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第810回 波乱含みのハンデ重賞・マーメイドSを分析する

2014/6/12(木)

今週は東京でエプソムC、阪神でマーメイドSの2重賞。このうち今回は、阪神のマーメイドSを取り上げたい。ハンデ戦になった過去8年で1番人気は1連対(1勝)という、波乱含みの牝馬限定重賞。今年はどんな結果が待っているのだろうか。データの分析には、JRA-VAN DataLab.TARGET frontier JV馬天楼 for データde出〜たを利用した。また、集計対象は阪神芝2000mのハンデ戦で行われた過去7回とする。

■表1 人気別成績

人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
1 1-0-1-5/7 14.3% 14.3% 28.6% 32% 41%
2 2-0-1-4/7 28.6% 28.6% 42.9% 142% 90%
3 1-0-0-6/7 14.3% 14.3% 14.3% 91% 34%
4 0-1-1-5/7 0.0% 14.3% 28.6% 0% 72%
5 0-1-1-5/7 0.0% 14.3% 28.6% 0% 82%
6 0-0-1-6/7 0.0% 0.0% 14.3% 0% 54%
7 1-2-0-4/7 14.3% 42.9% 42.9% 177% 167%
8 0-0-0-7/7 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
9 1-0-0-6/7 14.3% 14.3% 14.3% 315% 105%
10 0-2-1-4/7 0.0% 28.6% 42.9% 0% 288%
11〜 1-1-1-24/27 3.7% 7.4% 11.1% 430% 202%

2013/6/9 阪神11R マーメイドステークス(G3)1着 14番 マルセリーナ 7番人気

過去7年、1番人気は【1.0.1.5】で連対率14.3止まり。上位人気で2連対以上は2番人気の【2.0.1.4】のみで、好走馬3頭(=複勝率42.9%)を記録するのはその2番人気のほか、7、10番人気と、中〜下位人気馬にも大いにチャンスがある。中でも、昨年マルセリーナが優勝した7番人気は3年連続連対中で、唯一3連対の連対率42.9%を記録している。

■表2 年齢別成績

年齢 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
3歳 0-0-0-3/3 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
4歳 1-0-4-23/28 3.6% 3.6% 17.9% 8% 42%
5歳 4-4-2-37/47 8.5% 17.0% 21.3% 299% 123%
6歳 2-3-1-9/15 13.3% 33.3% 40.0% 176% 337%
7歳以上 0-0-0-4/4 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

年齢別では、6歳馬が連対率33.3%など頭ひとつ抜けた好成績を残しているが、今年は登録馬1頭のみ。次いで5歳が連対率17.0%で、単複の回収率も299%、123と優秀だ。一方、不振が目立つのは4歳馬で、【1.0.4.23】連対率3.6。3着には4頭が食い込んでいるためまったく軽視はできないものの、連対候補としては評価が下がる。

■表3 ハンデ別成績

ハンデ 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
〜48kg 1-0-0-3/4 25.0% 25.0% 25.0% 2907% 715%
49kg 0-0-0-3/3 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
50kg 0-1-1-5/7 0.0% 14.3% 28.6% 0% 118%
51kg 0-0-0-9/9 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
52kg 0-2-1-6/9 0.0% 22.2% 33.3% 0% 320%
53kg 4-1-3-14/22 18.2% 22.7% 36.4% 160% 141%
54kg 0-1-1-11/13 0.0% 7.7% 15.4% 0% 30%
55kg 1-1-0-13/15 6.7% 13.3% 13.3% 37% 58%
55.5kg 0-0-0-1/1 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
56kg 1-1-0-10/12 8.3% 16.7% 16.7% 103% 70%
56.5kg 0-0-1-0/1 0.0% 0.0% 100.0% 0% 230%
57kg 0-0-0-1/1 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

優勝馬のハンデは48キロから56キロまで幅広い。ただ、53キロが4勝、3着以内に8頭と好走馬が集中しており、該当馬が多いながらも連対率22.7%、複勝率36.4%と好走確率も高い。単複の回収率も140%超を記録する。また、該当馬は9頭と少ないものの、52キロも連対率、複勝率は53キロとほぼ互角で、ハンデ別ではこの52〜53キロに注目したい。

■表4 脚質別成績

脚質 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収 6番人気以下
逃げ 1-3-0-3/7 14.3% 57.1% 57.1% 315% 440% 1-3-0-1/5
先行 1-1-1-24/27 3.7% 7.4% 11.1% 23% 27% 0-0-0-15/15
中団 4-2-3-28/37 10.8% 16.2% 24.3% 365% 144% 2-1-1-17/21
後方 1-1-3-21/26 3.8% 7.7% 19.2% 21% 110% 0-1-2-18/21
※脚質はTarget frontier JVによる分類

脚質別の成績では、「逃げ」が【1.3.0.3】で、特に6番人気以下は【1.3.0.1】と人気薄の逃げ馬は警戒したい。ただ、「先行」の6番人気以下は【0.0.0.15】と好走がなく、あくまで「逃げ」が対象になる。一方、好走馬が多いのは「中団」で21頭中9頭。「後方」も【1.1.3.21】で複勝率は19.2%と追い込み型にしては高く、逃げ馬を除けば差し馬勢が中心になる。

■表5 前走クラス別成績

前走クラス 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収 1〜5番人気 連対率 6番人気以下 連対率
500万下 0-0-0-3/3 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0% 0-0-0-1 0.0% 0-0-0-2 0.0%
1000万下 2-1-0-7/10 20.0% 30.0% 30.0% 1186% 333% 1-0-0-1 50.0% 1-1-0-6 25.0%
1600万下 1-1-3-18/23 4.3% 8.7% 21.7% 19% 66% 1-1-2-6 20.0% 0-0-1-12 0.0%
OPEN特別 2-2-0-10/14 14.3% 28.6% 28.6% 134% 154% 1-0-0-1 50.0% 1-2-0-9 25.0%
G3 1-1-0-11/13 7.7% 15.4% 15.4% 170% 123% 0-0-0-3 0.0% 1-1-0-8 20.0%
G2 1-0-1-7/9 11.1% 11.1% 22.2% 62% 224% 1-0-0-3 25.0% 0-0-1-4 0.0%
G1 0-2-3-20/25 0.0% 8.0% 20.0% 0% 56% 0-1-2-10 7.7% 0-1-1-10 8.3%
OP・重賞 4-5-4-48/61 6.6% 14.8% 21.3% 76% 117% 2-1-2-17 13.6% 2-4-2-31 15.4%
昇級・格上挑戦 3-2-3-28/36 8.3% 13.9% 22.2% 341% 134% 2-1-2-8 23.1% 1-1-1-20 8.7%

好走馬の前走レースは分散しており、優勝馬の前走は7年バラバラ。また、2連対以上もヴィクトリアマイル【0.2.3.18】、都大路S【0.2.0.3】(今年と同じ別定戦は【0.2.0.2】)の2レースのみ。そこでクラス別にみると、その都大路Sを含むオープン特別組が【2.2.0.10】で連対率28.6、そして1000万条件組が【2.1.0.7】同30.0の好成績だ。対して、前走G1出走馬は【0.2.3.20】で連対率8.0、ハンデ戦で注目される馬も多い1600万条件組は【1.1.3.18】で連対率は8.7止まりである。なお、前走オープン・重賞組と、昇級・格上挑戦組に分けて見ると、全体の好走確率は互角も、5番人気以内なら昇級・格上挑戦組、6番人気以下ならオープン・重賞組の好走確率が高い

■表6 前走条件戦組の好走馬

馬名 年齢 ハンデ 人気 着順 前走 人気 着順
07 ディアチャンス 6 53 2 1 エメラルドS 3 1
08 トーホウシャイン 5 48 12 1 1000万下・牝 6 9
ソリッドプラチナム 5 53 5 3 烏丸S 1 7
09 ニシノブルームーン 5 52 4 2 府中S 6 1
10 テイエムオーロラ 4 53 4 3 パールS 6 1
12 グルヴェイグ 4 53 1 1 ホンコンJCT 1 1
クリスマスキャロル 5 50 7 2 御室特別 3 1
メルヴェイユドール 5 50 10 3 パールS 8 7

本年の登録馬は前走条件戦出走が多いが、その条件戦組の好走馬を見ると、前走着順は1着馬が8頭中5頭を占め、まずは1着馬が狙いになる。残る3頭は前走7〜9着で、すべて表2で好成績だった5歳馬、そしてこのレース優勝実績のあったソリッドプラチナムを除く2頭はハンデ50キロ以下だった。2〜6着馬は【0.0.0.11】と、条件戦で好走すれども勝てなかった馬は来ていない。10着以下も【0.0.0.2】である。

■表7 前走オープン・重賞組の好走馬

馬名 人気 着順 前走人気 前走着順 主な重賞実績 牡馬相手1600万勝ち
07 サンレイジャスパー 5 2 16 14 新潟記念2着
ソリッドプラチナム 6 3 17 16 マーメイドS1着
08 ピースオブラヴ 10 2 15 15 愛知杯4着 ドンカスターS
09 コスモプラチナ 9 1 8 16 朝日CC5着 天の川S
リトルアマポーラ 2 3 3 6 女王杯1着
10 ブライティアパルス 3 1 5 3 秋華賞4着
セラフィックロンプ 14 2 12 5 愛知杯1着
11 フミノイマージン 2 1 8 6 福島牝馬S1着
ブロードストリート 7 2 15 9 ローズS1着
アースシンボル 13 3 15 10 ダイヤモンドS7着 オクトーバーS
13 マルセリーナ 7 1 4 6 桜花賞1着
アグネスワルツ 10 2 9 8 フローラS2着 難波S
アロマティコ 1 3 9 10 秋華賞3着 関門橋S

一方、前走オープン・重賞組の好走馬は表7の13頭。該当馬61頭中、前走3着以内馬は5頭と前走好走馬は出走自体が少なく、前走着順は気にならない。前走がメイS3着だったブライティアパルスを除く12頭は、「牝馬限定重賞勝ち」か「牡馬混合戦で、重賞2着か1600万1着」の、いずれかの実績を持っていた。今年の該当馬3頭も前走4着以下のため、これはチェック項目としたい。

■表8 好走馬の芝1600m以上実績、芝重賞実績

馬名 人気 着順 芝1600m以上 芝重賞
07 ディアチャンス 2 1 6-2-5-11 0-0-0-2
サンレイジャスパー 5 2 3-5-4-10 0-3-0-8
ソリッドプラチナム 6 3 3-1-2-9 1-0-1-5
08 トーホウシャイン 12 1 2-3-2-12 未経験
ピースオブラヴ 10 2 2-1-1-10 0-0-0-6
ソリッドプラチナム 5 3 3-3-3-13 1-0-2-6
09 コスモプラチナ 9 1 4-1-1-23 0-0-0-6
ニシノブルームーン 4 2 5-2-3-1 未経験
リトルアマポーラ 2 3 4-0-0-6 2-0-0-6
10 ブライティアパルス 3 1 4-1-1-5 0-0-0-3
セラフィックロンプ 14 2 4-2-4-17 1-0-0-8
テイエムオーロラ 4 3 2-0-0-0 未経験
11 フミノイマージン 2 1 5-1-1-8 1-1-0-2
ブロードストリート 7 2 4-3-1-10 1-2-0-10
アースシンボル 13 3 3-0-4-12 0-0-0-4
12 グルヴェイグ 1 1 4-2-1-3 0-0-0-2
クリスマスキャロル 7 2 2-2-1-7 未経験
メルヴェイユドール 10 3 2-1-3-19 0-0-0-2
13 マルセリーナ 7 1 3-0-2-8 1-1-2-10
アグネスワルツ 10 2 4-2-2-10 0-1-1-6
アロマティコ 1 3 3-1-3-4 0-0-1-2

最後に表8は、好走馬の芝1600m以上の実績と、芝重賞実績を調べたものである。まず1600m以上の成績では、該当馬21頭はすべて2勝以上。もう少し厳しくみれば、2戦2勝だったテイエムオーロラを除く20頭は、3連対以上、3着以内4回以上を記録している。また、芝の重賞には21頭中17頭に出走経験があった。経験のなかった4頭のうち3頭は、3戦連続連対中の好調馬(2頭は3連勝中)。そして残るトーホウシャインは重馬場だった08年の優勝馬で、重馬場【1.0.1.0】の実績馬だった。今年の馬場がどうなるかわからないが、連続連対馬は不在のメンバー構成のため、重賞経験の有無はチェックしたい。

【結論】
中〜下位人気まで幅広く好走馬が出ているマーメイドS。前走オープン・重賞組と条件戦組の好走確率は互角で、さまざまなステップの馬が狙えるレースだ。ただ、芝1600mで2勝以上、そして芝重賞の出走経験くらいは必要になる。年齢別では4歳馬が不振、ハンデは53、52キロあたりが好成績だ。脚質は差し・追い込み中心だが、人気薄の逃げ馬には警戒したい。

2014/5/18 東京9R 秩父特別 1着 2番 アイスフォーリス

今年は登録馬15頭中14頭が4〜5歳馬。表2にあるように4歳馬は不振だけに、5歳馬から上位候補を探したい。まず挙げられるのは、12年のオークス3着馬・アイスフォーリス。前走1000万1着(表5〜6)に加え、表8の実績面もクリア。ハンデ52キロも悪くなく(表3)、差し脚質(表4)も好走馬が多く出ている。恐らく上位人気の一角になりそうだが、人気馬なら前走条件戦組のほうが好成績(表5)というデータもプラス材料だ。

同じく5歳で、12年の愛知杯2着・サンシャインは、1000万に次いで好走確率の高いオープン特別組(表5)。こちらは昨夏に牡馬相手の1600万・マレーシアC1着がある(表7)ほか、芝1600m以上の実績や芝重賞経験もクリア(表8)。ハンデ53キロも好材料だ(表3)。そして、やはり5歳のフーラブライドも、表7〜8はクリアしてくるほか、ハンデ56キロも問題はない(表3)。前走ヴィクトリアM組の連対率8.7%は気にかかるが、他の登録馬はそれ以上に減点材料を抱えるため、候補の一角としたい。

最後に、大穴狙いの方にはアイムヒアー。登録馬では唯一の6歳馬(表2)で、逃げが予想される点も魅力だ(表4)。人気薄必至だけに表8には目をつむり、強調材料重視で狙う手はあるだろう。なお、登録のあった5歳馬・ウイングドウィールは自己条件(日曜東京・多摩川S)に向かうと報じられているが、こちらに出走すれば各データから上位に挙げられるため注意したい。

ライタープロフィール

浅田知広(あさだ ともひろ)

1970年12月、埼玉県生まれ。立命館大学文学部中退後、夕刊紙レース部のアルバイト、競馬データベース会社を経て、現在はフリー。パソコンが広く普及する以前から、パソコン通信でデータ手入力方式の競馬予想ソフトを公開するなど、競馬のみならずPCやネットワークにも精通。その知識を活かし、Webや雑誌で競馬ライターとして活躍するかたわら、ネットワークの専門誌にも連載を持つ。

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