。

 3勝をあげている横山典弘騎手は騎乗したダート1000m戦の半数近くが鈴木康弘調教師の管理馬だった。藤岡佑介騎手と佐山優調教師のコンビはすべてキュートという牝馬でのもので、同じコンビで継続して乗る場合が多い。

 他にも丸田騎手は鈴木孝志厩舎・大竹正博厩舎と相性が良く、勝浦騎手は田村康仁厩舎の馬で好成績をあげていた。好成績をあげている騎手×調教師のコンビは馬券検討の際に確認しておきたい。

■表5 未勝利戦における6番人気以下の馬体重別成績(10〜13年)

馬体重 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
399kg以下 0-  0-  0-  5/  5 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
400〜419kg 0-  0-  3- 43/ 46 0.0% 0.0% 6.5% 0% 56%
420〜439kg 0-  1-  4- 88/ 93 0.0% 1.1% 5.4% 0% 56%
440〜459kg 3-  4-  4-123/134 2.2% 5.2% 8.2% 37% 59%
460〜479kg 1-  8-  3- 87/ 99 1.0% 9.1% 12.1% 17% 72%
480〜499kg 3-  1-  5- 30/ 39 7.7% 10.3% 23.1% 118% 117%
500〜519kg 2-  1-  0- 15/ 18 11.1% 16.7% 16.7% 478% 128%
520〜539kg 0-  1-  0-  4/  5 0.0% 20.0% 20.0% 0% 80%
全体 9- 16- 19-395/439 2.1% 5.7% 10.0% 45% 68%

 表5は未勝利戦において6番人気以下だった馬の馬体重別成績。馬体重が重い馬の方が穴を開けやすい傾向がある。出走数は少ないが、480519キロの馬が9勝中5勝をあげ、連対率・複勝率も高い。これら480〜519キロで3着以内に好走した13頭は前走函館ダート1000m以外の馬がほとんどだった。

 馬体重が480キロ以上ある馬で、前走からコース替わりしてきた馬は穴として押さえておくべきだろう。

■表6 6番人気以下で3着以内に入った馬の過去のダート1000m好走歴の有無(10〜13年)

クラス 着別度数 勝率 連対率 複勝率 3着以内に入った馬 過去に好走歴がある馬
500万下 8- 12- 21-300/341 2.3% 5.9% 12.0% 41頭 21頭
1000万下 1-  2-  2- 30/ 35 2.9% 8.6% 14.3% 5頭 5頭

 最後に表6は500万下・1000万下における6番人気以下で3着以内に好走した馬の過去のダート1000m好走歴の有無。過去の好走歴には函館以外のダート1000m戦(中央のみ)の戦績も含まれている。1000万下では穴を開けた5頭すべて過去にダート1000mで3着以内に入った経験があり、500万下でも41頭中21頭に好走歴があった。

 つまり、500万以上になると、過去のダート1000mでの実績が非常に重要だということがわかる。近走の成績は悪くても、過去にダート1000mで3着以内に入った経験があった
馬が穴を開けるケースが非常に多い

 競馬新聞の馬柱では近5走の成績を見るだけでなく、ダート1000mにおける好走歴をぜひともチェックしていただきたい。過去にダート1000mで好走したレースをTARGETで検索するのも穴を見つけるのに有効な作戦といえるだろう。

ライタープロフィール

ケンタロウ(けんたろう)

1978年6月、鹿児島県生まれ。早稲田大学社会科学部卒業。初めて買った馬券が大当たりし、それから競馬にのめり込むように。データでは、開催日の馬場やコース適性に注目している。好きなタイプは逃げか追い込み。馬券は1着にこだわった単勝、馬単派。料理研究家ではない。

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