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第807回 現在が旬の種牡馬ハーツクライを分析!

2014/6/2(月)

オークスを勝ったヌーヴォレコルト。ダービーを制したワンアンドオンリー。そして、ドバイデューティフリーを圧勝し、今週の安田記念で有力視されるジャスタウェイ。天皇賞・春2着のウインバリアシオンを含めて今春のG1で産駒が大活躍し、現在もっとも注目される種牡馬となっているハーツクライについて今回は調べてみたい。集計期間は12年1月5日〜14年6月1日。データ分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

2014/6/1 東京10R 東京優駿(G1)1着 2番 ワンアンドオンリー
2014/5/25 東京11R 優駿牝馬(G1)1着 9番 ヌーヴォレコルト

■表1 牡牝別成績

性別 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
全体 230- 254- 225-1848/2557 9.0% 18.9% 27.7% 76% 85%
牡・セン 142- 149- 151-1070/1512 9.4% 19.2% 29.2% 86% 85%
88- 105-  74- 778/1045 8.4% 18.5% 25.6% 61% 85%

表1は牡牝別の成績で、セン馬は牡馬に含めている。その前に牡牝を問わずハーツクライ産駒全体の傾向について触れておくと、1〜3着の数では2着がもっとも多い点に注目したい。ハーツクライ自身も現役時代は、有馬記念、ドバイシーマクラシックを連勝して本格化するまでは2着に甘んじることが多く、産駒にも似た傾向が受け継がれているようだ。

牡牝別の成績に話を戻すと、勝率、連対率、複勝率、単勝回収率の4項目で牡馬が優勢となっており、複勝回収率のみイーブン。数字上は牡馬の産駒が優位とは言えるが、そもそも競馬では牡馬のほうが強い傾向があり、ハーツクライの数字も常識の範囲内のもの。全体としては牡牝の違いによる際立った偏りはないと考えていいだろう。

■表2 年齢別成績

年齢 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
2歳 38-  36-  25- 269/ 368 10.3% 20.1% 26.9% 83% 91%
3歳 94- 111- 117- 880/1202 7.8% 17.1% 26.8% 75% 89%
4歳 66-  74-  52- 431/ 623 10.6% 22.5% 30.8% 77% 84%
5歳 28-  28-  27- 222/ 305 9.2% 18.4% 27.2% 74% 72%
6歳 4-   5-   4-  46/  59 6.8% 15.3% 22.0% 51% 46%

表2は年齢別の成績。これを見ると、2歳時から勝ち上がる仕上がりの早さを備えてはいるが、3歳時は2、3着の数が増えて詰めの甘さが目立つようになる。そして、古馬の4歳になると再び勝ち切れるようになり、5歳でもあまり数字が落ちずに息長く活躍する。大まかに言ってそんな成長曲線をハーツクライ産駒は描くようだ。

■表3 単勝人気別成績

脚質 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
1番人気 88-  59-  40- 109/ 296 29.7% 49.7% 63.2% 75% 84%
2番人気 41-  52-  42- 147/ 282 14.5% 33.0% 47.9% 60% 76%
3番人気 28-  31-  39- 143/ 241 11.6% 24.5% 40.7% 65% 81%
4番人気 19-  28-  23- 142/ 212 9.0% 22.2% 33.0% 71% 80%
5番人気 14-  24-  18- 148/ 204 6.9% 18.6% 27.5% 68% 77%
6番人気 14-  19-  15- 154/ 202 6.9% 16.3% 23.8% 100% 86%
7番人気 10-  10-  12- 172/ 204 4.9% 9.8% 15.7% 86% 69%
8番人気 6-   8-  13- 151/ 178 3.4% 7.9% 15.2% 81% 83%
9番人気 3-   6-   7- 126/ 142 2.1% 6.3% 11.3% 67% 82%
10番人気 2-   6-   5- 133/ 146 1.4% 5.5% 8.9% 57% 80%
11番人気 3-   1-   2-  92/  98 3.1% 4.1% 6.1% 136% 61%
12番人気 0-   4-   3- 105/ 112 0.0% 3.6% 6.3% 0% 102%
13番人気 1-   3-   5-  74/  83 1.2% 4.8% 10.8% 207% 244%
14番人気 1-   3-   1-  76/  81 1.2% 4.9% 6.2% 123% 149%
15番人気 0-   0-   0-  42/  42 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
16番人気 0-   0-   0-  18/  18 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
17番人気 0-   0-   0-   8/   8 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
18番人気 0-   0-   0-   8/   8 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

表3は単勝人気別の成績。この表ですぐに気づくのが、1〜5番人気の単勝回収率がすべて基準となる80%を下回っていることだろう。ところが、その下の6〜8番人気では単勝回収率80%をすべて上回り、11〜14番人気でも単複どちらかの回収率が100%以上となっている。最近の活躍を受けて上位人気に支持されるケースが今後増えてきそうだが、データを見る限り、これまでのハーツクライはどちらかといえば穴種牡馬の傾向を持っていることは知っておきたい。

■表4 馬場(状態)別成績

馬場 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
全体 166- 191- 156-1235/1748 9.5% 20.4% 29.3% 74% 87%
141- 167- 134-1035/1477 9.5% 20.9% 29.9% 71% 87%
稍重 18-  18-  11- 124/ 171 10.5% 21.1% 27.5% 128% 91%
4-   5-   8-  54/  71 5.6% 12.7% 23.9% 19% 81%
不良 3-   1-   3-  22/  29 10.3% 13.8% 24.1% 33% 70%
ダート 全体 62-  60-  68- 583/ 773 8.0% 15.8% 24.6% 83% 82%
39-  32-  40- 361/ 472 8.3% 15.0% 23.5% 52% 81%
稍重 10-  13-  13- 123/ 159 6.3% 14.5% 22.6% 70% 76%
8-  12-  12-  66/  98 8.2% 20.4% 32.7% 209% 102%
不良 5-   3-   3-  33/  44 11.4% 18.2% 25.0% 177% 82%

表4は馬場別の成績。芝の全体とダートの全体を比較すると好走率が高いのは芝で、現役時代や産駒の実績通り、基本的には芝向きの種牡馬と考えてよさそうだ。ただし、ダートの好走率が極端に落ちるわけではなく、回収率は単複ともに基準の80%を超えている。おそらく、芝向きのイメージがあるためにダートではあまり人気にならないからだろう。下級条件ならダートで狙っても面白そうだ。

次に馬場状態別の成績を見ていきたい。まず、芝は「良」「稍重」に比べて「重」「不良」では好走率、回収率ともにダウン傾向が見られ、馬場悪化はあまり歓迎のタイプではないことが伺える。一方、ダートでは、「重」「不良」のほうが好走率、回収率ともに優秀になっている。一般的に芝では馬場状態がいいほど、ダートでは馬場状態が悪化するほど走破タイムが速くなる傾向があるので、ハーツクライ産駒は芝ダートを問わず時計の出る馬場コンディションが得意と考えていいだろう。

■表5 距離別成績

馬場 距離 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
1000m〜1300m 8-  13-  11-  85/ 117 6.8% 17.9% 27.4% 30% 56%
1400m〜1600m 45-  40-  25- 355/ 465 9.7% 18.3% 23.7% 99% 96%
1700m〜2000m 81-  96-  94- 594/ 865 9.4% 20.5% 31.3% 66% 87%
2100m〜2400m 22-  34-  23- 160/ 239 9.2% 23.4% 33.1% 74% 89%
2500m〜 10-   8-   3-  41/  62 16.1% 29.0% 33.9% 76% 71%
ダート 1000m〜1300m 9-  7- 10- 94/120 7.5% 13.3% 21.7% 47% 90%
1400m〜1600m 14- 12- 18-128/172 8.1% 15.1% 25.6% 92% 94%
1700m〜2000m 34- 36- 36-333/439 7.7% 15.9% 24.1% 89% 74%
2100m〜2400m 5-  5-  4- 26/ 40 12.5% 25.0% 35.0% 80% 100%
2500m〜 0-  0-  0-  2/  2 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

表5は距離別の成績を芝ダート別に出したもの。これを見ると芝ダートともに総じて距離が延びて好走率が高くなり、芝では2500m以上、ダートでは2100〜2400で勝率、連対率、複勝率の数字がもっとも高くなっている。基本的にハーツクライは長距離向きの種牡馬と考えていいだろうが、気をつけたいのは芝ダートともに1400〜1600mの回収率が単複とも90%台と高い水準をマークしていること。この距離では穴馬の激走に要注意だ。

■表6 クラス別成績

クラス 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
新馬 21-  21-  14- 140/ 196 10.7% 21.4% 28.6% 113% 91%
未勝利 78-  85-  91- 693/ 947 8.2% 17.2% 26.8% 78% 88%
500万下 70-  79-  65- 608/ 822 8.5% 18.1% 26.0% 72% 87%
1000万下 32-  36-  33- 214/ 315 10.2% 21.6% 32.1% 64% 72%
1600万下 11-  10-   7-  59/  87 12.6% 24.1% 32.2% 47% 70%
オープン特別 3-   5-   5-  40/  53 5.7% 15.1% 24.5% 20% 51%
G3 7-   7-   2-  35/  51 13.7% 27.5% 31.4% 107% 80%
G2 5-   9-   5-  29/  48 10.4% 29.2% 39.6% 104% 128%
G1 3-   2-   3-  30/  38 7.9% 13.2% 21.1% 81% 82%

表6はクラス別成績。好走率ベースで見ると、どのクラスでもそこまで大きな差は見られないが、オープン特別の数字がやや悪い点に注意したい。一方、回収率ベースでは意外とクラスごとの差がついており、優秀なのは新馬戦と重賞(特にG3とG2)。好走率が落ちるオープン特別の回収率が低いのは仕方ないとしても、好走率が悪くない1000万下と1600万下では回収率が低めになっている点は気になるところだ。このデータから判断する限り、1000万下と1600万下では過剰人気になりがちな傾向を持っているようなので、馬券を買う際には気をつけたほうがいいかもしれない。

■表7 騎手別成績(着別度数順)

騎手 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
池添謙一 14- 9-10-34/67 20.9% 34.3% 49.3% 163% 120%
三浦皇成 11- 7- 6-34/58 19.0% 31.0% 41.4% 255% 137%
岩田康誠 10-14- 8-36/68 14.7% 35.3% 47.1% 77% 96%
横山典弘 9- 6- 1-39/55 16.4% 27.3% 29.1% 60% 54%
蛯名正義 8- 7- 8-30/53 15.1% 28.3% 43.4% 58% 93%
北村宏司 8- 5-10-36/59 13.6% 22.0% 39.0% 44% 104%
福永祐一 7- 8-10-39/64 10.9% 23.4% 39.1% 66% 65%
小牧太 7- 8-10-64/89 7.9% 16.9% 28.1% 101% 81%
戸崎圭太 7- 7- 3-37/54 13.0% 25.9% 31.5% 77% 68%
和田竜二 7- 5- 8-43/63 11.1% 19.0% 31.7% 346% 83%

表7は騎手別の成績。集計期間内にハーツクライ産駒に騎乗して最多の14勝を挙げたのは池添謙一騎手だった。カレンミロティックで13年金鯱賞を制し、勝率20.9%、複勝率49.3%、単勝回収率163%、複勝回収率120%と素晴らしい成績を残している。その他では、その池添騎手を上回る単勝回収率255%を記録した三浦皇成騎手、同じく池添騎手を上回る連対率35.3%を記録した岩田康誠騎手、1番人気時の勝率が60.0%にも達する横山典弘騎手あたりにも注目したい。

■表8 母父別成績(着別度数順)

母父馬 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
Kingmambo 11-10- 3-75/99 11.1% 21.2% 24.2% 97% 71%
Capote 10- 4- 4-22/40 25.0% 35.0% 45.0% 127% 95%
スピニングワールド 9- 6- 2-23/40 22.5% 37.5% 42.5% 140% 168%
Nureyev 6- 8- 1-36/51 11.8% 27.5% 29.4% 79% 54%
エリシオ 6- 4- 5-20/35 17.1% 28.6% 42.9% 145% 105%
ホワイトマズル 6- 3- 1-16/26 23.1% 34.6% 38.5% 207% 129%
Storm Cat 5-12- 7-52/76 6.6% 22.4% 31.6% 55% 65%
カーネギー 5- 8- 1-23/37 13.5% 35.1% 37.8% 200% 112%
A.P. Indy 5- 5- 3- 9/22 22.7% 45.5% 59.1% 144% 121%
フレンチデピュティ 5- 1- 5-39/50 10.0% 12.0% 22.0% 67% 51%

最後に母父別の成績を確認しておきたい。集計期間内で最多の11勝を記録したのは母父Kingmambo。13年北九州記念を勝ったツルマルレオンが代表格となるが、集計期間内に出走した10頭のうち勝ち上がったのは3頭のみというのは寂しいところ。その3頭が勝ち鞍を量産しており、確実というより当たれば大きい配合パターンとなっているようだ。確実性と爆発力を兼ね備えているのは、2位の母父Capoteや3位の母父スピニングワールド。前者は出走した3頭がすべて勝ち上がり、そのなかの1頭が13年日経新春杯を勝ったカポーティスター。後者もオークス馬ヌーヴォレコルトを含む4頭中3頭が勝ち上がりという好成績を残している(※なお、海外供用時代の母父Spinning Worldとしての1頭もしっかりと勝ち上がり)。また、上位10頭中7頭がノーザンダンサー系の種牡馬、2頭がボールドルーラー系の種牡馬となっており、相性のいい母父の系統に偏りが見られる点も特徴と言えるだろう。

ライタープロフィール

出川塁(でがわ るい)

1977年熊本県生まれ。上智大学文学部卒業後、出版社2社で競馬専門誌、競馬書籍の編集に携わり、2007年からフリーライターに。「競馬最強の法則」「サラブレ」「優駿」などへ寄稿するほか、出版社勤務時代を含めて制作に関わった競馬書籍は多数。馬券は単勝派だが、焼肉はタン塩派というわけではない。メインの競馬のほか、サッカーでも密かに活動中。

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